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公開番号2024127617
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023036886
出願日2023-03-09
発明の名称外観検査装置、及び外観検査方法
出願人オムロン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類G01N 21/956 20060101AFI20240912BHJP(測定;試験)
要約【課題】基板の画像を複数合成し、合成画像を生成する際に、合成画像において、隣り合う撮像視野どうしのつなぎ目において画像の不連続点が発生することを防止することを可能とする外観検査装置、及び外観検査方法を提供する。
【解決手段】外観検査装置は、隣り合う二の撮像視野が所定の量だけ重なり合うように、基板の表面を連続して撮像することが可能である撮像部と、重なり合い領域に対して所定の処理を実施する画像処理部と、所定の処理を実施した二の撮像画像を合成し、合成画像を生成する画像生成部と、所定の量、及び合成画像の少なくとも何れかを表示する表示部と、を備え、所定の処理は、二の撮像画像のうち、最初に撮像して取得した第1の撮像画像においては、所定の方向に向かって濃度を下げ、次に撮像して取得した第2の撮像画像においては、所定の方向と反対の方向に向かって濃度を下げる処理である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
基板の外観検査を実行する外観検査装置であって、
軸に沿って所定の方向に水平移動しつつ、隣り合う二の撮像視野が所定の量だけ重なり合うように、前記基板の表面を連続して撮像することが可能である撮像部と、
前記撮像部から取得した、前記隣り合う二の撮像視野に係る二の撮像画像の各々における、前記隣り合う二の撮像視野が重なり合う部分に相当する重なり合い領域に対して所定の処理を実施する画像処理部と、
前記画像処理部による前記所定の処理を実施した前記二の撮像画像を合成し、合成画像を生成する画像生成部と、
前記重なり合い領域における前記所定の量、及び前記画像生成部が生成した前記合成画像の少なくとも何れかを表示する表示部と、を備え、
前記画像処理部による前記所定の処理は、前記二の撮像画像のうち、
最初に撮像して取得した第1の撮像画像においては、前記重なり合い領域における、前記所定の方向の始点に近い側の端部から、前記所定の方向に向かって濃度を下げ、
次に撮像して取得した第2の撮像画像においては、前記重なり合い領域における、前記所定の方向の終点に近い側の端部から、前記所定の方向と反対の方向に向かって濃度を下げる処理であることを特徴とする、外観検査装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記隣り合う二の撮像視野が重なり合う前記所定の量を、自動的に設定する設定部をさらに備え、
前記表示部は、前記設定部が前記所定の量を自動的に設定する旨を表示することが可能であることを特徴とする、請求項1に記載の外観検査装置。
【請求項3】
前記画像処理部が前記所定の処理を実施した後の、
前記第1の撮像画像における前記重なり合い領域の濃度は、前記所定の方向に向かって直線状に減少し、
前記第2の撮像画像における前記重なり合い領域の濃度は、前記所定の方向と反対の方向に向かって直線状に減少することを特徴とする、請求項1に記載の外観検査装置。
【請求項4】
前記表示部は、前記所定の量、及び前記撮像部から取得した前記二の撮像画像の各々の位置を示す座標の少なくとも何れかを表示することを特徴とする、請求項1に記載の外観検査装置。
【請求項5】
前記撮像部から取得した任意の撮像画像において、前記基板における特定の箇所が前記隣り合う二の撮像視野に亘って分布しているか否かを判断する判断部をさらに備え、
前記判断部が、前記隣り合う二の撮像視野において、前記基板における前記特定の箇所が複数の撮像視野に亘って分布していると判断した場合にのみ、前記画像処理部は、前記所定の処理を実施することを特徴とする、請求項1に記載の外観検査装置。
【請求項6】
前記特定の箇所は、前記基板の表面に形成されたビアであることを特徴とする、請求項5に記載の外観検査装置。
【請求項7】
基板の外観検査を実行する外観検査方法であって、
隣り合う二の撮像視野が所定の量だけ重なり合うように、前記基板の表面を連続して撮像することが可能である撮像工程と、
前記撮像工程において取得した、前記隣り合う二の撮像視野に係る二の撮像画像の各々における、前記隣り合う二の撮像視野が重なり合う部分に相当する重なり合い領域に対して所定の処理を実施する画像処理工程と、
前記画像処理工程において前記所定の処理を実施した前記二の撮像画像を合成し、合成
画像を生成する画像生成工程と、
前記重なり合い領域における前記所定の量、及び前記画像生成工程において生成した前記合成画像の少なくとも何れかを表示する表示工程と、を有し、
前記画像処理工程における前記所定の処理は、前記二の撮像画像のうち、
最初に撮像して取得した第1の撮像画像においては、前記重なり合い領域における、前記所定の方向の始点に近い側の端部から、前記所定の方向に向かって濃度を下げ、
次に撮像して取得した第2の撮像画像においては、前記重なり合い領域における、前記所定の方向の終点に近い側の端部から、前記所定の方向と反対の方向に向かって濃度を下げる処理であることを特徴とする、外観検査方法。
【請求項8】
前記隣り合う二の撮像視野が重なり合う前記所定の量を、自動的に設定する設定工程をさらに有し、
前記表示工程においては、前記設定工程において前記所定の量を自動的に設定する旨を表示することが可能であることを特徴とする、請求項7に記載の外観検査方法。
【請求項9】
前記画像処理工程において前記所定の処理を実施した後の、
