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公開番号2025100629
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2025063136,2021567305
出願日2025-04-07,2020-12-15
発明の名称炭素質材料、その製造方法、電気二重層キャパシタ用電極活物質、電気二重層キャパシタ用電極および電気二重層キャパシタ
出願人株式会社クラレ
代理人個人,個人
主分類C01B 32/30 20170101AFI20250626BHJP(無機化学)
要約【課題】電気二重層キャパシタの充放電時のガス発生を抑制し、かつ成形性および静電容量に優れた炭素質材料およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、ケイ素元素の含有量が200ppm未満であり、粉体導電率が10.0~22.0S/cmであり、全表面官能基量が0.22~0.36meq/gであり、BJH法により測定される細孔径4nm以上の細孔容積が0.10~0.20cm3/gである、炭素質材料に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ケイ素元素の含有量が200ppm未満であり、粉体導電率が10.0~22.0S/cmであり、全表面官能基量が0.22~0.36meq/gであり、BJH法により測定される細孔径4nm以上の細孔容積が0.10~0.20cm

/gである、炭素質材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本特許出願は日本国特許出願第2019-234855号(出願日:2019年12月25日)についてパリ条約上の優先権を主張するものであり、ここに参照することによって、その全体が本明細書中へ組み込まれるものとする。
本発明は、炭素質材料、その製造方法、電気二重層キャパシタ用電極活物質、電気二重層キャパシタ用電極および電気二重層キャパシタに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
電気化学デバイスの1つである電気二重層キャパシタは、化学反応を伴わず物理的なイオンの吸脱着のみから得られる容量(電気二重層容量)を利用しているため、電池と比較して出力特性、寿命特性に優れている。その特性から、各種メモリーのバックアップ、自然エネルギーによる発電用途、UPS(Uninterruptible Power Supply)などの蓄電源用途として多く開発されている。近年では、電気二重層キャパシタは上記の優れた特性と、環境問題への早急な対策といった点から、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)の補助電源、回生エネルギーの貯蔵用途として注目されている。このような車載用の電気化学デバイスには、より高エネルギー密度であることだけでなく、民生用途と比較して厳しい使用条件下(たとえば厳しい温度環境下)における高い耐久性や静電容量のさらなる向上が求められている。
【0003】
このような要求に対し、電気化学デバイスの耐久性や静電容量を改善させるための方法が種々検討されている。例えば、特許文献1には、活性炭中の表面官能基だけではなく、骨格内酸素量を制限することで、充放電時のガス発生の抑制ができ、かつ低抵抗化にも有用である改質活性炭が開示されている。
【0004】
特許文献2には、炭化物の賦活物をアルカリ洗浄および酸洗浄し、ケイ素含有量を200~3000ppmに低減させることで、静電容量が高く、電気抵抗が低減された電気二重層キャパシタ用活性炭が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2018/207769号パンフレット
特許第5770550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載されている表面官能基および骨格内酸素量を制御する方法では、ガス発生抑制効果は十分満足いくものではなかった。特許文献2では、静電容量の向上に着目して、活性炭中のケイ素元素含有量を特定の範囲に規定しているが、前記範囲では静電容量の向上には一定の効果はあるものの、ガス発生抑制効果は必ずしも十分満足いくものではない可能性があった。
【0007】
そこで、本発明は、電気二重層キャパシタの充放電時のガス発生を抑制し、かつ成形性および静電容量に優れた炭素質材料およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、本発明に至った。
【0009】
即ち、本発明は、以下の好適な態様を包含する。
〔1〕ケイ素元素の含有量が200ppm未満であり、粉体導電率が10.0~22.0S/cmであり、全表面官能基量が0.22~0.36meq/gであり、BJH法により測定される細孔径4nm以上の細孔容積が0.10~0.20cm

/gである、炭素質材料。
〔2〕BET比表面積が1400~2200m

/gである、〔1〕に記載の炭素質材料。
〔3〕アルカリ金属の含有量が40ppm未満である、〔1〕または〔2〕に記載の炭素質材料。
〔4〕植物由来の炭素前駆体に基づく、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の炭素質材料。
〔5〕前記植物由来の炭素前駆体がヤシ殻である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の炭素質材料。
〔6〕〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の炭素質材料を含む、電気二重層キャパシタ用電極活物質。
〔7〕〔6〕に記載の電気二重層キャパシタ用電極活物質を含む、電気二重層キャパシタ用電極。
〔8〕〔7〕に記載の電気二重層キャパシタ用電極を備える、電気二重層キャパシタ。
〔9〕炭素前駆体を炭化後、賦活して得られる活性炭を、65℃以上のアルカリ性溶液中で洗浄する工程、および
前記アルカリ洗浄後の活性炭を酸洗浄後、不活性ガス雰囲気下、1000~1300℃で熱処理し、粉砕する工程、
を含む、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の炭素質材料の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電気二重層キャパシタの充放電時のガス発生を抑制し、かつ成形性および静電容量に優れた炭素質材料およびその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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