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公開番号
2024125175
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-13
出願番号
2024015235
出願日
2024-02-02
発明の名称
研磨パッド及びウェハ研磨方法
出願人
ノリタケ株式会社
,
株式会社BBS金明
代理人
弁理士法人ぱてな
主分類
B24D
7/00 20060101AFI20240906BHJP(研削;研磨)
要約
【課題】円盤形状のウェハの外周縁部を研磨する場合において、より研磨効率が高いとともに、より研磨不良が生じ難く、かつ研磨後のウェハの洗浄性に優れた研磨パッドを提供する。
【解決手段】本発明の研磨パッド1は、円盤形状のウェハ3の外周縁部を研磨するためのものである。研磨パッド1は、研磨面が研磨体によって構成され、研磨体は母材と研磨粒子とを含んでいる。母材は、バインダ樹脂及び繊維からなり、複数の気孔が形成されている。研磨粒子は母材内又は気孔内に保持されている。研磨粒子はダイヤモンドである。密度は0.58~0.81g/cm
3
であり、デュロメータ硬度が16~27であり、弾性率が21.5~37.5N/mm
2
である。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
円盤形状のウェハの外周縁部を研磨するための研磨パッドであって、
バインダ樹脂及び繊維からなり、複数の気孔が形成された母材と、前記母材内又は前記気孔内に保持された研磨粒子とを含み、研磨面を構成する研磨体を有し、
前記研磨粒子がダイヤモンドであり、
デュロメータ硬度が16~27であり、
密度が0.58~0.81g/cm
3
であり、
弾性率が21.5~37.5N/mm
2
であることを特徴とする研磨パッド。
続きを表示(約 910 文字)
【請求項2】
前記研磨体は、前記母材内又は前記気孔内に保持されたフィラーを含む請求項1記載の研磨パッド。
【請求項3】
前記繊維は繊維ウェブによって構成され、前記バインダ樹脂、前記研磨粒子、前記気孔及び前記フィラーは前記繊維ウェブ内に内包されている請求項2記載の研磨パッド。
【請求項4】
前記バインダ樹脂は熱可塑性ポリウレタン又はポリフッ化ビニリデンであり、前記繊維はポリピロピレンである請求項3記載の研磨パッド
【請求項5】
前記バインダ樹脂は12~14体積%であり、前記研磨粒子は2.2~14.3体積%であり、前記繊維は5.1~10.2体積%であり、前記フィラーは8~24体積%であり、前記気孔は34.6~68.5体積%である請求項4記載の研磨パッド。
【請求項6】
ウェハと研磨パッドと研磨液とを用意する第1工程と、
前記ウェハと前記研磨パッドとの間に前記研磨液を供給しつつ、前記ウェハを前記研磨パッドにより研磨する第2工程とを備え、
前記ウェハは、中心軸線と、前記中心軸線と略直交する方向に延びる表面と、前記表面と逆に位置し、前記中心軸線と略直交する方向に延びる裏面と、前記表面の外周縁と前記裏面の外周縁とを接続する外周面と、前記表面又は前記裏面と前記外周面とがなす外周縁部とを有し、
前記研磨パッドは、バインダ樹脂及び繊維からなり、複数の気孔が形成された母材と、前記母材内又は前記気孔内に保持された研磨粒子とを含み、研磨面を構成する研磨体を有し、
前記研磨パッドは、前記研磨粒子がダイヤモンドであり、
デュロメータ硬度が16~27であり、
密度が0.58~0.81g/cm
3
であり、
弾性率が21.5~37.5N/mm
2
であり、
前記第2工程では、前記研磨液を水としつつ、前記外周縁部に前記研磨面を所定押圧力で押圧し、かつ前記ウェハ及び前記研磨パッドの少なくとも一方を前記中心軸線周りで相対回転させることを特徴とするウェハ研磨方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は研磨パッド及びウェハ研磨方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1~4に従来の研磨パッドが開示されている。特許文献1~3の研磨パッドは、不織布にペーストを含浸し、ペースト中の溶剤を除去したものである。特許文献1のペーストは、ウレタンと、ジメチルホルムアミド等の溶剤と、SiO
2
