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公開番号2025100319
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2024139172
出願日2024-08-20
発明の名称リチウムニッケルマンガン系及びリチウムニッケル鉄マンガン系複合酸化物-無機酸複合体並びにその製造方法
出願人国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C01G 53/00 20060101AFI20250626BHJP(無機化学)
要約【課題】既存のNMC系正極材料と比較して同等以上の充放電容量を有し、且つ、平均放電電圧サイクル維持率の高い、コバルトフリーの正極材料を提供すること。
【解決手段】
下記一般式(1):
Li1+x(NiyFezMn1-y-z)1-xO2 (1)
〔式中、x、y及びzはそれぞれ、0<x<1/3、0.2≦y≦0.4、0≦z≦0.2を示す。〕
で表され、単斜晶Li2MnO3型層状岩塩型構造を有するリチウムニッケルマンガン系またはリチウムニッケル鉄マンガン系複合酸化物-無機酸複合体であって、
前記無機酸は、リン酸又はケイ酸であり、
R/(Ni+Fe+Mn)原子比が0.001≦R/(Ni+Fe+Mn)≦0.05〔式中、Rは無機酸を構成するリン原子又はケイ素原子である〕ことを特徴とする、リチウムニッケルマンガン系またはリチウムニッケル鉄マンガン系複合酸化物-無機酸複合体。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1):
Li
1+x
(Ni

Fe
z
Mn
1-y-z

1-x


(1)
〔式中、x、y及びzはそれぞれ、0<x<1/3、0.2≦y≦0.4、0≦z≦0.2を示す。〕
で表され、単斜晶Li

MnO

型層状岩塩型構造を有するリチウムニッケルマンガン系またはリチウムニッケル鉄マンガン系複合酸化物-無機酸複合体であって、
前記無機酸は、リン酸又はケイ酸であり、
R/(Ni+Fe+Mn)原子比が0.001≦R/(Ni+Fe+Mn)≦0.05〔式中、Rは無機酸を構成するリン原子又はケイ素原子である〕ことを特徴とする、リチウムニッケルマンガン系またはリチウムニッケル鉄マンガン系複合酸化物-無機酸複合体。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記無機酸はリン酸であり、P/(Ni+Fe+Mn)原子比が0.01≦P/(Ni+Fe+Mn)≦0.05である、請求項1に記載の複合体。
【請求項3】
前記無機酸はケイ酸であり、Si/(Ni+Fe+Mn)原子比が0.001≦Si/(Ni+Fe+Mn)≦0.005である、請求項1に記載の複合体。
【請求項4】
リチウム化合物と、ニッケルマンガン前駆体またはニッケル鉄マンガン前駆体とを混合し、酸化雰囲気下で熱処理する工程1、
該工程1で得られる生成物を、不活性雰囲気下で前記工程1よりも高温条件で熱処理する工程2、及び
該工程2で得られる生成物に無機酸塩を添加後、不活性雰囲気下にて前記工程2よりも低温条件で熱処理する工程3を含む、請求項1に記載の複合体の製造方法。
【請求項5】
前記工程1のニッケルマンガン前駆体又はニッケル鉄マンガン前駆体を、ニッケルマンガン金属塩水溶液又はニッケル鉄マンガン金属塩水溶液をアルカリ溶液に滴下後、湿式酸化処理及び水洗処理を行うことにより得る、請求項4に記載の複合体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムニッケルマンガン系及びリチウムニッケル鉄マンガン系複合酸化物-無機酸複合体並びにその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
ノートパソコン及びスマートフォンなどに搭載される二次電池として有用なリチウムイオン二次電池は、電気自動車及びプラグインハイブリッド車用のバッテリー、並びに電力負荷平準化システム等用のシステム構成用電源としても着目され、開発が進められている。
【0003】
リチウムイオン二次電池は、正極として主にリチウム遷移金属複合酸化物、負極として炭素材料、及び有機電解液を構成要素とすることが一般的である。正極材料は、リチウム供給源として機能し、正極材料におけるリチウムイオン脱離量及び挿入量と、単電池内における正極量との積が単電池の電池容量を、正極材料における作動電圧が単電池電圧を決定づけることから、最も重要な構成部材の一つである。
【0004】
現在、大型リチウムイオン二次電池正極材料として一般的に活用されているのが、ニッケルマンガンコバルト酸リチウム系(NMC系)正極材料とニッケル酸リチウム系(ハイニッケル系)正極材料である。ハイニッケル系正極は、NMC系正極材料と対比し、正極材料重量あたりの容量が大きいが、充電時の安全性に問題がある。従って、NMC系正極は大容量角形電池用として実用化されているが、ハイニッケル系正極材料は小容量円筒型電池用としてのみ実用化されている。
【0005】
一方、両材料系正極材料中には、資源として偏在性が高く、かつ希少なコバルト元素が含まれており、コバルト原料価格の不安定性を考慮し、コバルトフリーの充放電特性に優れた正極材料開発が強く求められている。
【0006】
本発明者は、単斜晶Li

MnO

層状岩塩型構造を有する、リチウムニッケルマンガン系複合酸化物(特許文献1)及び異種金属元素を含むリチウム鉄ニッケルマンガン系複合酸化物の複合体(特許文献2及び3)が優れた充放電特性を示すことを明らかにしているが、リチウムニッケルマンガン系複合酸化物あるいはリチウム鉄ニッケルマンガン系複合酸化物の中で、どのような材料を複合化すれば充放電特性に優れる二次電池を製造できるかについては、依然として不明である。
【0007】
特にこの材料は充放電サイクル経過に伴い平均放電電圧が徐々に低下していく放電電位低下挙動が重大な欠点として指摘されており(非特許文献1)、それを克服する技術確立が実用化のために強く求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2021-17397号公報
特許第6481907号公報
特許第6603966号公報
【非特許文献】
【0009】
G.Assat et al., Nature Communication, 8, 2219 (2017).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記のような事情に鑑み、本発明の目的とするところは、既存のNMC系あるいはハイニッケル系正極材料と比較して同等以上の充放電容量を有し、且つ、平均放電電圧サイクル維持率の高い、コバルトフリーの正極材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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