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公開番号
2024127832
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2024033269
出願日
2024-03-05
発明の名称
塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
出願人
住友化学株式会社
代理人
弁理士法人新樹グローバル・アイピー
主分類
G03F
7/004 20060101AFI20240912BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】良好なCD均一性(CDU)を有するレジストパターンを製造することができる塩、酸発生剤、レジスト組成物等を提供することを目的とする。
【解決手段】式(I)で表される塩を含有する酸発生剤、レジスト組成物。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024127832000170.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">26</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">157</com:WidthMeasure> </com:Image> [式中、Q
1
、Q
2
、R
1
及びR
2
はそれぞれ水素原子、フッ素原子等;zは0~6の整数;X
1
及びX
2
は、*-CO-O-、*-O-CO-、*-O-CO-O-又は*-O-等;L
1
は置換/非置換の炭化水素基を表し、該基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-SO
2
-又は-CO-に置き換わっていてもよい。R
3
はハロゲン原子、ハロアルキル基又は炭化水素基を表し、炭化水素基は置換基を有してもよく、ハロアルキル基及び炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-CO-、-S-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい;m3は0~4の整数;Z
+
は有機カチオンを表す。]
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
式(I)で表される塩を含有する酸発生剤。
TIFF
2024127832000162.tif
26
157
[式(I)中、
Q
1
、Q
2
、R
1
及びR
2
は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基を表す。
zは、0~6のいずれかの整数を表し、zが2以上のとき、複数のR
1
及びR
2
は互いに同一であっても異なってもよい。
X
1
は、*-CO-O-、*-O-CO-、*-O-CO-O-又は*-O-を表し、*は、C(R
1
)(R
2
)又はC(Q
1
)(Q
2
)との結合部位を表す。
L
1
は、置換基を有してもよい炭素数1~28の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-SO
2
-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
X
2
は、*-CO-O-、*-O-CO-、*-O-CO-O-又は*-O-を表し、*は、L
1
との結合部位を表す。
R
3
は、ハロゲン原子、炭素数1~12のハロアルキル基又は炭素数1~18の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、置換基を有してもよく、該ハロアルキル基及び該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-CO-、-S-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。
m3は、0~4のいずれかの整数を表し、m3が2以上のとき、複数のR
3
は互いに同一であっても異なってもよい。
Z
+
は、有機カチオンを表す。]
続きを表示(約 4,500 文字)
【請求項2】
COOHのベンゼン環への結合部位が、X
2
に対して、o位である請求項1に記載の酸発生剤。
【請求項3】
X
1
が、*-CO-O-又は*-O-CO-(但し、*は、C(R
1
)(R
2
)又はC(Q
1
)(Q
2
)との結合部位を表す。)であり、
L
1
が、炭素数1~10のアルカンジイル基(該アルカンジイル基に含まれる-CH
2
-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。)、置換基を有してもよい炭素数3~12の環状炭化水素基(該環状炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。)又は炭素数1~4のアルカンジイル基と置換基を有してもよい炭素数3~12の環状炭化水素基とを組み合わせた基(該アルカンジイル基及び該環状炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。)である請求項1に記載の酸発生剤。
【請求項4】
m3が0である、又は、
m3が1又は2であり、かつ、R
3
がヒドロキシ基である請求項1に記載の酸発生剤。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の酸発生剤を含有するレジスト組成物。
【請求項6】
さらに、酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂を含有し、
該酸不安定基を有する構造単位が、式(a1-0)で表される構造単位、式(a1-1)で表される構造単位、式(a1-2)で表される構造単位、式(a1-4)で表される構造単位、式(a1-5)で表される構造単位及び式(a1-6)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む請求項5に記載のレジスト組成物。
