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公開番号2024125296
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-18
出願番号2024083164,2021522038
出願日2024-05-22,2019-11-06
発明の名称沈降シリカ及びその製造プロセス
出願人ローディア オペレーションズ
代理人園田・小林弁理士法人
主分類C01B 33/18 20060101AFI20240910BHJP(無機化学)
要約【課題】タイヤ用途において使用するための大きな粒子サイズを有する沈降シリカを提供する。
【解決手段】CTAB表面積とメジアン粒子サイズとの間に特定の関係を有する沈降シリカ、前記沈降シリカを用いたエラストマー組成物、タイヤ、タイヤ構成部品を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
- 160m

/g以上のCTAB表面積S
CTAB

- 遠心沈降によって測定される
|d50|>25000/|S
CTAB
|(I)
であるメジアン粒子サイズd50
(式中、
|d50|は遠心沈降によって測定されるnm単位で表されるメジアン粒子サイズd50の数値を表し、|S
CTAB
|はm

/g単位で表されるCTAB表面積S
CTAB
の数値を表す);及び
- 4500ppmを超えないアルミニウム含有量;
によって特徴付けられる沈降シリカ。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記CTAB表面積S
CTAB
が180~400m

/gの範囲である、請求項1に記載の沈降シリカ。
【請求項3】
遠心沈降によって測定される粒子サイズ分布幅Ldが1.2~3.5である、請求項1又は2に記載の沈降シリカ。
【請求項4】
BET表面積S
BET
が170m

/g以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の沈降シリカ。
【請求項5】
前記BET表面積S
BET
と前記CTAB表面積S
CTAB
との間の差が少なくとも30m

/gである、請求項1~4のいずれか一項に記載の沈降シリカ。
【請求項6】
- 200~350m

/gのCTAB表面積S
CTAB
と、
- 遠心沈降によって測定される、1.5~2.8の範囲の凝集体サイズ分布幅Ld;
- 遠心沈降によって測定される
|d50|>25000/|S
CTAB
|(I)
であるメジアン粒子サイズd50、及び
- 4500ppmを超えないアルミニウム含有量;
によって特徴付けられる、請求項1~5のいずれか一項に記載の沈降シリカ。
【請求項7】
前記アルミニウム含有量が3500ppm未満である、請求項1~6のいずれか一項に記載の沈降シリカ。
【請求項8】
200~400m

/gの範囲のCTAB表面積S
CTAB
において、前記メジアン粒子サイズd50が60nmよりも大きいことを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の沈降シリカ。
【請求項9】
(i)pH2.0~5.0を有する出発溶液を提供する工程と、
(ii)反応媒体のpHが2.0~5.0の範囲に維持されるようにケイ酸塩と酸とを前記出発溶液に同時に添加する工程と、
(iii)酸及びケイ酸塩の添加を停止し、塩基を反応媒体に添加して前記反応媒体のpHを7.0~10.0の値に上げる工程と、
(iv)反応媒体のpHが7.0~10.0の範囲に維持されるように、ケイ酸塩と酸とを反応媒体に同時に添加する工程と、
(v)反応媒体への酸の添加を継続しながら、ケイ酸塩の添加を停止して反応媒体のpHを5.5未満に到達させて、沈降シリカの懸濁液を得る工程と、
を含み、工程(ii)の間に反応媒体に添加されるケイ酸塩の量が、反応に必要なケイ酸塩の総量の55%を超える、請求項1~8のいずれか一項に記載の沈降シリカの製造方法。
【請求項10】
工程(iii)において、反応媒体へのケイ酸塩の添加を継続しながら酸の添加を停止して、前記反応媒体のpHを7.00~10.00の範囲の値まで上げる、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エラストマー組成物中の補強充填剤として使用するための沈降シリカに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
ポリマー組成物中の、特にエラストマー組成物中の補強充填剤としての沈降シリカの使用が知られている。そのような使用が大いに望まれており、充填剤は、容易に且つ効率的にエラストマー母材中に混合されて分散されなければならず、また典型的にはカップリング試薬と共にエラストマーと化学結合に入り、エラストマー組成物の高い且つ均質な強化をもたらさなければならない。シリカ充填エラストマー組成物は、タイヤ配合剤において特に有利な用途がある。いわゆる高分散性シリカが充填されたタイヤトレッドは、タイヤ用の従来のカーボンブラックでは得ることができない、転がり抵抗、耐摩耗性、及びグリップに関する特性の折り合いを実現することを可能にした。
【0003】
典型的には160m

