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公開番号2024123929
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023031758
出願日2023-03-02
発明の名称半導体製造装置用温調装置
出願人SMC株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F25B 13/00 20060101AFI20240905BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】低温側から高温側までの広い温度範囲において、熱負荷の温調をより応答性良く迅速に実現することが可能で、環境への負荷も抑制可能な半導体製造装置用温調装置を提供する。
【解決手段】冷凍回路1A,1Bを、圧縮機2と、圧縮機から冷媒を送り出す送出流路3と、温調後の冷媒を圧縮機に戻す戻り流路4と、熱負荷Wに冷媒を循環的に供給する第1及び第2循環流路5,6と、これら循環流路と送出流路及び戻り流路との間の連通状態を変化させて、冷媒を熱負荷に送り出す循環流路と熱負荷から受け入れる循環流路とを、第1及び第2循環流路の間で相互に切り換える切換回路10A,10Bと、第1循環流路に設けた第1膨張弁5cと、第1循環流路と切換回路との間に接続した熱交換器7とで構成した。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
半導体製造装置における熱負荷を所定の温度に温度調節するための温調装置であって、
前記温調装置は、高温高圧の冷媒を生成する冷凍圧縮機と、該圧縮機に接続されて該圧縮機から冷媒を送り出す送出流路と、該圧縮機に接続されて該圧縮機へと冷媒を戻す戻り流路と、熱負荷に接続する接続口をそれぞれ有して熱負荷に対して冷媒を循環的に供給するための第1循環流路及び第2循環流路と、これら第1及び第2循環流路と前記送出流路及び戻り流路との連通状態を変化させることにより、冷媒を熱負荷に対して送り出すための循環流路と冷媒を熱負荷から受け入れるための循環流路とを、該第1及び第2循環流路の間で相互に切り換える切換回路と、前記第1循環流路と前記切換回路との間を接続する冷媒熱交換流路を備えた熱交換器とを有する冷凍回路;前記熱交換器において前記冷媒熱交換流路の冷媒と熱交換する放熱水が流れる放熱水熱交換流路と、該放熱水熱交換流路に対して放熱水を給排する放熱水給排流路とを有する放熱水回路;前記冷凍回路及び前記放熱水回路を制御するプロセッサを有する制御部;を含んでおり、
前記第1循環流路は、冷媒を断熱膨張させる膨張弁を有しており、
前記プロセッサは、熱負荷を冷却により温度調節するときには、前記第1循環流路の接続口から冷媒を熱負荷に送り出すと共に、前記第2循環流路の接続口を通じて熱負荷からの冷媒を受け入れ、逆に、熱負荷を加熱により温度調節するときには、前記第2循環流路の接続口から冷媒を熱負荷に送り出すと共に、前記第1循環流路の接続口を通じて熱負荷からの冷媒を受け入れるように、前記切換回路を制御する、
ことを特徴とする半導体製造装置用温調装置。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
前記切換回路は、第1流量制御弁を有して前記送出流路と前記熱交換器との間を接続する第1接続流路と、第2流量制御弁を有して前記送出流路と前記第2循環流路との間を接続する第2接続流路と、第3流量制御弁を有して前記第2循環流路と前記戻り流路との間を接続する第3接続流路と、第4流量制御弁を有して前記熱交換器と前記戻り流路との間を接続する第4接続流路とを含んでおり、
前記プロセッサは、熱負荷の温度調節を加熱から冷却に切り換えた時には、前記第2流量制御弁及び第4流量制御弁の開度を連続的に減少させると共に、前記第1流量制御弁及び第3流量制御弁の開度を連続的に増大させることで、前記第1循環流路の接続口から冷媒を熱負荷に送り出し、逆に、熱負荷の温度調節を冷却から加熱に切り換えた時には、前記第1流量制御弁及び第3流量制御弁の開度を連続的に減少させると共に、前記第2流量制御弁及び第4流量制御弁の開度を連続的に増大させることで、前記第2循環流路の接続口から冷媒を熱負荷に送り出すように、これら第1-第4流量制御弁を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置用温調装置。
【請求項3】
前記戻り流路は第1温度センサ及び第1圧力センサを有し、前記放熱水給排流路は放熱水制御弁を有しており、
前記プロセッサは、前記第1温度センサで検出した冷媒の温度と前記第1圧力センサで検出した冷媒の圧力とに基づいて冷媒の過熱度を算出し、熱負荷を加熱により温度調節している状態において、前記冷媒の過熱度が、第1設定過熱度よりも低い場合には前記放熱水制御弁の開度を増大させ、逆に、該冷媒の過熱度が、前記第1設定過熱度と同じかそれよりも大きい第2設定過熱度よりも高い場合には前記放熱水制御弁の開度を減少させるように、前記放熱水制御弁を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置用温調装置。
