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公開番号
2024111415
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-19
出願番号
2023015912
出願日
2023-02-06
発明の名称
保存庫の棚構造
出願人
大和冷機工業株式会社
代理人
個人
主分類
F25D
25/02 20060101AFI20240809BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約
【課題】保存庫における引き出し可能な棚構造に関して、価格性、清掃性、ケガの危険性、透過可視性、冷気流通性といった観点で改善の余地があった。
【解決手段】保存庫の棚構造は、左右の側壁と奥壁とを有する保存庫内において左右の側壁に対して棚柱を介して取り付けられて、前後方向を向く左右のサイドレールと、左右のサイドレールに嵌合する左右の後ローラーが取り付けられており、サイドレールに案内されて前後方向に移動可能な棚と、を備え、棚は、前後方向を向く左右の第1枠材と、左右方向を向き左右の第1枠材を繋ぐ前後の第2枠材と、第1枠材と第2枠材とが形成する枠内に渡された複数の棒材とを有し、サイドレールは、後ローラーよりも前方の位置に前ローラーを有し、前ローラーは、断面円形状の第1枠材の周面に接して、棚を前後方向へ移動可能に支持する。
【選択図】図17
特許請求の範囲
【請求項1】
対向し合う左右の側壁と左右の前記側壁を繋ぐ奥壁とを有する保存庫内において左右の前記側壁に対して棚柱を介して取り付けられて、前後方向を向く左右のサイドレールと、
左右の前記サイドレールに嵌合する左右の後ローラーが取り付けられており、前記サイドレールに案内されて前後方向に移動可能な棚と、を備える保存庫の棚構造であって、
前記棚は、前後方向を向く左右の第1枠材と、左右方向を向き左右の前記第1枠材を繋ぐ前後の第2枠材と、前記第1枠材と前記第2枠材とが形成する枠内に渡された複数の棒材とを有し、
前記サイドレールは、前記後ローラーよりも前方の位置に前ローラーを有し、
前記前ローラーは、断面円形状の前記第1枠材の周面に接して、前記棚を前後方向へ移動可能に支持する、ことを特徴とする保存庫の棚構造。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記棚は、左右の前記後ローラーが取り付けられた左右のブラケットを、左右の後端部に有し、
前記ブラケットは、前記サイドレールと対向して前記第1枠材に接する第1壁と、前記第1壁から折り曲げられて前記奥壁と対向して後側の前記第2枠材に接する第2壁とを有し、
前記後ローラーは、前記第1壁から前記サイドレール側へ突出する軸を中心に回転する、ことを特徴とする請求項1に記載の保存庫の棚構造。
【請求項3】
前記ブラケットは、前記第1壁の上端から水平方向に折り曲げられて前記棒材に接する第3壁を有し、
前記第3壁は前記棒材に対して固定される、ことを特徴とする請求項2に記載の保存庫の棚構造。
【請求項4】
前記ブラケットは、前記第3壁の後端から下方に折り曲げられて、後側の前記第2枠材を前記第2壁との間に挟む位置で後側の前記第2枠材に接する第4壁を有する、ことを特徴とする請求項3に記載の保存庫の棚構造。
【請求項5】
前記第1枠材は、前記側壁側の周面が断面C字形状の保護材により覆われており、
前記前ローラーは、前記保護材を含めた前記第1枠材を支持する、ことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載の保存庫の棚構造。
【請求項6】
前記棚には、左右の前記第1枠材の上方に前後方向へ延伸する柵が取り付けられている、ことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載の保存庫の棚構造。
【請求項7】
前記サイドレールは、左右方向において前記保存庫の内側を向くサイド基礎壁を有し、
前記前ローラーは、前記サイド基礎壁に取り付けられた軸を中心に回転し、
前記前ローラーの外周面には、前記サイド基礎壁側に凸状のフランジが形成されている、ことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載の保存庫の棚構造。
【請求項8】
前記サイドレールは、左右方向において前記保存庫の内側を向くサイド基礎壁と、前記サイド基礎壁の上端より前記側壁から離れる側に延出されたサイド上壁と、前記サイド基礎壁の下端より前記側壁から離れる側に延出されたサイド下壁とを、有し、
さらに、前記サイドレールは、前記サイド上壁または前記サイド下壁を貫通し且つ前記サイド基礎壁側に開口する穴を有し、
前記穴には、前記サイド基礎壁、前記サイド上壁および前記サイド下壁に囲われた前記サイドレール内を移動する前記後ローラー又は前記ブラケットの一部に干渉して前記棚を停止させることが可能な、伸縮性を有するストッパーが嵌め込まれており、
前記棚は、前記後ローラー又は前記ブラケットの一部が前記ストッパーを圧縮することで前記ストッパーの位置を超えて移動可能である、ことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載の保存庫の棚構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、保存庫の棚構造に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
業務用の冷蔵庫や冷凍庫といった保存庫の庫内には棚が設置されており、利用者が棚の高さ位置を変更できるようになっている。
【0003】
また特許文献1によれば、冷蔵庫本体の収納室の左右の各内壁面に、前後方向に所定間隔離間して一対の支柱が垂直に配設され、対をなす支柱間に前後方向を向く固定レールが金具を介して装着されている。そして、かご状の収納箱を保持するための枠体の支持部材は、その左右の枠材がそれぞれ後端に案内ローラーを有し、案内ローラーが固定レール内を移動することで、固定レールに沿って前後に移動自在となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平06-101958号公報