TIFF
2024127832000163.tif
44
144
[式(a1-0)、式(a1-1)及び式(a1-2)中、
L
a01
、L
a1
及びL
a2
は、それぞれ独立に、-O-又は*-O-(CH
2
)
k1
-CO-O-を表し、k1は1~7のいずれかの整数を表し、*は-CO-との結合部位を表す。
R
a01
、R
a4
及びR
a5
は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
R
a02
、R
a03
及びR
a04
は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基、炭素数6~18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表し、該アルキル基、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子を有してもよい。
R
a6
及びR
a7
は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数2~8のアルケニル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基、炭素数6~18の芳香族炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基を表す。
m1’は0~14のいずれかの整数を表す。
n1は0~10のいずれかの整数を表す。
n1’は0~3のいずれかの整数を表す。]
TIFF
2024127832000164.tif
45
62
[式(a1-4)中、
R
a32
は、水素原子、ハロゲン原子、又は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
R
a33
は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~12のアルコキシアルキル基、炭素数2~12のアルコキシアルコキシ基、炭素数2~4のアルキルカルボニル基、炭素数2~4のアルキルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
A
a30
は、単結合又は*-X
a31
-(A
a32
-X
a32
)
nc
-を表し、*は-R
a32
が結合する炭素原子との結合部位を表す。
A
a32
は、炭素数1~8のアルカンジイル基を表す。
X
a31
及びX
a32
は、それぞれ独立に、-O-、-CO-O-又は-O-CO-を表す。
ncは、0又は1を表す。
laは、0~4のいずれかの整数を表す。laが2以上のいずれかの整数である場合、複数のR
a33
は互いに同一であっても異なっていてもよい。
R
a34
及びR
a35
は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~12の炭化水素基を表し、R
a36
は、炭素数1~20の炭化水素基を表すか、R
a35
及びR
a36
は互いに結合してそれらが結合する-C-O-とともに炭素数2~20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる-CH
2
【請求項7】
さらに、式(a2-A)で表される構造単位を含む樹脂を含有する請求項5に記載のレジスト組成物。
TIFF
2024127832000167.tif
46
53
[式(a2-A)中、
R
a50
は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
R
a51
は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~12のアルコキシアルキル基、炭素数2~12のアルコキシアルコキシ基、炭素数2~4のアルキルカルボニル基、炭素数2~4のアルキルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
A
a50
は、単結合又は*-X
a51
-(A
a52
-X
a52
)
nb
-を表し、*は-R
a50
が結合する炭素原子との結合部位を表す。
A
a52
は、炭素数1~8のアルカンジイル基を表す。
X
a51
及びX
a52
は、それぞれ独立に、-O-、-CO-O-又は-O-CO-を表す。
nbは、0又は1を表す。
mbは、0~4のいずれかの整数を表す。mbが2以上のいずれかの整数である場合、複数のR
a51
は互いに同一であっても異なっていてもよい。]
【請求項8】
酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂が、さらにラクトン環を有する構造単位を含み、
該ラクトン環を有する構造単位が、式(a3-1)で表される構造単位、式(a3-2)で表される構造単位、式(a3-3)で表される構造単位、式(a3-4)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む請求項6に記載のレジスト組成物。
TIFF
2024127832000168.tif
51
164
[式(a3-1)、式(a3-2)、式(a3-3)及び式(a3-4)中、
L
a4
、L
a5
及びL
a6
は、それぞれ独立に、-O-又は*-O-(CH
2
)
k3
-CO-O-(k3は1~7のいずれかの整数を表す。)で表される基を表す。
L
a7
は、-O-、*-O-L
a8
-O-、*-O-L
a8
-CO-O-、*-O-L
a8
-CO-O-L
a9
-CO-O-又は*-O-L
a8
-O-CO-L
a9
-O-を表す。
L
a8
及びL
a9
は、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
*はカルボニル基との結合部位を表す。
R
a18
、R
a19
、R
a20
及びR
a24
は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
