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公開番号2024161875
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-20
出願番号2023174484
出願日2023-10-06
発明の名称製氷機
出願人ホシザキ株式会社
代理人個人,個人
主分類F25C 1/25 20180101AFI20241113BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】簡単な構成で製氷機構の全体を衛生的に保つことができる製氷機を提供する。
【解決手段】箱体10の内部に、製氷機構16が収容される収容室11が画成される。製氷機構16の製氷水タンク15に、タンク内に向けて紫外線を照射する殺菌手段32が配設される。殺菌手段32は、製氷水タンク15の閉成位置ではタンク内に貯留されている製氷水を殺菌し、製氷水タンク15の開放位置ではタンク内の空気を殺菌する。製氷水タンク15に、タンク内に吸込口を介して連通するダクト34が配設される。ダクト34に、タンク内から吸い込んだ空気を吹出口から吹き出すファンモータが配設される。製氷水タンク15の開放位置においてダクト34から殺菌された空気を収容室11に吹き出すことで、製氷機構16を殺菌する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
冷凍機構によって冷却される製氷部および製氷水が貯留される製氷水タンクを備える製氷機構が、箱体に内部画成した収容室に配置され、前記製氷水タンクと製氷部との間で製氷水を循環して該製氷部に氷を生成する製氷機であって、
前記製氷水タンク内に向けて紫外線を照射し、該製氷水タンクに貯留されている製氷水の増減に応じてタンク内の製氷水または空気を殺菌する殺菌手段と、
前記製氷水タンク内に吸込口が連通するダクトと、
前記製氷水タンク内からダクトに吸い込んだ空気を前記収容室に吹き出す送風手段と、を備えた
ことを特徴とする製氷機。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記製氷機構は、下方に開口する製氷小室が形成された前記製氷部と、該製氷部の下方に位置して上下に傾動可能に一端が枢支されて、前記製氷小室を閉成する閉成位置および開放する開放位置の間で傾動可動な水皿と、該水皿に一体的に設けられた前記製氷水タンクと、を備え、
前記ダクトは、前記製氷水タンクにおける水皿の枢支側に対応する壁に設けられ、
前記水皿の開放位置において前記ダクトは、前記収容室の内壁に沿って上向きに空気を吹き出す姿勢となるよう構成した請求項1記載の製氷機。
【請求項3】
前記ダクトに、前記製氷水タンクの前記壁から突出する突出部との干渉を回避する凹部を設けた請求項2記載の製氷機。
【請求項4】
前記ダクトに前記送風手段が配設され、該送風手段に設けた吹出口の上方を離間して覆うガード部材を備え、
該ガード部材における前記吹出口の上方を覆う天壁は、前記製氷水タンクから離間するにつれて上方傾斜するよう構成した請求項1記載の製氷機。
【請求項5】
前記製氷水タンクの壁に、前記ダクトの吸込口が連通する通孔が形成されると共に、
前記製氷水タンクの壁および前記ダクトに、前記通孔と吸込口とを連通するように位置決めする位置決め手段が設けられ、
前記製氷水タンクとダクトは、前記位置決め手段で位置決めした状態で接合されている請求項1記載の製氷機。
【請求項6】
前記ダクトを、前記製氷水タンクにおいて、前記送風手段の作動時に製氷水タンクに貯留されている製氷水を前記吸込口から吸い込むことのない上部位置に設けた請求項1記載の製氷機。
【請求項7】
前記ダクトの吸込口および前記製氷水タンクに設けられて吸込口が連通する通孔は、側方に開口する横長扁平形状に形成した請求項1~6の何れか一項に記載の製氷機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、製氷水タンクに貯留した製氷水を、製氷水タンクと製氷部との間で循環して該製氷部に氷を生成する製氷機に関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
多量の氷を製造し得る製氷機が、喫茶店やレストラン等の施設その他の厨房において好適に使用されている。製氷機としては、下向きに開口する多数の製氷小室に製氷水を下方から噴射供給して、該製氷小室に氷を生成する噴射式の製氷機構を備えたものがある。製氷機の概略構成を説明すれば、箱体内に水平に配置した製氷部に、下方に開口する製氷小室が碁盤目状に多数画成されると共に、該製氷部の上面には、冷凍機構を構成する蒸発器が密着的に蛇行配置される。また製氷部の下方には、支軸を介して水皿が傾動可能に枢支されると共に、該水皿の下部には外部水道源から供給される製氷水を貯留する製氷水タンクが一体的に設けられている。このように構成された製氷機では、製氷水タンクに貯留した製氷水を、冷凍機構により冷却される製氷部に循環ポンプで供給して該製氷部で氷を生成し、製氷部で氷結しなかった製氷水を製氷水タンクに回収して再循環するよう構成される。