等の研磨粒子と、炭酸ナトリウム等のアルカリ微粒子とからなる。特許文献2のペーストは、エーテル系ウレタンと、N,N-ジメチルホルムアミド等の溶剤とからなる。特許文献3のペーストは、ウレタンと、溶剤と、撥水剤とからなる。乾燥等による溶剤の除去により、ウレタンは不織布に結合した状態で固化している。特許文献4の研磨パッドは、バインダ樹脂、研磨粒子及び溶剤を混合したペーストを用いて製造したものである。
【0003】
特許文献1の研磨パッドは、半導体素子を製造するために用いられるシリコン等からなる円盤形状のウェハの外周縁部を研磨するために用いられる。すなわち、回転中心周りに回転可能な回転テーブルにウェハが保持される。この際、ウェハの中心軸線が回転テーブルの回転中心に位置される。一方、研磨パッドの外周端面がウェハの外周縁部と当接するようにスピンドルの上端に研磨パッドを設ける。そして、ウェハの外周縁部と研磨パッドの外周端面との間に研磨液を供給するとともに所定の荷重を付加しつつ、回転テーブル及びスピンドルを回転させる。これにより、ウェハの外周縁部を研磨できる。このため、ウェハの外周縁部による半導体デバイスの欠陥の発生を抑制することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-46838号公報
特開2019-118981号公報
特開2020-49639号公報
特許第5511266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、発明者らの試験によれば、従来の研磨パッドは、円盤形状のウェハの外周縁部を研磨する場合、研磨効率が十分でないとともに、柔軟性と圧縮後の回復率とが低く、ウェハに押し当てる際の追随性が悪い。このため、研磨に長時間を要するとともに、研磨不良が生じるおそれがあった。また、研磨パッドが研磨砥粒を含まないことにより、遊離砥粒研磨として、研磨砥粒を含む研磨液を用いると、研磨後のウェハに付着した残留した研磨粒子であるパーティクルを洗浄する必要性から、洗浄性に問題がある。
【0006】
特に、ウェハがパワー半導体を製造するために用いられ得るSiCからなる場合、より高い研磨能力が求められる。
【0007】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、円盤形状のウェハの外周縁部を研磨する場合において、より研磨効率が高いとともに、より研磨不良が生じ難く、かつ研磨後のウェハの洗浄性に優れた研磨パッドを提供することを解決すべき課題としている。また、本発明は、円盤形状のウェハの外周縁部をより高い効率で研磨できるとともに、より研磨不良が生じ難く、かつ研磨後のウェハの洗浄性に優れたウェハの研磨方法を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の研磨パッドは、円盤形状のウェハの外周縁部を研磨するための研磨パッドであって、
バインダ樹脂及び繊維からなり、複数の気孔が形成された母材と、前記母材内又は前記気孔内に保持された研磨粒子とを含み、研磨面を構成する研磨体を有し、
前記研磨粒子がダイヤモンドであり、
密度が0.58~0.81g/cm
3
であり、
デュロメータ硬度が16~27であり、
弾性率が21.5~37.5N/mm
2
であることを特徴とする。
【0009】
また、本発明のウェハ研磨方法は、ウェハと研磨パッドと研磨液とを用意する第1工程と、
前記ウェハと前記研磨パッドとの間に前記研磨液を供給しつつ、前記ウェハを前記研磨パッドにより研磨する第2工程とを備え、
前記ウェハは、中心軸線と、前記中心軸線と略直交する方向に延びる表面と、前記表面と逆に位置し、前記中心軸線と略直交する方向に延びる裏面と、前記表面の外周縁と前記裏面の外周縁とを接続する外周面と、前記表面又は前記裏面と前記外周面とがなす外周縁部とを有し、
前記研磨パッドは、バインダ樹脂及び繊維からなり、複数の気孔が形成された母材と、前記母材内又は前記気孔内に保持された研磨粒子とを含み、研磨面を構成する研磨体を有し、
前記研磨パッドは、前記研磨粒子がダイヤモンドであり、
密度が0.58~0.81g/cm
3
であり、
デュロメータ硬度が16~27であり、
弾性率が21.5~37.5N/mm
2
であり、
前記第2工程では、前記研磨液を水としつつ、前記外周縁部に前記研磨面を所定押圧力で押圧し、かつ前記ウェハ及び前記研磨パッドの少なくとも一方を前記中心軸線周りで相対回転させることを特徴とする。
【0010】
本発明の研磨パッドは、研磨粒子がダイヤモンドであるため、優れた研磨効率を実現できる。
(【0011】以降は省略されています)
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