X
a3
は、-CH
2
-又は酸素原子を表す。
R
a21
は、炭素数1~4の脂肪族炭化水素基を表す。
R
a22
、R
a23
及びR
a25
は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1~4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は、0~5のいずれかの整数を表す。
q1は、0~3のいずれかの整数を表す。
r1は、0~3のいずれかの整数を表す。
w1は、0~8のいずれかの整数を表す。
p1、q1、r1及び/又はw1が2以上のとき、複数のR
a21
、R
a22
、R
a23
及び/又はR
a25
は互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。]
【請求項9】
前記酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩をさらに含有する請求項5に記載のレジスト組成物。
【請求項10】
(1)請求項5に記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後のレジスト組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体の微細加工に用いられる酸発生剤用の塩、該塩を含む酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法に関する。
続きを表示(約 7,300 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、下記式で表される塩、及び該塩を酸発生剤として含有するレジスト組成物が記載されている。
TIFF
2024127832000001.tif
23
49
特許文献2には、下記式で表される塩が記載されている。
TIFF
2024127832000002.tif
25
62
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-106045号公報
特開2018-165264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記のレジスト組成物から形成されたレジストパターンよりも、良好なCD均一性(CDU)でレジストパターンを製造することができる塩を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の発明を含む。
[1]式(I)で表される塩を含有する酸発生剤。
TIFF
2024127832000003.tif
26
157
[式(I)中、
Q
1
、Q
2
、R
1
及びR
2
は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基を表す。
zは、0~6のいずれかの整数を表し、zが2以上のとき、複数のR
1
及びR
2
は互いに同一であっても異なってもよい。
X
1
は、*-CO-O-、*-O-CO-、*-O-CO-O-又は*-O-を表し、*は、C(R
1
)(R
2
)又はC(Q
1
)(Q
2
)との結合部位を表す。
L
1
は、置換基を有してもよい炭素数1~28の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-SO
2
-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
X
2
は、*-CO-O-、*-O-CO-、*-O-CO-O-又は*-O-を表し、*は、L
1
との結合部位を表す。
R
3
は、ハロゲン原子、炭素数1~12のハロアルキル基又は炭素数1~18の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、置換基を有してもよく、該ハロアルキル基及び該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-CO-、-S-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。
m3は、0~4のいずれかの整数を表し、m3が2以上のとき、複数のR
3
は互いに同一であっても異なってもよい。
Z
+
は、有機カチオンを表す。]
[2]COOHのベンゼン環への結合部位が、X
2
に対して、o位である[1]に記載の酸発生剤。
[3]X
1
が、*-CO-O-又は*-O-CO-(但し、*は、C(R
1
)(R
2
)又はC(Q
1
)(Q
2
)との結合部位を表す。)であり、
L
1
が、炭素数1~10のアルカンジイル基(該アルカンジイル基に含まれる-CH
2
-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。)、置換基を有してもよい炭素数3~12の環状炭化水素基(該環状炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。)又は炭素数1~4のアルカンジイル基と置換基を有してもよい炭素数3~12の環状炭化水素基とを組み合わせた基(該アルカンジイル基及び該環状炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。)である[1]又は[2]に記載の酸発生剤。
[4]m3が0である、又は、
m3が1又は2であり、かつ、R
3
がヒドロキシ基である[1]~[3]のいずれかに記載の酸発生剤。
[5][1]~[4]のいずれかに記載の酸発生剤を含有するレジスト組成物。
[6]さらに、酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂を含有し、該酸不安定基を有する構造単位が、式(a1-0)で表される構造単位、式(a1-1)で表される構造単位、式(a1-2)で表される構造単位、式(a1-4)で表される構造単位、式(a1-5)で表される構造単位及び式(a1-6)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む[5]に記載のレジスト組成物。
