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公開番号2024128167
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-24
出願番号2023037012
出願日2023-03-10
発明の名称冷熱生成システム
出願人SCDC株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F25B 17/08 20060101AFI20240913BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】蒸気タービン駆動の排熱を有効利用することが可能な冷熱生成システムを提供する。
【解決手段】冷熱生成システム1000Aが、熱源10から受熱するランキンサイクル110を用いた動力を発生する蒸気タービン装置100と、前記ランキンサイクル110を構成する第1凝縮器102が放出する排熱を作動熱源とする吸着冷凍サイクルを用いて冷熱を冷熱負荷501に出力するとともに冷凍排熱Q4を放出する吸着冷凍装置700と、前記ランキンサイクル110における第1熱媒体の凝縮温度が第1所定温度範囲内に維持されるよう前記蒸気タービン装置及び前記吸着冷凍装置の熱バランスを制御する熱バランス制御機構320,601と、を備える。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
熱源から受熱するランキンサイクルを用いた動力を発生する蒸気タービン装置と、前記ランキンサイクルを構成する第1凝縮器が放出する排熱を作動熱源とする吸着冷凍サイクルを用いて冷熱を冷熱負荷に出力するとともに冷凍排熱を放出する吸着冷凍装置と、前記ランキンサイクルにおける第1熱媒体の凝縮温度が第1所定温度範囲内に維持されるよう前記蒸気タービン装置及び前記吸着冷凍装置の熱バランスを制御する熱バランス制御機構と、を備える、冷熱生成システム。
続きを表示(約 3,300 文字)【請求項2】
前記熱バランス制御機構は、前記熱源からの受熱を取得する受熱量取得装置と、前記冷熱負荷へ出力する冷熱量を取得する冷熱量取得装置と、前記第1熱媒体の凝縮温度に相関する凝縮温度相関物理量を検知する凝縮温度相関物理量センサと、前記熱バランスの制御として、前記受熱量、前記冷熱量、及び前記凝縮温度相関物理量に基づいて、前記第1熱媒体の前記凝縮温度が前記第1所定温度範囲内に維持されるように、前記冷熱負荷への前記冷熱の出力に応じて前記熱源からの受熱量を制御する受熱量制御回路と、を含む、請求項1に記載の冷熱生成システム。
【請求項3】
前記熱バランス制御機構は、前記冷熱負荷へ出力する冷熱量を取得する冷熱量取得装置と、前記第1熱媒体の凝縮温度に相関する凝縮温度相関物理量を検知する凝縮温度相関物理量センサと、前記熱バランスの制御として、前記冷熱量、及び前記凝縮温度相関物理量に基づいて、前記第1熱媒体の前記凝縮温度が前記第1所定温度範囲内に維持されるとともに前記冷熱負荷の冷熱負荷量に応じた前記冷熱が出力されるように、前記吸着冷凍装置の熱COPを制御する熱COP制御回路を含む、請求項1に記載の冷熱生成システム。
【請求項4】
前記第1凝縮器は、第2熱媒体が前記第1熱媒体と熱交換して昇温することにより熱を放出する作動熱源であり、
前記吸着冷凍装置は、昇温した前記第2熱媒体が、前記吸着冷凍サイクルを構成する吸着器に収容され且つ冷媒を吸着した吸着体を加熱するように前記第1凝縮器と当該吸着器とを通って当該第2熱媒体を循環させる第2熱媒体循環経路を含み、
前記熱COP制御回路は、前記熱COPの制御として、前記第1凝縮器から前記吸着器へ流れる前記第2熱媒体の温度が第2所定温度範囲内に維持されるよう前記第2熱媒体の流量を制御する第2熱媒体流量制御回路を含む、請求項3に記載の冷熱生成システム。
【請求項5】
前記蒸気タービン装置は、前記ランキンサイクルとして、
前記熱源からの熱によって液状の前記第1熱媒体を蒸発させて蒸気状の第1熱媒体を生成する第1蒸発器と、
前記蒸気状の第1熱媒体によって回転動力を生成する蒸気タービンと、
前記蒸気タービンを回転させた後の蒸気状の第1熱媒体を第2熱媒体との熱交換によって凝縮させて前記液状の第1熱媒体を生成する第1凝縮器と、
前記第1熱媒体を、前記蒸発器、前記蒸気タービン、及び前記第1凝縮器を順に通るように循環させる第1熱媒体循環経路と、を含み、
前記吸着冷凍装置は、前記吸着冷凍サイクルとして、
降温した第3熱媒体で冷却された状態において、蒸気状の冷媒を吸着し、且つ、前記蒸気状の第1熱媒体と熱交換して昇温した前記第2熱媒体によって加熱された状態において、吸着した前記冷媒を蒸気として放出する吸着体を収容する吸着器と、
前記吸着器に収容された前記吸着体から放出された蒸気状の冷媒を前記第3熱媒体との熱交換によって凝縮させて液状の冷媒を生成する第2凝縮器と、
