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公開番号2024125519
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-19
出願番号2023033371
出願日2023-03-06
発明の名称基板用コネクタ
出願人矢崎総業株式会社
代理人弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
主分類H01R 12/55 20110101AFI20240911BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】板厚の異なる回路基板への固定を可能にすること。
【解決手段】固定部材30の一対の可撓アーム32は、それぞれに設けた可撓軸33と、それぞれの可撓軸の内側壁部33aから突出させた内側突起部34と、内側突起部よりも先端側でそれぞれの可撓軸の外側壁部33bから突出させた第1外側突起部35と、第1外側突起部よりも先端側でそれぞれの可撓軸の外側壁部から突出させた第2外側突起部36と、を有し、可撓アームは、内側突起部を第1回路基板500Aの固定用スルーホール501Aの内周壁面に当接させ、かつ、第1外側突起部を第1回路基板の裏面500bに係止させる一方、内側突起部を第2回路基板500Bのコネクタ実装面500a側で固定用スルーホール501Bの外に配置させる一方、可撓軸の内側壁部を第2回路基板の固定用スルーホールの内周壁面に当接させ、かつ、第2外側突起部を第2回路基板の裏面500bに係止させること。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
第1ホール間ピッチの一対の固定用スルーホールを有する第1回路基板と前記第1回路基板よりも板厚が厚く且つ前記第1ホール間ピッチよりも間隔の広い第2ホール間ピッチの一対の固定用スルーホールを有する第2回路基板の中から択一的に選択した実装対象回路基板の端子用スルーホールに対して物理的且つ電気的に接続可能な端子金具と、
前記端子金具を収容するハウジングと、
前記ハウジングに組み付け、かつ、前記実装対象回路基板の一対の前記固定用スルーホールに対して固定可能な固定部材と、
を備え、
前記固定部材は、前記実装対象回路基板の前記固定用スルーホール毎に設けた可撓性を持つアーム部であり、前記実装対象回路基板のコネクタ実装面側から裏面側へと前記固定用スルーホールに挿通させ且つ先端を前記裏面側に突き抜けさせる一対の可撓アームを有し、
一対の前記可撓アームは、そのそれぞれに設け、互いに間隔を空けて内側壁部同士を対向配置させ且つ互いの対向配置方向への撓みが可能な可撓軸と、それぞれの前記可撓軸の前記内側壁部から突出させた内側突起部と、前記内側突起部よりも前記先端側でそれぞれの前記可撓軸における前記内側壁部とは逆側の外側壁部から突出させた第1外側突起部と、前記第1外側突起部よりも前記先端側でそれぞれの前記可撓軸の前記外側壁部から突出させた第2外側突起部と、を有し、
前記第1回路基板の前記固定用スルーホールに挿通させた前記可撓アームは、前記内側突起部を前記第1回路基板の前記固定用スルーホールの内周壁面に当接させ、かつ、前記第1外側突起部を前記第1回路基板の前記裏面に係止させ、
前記第2回路基板の前記固定用スルーホールに挿通させた前記可撓アームは、前記内側突起部を前記第2回路基板の前記コネクタ実装面側で前記固定用スルーホールの外に配置させる一方、前記可撓軸の前記内側壁部を前記第2回路基板の前記固定用スルーホールの内周壁面に当接させ、かつ、前記第2外側突起部を前記第2回路基板の前記裏面に係止させることを特徴とした基板用コネクタ。
続きを表示(約 200 文字)【請求項2】
前記可撓アームは、前記第1回路基板と前記第2回路基板における同径の前記固定用スルーホールを挿通対象とすることを特徴とした請求項1に記載の基板用コネクタ。
【請求項3】
前記実装対象回路基板の前記固定用スルーホールに対する挿通完了後の前記可撓アームを当該固定用スルーホールの周縁部に半田付けして固定した半田部を備えることを特徴とした請求項1又は2に記載の基板用コネクタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、基板用コネクタに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、基板用コネクタにおいては、そのハウジングを回路基板に固定するための技術が知られている。例えば、下記の特許文献1には、ハウジングに設けた弾性係止片と脚部保護壁とを利用して、そのハウジングを回路基板に固定する、という技術が開示されている。その弾性係止片は、弾性変位可能な弾性脚部と、その先端の貫通孔挿通用の軸部と、回路基板の裏面に係止可能な係止爪と、を有するものである。そして、脚部保護壁は、貫通孔の内周壁面に係止させ、弾性脚部の弾性変形に伴う力を貫通孔の内周壁面と軸部との間に作用させるガタ詰め突部を有するものである。また、下記の特許文献2には、ハウジングに設けた取付用アームと位置決め用突起とを利用して、そのハウジングを回路基板に固定する、という技術が開示されている。その取付用アームは、回路基板の取付孔に貫通係止させる係止突起を有するものである。そして、位置決め用突起は、回路基板の位置決め孔に嵌入させる一対の可撓アーム部を有するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-143286号公報
