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公開番号2025100414
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2024215256
出願日2024-12-10
発明の名称排出物および廃棄物を回収して利用するオプションを備えた、炭素系複合材料を水素リッチガスに変換するための装置の統合システムおよび手順
出願人ブループラズマ パワー,エス.エル.,Blueplasma Power, S.L.
代理人弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
主分類C01B 3/02 20060101AFI20250626BHJP(無機化学)
要約【課題】炭素系材料由来の原料ガスから、水素を主な体積成分とする最終ガスを効率的に生成するための装置の統合システムおよび手順の両方を提供する。
【解決手段】統合システムは、従来のガス改質システムよりも低い圧力および温度での水素光触媒反応を使用して実現される。本発明には、CO2排出物ならびに固形廃棄物および液体廃棄物のない最終ガスを得ることができるオプションも含まれる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
炭素系材料を含む原料を水素リッチガスに変換するための装置の統合システムであって、前記原料は、炭素系材料と1つ以上の反応流体とを含み、前記装置の統合システムは、
-直列、並列、またはその両方の組み合わせで互いに相互接続された、2つの異なる種類の反応器、R1(1)およびR2(4)であって、R1は内部容器および外側チャンバーを画定する互いに分離した2つの壁を備える、反応器と、
-R2から出るガスを洗浄するのに適した2つのタンクを備える回路と、
-2つの冷却凝縮装置であって、1つはガス洗浄後の最終ガス用であり、他の1つはR1から出る燃焼ガスから水およびCO2を分離するのに適切な、冷却凝縮装置と、
-最終ガスを濾過するために適した濾過装置と、をこの順に備え、
前記統合システムは、
-アセンブリ内の圧力を維持するために適したブロワーと、
-プロセスから出る粗粒灰および微細灰を回収するための装置と、
-CO2の溶解および反応に適した鉱化タンクと、
-遠心分離機および/または脱水プレス機、ならびに前記タンクまたは前記鉱化タンクの1つから出る生成物を処理するための熱源を備えた容器と、
-制御システムと、をさらに備え、
任意選択で、発泡性添加剤の製造に適した装置をさらに備える、統合システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
R1は円筒形状を有する、請求項1に記載の炭素系材料を含む原料を水素リッチガスに変換するための装置の統合システム。
【請求項3】
R1の前記内部容器は、供給口と少なくとも2つの出口とを備え、前記出口のうちの1つは原料ガスが排出される上部に配置され、他の1つは灰の排出に適した下部に配置され、さらに、前記容器内に1つ以上の反応流体を導入するのに適した入口と、前記プロセスを通してガス化されなかったタールを導入するのに適した他の入口とを備える、請求項1に記載の炭素系材料を含む原料を水素リッチガスに変換するための装置の統合システム。
【請求項4】
R1の前記内部容器は、任意選択で、R1の二重壁内に構成されたチャンバーの少なくとも1つの熱源からの他の高温ガスまたは流体用の他の入口を備える、請求項3に記載の炭素系材料を含む原料を水素リッチガスに変換するための装置の統合システム。
【請求項5】
R1の前記内部容器は、主に粒状金属酸化物からなる触媒流動層を収容する、請求項1に記載の炭素系材料を含む原料を水素リッチガスに変換するための装置の統合システム。
【請求項6】
前記粒状金属酸化物は、鉄、ニッケル、または銅のうちの少なくとも1つの金属を含む、請求項5に記載の炭素系材料を含む原料を水素リッチガスに変換するための装置の統合システム。
【請求項7】
R1の前記内部容器は、攪拌システムと、任意選択で少なくとも1つの熱源とを備える、請求項1に記載の炭素系材料を含む原料を水素リッチガスに変換するための装置の統合システム。
【請求項8】
R1の前記外側チャンバーは、ガス用の入口と、そのガスで高温流体を生成するのに適した熱源と、前記熱源によって生成された加熱流体用の出口と、前記外側チャンバーと前記内部容器とを接続する出口と、を備える、請求項1に記載の炭素系材料を含む原料を水素リッチガスに変換するための装置の統合システム。
【請求項9】
