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公開番号2024146559
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023059538
出願日2023-03-31
発明の名称放熱グリス
出願人ノリタケ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C09K 5/14 20060101AFI20241004BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】熱伝導性と信頼性に優れるとともに安価な放熱グリスを提供する。
【解決手段】放熱グリス2は、分散媒と、熱伝導性フィラーとを含み、分散媒は非シリコーン系油を含み、熱伝導性フィラーは非球状の酸化アルミニウム粉体を含み、酸化アルミニウム粉体は、タップ密度が0.95~1.30g/cm2であり、平均粒子径をD、α結晶粒子径をdとすると、D/d=10~100を満たす粉体であり、放熱グリスは、さらに分散剤を含み、分散媒は、極性媒体を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
分散媒と、熱伝導性フィラーとを含む放熱グリスであって、
前記分散媒は非シリコーン系油を含み、前記熱伝導性フィラーは非球状の酸化アルミニウム粉体を含み、
前記酸化アルミニウム粉体は、タップ密度が0.95~1.30g/cm
2
であり、平均粒子径をD、α結晶粒子径をdとすると、D/d=10~100を満たす粉体であることを特徴とする放熱グリス。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記放熱グリスは、分散剤を含み、
前記分散媒は、極性媒体を含むことを特徴とする請求項1記載の放熱グリス。
【請求項3】
前記酸化アルミニウム粉体は、BET比表面積が1.1~3.5m
2
/gであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の放熱グリス。
【請求項4】
前記非シリコーン系油は、ポリαオレフィン油であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の放熱グリス。
【請求項5】
前記分散剤は、非イオン系界面活性剤であることを特徴とする請求項2記載の放熱グリス。
【請求項6】
前記放熱グリスは、分散剤としてポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含み、
前記分散媒が、前記非シリコーン系油としてポリαオレフィン油を含み、極性媒体として水を含むことを特徴とする請求項1記載の放熱グリス。
【請求項7】
前記放熱グリスは、ISO22007-2準拠のホットディスク法で測定される熱伝導率が1.2W/m・K以上であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の放熱グリス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発熱体(半導体素子など)と放熱体(ヒートシンク、筐体など)との間に塗布し熱を伝播させる熱伝導性材料(TIM:Thermal Interface Material)として用いられる放熱グリスに関する。特に、CPU、LSIなどの半導体デバイス、パワートランジスタ、パワーモジュール、バッテリーなどの放熱や、サーミスタ、熱電対などの測定箇所との密着を向上させるために用いられる放熱グリスに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイス、電源装置などにおいて、使用時の発熱量の増大が問題になっている。発生する熱から集積回路などを保護するために、半導体素子などの発熱体から発生した熱を放熱フィン、ヒートシンクなどの放熱体に伝導させて系外に放出することが一般的に行われている。増大する発熱量に対応するため、系内での熱伝導性を向上させ、放熱効率をより高めることが求められている。
【0003】
系内の熱伝導性を向上させるために、熱伝導性に優れる放熱グリスが発熱体と放熱体の間に設けられる。放熱グリスは化学合成オイルなどに熱伝導性フィラー(例えば、無機系粉末)を高充填した液状(ペースト状)の放熱材料である。放熱グリスは、バインダーとなるベースオイル(例えば、低分子量のオイル)にフィラーを充填した材料であり、「オイルコンパウンド」などとも呼ばれる。放熱グリスは、ベースオイルや、フィラーの種類、配合比などを調整することで、その熱伝導性や、流動性などを用途に応じて変更することができる。
【0004】
例えば、特許文献1には、ベースオイルとして、化学的安定性、熱特性に優れ、温度による粘度変化が小さく、劣化しにくいシリコーン系オイルが主に用いられている熱伝導性組成物が記載されている。
【0005】
非シリコーン系オイルをベースオイルとした放熱グリスとして、例えば、特許文献2には、エステル油などの合成炭化水素油をベースオイルとした高熱伝導性グリースが記載されている。
【0006】
また、特許文献3には、鉱油、合成炭化水素油、ジエステルなどをベースオイルに用い、フィラーとしてアルミナ(酸化アルミニウム)や酸化亜鉛などの金属酸化物、より熱伝導率の高い窒化ホウ素や窒化アルミニウムといった窒化物などの材料を含んだ熱伝導性グリースが記載されている。金属酸化物や、金属窒化物は、熱伝導性や、絶縁性に優れるため、放熱グリス用の熱伝導性フィラーとして一般的に用いられている。
【0007】
金属酸化物のうちアルミナは、化学的安定性、機械的強度、硬度などに優れるため、熱伝導性フィラーとして広く用いられている。例えば、特許文献4には、αアルミナを放熱用フィラーとして用いることが記載されており、特許文献5には、アルミニウム粉末と所定の粒径のアルミナ粉末とをシリコーンオイルに含有させてなるグリースが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第5843364号公報
特開2021-84921号公報
特許第5944306号公報
特開2008-127257号公報
特開2005-170971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
放熱グリスは、高い熱伝導性を得るために、熱伝導性フィラーの高充填化が求められる。また、放熱グリスを発熱体と放熱体との間に挟む際に、熱伝導しやすくするために薄層化しやすさが求められる場合がある。薄層化のためには、放熱グリスは、適度に流動しやすいこと(流動性)が必要である。
【0010】
ここで、特許文献4には、放熱用フィラー用途にαアルミナを用いる場合、樹脂への充填性の点から、粒子形状が均整であってできるだけ球状に近く、また、粒度分布が可及的に狭い(粒径が均一である)ことが求められる旨記載されている。また、特許文献5には、熱伝導性無機粉末の形状は、球形度が高いほどグリースの流動性が高まる旨記載されている。
(【0011】以降は省略されています)

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