特開2002-216878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の固定技術は、或る一定の板厚の回路基板を対象にしたものであり、これとは異なる板厚の回路基板に適応させることができない。このため、この従来の固定技術は、板厚の異なる回路基板の間で共用できない。
【0005】
そこで、本発明は、板厚の異なる回路基板への固定を可能にする基板用コネクタを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する為、本発明は、第1ホール間ピッチの一対の固定用スルーホールを有する第1回路基板と前記第1回路基板よりも板厚が厚く且つ前記第1ホール間ピッチよりも間隔の広い第2ホール間ピッチの一対の固定用スルーホールを有する第2回路基板の中から択一的に選択した実装対象回路基板の端子用スルーホールに対して物理的且つ電気的に接続可能な端子金具と、前記端子金具を収容するハウジングと、前記ハウジングに組み付け、かつ、前記実装対象回路基板の一対の前記固定用スルーホールに対して固定可能な固定部材と、を備え、前記固定部材は、前記実装対象回路基板の前記固定用スルーホール毎に設けた可撓性を持つアーム部であり、前記実装対象回路基板のコネクタ実装面側から裏面側へと前記固定用スルーホールに挿通させ且つ先端を前記裏面側に突き抜けさせる一対の可撓アームを有し、一対の前記可撓アームは、そのそれぞれに設け、互いに間隔を空けて内側壁部同士を対向配置させ且つ互いの対向配置方向への撓みが可能な可撓軸と、それぞれの前記可撓軸の前記内側壁部から突出させた内側突起部と、前記内側突起部よりも前記先端側でそれぞれの前記可撓軸における前記内側壁部とは逆側の外側壁部から突出させた第1外側突起部と、前記第1外側突起部よりも前記先端側でそれぞれの前記可撓軸の前記外側壁部から突出させた第2外側突起部と、を有し、前記第1回路基板の前記固定用スルーホールに挿通させた前記可撓アームは、前記内側突起部を前記第1回路基板の前記固定用スルーホールの内周壁面に当接させ、かつ、前記第1外側突起部を前記第1回路基板の前記裏面に係止させ、前記第2回路基板の前記固定用スルーホールに挿通させた前記可撓アームは、前記内側突起部を前記第2回路基板の前記コネクタ実装面側で前記固定用スルーホールの外に配置させる一方、前記可撓軸の前記内側壁部を前記第2回路基板の前記固定用スルーホールの内周壁面に当接させ、かつ、前記第2外側突起部を前記第2回路基板の前記裏面に係止させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
第1回路基板が実装対象回路基板として選択された場合、一対の可撓アームにおいては、第1回路基板の一対の固定用スルーホールに対してそれぞれの内側突起部でガタ詰めが図られ、かつ、この第1回路基板の裏面に対してそれぞれの第1外側突起部が引っ掛けられている。つまり、この一対の可撓アームにおいては、それぞれの内側突起部によるガタ詰めに伴って、それぞれの第1外側突起部が第1回路基板の裏面に向かい合ったままとなり、その裏面でのそれぞれの第1外側突起部の掛かり代を確保し続けることができる。このため、この一対の可撓アームは、第1回路基板の一対の固定用スルーホールで保持される。よって、固定部材30においては、例えば後工程の半田付けが行われるまでの間、第1回路基板の固定用スルーホールに一対の可撓アームを保持し続けることができる。また、第2回路基板が実装対象回路基板として選択された場合、一対の可撓アームにおいては、第2回路基板の一対の固定用スルーホールに対してそれぞれの可撓軸の内側壁部でガタ詰めが図られ、かつ、この第2回路基板の裏面に対してそれぞれの第2外側突起部が引っ掛けられている。つまり、この一対の可撓アームにおいては、それぞれの可撓軸の内側壁部によるガタ詰めに伴って、それぞれの第2外側突起部が第2回路基板の裏面に向かい合ったままとなり、その裏面でのそれぞれの第2外側突起部の掛かり代を確保し続けることができる。このため、この一対の可撓アームは、第2回路基板の一対の固定用スルーホールで保持される。よって、固定部材30においては、例えば後工程の半田付けが行われるまでの間、第2回路基板の固定用スルーホールに一対の可撓アームを保持し続けることができる。このように、本発明に係る基板用コネクタは、その固定部材を適用することによって、板厚の異なる実装対象回路基板(第1回路基板、第2回路基板)に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、回路基板に実装した実施形態の基板用コネクタを示す斜視図である。
図2は、実施形態の基板用コネクタを示す斜視図である。
図3は、第1回路基板に組み付けた固定部材について説明する平面図である。
図4は、図3のA部拡大図である。
図5は、第2回路基板に組み付けた固定部材について説明する平面図である。
図6は、図5のB部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明に係る基板用コネクタの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0010】
[実施形態]
本発明に係る基板用コネクタの実施形態の1つを図1から図6に基づいて説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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