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公開番号2024125228
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-13
出願番号2024087095,2020061333
出願日2024-05-29,2020-03-30
発明の名称OFケーブル用油封止部材、油封止部材付きOFケーブルおよびOFケーブルの端部処理方法
出願人古河電気工業株式会社,株式会社エーゼーゴム洋行,六菱ゴム株式会社
代理人個人,個人
主分類H02G 15/23 20060101AFI20240906BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】特殊な技能が必要なく、短時間で封止作業を行うことができ、再利用可能で、かつ火気や特殊な装置を要さずOFケーブルの端部を封止してOFケーブルからの油の漏れを防止することができるOFケーブル用油封止部材、およびその封止部材を用いたOFケーブルの端部処理方法を提供すること。
【解決手段】本発明のOFケーブル用油封止部材1は、OFケーブルCの切断した端部に被せて封止して、OFケーブルの内部に存在する絶縁油が流出するのを防止するものであり、OFケーブルCの外径よりも大きい内径をもち、一端が開口した筒状体11と、筒状体11の内周面に配置され、流体の充填により膨張可能な環状の封止袋体12とを備え、流体の充填に伴う封止袋体12の膨張によって、OFケーブルCの端部の封止が可能であり、かつ、流体の排出に伴う封止袋体12の収縮によって、OFケーブルCから油封止部材1の取り外しが可能であるものである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
OFケーブルの切断した端部に被せて封止して、前記OFケーブルの内部に存在する絶縁油が流出するのを防止するOFケーブル用油封止部材であって、
前記油封止部材が、
前記OFケーブルの外径よりも大きい内径をもち、両端のうち少なくとも一端が開口した筒状体と、
前記筒状体の内周面に配置され、流体の充填により膨張可能な環状の封止材と
を備え、
流体の充填に伴う前記封止材の膨張によって、前記OFケーブルの端部の封止が可能であり、かつ、流体の排出に伴う前記封止材の収縮によって、前記OFケーブルから前記油封止部材の取り外しが可能であることを特徴とするOFケーブル用油封止部材。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記封止材は、封止袋体である、請求項1に記載のOFケーブル用油封止部材。
【請求項3】
前記筒状体は、前記封止袋体の配設位置よりも開口端側の位置で、かつ、前記OFケーブルの外面を、周方向に異なる複数の位置で押圧固定可能な締付手段を有する、請求項1または2に記載のOFケーブル用油封止部材。
【請求項4】
前記筒状体は、前記OFケーブルの前記端部に対向する内面に配置され、流体の充填により膨張可能な追加の封止袋体をさらに備える、請求項1、2または3に記載のOFケーブル用油封止部材。
【請求項5】
前記筒状体は、前記封止袋体が膨張した形状に対応した内面形状を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載のOFケーブル用油封止部材。
【請求項6】
前記筒状体は、開口端から内部に向かって延在するように配置され、前記封止材に対する流体の供給および排出を行う給排バルブを備える、請求項1~5のいずれか1項に記載のOFケーブル用油封止部材。
【請求項7】
前記封止材は、筒状膜体であり、前記流体が、前記筒状膜体と前記筒状体の内周面とによって形成される空間に充填される、請求項1に記載のOFケーブル用油封止部材。
【請求項8】
前記筒状体は、
両端が開口し、かつ2つの開口端から前記両端開口筒状体の外周に沿って、外方に向けて延在する延在部を有する両端開口筒状体と、
前記両端開口筒状体の一方の開口端を閉止し、かつ前記両端開口筒状体の前記延在部とともに前記筒状膜体の一端を挟持する閉止フランジと、
前記両端開口筒状体の他方の前記延在部とともに前記筒状膜体の他端を挟持する側面フランジと、により構成される、請求項7に記載のOFケーブル用油封止部材。
【請求項9】
前記側面フランジは、円環板状であり、内穴側に前記OFケーブルの滑り止め機構を有する、請求項7に記載のOFケーブル用油封止部材。
【請求項10】
前記閉止フランジは、その板厚方向に貫通するように配置され、前記OFケーブルの内部から排出された絶縁油の前記筒状体からの排出を行う油排出バルブを備える、請求項6または7に記載のOFケーブル用油封止部材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、OFケーブル用油封止部材、油封止部材付きOFケーブルおよびOFケーブルの端部処理方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
