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公開番号2024143513
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056237
出願日2023-03-30
発明の名称多孔質シリカ粒子及びその製造方法
出願人日揮触媒化成株式会社
代理人個人
主分類C01B 33/18 20060101AFI20241003BHJP(無機化学)
要約【課題】担持物質の性能をより効果的に発揮させることができる多孔質シリカ粒子、及びその製造方法の提供。
【解決手段】多孔質二次粒子が連結した三次粒子から構成され、下記の要件を満たす多孔質シリカ粒子。
(1)平均粒子径が50~1000μm
(2)比表面積が30~250m2/g
(3)細孔容積が0.10~0.75ml/g
(4)細孔径分布において、2~50nmの範囲の細孔径(Pms1)のメソ孔ピークと、50超~2000nmの範囲の細孔径(Pms2)のマクロ孔ピークを有し、前記細孔径(Pms1)のメソ孔ピークは、1つのピークであるか、2つのピークである
(5)(Pms1)×0.75~(Pms1)×1.25nmの範囲内の細孔径を有する細孔の容積と、(Pms2)×0.75~(Pms2)×1.25nmの範囲内の細孔径を有する細孔の容積との合計細孔容積が、全細孔容積の40%以上
(6)空隙率が15~65%
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
多孔質二次粒子が連結した三次粒子から構成され、下記(1)~(6)の要件を満たすことを特徴とする多孔質シリカ粒子。
(1)平均粒子径が50~1000μmの範囲
(2)比表面積が30~250m

/gの範囲
(3)細孔容積が0.10~0.75ml/gの範囲
(4)細孔径分布(X軸:細孔径[Ps]、Y軸:細孔容積を細孔径で微分した値)において、2~50nmの範囲の細孔径(Pms

)のメソ孔ピークと、50超~2000nmの範囲の細孔径(Pms

)のマクロ孔ピークを有し、前記細孔径(Pms

)のメソ孔ピークは、細孔径(Pms
1a
)の1つのピークであるか、細孔径(Pms
1a
)及び細孔径(Pms
1b
)の2つのピークである
(5)(Pms

)×0.75~(Pms

)×1.25nmの範囲内の細孔径を有する細孔の容積と、(Pms

)×0.75~(Pms

)×1.25nmの範囲内の細孔径を有する細孔の容積との合計細孔容積が、全細孔容積の40%以上
(6)空隙率が15~65%の範囲
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記メソ孔ピークが1つのピークであり、下記(5A)の要件を満たすことを特徴とする請求項1記載の多孔質シリカ粒子。
(5A)(Pms
1a
)×0.75~(Pms
1a
)×1.25nmの範囲内の細孔径を有する細孔の合計細孔容積が、全細孔容積の20~70%の範囲、かつ、(Pms

)×0.75~(Pms

)×1.25nmの範囲内の細孔径を有する細孔の合計細孔容積が、全細孔容積の10~50%の範囲
【請求項3】
前記メソ孔ピークが2つのピークであり、下記(5B)の要件を満たすことを特徴とする請求項1記載の多孔質シリカ粒子。
(5B)(Pms
1a
)×0.75~(Pms
1a
)×1.25nmの範囲内の細孔径を有する細孔の合計細孔容積が、全細孔容積の1~50%の範囲、かつ、(Pms
1b
)×0.75~(Pms
1b
)×1.25nmの範囲内の細孔径を有する細孔の合計細孔容積が、全細孔容積の1~50%の範囲、かつ、(Pms