/gを超える大きい表面積の沈降シリカが知られている。例えば国際公開第03/016215A1号パンフレットには、大きい表面積及び幅の広い粒子サイズ分布を有する沈降シリカが開示されている。
【0004】
国際公開第2013/092745A1号パンフレットには、(i)2~5のpHを有する水性ストック液を準備する工程;(ii)反応媒体のpHが2~5に維持されるように、ケイ酸塩と酸を同時に前記ストック液に添加する工程;(iii)7~10の反応媒体のpH値が得られるまで反応媒体へのケイ酸塩の添加を継続する一方で酸の添加を停止する工程;(iv)反応媒体のpHが7~10に維持されるように、ケイ酸塩と酸を同時に反応媒体に添加する工程;並びに(v)6未満の反応媒体のpH値が得られるまで酸の添加を継続する一方でケイ酸塩の添加を停止する工程;を含む沈降シリカの調製方法であって、工程(ii)の少なくとも一部で濃酸が使用される方法が開示されている。国際公開第2013/092745A1号パンフレットには、反応に必要なケイ酸塩の総量に対する工程(ii)の間に反応媒体に添加されるケイ酸塩の量が開示されていない。国際公開第2013/092745A1号パンフレット中で例示されている方法から計算することができる量は、反応に必要なケイ酸塩の総量の50%未満である。
【0005】
大きい表面積のシリカを使用する利点は、主に、エラストマーとのシリカの結合数を増加させる可能性、したがってその強化レベルを増加させる可能性に存する。そのため、タイヤトレッドゴム組成物において、特にタイヤの転がり抵抗と耐摩耗性の改善のために、160m

/g程度の表面積を有するシリカに従来使用されている添加量と比較して、より低い添加量で大きい表面積を有するシリカを使用することが有利であると考えられる。
【0006】
しかしながら、ゴム組成物中で大きい表面積のシリカを使用してトレッド摩耗特性を改善することのこの実現は、しばしばウェットグリップ性能の低下をもたらすことがある。実際、小さな粒子サイズを有する大きな表面積のシリカの使用は、充填剤ネットワークの増加が見込まれ、その結果、低温でのより低いヒステリシス及びより低いウェットグリップ性能が生じる可能性がある。そのため、トレッド摩耗性能の利点を低下させることなしに、ウェットグリップと転がり抵抗性能の折り合いをつけるのに効果的な、ポリマー組成物における補強充填剤として使用するための沈降シリカが常に必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
今回、表面積と粒子サイズとの間に特定の関係を有する沈降シリカが、エラストマー組成物の以下の特性の間で優れたバランスを与えることが見出された:低温における高ヒステリシス及び同等の強化指数(引張特性)での高温における低ヒステリシス及びコンパウンドの加工性。
【0008】
本発明の第1の目的は、
- 160m

/g以上のCTAB表面積S
CTAB

- 遠心沈降によって測定される
|d50|>25000/|S
CTAB
|(I)
であるようなメジアン粒子サイズd50
(式中、
|d50|は遠心沈降によって測定されるnm単位で表されるメジアン粒子サイズd50の数値を表し、|S
CTAB
|はm

/g単位で表されるCTAB表面積S
CTAB
の数値を表す);
- 4500ppmを超えないアルミニウム含有量;
によって特徴付けられる沈降シリカである。
【0009】
本明細書の他の部分において、用語「シリカ」及び「沈降シリカ」は互いに交換可能に使用されて沈降シリカを意味することができる。「粒子」という用語は、本明細書ではシリカの一次粒子の凝集体を指すために使用される。
【0010】
CTAB表面積S
CTAB
は、所定のpHでシリカ表面上に吸着されたNヘキサデシル-N,N,N-トリメチルアンモニウムブロミドの量を測定することによって求められる外部比表面積の尺度である。
(【0011】以降は省略されています)

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