電力ケーブルとして、OF(Oil-Filled)ケーブルが用いられている。このOFケーブルは、通常、中心軸近傍に油通路を設けた銅線などの導体を絶縁紙で巻いた後、圧力の調整された絶縁油に浸して高電圧に耐え得る絶縁性を担保したものである。
【0003】
このようにOFケーブルは、内部に絶縁油を多量に含んでいるため、OFケーブルの設置または撤去の際には、地中等に敷設された長尺のOFケーブルを切断してから移送や保管する必要があり、切断した端部を有するOFケーブルは、内部に存在する絶縁油が端部から外方に絶縁油が漏れ出す場合が多い。このため、OFケーブルは、切断した端部に封止処理を施してから撤去されるのが一般的である。
【0004】
例えば、特許文献1には、OFケーブルの端部外面のプラスチックシースを剥ぎ取ってアルミニウムシースを露出させ、はんだによりアルミニウムシース表面の凹凸を埋めた後、先端側の一部のアルミニウムシースも剥ぎ取り、その箇所でケーブルコアとアルミニウムシースとの間をキャップにて封止し、さらに、OFケーブルを一端が開口した鋼管の開口部に挿入して、鋼管の開口部付近とアルミニウムシースとの間にリングスペーサーを設けて接触をとり、はんだ付けして密閉封止する方法が提案されている。
【0005】
また、特許文献2には、OFケーブルの端部外面のプラスチックシースを剥ぎ取って金属シースを露出させ、その金属シース表面の凹凸に合成樹脂製のテープを巻き、その端部を、一端が開口した金属製の筒状体の開口部から挿入してOFケーブルに筒状体を被せた後、専用の装置を用い、筒状体の側面外周から5~10トンもの圧縮力を印加してOFケーブルと筒状体を圧縮一体化して密閉封止する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平1-99427号公報
特開2004-343864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した特許文献1のOFケーブルの端部処理によれば、施工のためには鉛工の特殊な技能が必要であり、しかも、その作業には多くの時間を要し、また、施工現場で火気を扱う必要があり、その届出が煩雑である。さらに、特許文献1のOFケーブルの端部処理によれば、鉛工によってOFケーブルと一体化させるため、その封止部材の再利用ができない。
【0008】
また、特許文献2のOFケーブルの端部処理によれば、施工のために特殊な技能は必要ないが、火気を扱うためその届出が煩雑であり、また、筒状体を大きな圧力で圧縮することから、やはりその封止部材の再利用ができない。また、特許文献2のOFケーブルの端部処理によれば、圧縮のために専用の装置が必要である。さらに、特許文献2のOFケーブルの端部処理によれば、一定程度の作業時間の短縮は認められるが、より効率性を高める観点からさらなる作業時間の短縮の観点からなお改良の余地があった。加えて、特許文献1および2のOFケーブルの端部処理は、いずれもOFケーブルの切断工程に加えて、OFケーブルの最外層(防食層)を剥ぎ取って金属シース層を露出させる工程も行うことが必要であり、作業が煩雑であるという問題もある。
【0009】
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、特殊な技能が必要なく、短時間で封止作業を行うことができ、再利用可能で、かつ火気や特殊な装置を要さず、OFケーブルの端部を封止してOFケーブルからの油の漏れを有効に防止することができるOFケーブル用油封止部材、油封止部材付きOFケーブルおよびその封止部材を用いたOFケーブルの端部処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上述した目的を達成するため、鋭意検討を重ねた結果、OFケーブルの切断した端部に被せて封止して、そのOFケーブルの内部に存在する絶縁油が流出するのを防止するOFケーブル用油封止部材において、油封止部材が、OFケーブルの外径よりも大きい内径をもち、両端のうち一端が開口した筒状体と、その筒状体の内周面に配置され、流体の充填により膨張可能な環状の封止材とを備え、流体の充填に伴う封止材の膨張によって、OFケーブルの端部の封止が可能であり、かつ、流体の排出に伴う封止材の収縮によって、OFケーブルから油封止部材の取り外しが可能であることにより、特殊な技能が必要なく、短時間で封止作業を行うことができ、再利用可能で、かつ火気や特殊な装置を要さず、OFケーブルの端部を封止してOFケーブルからの油の漏れを有効に防止することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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