【請求項4】
前記送出流路は第2圧力センサを有し、前記放熱水給排流路は放熱水制御弁を有しており、
前記プロセッサは、熱負荷を冷却により温度調節している状態において、前記第2圧力センサで検出した冷媒の圧力が、第1設定圧力よりも高い場合には前記放熱水制御弁の開度を増大させ、逆に、該冷媒の圧力が、前記第1設定圧力と同じかそれよりも小さい第2設定圧力よりも低い場合には前記放熱水制御弁の開度を減少させるように、前記放熱水制御弁を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置用温調装置。
【請求項5】
圧縮機冷却用の冷媒を前記圧縮機に供給する冷却流路が、前記第1循環流路から分岐されて該圧縮機に接続されている、
ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の半導体製造装置用温調装置。
【請求項6】
前記冷却流路は、前記膨張弁よりも前記熱交換器寄りの位置から分岐されて第1開閉制御弁を有する第1分岐流路と、該膨張弁よりも前記第1循環流路の接続口寄りの位置から分岐されて第2開閉制御弁を有する第2分岐流路と、冷媒を断熱膨張させるインジェクション弁を有していて、これら第1分岐流路及び第2分岐流路が、前記インジェクション弁を通じて前記圧縮機に接続されており、
前記プロセッサは、熱負荷を冷却により温度調節している状態においては、前記第1開閉制御弁を開くと共に前記第2開閉制御弁を閉じ、逆に、熱負荷を加熱により温度調節している状態においては、前記第1開閉制御弁を閉じると共に前記第2開閉制御弁を開くように、前記第1及び第2開閉制御弁を制御する、
ことを特徴とする請求項5に記載の半導体製造装置用温調装置。
【請求項7】
前記送出流路は、前記圧縮機から送り出される冷媒の温度を検出する第2温度センサを有しており、
前記プロセッサは、前記第2温度センサで検出した冷媒の温度が、第1設定温度よりも高い場合には、前記インジェクション弁の開度を増大させ、逆に、該冷媒の温度が、前記第1設定温度と同じかそれより小さい第2設定温度よりも低い場合には、前記インジェクション弁の開度を減少させるように、前記インジェクション弁を制御する、
ことを特徴とする請求項6に記載の半導体製造装置用温調装置。
【請求項8】
前記第1及び第2循環流路は、緊急時に、これら循環流路の前記接続口から冷媒が出入りするのを遮断する緊急遮断弁をそれぞれ有しており、
前記緊急遮断弁がノーマルクローズ型の電磁弁である、
ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の半導体製造装置用温調装置。
【請求項9】
前記温調装置は、熱負荷の温度を検出するための第3温度センサを有し、
前記プロセッサは、熱負荷を冷却により温度調節している状態において、前記第3温度センサで検出した熱負荷の温度が、第1熱負荷設定温度よりも高い場合には前記膨張弁の開度を増大させ、逆に、該熱負荷の温度が、該第1熱負荷設定温度と同じかそれよりも小さい第2熱負荷設定温度よりも低い場合には前記膨張弁の開度を減少させるように、前記膨張弁を制御する、
ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の半導体製造装置用温調装置。
【請求項10】
前記戻り流路は第1温度センサ及び第1圧力センサを有しており、
前記プロセッサは、前記第1温度センサで検出した冷媒の温度と前記第1圧力センサで検出した冷媒の圧力とに基づいて冷媒の過熱度を算出し、熱負荷を加熱により温度調節している状態において、前記冷媒の過熱度が、第3設定過熱度よりも低い場合には前記膨張弁の開度をさせ、逆に、該冷媒の過熱度が、前記第3設定過熱度と同じかそれよりも大きい第4設定よりも高い場合には前記膨張弁の開度をさせるように、前記膨張弁を制御する、
ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の半導体製造装置用温調装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特に半導体製造装置における熱負荷を所定の温度に温度調節するための温調装置に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
半導体製造装置等の熱負荷を所定の温度に調節するための温調装置としては、例えば特許文献1に開示されているように、恒温液循環回路を流れる恒温液を、冷凍回路を流れる冷媒との熱交換等によって、設定された温度に制御し、その温度制御された恒温液を熱負荷に対して循環的に供給することで、該熱負荷を所定の温度に調節するものが広く知られている。
【0003】
ところで、昨今、半導体プロセスの微細化により、半導体製造装置における精度の向上や生産効率の向上が急務とされているが、上述のような従来の恒温液循環装置においては、恒温液の温度制御が冷凍回路の冷媒との熱交換によって行なわれている。そのため、恒温液の設定温度を変更した際に、その恒温液が変更後の設定温度に安定的に制御された状態に至るまでには、ある程度の時間を要していた。そこで、熱負荷の温度調節をより応答性良く迅速に実現することが可能な温調装置の開発が望まれている。
