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公開番号
2024163433
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-22
出願番号
2023079023
出願日
2023-05-12
発明の名称
製氷機
出願人
ホシザキ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F25C
1/147 20180101AFI20241115BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約
【課題】軸線方向が鉛直方向となるように同心的に立設した内筒と外筒との間に仕切部材により周方向に延びる冷媒通路を形成するようにした製氷機において、内筒と外筒との間に仕切部材を取り付ける取付作業の作業性を良好とする。
【解決手段】製氷機10は、軸線方向が鉛直方向となるように立設する内筒21と、内筒21の外側に同心的に配設されて内筒21との間に冷媒が通過可能な冷媒空間RSを形成する外筒22と、内筒21と外筒22との間に介装されて冷媒空間RS内に周方向に延びる冷媒通路RPを形成させる仕切部材23とを備え、冷媒通路RPを通過する冷媒を気化させることで内筒21の内周面を冷却し、内筒21の内周面で製氷水を凍結させて製氷するものであり、内筒21の外周面に取り付けられた仕切部材23に対して外筒22を焼きばめした。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
軸線方向が鉛直方向となるように立設する内筒と、
前記内筒の外側に同心的に配設されて前記内筒との間に冷媒が通過可能な冷媒空間を形成する外筒と、
前記内筒と前記外筒との間に介装されて前記冷媒空間内に周方向に延びる冷媒通路を形成させる仕切部材とを備え、
前記冷媒通路を通過する冷媒を気化させることで前記内筒の内周面を冷却し、前記内筒の内周面で製氷水を凍結させて製氷する製氷機であって、
前記内筒の外周面に取り付けられた前記仕切部材に対して前記外筒が焼きばめされたことを特徴とする製氷機。
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【請求項2】
請求項1に記載の製氷機において、
前記仕切部材は直線状に延びる金属製部材を前記内筒の周方向に沿って曲げ加工されたものであることを特徴とする製氷機。
【請求項3】
請求項1に記載の製氷機において、
前記仕切部材は直線状に延びる金属製帯板部材を幅方向が前記内筒の径方向となる向きで前記内筒の周方向に沿って曲げ加工されたものであることを特徴とする製氷機。
【請求項4】
請求項1に記載の製氷機において、
前記内筒と前記外筒の間には前記冷媒空間の上下方向の端部を封止する封止部材が設けられており、前記封止部材は前記内筒と前記外筒との間に隙間が生じないように溶接によって固定されたことを特徴とする製氷機。
【請求項5】
請求項4に記載の製氷機において、
前記外筒の外周面には前記外筒が嵌め込まれる凹部が形成されるように成型された成型発泡断熱材よりなる断熱体を設けたことを特徴とする製氷機。
【請求項6】
請求項4に記載の製氷機において、
前記外筒の外周面にはシート状の発泡断熱材よりなる断熱体を設けたことを特徴とする製氷機。
【請求項7】
請求項4に記載の製氷機において、
前記外筒の外周面にはシート状の真空断熱材よりなる断熱体を設けたことを特徴とする製氷機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸線方向が鉛直方向となるように同心的に立設した内筒と外筒との間に形成される冷媒通路内に冷媒を通過させることで内筒の内周面を冷却し、内筒の内周面に製氷水を凍結させて製氷する製氷機に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、氷を製造する製氷装置の発明が開示されている。この製氷装置は、外筒内に内筒を同心的に内装して両筒間に蒸発空間を構成し、蒸発空間内に冷媒を供給して内筒の内壁を冷却するとともに、内筒の内壁に製氷水を供給して形成した氷層を回転刃により剥離してフレーク状の氷を製造するものである。内筒の外周面には螺旋状の高螺旋状フィンが設けられており、蒸発空間は上下に連続する螺旋状の冷媒通路が形成されている。また、特許文献1の他の構成として、内筒の外周面には環状の高フィン部材が上下に所定の間隔を存して配設されており、高フィン部材には冷媒を上側に通過させる切欠が形成されている。上下に配置されている高フィン部材の各切欠は、水平方向に相互にずれるように内筒の中心に対して相互に対称の位置に配置されている。内筒と外筒の間の蒸発空間は切欠が水平方向に相互にずれるように配置された高フィン部材によって、上下に連続したジグザグの冷媒通路が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平6-117740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の製氷装置(製氷機)においては、内筒と外筒との間に高螺旋状フィンまたは高フィン部材等の仕切部材が設けられており、内筒と外筒との間の蒸発空間は高螺旋状フィンまたは高フィン部材等の仕切部材により周方向に延びる冷媒通路が形成されている。特許文献1では内筒に高螺旋状フィンまたは高フィン部材等の仕切部材を接合させる接合手段と、外筒に高螺旋状フィンまたは高フィン部材等の仕切部材を接合させる接合手段については記載されていなく、例えば内筒または外筒にろう付けや溶接によって仕切部材を接合させたときには、接合箇所が多かったり、接合面積が大きくて、ろう付けや溶接による接合作業に手間を要する問題があった。