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公開番号2025007587
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023109086
出願日2023-07-03
発明の名称回転電機
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人
主分類H02K 1/20 20060101AFI20250109BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】冷媒によるステータ冷却の冷却性能向上を図ることができる回転電機の提供。
【解決手段】複数の電磁鋼板200Aは、複数の締結部201a~201cと、締結部と隣接する他の締結部との間に設けられた複数の円弧状外周とを有し、複数の円弧状外周の内、少なくとも1つは半径R0を有する小径部206aを成すとともに、その他は半径R0より大きい半径R2を有する大径部206bを成し、小径部206aを挟んで隣り合う一対の締結部201a,201bには、連通部203とスリット204とが形成され、小径部206aが隣接する電磁鋼板200Aの大径部206bと対向し、連通部203が隣接する電磁鋼板200Aの連通部203と対向するように積層される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
略円環形状の複数の第1電磁鋼板を積層したステータと、
前記ステータの内周側に回転自在に設けられたロータと、を備える回転電機であって、
前記複数の第1電磁鋼板は、
複数の第1締結部と、前記第1締結部と隣接する他の前記第1締結部との間に設けられた複数の円弧状外周とを有し、
複数の前記円弧状外周の内、少なくとも1つは第1半径を有する小径部を成すとともに、その他は前記第1半径より大きい第2半径を有する大径部を成し、
前記小径部を挟んで隣り合う一対の前記第1締結部には、連通部と、該連通部および前記小径部のそれぞれにスリット開口を有するスリット部とが形成され、
前記小径部が隣接する前記第1電磁鋼板の前記大径部と対向し、前記連通部が隣接する前記第1電磁鋼板の前記連通部と対向するように積層される、
ことを特徴とする回転電機。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の回転電機において、
前記第1締結部には、固定用ボルトを挿通するための締結用孔が形成され、
前記連通部は前記締結用孔の近傍に設けられていることを特徴とする、回転電機。
【請求項3】
請求項2に記載の回転電機において、
前記第1電磁鋼板における前記連通部の形成範囲と前記締結用孔の形成範囲とはステータ周方向には離間しており、
前記締結用孔の形成範囲のステータ内周側端部のステータ軸心からの距離は、前記連通部の形成範囲のステータ外周側端部の前記ステータ軸心からの距離はよりも小さく設定されることを特徴とする、回転電機。
【請求項4】
請求項1に記載の回転電機において、
前記連通部は、前記第1電磁鋼板においてステータ軸心からの距離が前記第1半径よりも大きい領域に形成されることを特徴とする、回転電機。
【請求項5】
請求項1に記載の回転電機において、
ステータ軸心から前記大径部までの距離は、前記ステータ軸心から前記スリット部の外周側の縁までの距離以下に設定されることを特徴とする、回転電機。
【請求項6】
請求項1に記載の回転電機において、
前記ステータは、前記第1電磁鋼板を積層した第1積層体と、第2電磁鋼板を積層した第2積層体とを交互に積層して形成され、
前記第2電磁鋼板は、複数の第2締結部、および、前記第2締結部と隣接する他の前記第2締結部との間に設けられて前記第2半径以上の第3半径を有する複数の第2円弧状外周を備えることを特徴とする、回転電機。
【請求項7】
請求項6に記載の回転電機において、
前記ステータの積層方向両端の少なくとも一端には前記第2積層体が設けられ、
前記一端に設けられた前記第2積層体の前記第2電磁鋼板は、外部からの冷却媒体を前記第1電磁鋼板の前記連通部に供給する冷媒供給孔を備えることを特徴とする、回転電機。
【請求項8】
請求項1に記載の回転電機において、
前記ステータは、前記第1電磁鋼板を積層した積層体と、前記第1積層体の積層方向一端に設けられた第2電磁鋼板の積層体とを備え、
前記第2電磁鋼板は、
複数の第2締結部と、
前記第2締結部と隣接する他の前記第2締結部との間に設けられて、前記第2半径以上の第3半径を有する複数の第2円弧状外周と、
前記第2締結部に設けられて、前記第1電磁鋼板の前記連通部に外部からの冷却媒体を供給する冷媒供給孔と、を備えることを特徴とする、回転電機。
【請求項9】
請求項1に記載の回転電機において、
前記第1締結部の数は奇数であって、
前記スリット部が形成されていない前記第1締結部には、ステータ軸方向の一方に隣接する前記第1電磁鋼板の前記連通部とステータ軸方向の他方に隣接する前記第1電磁鋼板の前記連通部とを連結する連結孔が設けられることを特徴とする、回転電機。
【請求項10】