【0004】
さらに、半導体製造装置においては、低温側から高温側までより広い範囲での温度調節が要求されることから、従来の温調装置においては、恒温液としてフッ素化液が好適に用いられてきたが、環境への負荷を考慮するとフッ素化液の使用は可及的に抑制することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第4582473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本願発明の技術的課題は、低温側から高温側までの広い温度範囲において、熱負荷の温度調節をより応答性良く迅速に実現することが可能なばかりでなく、環境への負荷を抑制することが可能な半導体製造装置用の温調装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記技術的課題を解決するため、本発明は、半導体製造装置における熱負荷を所定の温度に温度調節するための温調装置であって、前記温調装置は、高温高圧の冷媒を生成する冷凍圧縮機と、該圧縮機に接続されて該圧縮機から冷媒を送り出す送出流路と、該圧縮機に接続されて該圧縮機へと冷媒を戻す戻り流路と、熱負荷に接続する接続口をそれぞれ有して熱負荷に対して冷媒を循環的に供給するための第1循環流路及び第2循環流路と、これら第1及び第2循環流路と前記送出流路及び戻り流路との連通状態を変化させることにより、冷媒を熱負荷に対して送り出すための循環流路と冷媒を熱負荷から受け入れるための循環流路とを、該第1及び第2循環流路の間で相互に切り換える切換回路と、前記第1循環流路と前記切換回路との間を接続する冷媒熱交換流路を備えた熱交換器とを有する冷凍回路;前記熱交換器において前記冷媒熱交換流路の冷媒と熱交換する放熱水が流れる放熱水熱交換流路と、該放熱水熱交換流路に対して放熱水を給排する放熱水給排流路とを有する放熱水回路;前記冷凍回路及び前記放熱水回路を制御するプロセッサを有する制御部;を含んでおり、前記第1循環流路は、冷媒を断熱膨張させる膨張弁を有しており、前記プロセッサは、熱負荷を冷却により温度調節するときには、前記第1循環流路の接続口から冷媒を熱負荷に送り出すと共に、前記第2循環流路の接続口を通じて熱負荷からの冷媒を受け入れ、逆に、熱負荷を加熱により温度調節するときには、前記第2循環流路の接続口から冷媒を熱負荷に送り出すと共に、前記第1循環流路の接続口を通じて熱負荷からの冷媒を受け入れるように、前記切換回路を制御することを特徴としている。
【0008】
ここで、本発明において、好ましくは、前記切換回路は、第1流量制御弁を有して前記送出流路と前記熱交換器との間を接続する第1接続流路と、第2流量制御弁を有して前記送出流路と前記第2循環流路との間を接続する第2接続流路と、第3流量制御弁を有して前記第2循環流路と前記戻り流路との間を接続する第3接続流路と、第4流量制御弁を有して前記熱交換器と前記戻り流路との間を接続する第4接続流路とを含んでおり、前記プロセッサは、熱負荷の温度調節を加熱から冷却に切り換えた時には、前記第2流量制御弁及び第4流量制御弁の開度を連続的に減少させると共に、前記第1流量制御弁及び第3流量制御弁の開度を連続的に増大させることで、前記第1循環流路の接続口から冷媒を熱負荷に送り出し、逆に、熱負荷の温度調節を冷却から加熱に切り換えた時には、前記第1流量制御弁及び第3流量制御弁の開度を連続的に減少させると共に、前記第2流量制御弁及び第4流量制御弁の開度を連続的に増大させることで、前記第2循環流路の接続口から冷媒を熱負荷に送り出すように、これら第1-第4流量制御弁を制御する。
【0009】
そして、本発明において、好ましくは、前記戻り流路は第1温度センサ及び第1圧力センサを有し、前記放熱水給排流路は放熱水制御弁を有しており、前記プロセッサは、前記第1温度センサで検出した冷媒の温度と前記第1圧力センサで検出した冷媒の圧力とに基づいて冷媒の過熱度を算出し、熱負荷を加熱により温度調節している状態において、前記冷媒の過熱度が、第1設定過熱度よりも低い場合には前記放熱水制御弁の開度を増大させ、逆に、該冷媒の過熱度が、前記第1設定過熱度と同じかそれよりも大きい第2設定過熱度よりも高い場合には前記放熱水制御弁の開度を減少させるように、前記放熱水制御弁を制御する。
【0010】
また、好ましくは、前記送出流路は第2圧力センサを有し、前記放熱水給排流路は放熱水制御弁を有しており、前記プロセッサは、熱負荷を冷却により温度調節している状態において、前記第2圧力センサで検出した冷媒の圧力が、第1設定圧力よりも高い場合には前記放熱水制御弁の開度を増大させ、逆に、該冷媒の圧力が、前記第1設定圧力と同じかそれよりも小さい第2設定圧力よりも低い場合には前記放熱水制御弁の開度を減少させるように、前記放熱水制御弁を制御する。
(【0011】以降は省略されています)

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