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公開番号2024124768
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-13
出願番号2023032668
出願日2023-03-03
発明の名称ブロックポリイソシアネート組成物、ブロックポリイソシアネート組成物分散体、水系塗料組成物、塗膜及びコーティング基材
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08G 18/80 20060101AFI20240906BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】水分散性に優れ、水分散体としての貯蔵安定性に優れるブロックポリイソシアネート組成物の提供。
【解決手段】下記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分を含み、イソシアヌレート基及びアロファネート基を有し、前記イソシアヌレート基と前記アロファネート基とのモル比(イソシアヌレート基/アロファネート基)が80/20以上99/1以下である、ブロックポリイソシアネート組成物。(A)成分:脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートから誘導されるポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート化合物を含むポリイソシアネート成分。(B)成分:1官能以上の活性水素基を含有するノニオン系親水性化合物。(C)成分:2官能ポリエーテルポリオール。(D)成分:ピラゾール系化合物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分を含み、
イソシアヌレート基及びアロファネート基を有し、前記イソシアヌレート基と前記アロファネート基とのモル比(イソシアヌレート基/アロファネート基)が80/20以上99/1以下である、ブロックポリイソシアネート組成物。
(A)成分:脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートから誘導されるポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート化合物を含むポリイソシアネート成分。
(B)成分:1官能以上の活性水素基を含有するノニオン系親水性化合物。
(C)成分:2官能ポリエーテルポリオール。
(D)成分:ピラゾール系化合物。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
さらにウレア基及びウレタン基を有し、前記ウレア基と前記ウレタン基とのモル比(ウレア基/ウレタン基)が80/20以上99/1以下である、請求項1に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
【請求項3】
下記(1)及び(2)を満たす、請求項1または2に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
(1)前記(B)成分に由来する構造単位に対する、前記(A)成分に由来する構造単位の質量比[(A)/(B)]が50/50以上95/5以下である。
(2)前記(C)成分に由来する構造単位の含有量が、前記ブロックポリイソシアネート組成物の総質量に対して、0.1質量%以上10質量%以下である。
【請求項4】
前記(B)成分は、5.0以上20.0以下のアルキレンオキサイドの繰り返し単位を有する、請求項1又は2に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
【請求項5】
前記(C)成分の数平均分子量が300以上3000以下である、請求項1又は2に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のブロックポリイソシアネート組成物と水とを含むブロックポリイソシアネート組成物分散体であって、
前記ブロックポリイソシアネート組成物分散体の全量中の水の含有割合は50質量%以上90質量%以下である、ブロックポリイソシアネート組成物分散体。
【請求項7】
請求項6に記載のブロックポリイソシアネート組成物分散体を含む、水系塗料組成物。
【請求項8】
請求項7に記載の水系塗料組成物を硬化させた、塗膜。
【請求項9】
請求項7に記載の水系塗料組成物によってコーティングされた、コーティング基材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロックポリイソシアネート組成物、ブロックポリイソシアネート組成物分散体、水系塗料組成物、塗膜及びコーティング基材に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
脂肪族ジイソシアネート又は脂環族ジイソシアネートから誘導されるポリイソシアネート組成物を硬化剤として用いた2液型ポリウレタン組成物から得られた塗膜は、耐候性や、耐薬品性、耐摩耗性等に優れた性能を示すため、塗料、インキ及び接着剤等として広く使われている。近年は、地球環境問題が高く意識されるようになり、有機溶剤を使用しない、或いは有機溶剤の使用量を減らし、さらに親水基を有した水系2液型ポリウレタン組成物が提案されている。
【0003】
また、ハンドリングを容易とする観点から、主剤と硬化剤とが混和した状態においても、塗料物性が変化しない1液型塗料が望まれている。これらは硬化剤のイソシアネート基をブロック剤により保護し、現場で塗装した後に加熱することで、イソシアネート基の再生と主剤であるポリオールの水酸基との反応により硬化塗膜となる。このようなイソシアネートをブロックポリイソシアネートと呼ぶ。このブロックイソシアネート組成物には溶剤型が主に使用されているが、環境保護の観点より水系化が切望されている。
