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公開番号2024114156
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2023019718
出願日2023-02-13
発明の名称アンモニア回収方法およびアンモニア回収装置
出願人木村化工機株式会社
代理人個人,個人
主分類C01C 1/02 20060101AFI20240816BHJP(無機化学)
要約【課題】アンモニアを遊離させるための薬剤(アルカリ)として消石灰を用いつつ、設備構成やプロセスが複雑になることを回避し、かつ、蒸留工程におけるスケールの発生を抑制することが可能なアンモニア回収方法および回収装置を提供する。
【解決手段】加熱された被処理液に消石灰を添加して、pHを8以上12以下の範囲に調整し、固形分を除去した後、固形分が除去された被処理液を蒸留塔で蒸留し、蒸留塔の塔頂ベーパに含まれるアンモニアを回収するとともに、蒸留塔の塔底液のアンモニア濃度が250ppm以下になるように、pH調整機構における消石灰の添加量を制御し、かつ、蒸留工程における操作温度が、固液分離工程における操作温度より5℃以上30℃以下の範囲で低くなるようにする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
アンモニアを含む被処理液を加熱する加熱工程と、
加熱された被処理液に消石灰を添加して、pHを8以上12以下の範囲に調整するpH調整工程と、
pH調整後の被処理液に含まれる固形分を除去する固液分離工程と、
前記固形分が除去された被処理液を蒸留塔で蒸留することにより、アンモニアを高い濃度で含有する塔頂ベーパと、アンモニアを低い濃度で含有する塔底液とに分離する蒸留工程と、
前記塔頂ベーパに含まれるアンモニアを回収するための回収工程とを備え、
前記蒸留塔の塔底液のアンモニア濃度が250ppm以下になるように、前記pH調整工程における消石灰の添加量を制御し、かつ、
前記蒸留工程における操作温度を、前記固液分離工程における操作温度より5℃以上30℃以下の範囲で低い温度とすること
を特徴とするアンモニア回収方法。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記加熱工程において、被処理液を70℃以上100℃以下に加熱することを特徴とする請求項1記載のアンモニア回収方法。
【請求項3】
アンモニアを含む被処理液を加熱する加熱機構と、
加熱された被処理液に消石灰を添加して、pHを8以上12以下の範囲に調整するpH調整機構と、
前記pH調整機構におけるpH調整が行われた被処理液に含まれる固形分を除去する固液分離機構と、
前記固形分が除去された被処理液を蒸留塔で蒸留して、アンモニアを高い濃度で含有する塔頂ベーパと、アンモニアを低い濃度で含有する塔底液とに分離する蒸留機構と、
前記塔頂ベーパに含まれるアンモニアを回収するための回収機構とを備え、
前記蒸留塔の塔底液のアンモニア濃度が250ppm以下になるように、前記pH調整機構における消石灰の添加量が制御され、かつ、
前記蒸留塔における操作温度が、前記固液分離機構における操作温度より5℃以上30℃以下の範囲で低い温度となるように構成されていること
を特徴とするアンモニア回収装置。
【請求項4】
前記加熱機構により、被処理液を70℃以上100℃以下に加熱するように構成されていることを特徴とする請求項3記載のアンモニア回収装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アンモニアの回収方法および回収装置に関し、詳しくは、アンモニアを含有する被処理液からアンモニアを回収するためのアンモニア回収方法およびアンモニア回収装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
アンモニアは、種々の用途に広く用いられている物質であり、多様なプロセスから排出される物質でもある。
近年、窒素の総量削減基本方針が策定され、アンモニアを含む排水も規制の対象となっている。
【0003】
そのような状況下、アンモニアを含有する被処理液からアンモニアを分離して回収するために、種々の方法が提案されており、代表的な方法として、被処理液を蒸留することによってアンモニアを回収する方法が知られている。
【0004】
しかしながら、アンモニアは、水溶液中で遊離した状態で存在する場合に限らず、アンモニウムイオンの形で存在している場合がある。そのような場合には、例えば水酸化ナトリウムなどのアルカリを添加して、アンモニアを遊離させた後、蒸留を行うことが必要になる。
【0005】
このように、アンモニアを含む液体にアルカリを添加してアンモニアを遊離させて蒸留する方法として、例えば、特許文献1には、
塩化アンモニウムのみ、あるいは塩化アンモニウムと、該塩化アンモニウムとの反応に必要な化学当量未満のカルシウム分を含む固体または液体またはスラリーを予備調合槽に供給し、
得られる反応生成物を含む液から粗粒固形分を除去した液を塩化アンモニウムおよび/またはカルシウム分を含む溶液またはスラリーとともに仕上調合槽に供給し、
得られる反応生成物を含む液から粗粒固形分を除去した液を蒸留し、該粗粒固形分を予備調合槽に戻すようにした塩化アンモニウムの蒸留方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特公平3-66248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、この方法の場合、予備調合と仕上調合の2つの段階のそれぞれでカルシウム分を添加する工程が必要であり、また、カルシウム分を添加した後に、粗粒固形分を除去する工程がそれぞれ必要であることから、工程が複雑になるという問題点がある。
【0008】
また、アルカリ成分として、カルシウムを含む物質を用いており、蒸留装置において、スケールが発生しやすいという問題点がある。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するものであり、アンモニアを遊離させるための薬剤(アルカリ)として消石灰を用いつつ、設備構成やプロセスが複雑になることを回避し、かつ、蒸留工程におけるスケールの発生を抑制することが可能なアンモニア回収方法および回収装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明のアンモニア回収方法は、
アンモニアを含む被処理液を加熱する加熱工程と、
加熱された被処理液に消石灰を添加して、pHを8以上12以下の範囲に調整するpH調整工程と、
pH調整後の被処理液に含まれる固形分を除去する固液分離工程と、
前記固形分が除去された被処理液を蒸留塔で蒸留することにより、アンモニアを被処理液よりも高い濃度で含有する塔頂ベーパと、アンモニアを被処理液よりも低い濃度で含有する塔底液とに分離する蒸留工程と、
前記塔頂ベーパに含まれるアンモニアを回収するための回収工程とを備え、
前記蒸留塔の塔底液のアンモニア濃度が250ppm以下になるように、前記pH調整工程における消石灰の添加量を制御し、かつ、
前記蒸留工程における操作温度を、前記固液分離工程における操作温度より5℃以上30℃以下の範囲で低い温度とすること
を特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)

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