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公開番号2024142466
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023054610
出願日2023-03-30
発明の名称ペロブスカイト型複合酸化物粉末
出願人DOWAエレクトロニクス株式会社
代理人個人
主分類C01G 45/02 20060101AFI20241003BHJP(無機化学)
要約【課題】特定組成のペロブスカイト型複合酸化物粉末において高い導電性を得る。
【解決手段】Laを含み、Sr,Ca,Co,Ni,Mn,Feからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素をさらに含むペロブスカイト型複合酸化物粉末であって、BET比表面積が6.0m2/g未満であり、下記式(1)を満足する。
1≦{(D90B-D10B)/D50B}/{(D90A-D10A)/D50A}≦2.1
・・・(1)
式中、D10,D50,D90:レーザー回折・散乱法を用いた粒度分布測定装置を用いて測定したときの、体積基準の累積10%粒径、累積50%粒径、累積90%粒径であり、添え字「A」は超音波分散後、添え字「B」は超音波分散前の粒径である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Laを含み、Sr,Ca,Co,Ni,Mn,Feからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素をさらに含むペロブスカイト型複合酸化物粉末であって、
BET比表面積が6.0m

/g未満であり、
下記式(1)を満足する
ことを特徴とするペロブスカイト型複合酸化物粉末。
1≦{(D
90B
-D
10B
)/D
50B
}/{(D
90A
-D
10A
)/D
50A
}≦2.1
・・・(1)
式中、

10A
,D
50A
,D
90A
:ペロブスカイト型複合酸化物粉末0.15gを500ppmのヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液(イオン交換水にて溶解)60mLに添加し、超音波ホモジナイザーにより超音波出力300μAで30秒間分散させて得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末を含むスラリーを、レーザー回折・散乱法を用いた粒度分布測定装置を用いて測定したときの、体積基準の累積10%粒径(D
10A
)、累積50%粒径(D
50A
)、累積90%粒径(D
90A
)である。

10B
,D
50B
,D
90B
:ペロブスカイト型複合酸化物粉末0.15gを500ppmのヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液(イオン交換水にて溶解)60mLに添加し、得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末を含むスラリーを、マイクロトラック粒度分布測定装置を用いて測定したときの、体積基準の累積10%粒径(D
10B
)、累積50%粒径(D
50B
)、累積90%粒径(D
90B
)である。
続きを表示(約 240 文字)【請求項2】
体積基準の累積50%粒径(D
50B
)が0.5μm以上1.3μm以下の範囲である請求項1記載のペロブスカイト型複合酸化物粉末。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のペロブスカイト型複合酸化物粉末を含み形成される固体酸化物型燃料電池用の空気極。
【請求項4】
燃料極と、固体電解質と、空気極とを備えた固体酸化物型燃料電池であって、
前記空気極として前記請求項3に記載の空気極を用いた固体酸化物型燃料電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はペロブスカイト型構造を有する複合酸化物粉末に関し、より詳細には、固体酸化物型燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell、以下、単に「SOFC」ということがある。)の空気極材料として好適に用いられる複合酸化物粉末に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
SOFCは、種々のタイプの燃料電池のなかでも発電効率が高く、また多様な燃料が使用可能なこと等から、環境負荷の少ない次世代の発電装置として開発が進められている。SOFCの単セルは、多孔質構造の空気極(カソード)と、酸化物イオン伝導体を含む緻密な固体電解質と、多孔質構造の燃料極(アノード)とがこの順に積層された構造を有する(図1を参照)。SOFCの作動時には、空気極に空気等のO

(酸素)含有ガスが、燃料極にH

(水素)等の燃料ガスが、それぞれ供給される。この状態で、SOFCに電流を印加すると、空気極でO

が還元されてO
2-
アニオン(酸素イオン)となる。そして、このO
2-
アニオンが固体電解質を通過して燃料極に到達し、H

を酸化して電子を放出する。これによって、電気エネルギーの生成(すなわち発電)が行われる。
【0003】
このようなSOFCの動作温度は従来800℃~1000℃程度であったが、近年、SOFCの動作温度の低温化が図られている。とはいうものの、実用化されているSOFCの最低温度は600℃以上と依然として高温である。
【0004】
このようなセル構造と高い動作温度のため、SOFCの空気極の材料には、基本的に、酸素イオン導電性が高く、電子伝導性が高く、熱膨張が電解質と同等あるいは近似し、化学的な安定性が高く、他の構成材料との適合性が良好であり、焼結体が多孔質であり、一定の強度を有することなどの特性が要求される。
【0005】
このような固体酸化物型燃料電池の空気極の材料として、本出願人は特許文献1において、一般式ABO
3-δ
(δは酸素欠損量を表し0≦δ<1である。Aサイトに含有される元素はLa、Bサイトに含有される元素はCo及びNi)で示され、ウィリアムソン-ホール法により求められる結晶子径が20nm以上100nm以下であるペロブスカイト型複合酸化物粉末を提案した(特許文献1)。
【0006】
また特許文献2では、ガスセンサ素子の電極の電極層やリード層の材料として、La



Ni



(MはCoとFeのうちの一種以上、a+b+c=1、1.25≦x≦1.75)で表される組成式のペロブスカイト型酸化物結晶構造を有する導電性酸化物が提案されている。
【0007】
そしてまた特許文献3では、一般式ABO

で表され、AがLa及び希土類元素の群から選ばれる1つ以上の元素と、Sr,Ca及びBaの群から選ばれる1つ以上の元素とからなり、BがMn,Co,Fe,Ni及びCuの群から選ばれる1つ以上の元素からなるペロブスカイト複合酸化物粉体であって、平均粒子径が1μm以下であり、且つ粒度分布の幅が所定範囲内に制限されている空気極原料粉体が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2022/013903号公報
特開2018-112490号公報
特開2006-32132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
固体酸化物型燃料電池の空気極に用いる材料は、できるだけ抵抗が小さく導電性が高いものがよいところ、近年、更なる性能の向上が望まれている。
【0010】
そこで本発明の目的は、特定組成のペロブスカイト型複合酸化物粉末においてより高い導電性を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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