【発明の効果】
【0006】
本発明のレジスト組成物を用いることにより、良好なCD均一性(CDU)でレジストパターンを製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書において、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「アクリル系モノマー及びメタクリル系モノマーの少なくとも1種」を意味する。「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」等の表記も同様の意味を表す。本明細書中に記載する基において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。炭化水素基等に含まれる-CH
2
-が-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-で置き換わる場合、各基において同様の例を適用するものとし、置き換わる前の炭素数を炭化水素基等の炭素数とする。「組み合わせた基」とは、例示した基を2種以上結合させた基を意味し、それら基の価数は結合形態によって適宜変更してもよい。「由来する」又は「誘導される」とは、その分子中に含まれる重合性C=C結合が重合により-C-C-基(単結合)となることを指す。立体異性体が存在する場合は、全ての立体異性体を含む。各基は、置換基の数等によって、その基に含まれる任意の位置及び数の水素原子が結合手に置き換わることがある。置換基における炭素数は、被置換基の炭素数には含めない。
本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意味する。
【0008】
〔式(I)で表される塩〕
本発明は、式(I)で表される塩(以下「塩(I)」という場合がある)に関する。
塩(I)のうち、負電荷を有する側を「アニオン(I)」、正電荷を有する側を「カチオン(I)」と称することがある。
【0009】
<アニオン(I)>
式(I)において、Q
1
、Q
2
、R
1
及びR
2
のペルフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec-ブチル基、ペルフルオロtert-ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。ペルフルオロアルキル基の炭素数は、好ましくは1~4であり、より好ましくは1~3である。
Q
1
、Q
2
、R
1
及びR
2
のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。アルキル基の炭素数は、好ましくは1~4であり、より好ましくは1~3である。
Q
1
及びQ
2
は、少なくとも一方に、フッ素原子又はペルフルオロアルキル基を含むことが好ましく、少なくとも一方が、フッ素原子又はペルフルオロアルキル基であることがより好ましく、それぞれ独立に、トリフルオロメチル基又はフッ素原子であることがさらに好ましく、ともにフッ素原子であることがさらにより好ましい。
R
1
及びR
2
は、それぞれ独立に、好ましくは水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基であり、より好ましくは水素原子又はフッ素原子であり、さらに好ましくは水素原子である。
zは、0~4のいずれかの整数であることが好ましく、0~3のいずれかの整数であることがより好ましく、0~2のいずれかの整数であることがさらに好ましく、0又は1であることがさらにより好ましい。
X
1
は、*-CO-O-、*-O-CO-又は*-O-CO-O-であることが好ましく、*-CO-O-又は*-O-CO-であることがより好ましい(*はC(R
1
)(R
2
)又はC(Q
1
)(Q
2
)との結合部位を表す。)。
【0010】
L
1
における炭化水素基としては、アルカンジイル基等の鎖式炭化水素基、単環式又は多環式(スピロ環を含む)の脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせた基(例えば脂環式炭化水素基とアルカンジイル基とから形成される炭化水素基)でもよい。
環状炭化水素基としては、単環式又は多環式(スピロ環を含む)の脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を縮合させせた基(例えば脂環式炭化水素基と芳香族炭化水素基)でもよい。
アルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基、ヘプタン-1,7-ジイル基、オクタン-1,8-ジイル基、ノナン-1,9-ジイル基、デカン-1,10-ジイル基、ウンデカン-1,11-ジイル基、ドデカン-1,12-ジイル基、トリデカン-1,13-ジイル基、テトラデカン-1,14-ジイル基、ペンタデカン-1,15-ジイル基、ヘキサデカン-1,16-ジイル基及びヘプタデカン-1,17-ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基及び
エタン-1,1-ジイル基、プロパン-1,1-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、プロパン-2,2-ジイル基、ペンタン-2,4-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。分岐状のアルカンジイル基の末端は、メチル基等のアルキル基であってもよい。
鎖式炭化水素基の炭素数は、好ましくは1~18であり、より好ましくは1~12であり、さらに好ましくは1~9であり、より一層好ましくは1~6であり、さらに一層好ましくは1~4である。
単環式又は多環式の2価の脂環式炭化水素基としては、以下の基等が挙げられる。結合部位は任意の位置とすることができる。
TIFF
2024127832000010.tif
47
168
