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公開番号2024126240
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023034496
出願日2023-03-07
発明の名称研削装置及び研削方法
出願人株式会社ディスコ
代理人弁理士法人東京アルパ特許事務所
主分類B24B 49/14 20060101AFI20240912BHJP(研削;研磨)
要約【課題】簡単な構成で被加工物の加工点の温度を高精度に測定することができる研削装置と、加工点の過熱による被加工物の加工不良を防ぐことができる研削方法を提供すること。
【解決手段】研削装置1は、チャックテーブル10と、粗研削ユニット20及び仕上げ研削ユニット30と、研削水供給ユニット40と、チャックテーブル10と研削ホイール25,35の全部または一部を覆う加工室カバー50と、該加工室カバー50の外側に配置されて該加工室カバー50内の温度を測定する赤外線温度計60とを備える。また、本発明に係る研削方法は、赤外線温度計60によって測定された研削水の温度が閾値を超えると、研削ホイール25,35を上昇させてウェーハWから離間させ、研削水の温度が閾値以内の設定値まで下がると、研削ホイール25,35を下降させてウェーハWの研削を再開する。或いは、研削水の温度が閾値を超えると、研削加工を中止する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
被加工物を研削する研削装置であって、
該被加工物を保持するチャックテーブルと、
該被加工物を研削する研削ホイールをスピンドルの先端に装着可能な研削ユニットと、
該被加工物と該研削ホイールとの接触領域に研削水を供給する研削水供給ユニットと、
該チャックテーブルと該研削ホイールの全部または一部を覆う加工室カバーと、
該加工室カバーの外側に配置されて該加工室カバー内の温度を測定する赤外線温度計と、
を備え、
該加工室カバーの全部または一部を透明部材で構成し、該透明部材を透過する赤外線の強さを該赤外線温度計が測定して該加工室カバー内の温度を測定することを特徴とする研削装置。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
該赤外線温度計は、
該研削ホイールの回転によって飛散する該研削水が該加工室カバーに接触する位置の該加工室カバーの外側に配置され、飛散する該研削水の温度を測定することを特徴とする請求項1記載の研削装置。
【請求項3】
該透明部材は、ポリ塩化ビニル樹脂またはアクリル樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1記載の研削装置。
【請求項4】
各構成要素を制御する制御ユニットをさらに備え、
該制御ユニットは、
該研削水の温度の閾値を設定する閾値設定部と、
該赤外線温度計によって測定された該研削水の温度が該閾値以内か否かを判定する判定部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の研削装置。
【請求項5】
請求項1~4記載の研削装置によって該被加工物を研削する研削方法であって、
該制御ユニットは、
該赤外線温度計によって測定された該研削水の温度が該閾値を超えると、該研削ホイールを上昇させて該被加工物から離間させ、
該赤外線温度計によって測定された該研削水の温度が該閾値以内の設定値まで下がると、該研削ホイールを下降させて該被加工物の研削を再開することを特徴とする研削方法。
【請求項6】
請求項1~4記載の研削装置によって該被加工物を研削する研削方法であって、
該制御ユニットは、
該赤外線温度計によって測定された該研削水の温度が該閾値を超えると、研削加工を中止することを特徴とする研削方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、チャックテーブルに保持されたウェーハなどの被加工物を研削する研削装置及び該研削装置を用いて実施される研削方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、携帯電話やパソコン(パーソナルコンピュータ)などの各種電子機器に対して小型・薄型化が要求されていることから、これらの電子機器に用いられている半導体デバイスも小型・薄型化される傾向にある。すなわち、半導体デバイスの製造工程においては、円板状の薄い半導体ウェーハ(以下、単に「ウェーハ」と称する)の表面が格子状に配列されたストリートと称される分割予定ラインによって多数の矩形領域に区画され、各矩形領域にICやLSIなどのデバイスがそれぞれ形成される。このように多数のデバイスが形成されたウェーハをダイシング装置で分割予定ラインに沿って切断することによって、複数の半導体チップが形成される。
【0003】
そして、個々の半導体チップの小型化と薄型化を図るため、通常、ウェーハを分割予定ラインに沿って切断する前に該ウェーハの裏面(デバイスが形成された面とは反対側の面)が所定の厚みに研削されている。このウェーハの裏面を研削する研削装置は、高速回転する研削ホイールの研削砥石をウェーハの裏面に押し当てることによってなされるが、この研削によって発生する研削屑の除去と、研削砥石とウェーハの接触面に発生する摩擦熱による研削砥石やウェーハの過熱を防ぐため、研削加工中には研削砥石とウェーハとの接触部に研削水が供給されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
ところで、研削加工において、加工条件が不適切であったり、ウェーハが高剛性(高硬度)材料で構成されている場合には、研削砥石とウェーハとの接触部が摩擦熱によって過熱されて高温となり、研削砥石が傷んだり、ウェーハ焼けなどの加工不良が発生する。このため、特許文献2には、ウェーハを支持する支持基台の内部に温度測定ユニットを収容し、この温度測定ユニットによって測定される支持基台の支持面(加工点)の温度が予め定められた閾値を超えると、エラー信号を出力するとともに、加工動作を中止する提案がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-124690号公報
特開2019-123050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2において提案されているように、被加工物であるウェーハを支持する支持基台を別に設け、この支持基台の内部に、温度センサやその電源である電池、記録部、無線通信装置などによって構成される温度測定ユニットを組み込む必要があるため、支持基台の構造が複雑化するとともに、コストアップを免れない。
【0007】
また、支持基台の内部に収容された温度測定ユニットに、研削屑を含む研削水が飛散して付着するため、温度測定ユニットによる加工点の温度を高精度に測定することができないばかりか、温度測定ユニットの故障を招き易いという問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、簡単な構成でコストアップを招くことなく、被加工物の加工点の温度を高精度に測定することができる研削装置と、加工点の過熱による被加工物の加工不良などを防ぐことができる研削方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明は、被加工物を研削する研削装置であって、該被加工物を保持するチャックテーブルと、該被加工物を研削する研削ホイールをスピンドルの先端に装着可能な研削ユニットと、該被加工物と該研削ホイールとの接触領域に研削水を供給する研削水供給ユニットと、該チャックテーブルと該研削ホイールの全部または一部を覆う加工室カバーと、該加工室カバーの外側に配置されて該加工室カバー内の温度を測定する赤外線温度計と、を備え、該加工室カバーの全部または一部を透明部材で構成し、該透明部材を透過する赤外線の強さを該赤外線温度計が測定して該加工室カバー内の温度を測定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記研削装置によって該被加工物を研削する研削方法であって、該制御ユニットは、該赤外線温度計によって測定された該研削水の温度が該閾値を超えると、該研削ホイールを上昇させて該被加工物から離間させ、該赤外線温度計によって測定された該研削水の温度が該閾値以内の設定値まで下がると、該研削ホイールを下降させて該被加工物の研削を再開することを特徴とする。ここで、閾値以内の設定値は、閾値よりも低い値に設定されている。
(【0011】以降は省略されています)

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