【0004】
水分散可能なブロックポリイソシアネート組成物については、ポリイソシアネートにノニオン系の親水性基を導入する手法が知られている(例えば特許文献1~3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表平11-512772号公報
特表2002-511507号公報
特開2020-143231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1~3に記載のブロックポリイソシアネート組成物は、水分散体とした場合、分散性が不十分であり、水分散体中のブロックポリイソシアネート成分が貯蔵後に沈降するという問題がある。また、この貯蔵安定性を解消するために、ノニオン系の親水性基の導入量を高めると、分散性は改善するものの、貯蔵安定性は改善せず、さらにこの組成物の硬化性やその塗膜の硬度、耐水性が悪化するという問題があった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、水分散性に優れ、水分散体としての貯蔵安定性に優れるブロックポリイソシアネート組成物、並びに、このブロックポリイソシアネート組成物を用いて塗膜にしたときの硬化性と硬度、耐水性に優れるブロックポリイソシアネート組成物分散体、水系塗料組成物、塗膜及びコーティング基材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
[1]下記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分を含み、イソシアヌレート基及びアロファネート基を有し、前記イソシアヌレート基と前記アロファネート基とのモル比(イソシアヌレート基/アロファネート基)が80/20以上99/1以下である、ブロックポリイソシアネート組成物。
(A)成分:脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートから誘導されるポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート化合物を含むポリイソシアネート成分。
(B)成分:1官能以上の活性水素基を含有するノニオン系親水性化合物。
(C)成分:2官能ポリエーテルポリオール。
(D)成分:ピラゾール系化合物。
[2]さらにウレア基及びウレタン基を有し、前記ウレア基と前記ウレタン基とのモル比(ウレア基/ウレタン基)が80/20以上99/1以下である、[1]に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
[3]下記(1)及び(2)を満たす、[1]又は[2]に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
(1)前記(B)成分に由来する構造単位に対する、前記(A)成分に由来する構造単位の質量比[(A)/(B)]が50/50以上95/5以下である。
(2)前記(C)成分に由来する構造単位の含有量が、前記ブロックポリイソシアネート組成物の総質量に対して、0.1質量%以上10質量%以下である。
[4]前記(B)成分は、5.0以上20.0以下のアルキレンオキサイドの繰り返し単位を有する、[1]~[3]のいずれか1つに記載のブロックポリイソシアネート組成物。
[5]前記(C)成分の数平均分子量が300以上3000以下である、[1]~[4]のいずれか1つに記載のブロックポリイソシアネート組成物。
[6][1]~[5]のいずれか1つに記載のブロックポリイソシアネート組成物と水とを含むブロックポリイソシアネート組成物分散体であって、前記ブロックポリイソシアネート組成物分散体の全量中の水の含有割合は50質量%以上90質量%以下である、ブロックポリイソシアネート組成物分散体。
[7][6]に記載のブロックポリイソシアネート組成物分散体を含む、水系塗料組成物。
[8][7]に記載の水系塗料組成物を硬化させた、塗膜。
[9][7]に記載の水系塗料組成物によってコーティングされた、コーティング基材。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、分散性に優れ、水分散体としての貯蔵安定性に優れるブロックポリイソシアネート組成物、並びに、このブロックポリイソシアネート組成物を用いて塗膜にしたときの硬化性と硬度、耐水性に優れるブロックポリイソシアネート組成物分散体、水系塗料組成物、塗膜及びコーティング基材を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<ブロックポリイソシアネート組成物>
本実施形態のブロックポリイソシアネート組成物は、下記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分を含む。
(A)成分:脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートから誘導されるポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート化合物を含むポリイソシアネート成分。
(B)成分:1官能以上の活性水素基を含有するノニオン系親水性化合物。
(C)成分:2官能ポリエーテルポリオール。
(D)成分:ピラゾール系化合物。
(【0011】以降は省略されています)

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