R2は、入口と、出口と、入口ダクト内ならびに壁および内部に触媒が収容されたサイクロンと、波長100~700nm(ナノメートル)の光で高温流体を生成する熱源と、高温流体を生成する少なくとも1つの熱源を備えた少なくとも1つの加熱ゾーンと、微細灰出口であって、各出口の中間タンクとともに垂直に連続して配置された一対のバルブをそれぞれ備える微細灰出口と、を備える、請求項1に記載の炭素系材料を含む原料を水素リッチガスに変換するための装置の統合システム。
【請求項10】
R2に収容されている前記触媒の作用を受けた物質は、ニッケル、銅、および鉄をベースとする、請求項9に記載の炭素系材料を含む原料を水素リッチガスに変換するための装置の統合システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素系複合材料(carbon-based composite material)を水素リッチガス(hydrogen-rich gas)に変換するように設計された装置の統合システム(integrated system)に関する。本システムは、その二酸化炭素(CO2)排出物ならびに固体残留物および液体残留物を回収して利用するオプションを提供する。本システムには、生成された最終ガスの一部の燃焼により発生した熱の再循環が組み込まれている。この熱は、第1の循環式金属および触媒流動層反応器内で原料に伝達され、ここで最初に原料ガスが生成される。粗粒灰(coarse ash)から分離された後、この原料ガスは第2の反応器に送られ、ここで水蒸気および/または酸素による部分酸化を含む洗浄プロセスを経る。このステップにより、タールの大部分が除去され、その後、このプロセス中にガスは微細灰(fine ash)から分離される。
続きを表示(約 1,200 文字)【0002】
任意選択で、CO2排出物ならびに固形廃棄物、液体廃棄物、および気体廃棄物の回収および利用のためのオプションのルートが追加される。
【背景技術】
【0003】
炭素系材料による従来の水素製造プロセスでは、さらなる精製のために、水蒸気形成(steam forming)、または固体もしくは液体のガス化を用いる。
【0004】
これらのプロセスでは、一般に、酸化剤として空気または酸素を使用してプロセス温度を900℃超に上昇させ、これによって原料の熱分解を発生させることができる。これは技術的には実行可能であるが、このような温度レベルでは、耐熱性のある材料および高いエネルギー消費が必要となる。加えて、得られるガスは、通常、水素を主成分として有していない。コスト削減のため、燃焼した合成ガスの熱の一部を投入材料または酸化剤に伝達する熱回収装置が開発されているが、以下の問題に対処しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ダブルチャンバー式の熱分解装置は、ガスが炭素系固体材料に熱を伝達する間接加熱システムを使用する。しかしながら、熱が対流によって伝達され、固体の熱伝導性が低いことから、この技術はあまり効率的ではない。
【0006】
一方、空気、酸素富化空気、または加熱酸素が注入され、対流により炭素系材料に直接熱が供給されるシングルチャンバーを備えた装置では、これらのガスは、生成された最終ガスと混合し、結果として水素の割合が低くなる。
【0007】
加えて、水素含有量の高いガスを生成するための従来のシステムは、環境に優しくないガス、液体(タールおよび廃水)、および固体(灰)も発生させる。大抵の場合、これらのガスは、高レベルの二酸化炭素、窒素酸化物、および硫黄も含んでいる。CO2は、一般に環境中に放出され、ガスの洗浄後に生じるタールおよび水は通常、環境問題や高額な浄化コストを発生させる。固形廃棄物として生じる灰は通常、埋め立て処理される。
【0008】
CO2を回収、貯蔵、および利用するための様々な方法があるが、高圧を使用するという複雑さや、使用場所への輸送コストを伴う。1つの活用可能性としてソフトドリンクがあるが、これは使用者がCO2を回収する場所の近くにいる場合にのみ経済的に実行可能である。
【0009】
従来のシステムにおけるその他の問題点としては、熱分解ガスからのタールの効率的な除去、および炭素系材料への熱の効率的な供給が挙げられる。
【0010】
加えて、灰に関しては、回収、貯蔵、輸送に関連するコストおよび埋め立て料金が非常に高い。セメントなどの産業における利用でも貯蔵および輸送のコストが発生し、その購入価格は一般的に低い。
(【0011】以降は省略されています)

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