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公開番号2024124111
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023032056
出願日2023-03-02
発明の名称廃水の濃縮装置及び濃縮方法
出願人栗田工業株式会社,国立大学法人神戸大学
代理人個人,個人
主分類B01D 61/06 20060101AFI20240905BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】RO法の後段にOARO法を適用する際に必要とされる運転圧力の有効利用を図ることができ、また、濃縮水と供給水の混合が問題にならない廃水の濃縮装置及び濃縮方法を提供する。
【解決手段】廃水が供給される逆浸透膜装置5,8と、該逆浸透膜装置からの濃縮水から圧力を回収する圧力回収装置20と、該圧力回収装置を通過した濃縮水が通水される浸透圧補助型逆浸透膜装置31,33,33,35とを有する廃水の濃縮装置。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
廃水が供給される逆浸透膜装置と、
該逆浸透膜装置からの濃縮水から圧力を回収する圧力回収装置と、
該圧力回収装置を通過した濃縮水が通水される浸透圧補助型逆浸透膜装置と
を有する廃水の濃縮装置。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記圧力回収装置は、1次側流路に前記濃縮水を通水し、この濃縮水の圧力によって2次側流路を流れる水を加圧するよう構成されている請求項1の廃水の濃縮装置。
【請求項3】
前記1次側流路を通過した濃縮水を受け入れるタンクと、
該タンク内の濃縮水の少なくとも一部を前記圧力回収装置の2次側流路を通して前記浸透圧補助型逆浸透膜装置に供給する第1供給手段と
を有する請求項2の廃水の濃縮装置。
【請求項4】
前記第1供給手段は、該第2次側流路を通過した濃縮水を昇圧させるためのブースターポンプを備えている請求項3の廃水の濃縮装置。
【請求項5】
廃水が供給される逆浸透膜装置と、
該逆浸透膜装置からの濃縮水の保有エネルギーを電気エネルギーとして回収する第1エネルギー回収装置と、
該第1エネルギー回収装置を通過した濃縮水が通水される浸透圧補助型逆浸透膜装置と
を有する廃水の濃縮装置。
【請求項6】
前記浸透圧補助型逆浸透膜装置からの濃縮水の保有エネルギーを電気エネルギーとして回収する第2エネルギー回収装置を有する請求項5の廃水の濃縮装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかの廃水の濃縮装置を用いて廃水を濃縮する廃水の濃縮方法。
【請求項8】
前記廃水は、イソプロピルアルコール含有水である請求項7の廃水の濃縮方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、廃水の濃縮装置に係り、特に逆浸透法と浸透圧補助型逆浸透法による廃水の濃縮装置に関する。また、本発明は、この濃縮装置を用いた廃水の濃縮方法に関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
廃液を濃縮して、有価物として回収したり、産廃費用を削減する試みが多く見られるようになっている。電子産業では大量のイソプロピルアルコール(IPA)を使用するが、省資源、脱炭素の観点から、これを回収して再利用する動きがある。
【0003】
従来から廃水を濃縮する方法として、一般的に蒸発法や逆浸透法(RO法)が用いられている。蒸発法では、水の相変化を伴うため、エネルギー消費が大きいのが課題である。逆浸透(RO)膜を用いると、水の相変化を伴わないため、エネルギー消費量の低減が期待できるが、廃水の浸透圧が高くなると高い圧力をかけなければならず、高圧仕様の装置が必要となる。濃度が1~5wt%程度のIPA水溶液をIPA濃度15wt%以上に濃縮するためには10MPa以上の圧力が必要であり、現実的ではない。
【0004】
高浸透圧の水溶液を逆浸透(RO)膜で濃縮する際に、透過水側に、供給水側よりも低浸透圧の水溶液を流すことで浸透圧差を小さくして、駆動圧力を低くする浸透圧補助型逆浸透法(Osmotically Assisted Reverse Osmosis METHOD(OARO)法)がある(特許文献1等)。
【0005】
OARO法では、透過側にも通液するため、構造上、中空糸RO膜が適しており、東洋紡株式会社より、BC(Brine Concentration)膜として市販されている。なお、BC膜の素材は酢酸セルロースであるため、pHを3~8とすることが望ましい。
【0006】
OARO法では、通常のRO法よりも低圧で廃水を濃縮することが可能であるが、濃縮水の一部を循環させるため、RO法よりも装置の段数が必要となる。従って、OARO法では、高圧での運転を行わず、かつ装置の段数を少なくするために、最初にRO法である程度の濃縮を行った後にOARO法で濃縮を行うフロー(RO+OARO法)が有効である。
【0007】
このRO+OARO法を採用した場合、RO法、OARO法でそれぞれ2~6MPa程度の圧力が必要となる。RO法単独で濃縮を行う場合には、10MPa以上の圧力が必要であるため、RO+OARO法によるとRO法単独に比べて運転圧力は低減される。
【0008】
RO法のRO装置の濃縮水の圧力を回収してRO法の供給水の加圧に使用する方法や、OARO法の濃縮水の圧力を回収してOARO法の供給水の加圧に使用する方法は、供給水に対して濃縮水の割合が1/5以下であることが多く、大きな省エネルギー化にならない。また、システムの運転が複雑になるという問題がある。また、濃縮水と供給水とが混合するという不具合が生じるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特表2019-504763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
RO+OARO法によるプロセスにおいて、前段側のRO装置からの濃縮水が保有する圧力を有効利用できれば、エネルギー消費量をさらに低減することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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