また、内筒や外筒は強度や耐食性が必要となるのに対し、高螺旋状フィンまたは高フィン部材等の仕切部材は熱伝導性が高いのが望ましく、内筒と外筒は高螺旋状フィンまたは高フィン部材等の仕切部材と異なる金属材料を用いると、製氷機の耐久性や冷却能力を良好とすることができる。この場合に、強度や耐食性が高いステンレス等の金属材料を用いた内筒と外筒に、銅やアルミニウム等の金属材料を用いた高螺旋状フィンまたは高フィン部材等の仕切部材を溶接等によって接合させようとしても、各金属材料の融点が異なるために、仕切部材を内筒または外筒に接合させにくかった。本発明は、軸線方向が鉛直方向となるように同心的に立設した内筒と外筒との間に仕切部材により周方向に延びる冷媒通路を形成するようにした製氷機において、内筒と外筒との間に仕切部材を取り付ける取付作業の作業性を良好とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記課題を解決するため、軸線方向が鉛直方向となるように立設する内筒と、内筒の外側に同心的に配設されて内筒との間に冷媒が通過可能な冷媒空間を形成する外筒と、内筒と外筒との間に介装されて冷媒空間内に周方向に延びる冷媒通路を形成させる仕切部材とを備え、冷媒通路を通過する冷媒を気化させることで内筒の内周面を冷却し、内筒の内周面で製氷水を凍結させて製氷する製氷機であって、内筒の外周面に取り付けられた仕切部材に対して外筒が焼きばめされたことを特徴とする製氷機を提供するものである。
【0006】
上記のように構成した製氷機においては、内筒の外周面に取り付けられた仕切部材に対して外筒が焼きばめされているので、焼きばめされた外筒が熱収縮することで仕切部材に密着するだけでなく、仕切部材が焼きばめされて熱収縮する外筒によって内筒側に締め付けられて内筒に圧接されるようになる。仕切部材を外筒に対して溶接等によって接合させる必要がなくなり、内筒と外筒との間に仕切部材を取り付ける取付作業の作業性を良好とすることができる。さらに、内筒と外筒を強度と耐食性の高い金属部材を用いたり、仕切部材は熱伝導性の高い金属材料を用いたり、仕切部材を内筒や外筒と異なる金属材料を用いることができ、内筒、外筒及び仕切部材の各々で最適な金属材料を使用することができる。
【0007】
上記のように構成した製氷機においては、仕切部材は直線状に延びる金属製部材を内筒の周方向に沿って曲げ加工されたものであるのが好ましい。このようにしたときには、仕切部材を板金から切断したものと比べて歩留まりを向上させることができてコストを低減させることができる。また、仕切部材を内筒の外径よりも少し小さめに曲げ加工した後で、仕切部材を広げて内筒に取り付けることにより、仕切部材は元の形状に戻ろうとする弾性力によって内筒を締め付けるようになって仮固定することができ、内筒の外周面に仕切部材を取り付ける取付作業の作業性を良好とすることができる。
【0008】
上記のように構成した製氷機においては、仕切部材は直線状に延びる金属製帯板部材を幅方向が内筒の径方向となる向きで内筒の周方向に沿って曲げ加工されたものであるのが好ましい。このようにしたときには、仕切部材を板金から切断したものと比べて歩留まりを向上させることができてコストを低減させることができる。また、仕切部材を内筒の外径よりも少し小さめに曲げ加工した後で、仕切部材を広げて内筒に取り付けることにより、仕切部材は弾性によって内筒を締め付けるようになって仮固定することができ、内筒と外筒との間に仕切部材を取り付ける取付作業の作業性を良好とすることができる。さらに、金属製帯板部材を曲げ加工した仕切部材は、内筒側が厚くて外筒側が薄くなり、冷媒通路を流れる冷媒の冷熱を仕切部材から内筒に伝えやすくすることができる。
【0009】
上記のように構成した製氷機においては、内筒と外筒の間には冷媒空間の上下方向の端部を封止する封止部材が設けられており、封止部材は内筒と外筒との間に隙間が生じないように溶接によって固定されるのがこのましい。このようにしたときには、結露による水滴が封止部材と内筒または外筒の間に流入しないようになり、封止部材と内筒または外筒の間に流入する水滴が凍結したときに起因した破損のおそれがなくなる。また、水滴が流入する隙間が生じないので、外筒の外側にウレタン等による一体発泡による被覆処理が不要となってコストを低廉に抑えることができる。この場合には、外筒の外周面には外筒が嵌め込まれる凹部が形成されるように成型された成型発泡断熱材を設ける、または、外筒の外周面にはシート状の発泡断熱材を設ける、または、筒の外周面にはシート状の真空断熱材を設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の製氷機の製氷シリンダ内を断面とした概略図である。
外周面に仕切部材が取り付けられた内筒の斜視図である。
外筒を断面として内筒と仕切部材が見えるようにした製氷シリンダの側面図である。
封止部材の内筒及び外筒に対する溶接位置を示す断面図であり、上側の封止部材の溶接位置を示す断面図(a)と下側の封止部材の溶接位置を示す断面図(b)である。
内筒の外周面に取り付けられた仕切部材に対して外筒を焼きばめするときの概略図である。
他の実施形態の仕切部材を示す平面図である。
仕切部材を螺旋形状としたときの図3に相当する側面図。
2つ割りの断熱材よりなる断熱体を外筒の外側に設けた斜視図である。
帯状のシート状の断熱材を用いた断熱体を螺旋状に巻き付けるように取り付けた製氷シリンダの斜視図である。
シート状の断熱材を用いた断熱体を何重にも巻き付けるように取り付けた製氷シリンダの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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