前記第1の撮像画像における前記重なり合い領域の濃度は、前記所定の方向に向かって直線状に減少し、
前記第2の撮像画像における前記重なり合い領域の濃度は、前記所定の方向と反対の方向に向かって直線状に減少することを特徴とする、請求項7に記載の外観検査方法。
【請求項10】
前記表示工程においては、前記所定の量、及び前記撮像工程において取得した前記二の撮像画像の各々の位置を示す座標の少なくとも何れかを表示することを特徴とする、請求項7に記載の外観検査方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の外観検査を実行する外観検査装置、及び外観検査方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、複数の画像を撮像する撮像手段と、複数の画像のうち、隣り合う画像の間の輝度の差に基づいて、画像にグラデーション状のゲインをかける調整手段と、調整手段がグラデーション状のゲインをかけた後の画像に対して合成を行い、合成画像を生成する合成手段と、を有する撮像装置が公知である。当該撮像装置を用いてパノラマ撮像を行う際には、撮像画像に対してグラデーション状のゲインをかけるために、合成画像における輝度段差を低減することが可能である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ここで、上記の合成画像を自然に生成するためには、隣り合う画像の間の輝度の差の他、例えば隣り合う画像の各々に係る撮像視野の間隔等も問題となり得る。具体的には、基板の外観検査を行う外観検査装置が備える、軸に沿って所定の方向に移動可能なカメラを用いて、基板を連続して撮像する場合について例示する。このとき、隣り合う撮像視野の間隔を空けず、かつ、それらの撮像視野が互いに重なり合わないように撮像するものとする。このように撮像した結果、生成された合成画像において、撮像視野どうしのつなぎ目において画像の不連続点が発生する虞がある。
【0004】
この不連続点は、合成画像において基板の外観検査を行う際に、不良として過検出される虞がある。また、外観検査を行う領域を指定する際に、つなぎ目を境目として、生成された合成画像を構成する画像のうち、いずれの画像を基準とすればよいか、判断することが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-120194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本件開示の技術は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、基板の画像を複数合成し、合成画像を生成する際に、隣り合う撮像視野どうしのつなぎ目において画像の不連続点が発生することを防止することを可能とする外観検査装置、及び外観検査方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するための本開示は、撮像部と、画像処理部と、画像生成部と、表示部と、を備える外観検査装置を含む。本開示においては、外観検査装置を用いて、基板の外観検査を実行する準備を行う。撮像部は、軸に沿って所定の方向に水平移動しつつ、隣り合う二の撮像視野が所定の量だけ重なり合うように、基板の表面を連続して撮像することが可能である。ここで、基板の表面における、外観検査の対象箇所の一例としては、基板の表面に形成されたビア等が挙げられる。
【0008】
画像処理部は、撮像部から取得した、隣り合う二の撮像視野に係る二の撮像画像の各々における、隣り合う二の撮像視野が重なり合う部分に相当する重なり合い領域に対して以下の処理を実施する。すなわち、二の撮像画像のうち、一方の撮像画像に対しては、その撮像画像における所定の位置から、所定の方向に向かって濃度を下げる処理を実施する。
もう一方の撮像画像に対しては、その撮像画像における所定の位置から、所定の方向と反対の方向に向かって濃度を下げる処理を実施する。なお、撮像画像の濃度を下げることは、撮像画像の透明度を上げることを示す。
【0009】
画像生成部は、二の撮像画像の各々のうち、上記の処理を実施した領域の濃度どうしを互いに加算し、新たに一の合成画像を生成する。表示部は、重なり合い領域における所定の量、及び画像生成部が生成した合成画像の少なくとも何れかを表示する。
【0010】
より詳細には、
基板の外観検査を実行する外観検査装置であって、
軸に沿って所定の方向に水平移動しつつ、隣り合う二の撮像視野が所定の量だけ重なり合うように、前記基板の表面を連続して撮像することが可能である撮像部と、
前記撮像部から取得した、前記隣り合う二の撮像視野に係る二の撮像画像の各々における、前記隣り合う二の撮像視野が重なり合う部分に相当する重なり合い領域に対して所定の処理を実施する画像処理部と、
前記画像処理部による前記所定の処理を実施した前記二の撮像画像を合成し、合成画像を生成する画像生成部と、
前記重なり合い領域における前記所定の量、及び前記画像生成部が生成した前記合成画像の少なくとも何れかを表示する表示部と、を備え、
前記画像処理部による前記所定の処理は、前記二の撮像画像のうち、
最初に撮像して取得した第1の撮像画像においては、前記重なり合い領域における、前記所定の方向の始点に近い側の端部から、前記所定の方向に向かって濃度を下げ、
次に撮像して取得した第2の撮像画像においては、前記重なり合い領域における、前記所定の方向の終点に近い側の端部から、前記所定の方向と反対の方向に向かって濃度を下げる処理であることを特徴とする、外観検査装置を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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