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公開番号2024126073
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023034219
出願日2023-03-07
発明の名称シリカ粒子、シリカ粒子の製造方法、シリカゾル及び吸着剤
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人
主分類C01B 33/18 20060101AFI20240912BHJP(無機化学)
要約【課題】細孔径2nm~3nmの細孔を多く有するナノサイズのシリカ粒子を提供する。
また、界面活性剤を用いることなく、細孔径2nm~3nmの細孔を多く有するナノサイ
ズのシリカ粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】粒子径が20nm~300nmであり、細孔径2nm~3nmの細孔容積が
0.050cc/g~0.200cc/gである、シリカ粒子。テトラアルコキシシラン
を加水分解反応及び縮合反応させてシリカ粒子を製造する、前記シリカ粒子の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
粒子径が20nm~300nmであり、細孔径2nm~3nmの細孔容積が0.050
cc/g~0.200cc/gである、シリカ粒子。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
細孔径2nm~5nmの細孔容積中の細孔径2nm~3nmの細孔容積の割合が、80
%以上である、請求項1に記載のシリカ粒子。
【請求項3】
細孔径3nm~4nmの細孔容積が、0.009cc/g~0.030cc/gである
、請求項1に記載のシリカ粒子。
【請求項4】
細孔径4nm~5nmの細孔容積が、0.005cc/g以下である、請求項1に記載
のシリカ粒子。
【請求項5】
比表面積が、100m

/g~300m

/gである、請求項1に記載のシリカ粒子。
【請求項6】
金属含有率が、5質量ppm以下である、請求項1に記載のシリカ粒子。
【請求項7】
テトラアルコキシシランを加水分解反応及び縮合反応させてシリカ粒子を製造する、請
求項1~6のいずれか1項に記載のシリカ粒子の製造方法。
【請求項8】
加水分解反応及び縮合反応の反応温度が、20℃以下である、請求項7に記載のシリカ
粒子の製造方法。
【請求項9】
加水分解反応及び縮合反応のアルカリ触媒の濃度が、1.0質量%以下である、請求項
7に記載のシリカ粒子の製造方法。
【請求項10】
加水分解反応及び縮合反応が、水を含む液(A)中に、テトラアルコキシシランを含む
液(B)及びアルカリ触媒を含む液(C)を添加し、テトラアルコキシシランを加水分解
反応及び縮合反応させる工程である、請求項7に記載のシリカ粒子の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シリカ粒子、シリカ粒子の製造方法、シリカゾル及び吸着剤に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
シリカ粒子は、乾燥剤、吸着剤、樹脂やゴム材料のフィラー、触媒、塗料、接着剤、耐
火剤、ガラス材等、広範囲の分野で用いられている工業材料である。その中で、粒子径が
ナノサイズのシリカは、主に分散媒に分散させたコロイダルシリカとして種々の用途で用
いられている。コロイダルシリカとして用いられるようなナノサイズのシリカ粒子は、通
常、ノンポーラス(非多孔質)の粒子であるが、近年、メソ孔(細孔径2nm~50nm
)を有するポーラス(多孔質)なナノシリカ粒子の開発が進められている。
【0003】
メソポーラスシリカ粒子は、細孔に薬剤、色素、生体関連物質を吸着・包含させること
ができ、特に、ナノサイズの粒径のメソポーラスシリカ粒子は、体内組織を通過できる大
きさであるため、タンパク質、酵素、抗体、核酸等を包含させて体内を運ぶドラッグデリ
バリーシステムとして用いられることが期待されている。
【0004】
ナノサイズの粒径のメソポーラスシリカ粒子の製造方法として、例えば、非特許文献1
に、テンプレートとなる界面活性剤を用いた製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Adv. Funct. Mater. 2020, 30, 1902634
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、非特許文献1に開示されるシリカ粒子の製造方法は、細孔径のサイズが
大きいシリカ粒子しか得られず、細孔径のサイズが小さい領域での制御が困難であるとい
う課題を有する。また、非特許文献1に開示されるシリカ粒子の製造方法は、テンプレー
トとして用いた界面活性剤を除去する必要があり、界面活性剤由来の不純物が残留するた
め、用途が限定されるという課題を有する。
【0007】
本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、細孔径2n
m~3nmの細孔を多く有するナノサイズのシリカ粒子を提供することにある。また、本
発明の目的は、界面活性剤を用いることなく、細孔径2nm~3nmの細孔を多く有する
ナノサイズのシリカ粒子の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従来の細孔を有するシリカ粒子は、細孔径のサイズが大きいシリカ粒子しか得られず、
従来の細孔を有するシリカ粒子の製造方法は、テンプレートとして用いた界面活性剤を除
去する必要があり、界面活性剤由来の不純物が残留するといった課題が十分に解決するに
至っていなかった。しかしながら、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、界面活性剤を
用いることなく、細孔径2nm~3nmの細孔を多く有するナノサイズのシリカ粒子の製
造する方法を見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]粒子径が20nm~300nmであり、細孔径2nm~3nmの細孔容積が0.
050cc/g~0.200cc/gである、シリカ粒子。
[2]細孔径2nm~5nmの細孔容積中の細孔径2nm~3nmの細孔容積の割合が
、80%以上である、[1]に記載のシリカ粒子。
[3]細孔径3nm~4nmの細孔容積が、0.009cc/g~0.030cc/g
である、[1]又は[2]に記載のシリカ粒子。
[4]細孔径4nm~5nmの細孔容積が、0.005cc/g以下である、[1]~
[3]のいずれかに記載のシリカ粒子。
[5]比表面積が、100m

/g~300m

/gである、[1]~[4]のいずれ
かに記載のシリカ粒子。
[6]金属含有率が、5質量ppm以下である、[1]~[5]のいずれかに記載のシ
リカ粒子。
[7]テトラアルコキシシランを加水分解反応及び縮合反応させてシリカ粒子を製造す
る、[1]~[6]のいずれかに記載のシリカ粒子の製造方法。
[8]加水分解反応及び縮合反応の反応温度が、20℃以下である、[7]に記載のシ
リカ粒子の製造方法。
[9]加水分解反応及び縮合反応のアルカリ触媒の濃度が、1.0質量%以下である、
[7]又は[8]に記載のシリカ粒子の製造方法。
[10]加水分解反応及び縮合反応が、アルカリ触媒を含む液(A)中に、テトラアル
コキシシランを含む液(B)及びアルカリ触媒を含む液(C)を添加し、テトラアルコキ
シシランを加水分解反応及び縮合反応させる工程である、[7]~[9]のいずれかに記
載のシリカ粒子の製造方法。
[11]シリカ粒子の製造原料が、テトラメトキシシラン、メタノール、アンモニア及
び水の4種類のみである、[7]~[10]のいずれかに記載のシリカ粒子の製造方法。
[12][1]~[6]のいずれかに記載のシリカ粒子を含む、シリカゾル。
[13][1]~[6]のいずれかに記載のシリカ粒子を含む、吸着剤。
【発明の効果】
【0010】
本発明のシリカ粒子は、生体関連物質の分離、微小サイズ化合物の精密な吸着・包含に
好適に用いることができる。また、本発明のシリカ粒子の製造方法は、生体関連物質の分
離、微小サイズ化合物の精密な吸着・包含に好適に用いることができるナノサイズのシリ
カ粒子を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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