【0003】
前記製氷機では、製氷部で生成した氷塊を貯留する貯氷庫内に氷が満杯になると、製氷運転を停止しているが、製氷運転の停止状態において、外部水道源から製氷水タンクへの製氷水の給水経路や製氷機構に水が残留しているため、該給水経路や製氷機構で雑菌が繁殖するおそれがある。そこで、製氷水の給水経路や製氷機構に紫外線照射器を設け、該紫外線照射器から照射される紫外線によって殺菌するよう構成した製氷機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-20561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示の製氷機では、給水経路や製氷機構の夫々に紫外線照射器を設ける必要があり、部品点数が多くなる問題が指摘される。また、紫外線照射器から照射される紫外線によって殺菌可能な範囲は限られるため、製氷機構の全体を殺菌するためには、更に多くの紫外線照射器が必要となって構成が複雑になると共にコストも嵩む難点が指摘される。
【0006】
本発明は、前述した従来技術に内在する前記課題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、簡単な構成で製氷機構の全体を衛生的に保つことができる製氷機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、請求項1の発明に係る製氷機は、
冷凍機構によって冷却される製氷部(13)および製氷水が貯留される製氷水タンク(15)を備える製氷機構(16)が、箱体(10)に内部画成した収容室(11)に配置され、前記製氷水タンク(15)と製氷部(13)との間で製氷水を循環して該製氷部(13)に氷を生成する製氷機であって、
前記製氷水タンク(15)内に向けて紫外線を照射し、該製氷水タンク(15)に貯留されている製氷水の増減に応じてタンク内の製氷水または空気を殺菌する殺菌手段(32)と、
前記製氷水タンク(15)内に吸込口(34a,46b)が連通するダクト(34,42,45)と、
前記製氷水タンク(15)内からダクト(34,42,45)に吸い込んだ空気を前記収容室(11)に吹き出す送風手段(35)と、を備えたことを要旨とする。
請求項1の発明では、製氷水タンク内に向けて紫外線を照射する単一の殺菌手段によって、製氷水タンクに貯留される製氷水を殺菌できると共に、該紫外線で殺菌されたタンク内の空気を収容室に循環して収容室内に配置されている製氷機構の全体を殺菌することができ、構成が簡単になると共に製造コストを抑えることができる。
【0008】
請求項2に係る発明は、
前記製氷機構(16)は、下方に開口する製氷小室(13a)が形成された前記製氷部(13)と、該製氷部(13)の下方に位置して上下に傾動可能に一端が枢支されて、前記製氷小室(13a)を閉成する閉成位置および開放する開放位置の間で傾動可動な水皿(14)と、該水皿(14)に一体的に設けられた前記製氷水タンク(15)と、を備え、
前記ダクト(34,42,45)は、前記製氷水タンク(15)における水皿(14)の枢支側に対応する壁(31)に設けられ、
前記水皿(14)の開放位置において前記ダクト(34,42,45)は、前記収容室(15)の内壁(11a)に沿って上向きに空気を吹き出す姿勢となるよう構成したことを要旨とする。
請求項2の発明では、ダクトから殺菌された空気を収容室の内壁に沿って吹き出すことができるので、該空気を収容室に効率的に循環させることができ、製氷機構を効果的に殺菌できる。
【0009】
請求項3に係る発明は、
前記ダクト(42)に、前記製氷水タンク(15)の前記壁(31)から突出する突出部(43)との干渉を回避する凹部(42a)を設けたことを要旨とする。
請求項3の発明では、ダクトに、製氷水タンクの枢支側の壁から突出する突出部との干渉を回避する凹部を設けたので、該ダクトを製氷水タンクの枢支側の壁に近づけて配設することができる。すなわち、製氷水タンクからのダクトの突出量を抑えることができるので、製氷水タンクのサイズによって収容室の内壁と製氷水タンクの枢支側の壁との離間間隔が異なる各種仕様の製氷機に対して、ダクトを共通化することが可能となる。
【0010】
請求項4に係る発明は、
前記ダクト(45)に前記送風手段(35)が配設され、該送風手段(35)に設けた吹出口(36)の上方を離間して覆うガード部材(55)を備え、
該ガード部材(55)における前記吹出口(36)の上方を覆う天壁(56)は、前記製氷水タンク(15)から離間するにつれて上方傾斜するよう構成したことを要旨とする。
請求項4の発明では、送風手段の上方を覆うガード部材により、上方から滴下する水滴が送風手段に侵入するのを防止して該送風手段の故障発生を防ぐことができる。また、ガード部材の天壁によって送風手段から吹き出される空気を整流して、該空気を収容室に効果的に吹き出させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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