具体的に、脂環式炭化水素基としては、シクロブタン-1,3-ジイル基、シクロペンタン-1,3-ジイル基、シクロヘキサン-1,4-ジイル基、シクロオクタン-1,5-ジイル基等の単環式シクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式炭化水素基及び
ノルボルナン-1,4-ジイル基、ノルボルナン-2,5-ジイル基、アダマンタン-1,5-ジイル基、アダマンタン-2,6-ジイル基、スピロシクロヘキサン-1,2’-シクロペンタン基、スピロアダマンタン-2,3’-シクロペンタン基等のシクロアルキル基、ノルボルニル基もしくはアダマンチル基とそれぞれにスピロで結合したシクロアルキル基を有するスピロ環等の多環式シクロアルカンジイル基である多環式の2価の脂環式炭化水素基が挙げられる。
脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3~18であり、より好ましくは3~16であり、さらに好ましくは3~12である。
芳香族炭化水素基としては、フェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、ビフェニレン基、フェナントリレン基等のアリーレン基等の芳香族炭化水素基が挙げられる。芳香族炭化水素基の炭素数は、好ましくは6~18であり、より好ましくは6~14であり、さらに好ましくは6~10である。
2種以上を組み合わせた基としては、脂環式炭化水素基とアルカンジイル基とを組み合わせた基、芳香族炭化水素基とアルカンジイル基とを組み合わせた基及び脂環式炭化水素基と芳香族炭化水素基とを組み合わせた基が挙げられる。組み合わせにおいて、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、鎖式炭化水素基は、それぞれ2種以上を組み合わせてもよい。また、脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素基と結合するアルカンジイル基の末端は、メチル基等のアルキル基であってもよい。また、いずれの基がX
1
又はX
2
に結合していてもよい。
脂環式炭化水素基とアルカンジイル基とを組み合わせた基としては、例えば、-2価の脂環式炭化水素基-アルカンジイル基-、-アルカンジイル基-2価の脂環式炭化水素基-アルカンジイル基-、-アルカンジイル基-2価の脂環式炭化水素基-等が挙げられる。
芳香族炭化水素基とアルカンジイル基とを組み合わせた基としては、例えば、-2価の芳香族炭化水素基-アルカンジイル基-、-アルカンジイル基-2価の芳香族炭化水素基-アルカンジイル基-、-アルカンジイル基-2価の芳香族炭化水素基-等が挙げられる。
脂環式炭化水素基と芳香族炭化水素基とを組み合わせた基としては、-芳香族炭化水素基-脂環式炭化水素基-、-脂環式炭化水素基-芳香族炭化水素基-、-脂環式炭化水素基-芳香族炭化水素基-脂環式炭化水素基-等が挙げられる。
L
1
の炭素数1~28の炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-SO
2
-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
L
1
の炭素数1~28の炭化水素基に含まれる-CH
2
-が-O-、-S-、-SO
2
-又は-CO-に置き換わっている場合、置き換わる前の炭素数を該炭化水素基の炭素数とする。
炭化水素基に含まれる-CH
2
-が、-O-、-S-、-SO
2
-又は-CO-に置き換わった基としては、ヒドロキシ基(メチル基中に含まれる-CH
2
-が、-O-に置き換わった基)、カルボキシ基(エチル基中に含まれる-CH
2
-CH
2
-が、-O-CO-に置き換わった基)、チオール基(メチル基中に含まれる-CH
2
-が、-S-に置き換わった基)、オキシ基(メチレン基中に含まれる-CH
2
-が、-O-に置き換わった基)、カルボニル基(メチレン基中に含まれる-CH
2
-が、-CO-に置き換わった基)、チオ基(メチレン基中に含まれる-CH
2
-が、-S-に置き換わった基)、スルホニル基(メチレン基中に含まれる-CH
2
-が、-SO
2
-に置き換わった基)、アルコキシ基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-O-に置き換わった基)、アルキルチオ基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-S-に置き換わった基)、アルキルスルホニル基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-SO
2
-に置き換わった基)、アルコキシカルボニル基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-CH
2
-が、-O-CO-に置き換わった基)、アルキルカルボニル基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-CO-に置き換わった基)、アルキルカルボニルオキシ基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-CH
2
-が、-CO-O-に置き換わった基)、アルカンジイルオキシ基(アルカンジイル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-O-に置き換わった基)、アルカンジイルオキシカルボニル基(アルカンジイル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-CH
2
-が、-O-CO-に置き換わった基)、アルカンジイルカルボニル基(アルカンジイル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-CO-に置き換わった基)、アルカンジイルカルボニルオキシ基(アルカンジイル基中に含まれる任意の位置の-CH
(【0011】以降は省略されています)
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