)×0.75~(Pms

)×1.25nmの範囲内の細孔径を有する細孔の合計細孔容積が、全細孔容積の10~50%の範囲
【請求項4】
粒子径変動係数が2~10%の範囲、かつ平均粒子径が10~300nmの球状シリカ微粒子である一次粒子の分散液を準備するA工程と、
前記A工程で得られた一次粒子を含む噴霧液を気流中に噴霧して球状シリカ微粒子集合体である二次粒子を調製するB工程と、
前記B工程で得られた二次粒子と、粒子径変動係数が2~10%の範囲、平均粒子径が10~300nm、かつ前記A工程で調製された一次粒子と同等又はこれを超える平均粒子径の球状シリカ微粒子であるバインダー粒子とを、二次粒子及びバインダー粒子の質量割合(二次粒子:バインダー粒子)98:2~60:40で混合し、混合粒子分散液を調製するC工程と、
前記C工程で得られた混合粒子を含む噴霧液を気流中に噴霧して二次粒子集合体である三次粒子を調製するD工程と、
前記D工程で得られた三次粒子を温度150~600℃の範囲で加熱処理するE工程と、
を有することを特徴とする多孔質シリカ粒子の製造方法。
【請求項5】
前記バインダー粒子の平均粒子径が150nm以下であることを特徴とする請求項4記載の多孔質シリカ粒子の製造方法。
【請求項6】
前記C工程における二次粒子とバインダー粒子の質量割合(二次粒子:バインダー粒子)が95:5~75:25であることを特徴とする請求項4記載の多孔質シリカ粒子の製造方法。
【請求項7】
前記B工程で得られた二次粒子を温度150~600℃の範囲で加熱処理するF工程を有することを特徴とする請求項4記載の多孔質シリカ粒子の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、酵素、触媒等の担体として有用な多孔質シリカ粒子、及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
シリカ微粒子を噴霧乾燥することにより微粒子の集合体(多孔質粒子)を製造する技術は古くから知られており、例えば、特許文献1には、平均粒子径250nm以下の一次粒子を含むコロイド液を噴霧乾燥することにより平均粒子径1~20μmの無機シリカ粒子を製造する技術が開示されている。
【0003】
また、このような技術を利用して、担体用粒子として有用な多孔質シリカ粒子を製造することが提案されている(特許文献2参照)。この多孔質シリカ粒子は、粒子内部に形成されたメソ細孔の径の均一性が高いことから、金属微粒子からなる触媒物質の凝集を抑制して触媒性能を効果的に発揮させることができるという特徴を有する。
【0004】
また、メソ細孔に加えてマクロ細孔を有する多孔質シリカを製造することも提案されている(特許文献3、4参照)。
【0005】
特開昭61-270201号公報
特開2010-138021号公報
国際公開2003-2458号
特開2009-73681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
多孔質シリカ粒子は、上記のように、触媒の担体等として有用であり、担体としてのさらなる性能の向上が求められている。
【0007】
本発明の課題は、担持物質の性能をより効果的に発揮させることができる多孔質シリカ粒子、及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、特定の要件を満たす三次粒子から構成される多孔質シリカ粒子が、担体用粒子として極めて有用であることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、多孔質二次粒子が連結した三次粒子から構成され、下記(1)~(6)の要件を満たす多孔質シリカ粒子に関する。
(1)平均粒子径が50~1000μmの範囲
(2)比表面積が30~250m

/gの範囲
(3)細孔容積が0.10~0.75ml/gの範囲
(4)細孔径分布(X軸:細孔径[Ps]、Y軸:細孔容積を細孔径で微分した値)において、2~50nmの範囲の細孔径(Pms

)のメソ孔ピークと、50超~2000nmの範囲の細孔径(Pms

)のマクロ孔ピークを有し、前記細孔径(Pms

)のメソ孔ピークは、細孔径(Pms
1a
)の1つのピークであるか、細孔径(Pms
1a
)及び細孔径(Pms
1b
)の2つのピークである
(5)(Pms

)×0.75~(Pms

)×1.25nmの範囲内の細孔径を有する細孔の容積と、(Pms

)×0.75~(Pms

)×1.25nmの範囲内の細孔径を有する細孔の容積との合計細孔容積が、全細孔容積の40%以上
(6)空隙率が15~65%の範囲
【0010】
また、本発明は、粒子径変動係数(CV値)が2~10%の範囲、かつ平均粒子径が10~300nmの球状シリカ微粒子である一次粒子の分散液を準備するA工程と、前記A工程で得られた一次粒子を含む噴霧液を気流中に噴霧して球状シリカ微粒子集合体である二次粒子を調製するB工程と、前記B工程で得られた二次粒子と、粒子径変動係数が2~10%の範囲、平均粒子径が10~300nm、かつ前記A工程で調製された一次粒子と同等又はこれを超える平均粒子径の球状シリカ微粒子であるバインダー粒子とを、二次粒子及びバインダー粒子の質量割合(二次粒子:バインダー粒子)98:2~60:40で混合し、混合粒子分散液を調製するC工程と、前記C工程で得られた混合粒子を含む噴霧液を気流中に噴霧して二次粒子集合体である三次粒子を調製するD工程と、前記D工程で得られた三次粒子を温度150~600℃の範囲で加熱処理するE工程と、を有する多孔質シリカ粒子の製造方法に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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