前記液状の冷媒を第4熱媒体との熱交換によって蒸発させて前記蒸気状の冷媒を生成する第2蒸発器と、
前記蒸気状の冷媒と熱交換して昇温した前記第3熱媒体を放熱させて降温させる放熱器と、
前記液状の冷媒と熱交換して降温した前記第4熱媒体の冷熱を前記冷熱負荷に出力する冷熱出力装置と、
前記第2熱媒体を前記第1凝縮器及び前記吸着器を通るように循環させる第2熱媒体循環経路と、
前記第3熱媒体を、前記吸着器、前記第2凝縮器、及び前記放熱器を順に通るように循環させる第3熱媒体循環経路と、
前記第4熱媒体を、前記第2蒸発器及び前記冷熱出力装置を通るように循環させる第4熱媒体循環経路と、
前記冷媒を、前記第2蒸発器、前記吸着器、及び前記第2凝縮器を順に通るように循環させる冷媒循環経路と、
前記吸着体が前記冷媒を吸着する過程において前記吸着器を前記第2蒸発器に接続するとともに前記第3熱媒体循環経路に接続し、且つ前記吸着体が前記冷媒を放出して再生する過程において前記吸着器を前記第2凝縮器に接続するとともに前記第2熱媒体循環経路に接続する吸着再生機構と、を含む、請求項1に記載の冷熱生成システム。
【請求項6】
前記熱バランス制御機構は、前記放熱器から前記吸着器へ流れる前記第3熱媒体の温度が第3所定温度範囲内に維持されるよう前記第3熱媒体の流量を制御する第3熱媒体流量制御回路を含む、請求項5に記載の冷熱生成システム。
【請求項7】
前記熱バランス制御機構は、前記冷熱出力装置から前記第2蒸発器へ流れる前記第4熱媒体の温度が第4所定温度範囲内に維持されるよう前記第4熱媒体の流量を制御する第4熱媒体流量制御回路を含む、請求項5又は6に記載の冷熱生成システム。
【請求項8】
前記冷熱生成システムは、下記i)~ix)のいずれかの温度センサ又は流量センサを備え、前記熱バランス制御機構は、下記i)~ix)のいずれかの温度センサ又は流量センサが検知する温度又は流量に基づいて前記熱バランスを制御する熱バランス制御回路を含む、請求項5乃至7のいずれかに記載の冷熱生成システム。
i)前記第1凝縮器から前記第1蒸発器へ流れる前記第1熱媒体の温度を検知する温度センサ、
ii)前記第1蒸発器から前記蒸気タービンへ流れる前記第1熱媒体の温度を検知する温度センサ、
iii)前記第1凝縮器から前記第1蒸発器へ流れる前記第1熱媒体の流量を検知する流量センサ、
iv)前記吸着器から前記第2凝縮器へ流れる前記第2熱媒体の温度を検知する温度センサ、
v)前記第2熱媒体の流量を検知する流量センサ、
vi)前記第2凝縮器から前記放熱器へ流れる前記第3熱媒体の温度を検知する温度センサ、
vii)前記第3熱媒体の流量を検知する流量センサ、
viii)前記第2蒸発器から前記冷熱出力装置へ流れる前記第4熱媒体の温度を検知する温度センサ、
ix)前記第4熱媒体の流量を検知する流量センサ。
【請求項9】
前記吸着冷凍装置は、各々が吸着体を収容する3以上の吸着器と、前記吸着冷凍サイクルを構成し、冷媒を、第2蒸発器及び第2凝縮器を通るように循環させる冷媒循環経路と、第2熱媒体を、前記第1凝縮器を通るように循環させる第2熱媒体循環経路と、第3熱媒体を、前記第2凝縮器及び放熱器を通って前記第2凝縮器で得た前記温熱を前記放熱器で放熱するように循環させる第3熱媒体循環経路と、を備え、
前記冷熱生成システムは、吸着動作において各々の前記吸着器が前記第2蒸発器に接続されるとともに前記第3熱媒体循環経路における前記放熱器と前記第2凝縮器との間に介挿されて前記吸着体が冷媒を吸着し、再生動作において各々の前記吸着器が前記第2凝縮器に接続されるとともに前記第2熱媒体循環経路に介挿されて前記吸着体が冷媒を放出して再生する吸着再生動作を、前記3以上の吸着器に対して、順次、実行するよう前記吸着冷凍装置の動作を制御する吸着再生制御機構を備える、請求項1に記載の冷熱生成システム。
【請求項10】
各々の前記吸着器に対する前記吸着動作に要する時間Ta及び前記再生動作に要する時間Trが、n(nは3以上の整数)の吸着器について互いに同じであり、
前記吸着再生制御機構は、前記nの吸着器に対する前記吸着再生動作を、当該吸着再生動作に要する時間Tc(Tc=Ta+Tr)の1/nの時間(Tc/n)ずつずらして実行するよう前記吸着冷凍装置の動作を制御することが可能である、請求項9に記載の冷熱生成システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷熱生成システムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
我が国における発電所や工場などの廃熱(未利用熱エネルギー)の合計は、日本の年間総発電量に相当する年間一兆kWhである(非特許文献1参照)。また、この未利用熱エネルギーの大部分を、200℃以下の廃熱が占める。この廃熱の主たるソースは製鉄業、石油化学産業、紙パルプ産業、セメント産業、その他の素材産業である(非特許文献1参照)。