請求項6~8のいずれか一項に記載の回転電機において、
前記第3半径は、前記第2半径以上かつ前記ステータ軸心から前記スリット部の外周側の縁までの距離以下に設定されることを特徴とする、回転電機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、回転電機のステータコアを冷却する方法として、ステータコアの上方から冷媒を滴下する方法が知られている(特許文献1参照)。特許文献1では、ステータコア外周面に軸方向に延伸する冷媒ガイドベーンを複数設けている。それらの複数の冷媒ガイドベーンは、ステータ周方向位置が順にずらして配置されている。そのため、ステータコア外周面に滴下されて外周面を流れ落ちる冷媒は、複数の冷媒ガイドベーンによりステータ軸方向に順に導かれ、最終的にはコイルエンド部へ導かれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-115994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ステータコアの断面形状は円環形状であって、ステータコアの外周面には、外周面からゆるやかに突出するステータ締結部がステータコア端面の一方から他方に亘って延伸するように複数設けられている。ステータコア外周面の鉛直方向頂部付近に滴下された冷媒は、そのほとんどが冷媒ガイドベーンによりコイルエンド部へ導かれる。また、一部は冷媒ガイドベーンの間を鉛直方向に流れてステータ締結部まで達する。
【0005】
ステータ締結部に達した冷媒は、ステータ締結部を乗り越えさらに下方に流れようとする。しかし、円環形状のステータ外周面の鉛直方向下側の面は下側を向いているので、冷媒のほとんどは重力によってステータ外周面から流れ落ちてしまうことになる。その結果、ステータコアの鉛直方向下側の部分については、冷媒による冷却が不十分となるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様による回転電機は、略円環形状の複数の第1電磁鋼板を積層したステータと、前記ステータの内周側に回転自在に設けられたロータと、を備える回転電機であって、前記複数の第1電磁鋼板は、複数の第1締結部と、前記第1締結部と隣接する他の前記第1締結部との間に設けられた複数の円弧状外周とを有し、複数の前記円弧状外周の内、少なくとも1つは第1半径を有する小径部を成すとともに、その他は前記第1半径より大きい第2半径を有する大径部を成し、前記小径部を挟んで隣り合う一対の前記第1締結部には、連通部と、該連通部および前記小径部のそれぞれにスリット開口を有するスリット部とが形成され、前記小径部が隣接する前記第1電磁鋼板の前記大径部と対向し、前記連通部が隣接する前記第1電磁鋼板の前記連通部と対向するように積層される、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、冷媒によるステータ冷却の冷却性能向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、回転電機の要部を示す図である。
図2は、第1の電磁鋼板を示す図である。
図3は、第2の電磁鋼板を示す図である。
図4は、転積される電磁鋼板の各配置を示す図である。
図5は、ステータコアの各積層体ブロックにおける冷媒の流れを説明する模式図である。
図6は、ステータコアを軸方向に沿ってみた場合の、冷媒の流れを示す図である。
図7は、大径部の半径と冷媒の流れとの関係を説明する図である。
図8は、連通部と締結孔との位置関係を説明する図である。
図9は、冷媒をステータコア外周面に滴下する場合の一例を示す図である。
図10は、変形例1における電磁鋼板を示す図である。
図11は、変形例1における主要積層体ブロックの積層パターンを説明する模式図である。
図12は、変形例2における第1の電磁鋼板を示す図である。
図13は、変形例2における溝流路を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。また、以下の説明では、同一または類似の要素および処理には同一の符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。なお、以下に記載する内容はあくまでも本発明の実施の形態の一例を示すものであって、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、他の種々の形態でも実施をすることが可能である。
【0010】
図1は、回転電機1の要部であるステータ2およびロータ3を、ロータ3の軸方向に沿ってz軸の正方向から見た図である。回転電機1は、環状のステータ2と、ステータ2の内周側に配置されたロータ3とを備える。ステータ2は、ステータコア20とステータコイル21を備える。図示は省略したが、ステータ2は、例えば、モータケーシングに収納され、そのモータケーシングの軸方向端部に設けられたカバー部に固定される。
(【0011】以降は省略されています)

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