実全昭61-186092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記文献1によれば、収納箱と、収納箱とは別の枠状の支持部材とを形成して、引き出し装置としている。また、前記文献2によれば、スノコ状に形成した架台の左右の端縁を、断面Z字状の型材を用いて形成し、この型材の平面を、庫内の案内レールに取り付けられた案内コロにより支持する。
しかしながら、このような従来構造は、引き出し可能な棚やかごにおいて重厚な部材を用いており、価格性、清掃性、ケガの危険性、透過可視性、冷気流通性といった観点で課題があった。
また、保存庫の利用者が棚を前後に移動させるとき、多くの場合、棚の移動域を安全に制限するためのストッパーにローラーが当たって停止する。そのため、ローラーには大きな負荷がかかる。また、棚には利用者によって重量物が載せられる。このような棚への重量物の載置、ローラーに対する負荷、衝撃に因り、棚にローラーを取り付けるための部材には、固定位置のずれや変形といった問題が生じ得る。また、このような部材のずれにより、棚の表面をコーティングしている樹脂が剥がれ易いといった不都合も生じる。
本発明は、これら問題の少なくとも一部を解決あるいは軽減するための改善を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
対向し合う左右の側壁と左右の前記側壁を繋ぐ奥壁とを有する保存庫内において左右の前記側壁に対して棚柱を介して取り付けられて、前後方向を向く左右のサイドレールと、左右の前記サイドレールに嵌合する左右の後ローラーが取り付けられており、前記サイドレールに案内されて前後方向に移動可能な棚と、を備える保存庫の棚構造では、前記棚は、前後方向を向く左右の第1枠材と、左右方向を向き左右の前記第1枠材を繋ぐ前後の第2枠材と、前記第1枠材と前記第2枠材とが形成する枠内に渡された複数の棒材とを有し、前記サイドレールは、前記後ローラーよりも前方の位置に前ローラーを有し、前記前ローラーは、断面円形状の前記第1枠材の周面に接して、前記棚を前後方向へ移動可能に支持する。
対向し合う左右の側壁と左右の前記側壁を繋ぐ奥壁とを有する保存庫内において左右の前記側壁に対して棚柱を介して取り付けられて、前後方向を向く左右のサイドレールと、左右の前記サイドレールに嵌合する左右のローラーが取り付けられており、前記サイドレールに案内されて前後方向に移動可能な棚と、を備える保存庫の棚構造は、前後方向を向く左右の第1枠材と、左右方向を向き左右の前記第1枠材を繋ぐ前後の第2枠材と、前記第1枠材と前記第2枠材とが形成する枠内に渡された複数の棒材とを有する前記棚と、前記棚の左右の後端部に固定され、左右の前記ローラーが取り付けられた左右のブラケットと、を備え、前記ブラケットは、前記サイドレールと対向して前記第1枠材に接する第1壁と、前記第1壁から折り曲げられて前記奥壁と対向して後側の前記第2枠材に接する第2壁とを有し、前記ローラーは、前記第1壁から前記サイドレール側へ突出する軸を中心に回転する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の一実施形態にかかる業務用冷蔵庫の要部の透視斜視図である。
本発明の一実施形態にかかる業務用冷蔵庫の要部の裏側から見た透視斜視図である。
本発明の一実施形態にかかる業務用冷蔵庫の要部の透視斜視図である。
本発明の一実施形態にかかる業務用冷蔵庫の要部の透視斜視図である。
本発明の一実施形態にかかる業務用冷蔵庫の要部の透視斜視図である。
リアフレームと棚柱とクリップの概略断面図である。
サイドレールとリアフレームとクリップの概略斜視図である。
サイドレールの装着操作を示す図である。
サイドレールの装着操作を示す図である。
後方かつ上方からの視点による、棚の組み立て斜視図である。
庫内に収容された棚の装着状態を示す透視斜視図である。
庫外へ引き出された棚の装着状態を示す透視斜視図である。
サイドレールとローラーユニット等の概略断面図である。
棚に固定されたローラーユニットの、前方かつ下方からの視点による概略斜視図である。
棚に固定されたローラーユニットの、後方かつ上方からの視点による概略斜視図である。
柵が取り付けられた棚の、前方かつ上方からの視点による概略斜視図である。
前ローラーや棚の概略断面図である。
サイドレールや後ローラーの概略斜視図である。
前方かつ上方からの視点による、変形例にかかる棚の組み立て斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。各図は本実施形態を説明するための例示に過ぎない。例示であるため、形状や比率が正確でなかったり、互いに整合していなかったり、一部が省略されていたりする。
【0009】
図1~図5は、本発明の一実施形態にかかる業務用冷蔵庫の要部を、組み立て工程毎に透視斜視図により示している。
業務用冷蔵庫は、縦長の筐体10を備えており、前面開口11には図示しない開閉扉が装着されている。筐体10は保存庫の一種である。本実施形態では、保存庫として業務用冷蔵庫であるが、業務用冷凍庫でも良いし、業務用以外の家庭用の冷蔵庫や冷凍庫などであっても良い。また、冷却機能を持たない保存庫であっても良い。
【0010】
筐体10内には、側壁12a,12bと、奥壁12cと、天井12dと、底壁12eを有している。側壁12aと側壁12bとは、互いに平行に対面しており、側壁12aと側壁12bとを繋ぐ奥壁12cと直交している。
本実施形態では、筐体10の前方から後方を向く視点における左右を、左右と捉える。対向し合う側壁12aと側壁12bに関して言えば、側壁12aが左の側壁であり、側壁12bが右の側壁である。左右方向を幅方向と言うこともある。図示する各構成は、基本的にはいずれも左右対称と解してよい。従って、本実施形態では、左右対称の構成のうち一方のみを図示して、左右両方をまとめて説明することが多々ある。
(【0011】以降は省略されています)
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