【0003】
熱は使わなければ冷めて失われ、しかも遠くに移動することができない性質をもつエネルギーである。よって、熱の発生する時間と熱需要のある時間が異なる、あるいは熱源と需要先との距離が離れているなどすると、そのような熱は、結局は需要を満たす有効な熱とはならないためにやむなく廃棄されてしまうという現状がある。
【0004】
一方、電力には常に需要があり、しかも送電網を通じて容易に運ぶことができる。よって、上述の時間や距離のギャップを埋める最上の方法は熱の電力への変換、すなわち発電であるとされる。事実、数百℃を超えるような高温の大きな産業廃熱は、効率よく蒸気タービン発電によって電力変換が可能であり、当然のことながら我が国の産業界は古くから廃熱発電によるエネルギー使用の合理化に取り組んできており、現在はこれ以上改良の余地がないレベルにある。故に、上述の200℃以下の産業廃熱は既に発電を行った後の廃熱である、あるいは通常の方式で発電に利用できるほどの温度や量でないために未利用熱になっているとみることができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
産業構造審議会産業技術分科会、「未利用熱エネルギーの革新的活用技術研究開発事前評価報告書」、経済産業省、平成24年6月
(財)省エネルギーセンター、「工場群のエネルギーシステムに関する調査研究」、平成12年度成果報告書 経済産業省
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の理由で、上記200℃以下の産業廃熱の利用技術も電力変換に偏重しており、水に替えて有機溶媒を作動流体としたオーガニックランキンサイクル(バイナリー発電)、ゼーベック効果を利用した熱電変換その他の技術が鋭意開発されている。しかしながら、そもそも利用可能な熱落差が小さいことから自明であるが、これらの方式の発電効率の理論上限は低く、現実には種々の損失によってこの理論上限には届かず(オーガニックランキンサイクルで5%程度、熱電変換で1%以下)、費用対効果の点から広く普及するには至っていない。すなわち、従来、未利用熱の大部分を占める蒸気タービン発電の排熱(廃熱)を有効利用することができなかった。なお、この課題は、蒸気タービンの回転動力を他の装置の駆動に利用する形態にも共通する課題である。
【0007】
本開示は上記のような課題を解決するためになされたもので、蒸気タービン駆動の排熱を有効利用することが可能な冷熱生成システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本開示のある形態(aspect)に係る、冷熱生成システムは、熱源から受熱するランキンサイクルを用いた動力を発生する蒸気タービン装置と、前記ランキンサイクルを構成する第1凝縮器が放出する排熱を作動熱源とする吸着冷凍サイクルを用いて冷熱を冷熱負荷に出力するとともに冷凍排熱を放出する吸着冷凍装置と、前記ランキンサイクルにおける第1熱媒体の凝縮温度が第1所定温度範囲内に維持されるよう前記蒸気タービン装置及び前記吸着冷凍装置の熱バランスを制御する熱バランス制御機構と、を備える。
【0009】
また、本開示の他の形態(aspect)に係る、冷熱生成システムは、熱源から受熱するランキンサイクルを用いた動力を発生する蒸気タービン装置と、前記ランキンサイクルを構成する第1凝縮器が放出する排熱を作動熱源とする吸着冷凍サイクルを用いて冷熱を冷熱負荷に出力するとともに冷凍排熱を放出する吸着冷凍装置と、を備え、前記吸着冷凍装置は、各々が吸着体を収容する3以上の吸着器と、前記吸着冷凍サイクルを構成し、冷媒を、第2蒸発器及び第2凝縮器を通るように循環させる冷媒循環経路と、第2熱媒体を、前記第1凝縮器を通るように循環させる第2熱媒体循環経路と、第3熱媒体を、前記第2凝縮器及び放熱器を通って前記第2凝縮器で得た前記温熱を前記放熱器で放熱するように循環させる第3熱媒体循環経路と、を備え、前記冷熱生成システムは、吸着動作において各々の前記吸着器が前記第2蒸発器に接続されるとともに前記第3熱媒体循環経路における前記放熱器と前記第2凝縮器との間に介挿されて前記吸着体が冷媒を吸着し、再生動作において各々の前記吸着器が前記第2凝縮器に接続されるとともに前記第2熱媒体循環経路に介挿されて前記吸着体が冷媒を放出して再生する吸着再生動作を、前記3以上の吸着器に対して、順次、実行するよう前記吸着冷凍装置の動作を制御する吸着再生制御機構を備える。
【発明の概要】
開示の効果
【0010】
本開示は、蒸気タービン駆動の排熱を有効利用することが可能な冷熱生成システムを提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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