TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024123626
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023031202
出願日2023-03-01
発明の名称マルチコア光ファイバ利得等化部品の製造方法、その製造方法で製造されたマルチコア光ファイバ、およびマルチコア光ファイバ利得等化部品製造システム
出願人KDDI株式会社
代理人弁理士法人大塚国際特許事務所,個人,個人,個人
主分類G02B 6/02 20060101AFI20240905BHJP(光学)
要約【課題】マルチコア光ファイバに各コアの光学特定が均一となるブラッググレーティングを形成する。
【解決手段】複数のコアを有するマルチコア光ファイバに利得等化フィルタを形成するマルチコア光ファイバ利得等化部品の製造方法であって、マルチコア光ファイバを治具に固定する工程と、前記マルチコア光ファイバの軸方向に対して並行にフェーズマスクを設置する工程と、前記マルチコア光ファイバの各コアに、前記フェーズマスクを通して、紫外レーザ光を照射し、ブラッググレーティングを形成する工程と、前記マルチコア光ファイバの中心軸を中心として、前記マルチコア光ファイバを回転させる工程と、前記マルチコア光ファイバの中心軸方向に、前記マルチコア光ファイバを並行移動させる工程と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数のコアを有するマルチコア光ファイバに利得等化フィルタを形成するマルチコア光ファイバ利得等化部品の製造方法であって、
マルチコア光ファイバを治具に固定する工程と、
前記マルチコア光ファイバの軸方向に対して並行にフェーズマスクを設置する工程と、
前記マルチコア光ファイバの各コアに、前記フェーズマスクを通して、紫外レーザ光を照射し、ブラッググレーティングを形成する工程と、
前記マルチコア光ファイバの中心軸を中心として、前記マルチコア光ファイバを回転させる工程と、
前記マルチコア光ファイバの中心軸方向に、前記マルチコア光ファイバを並行移動させる工程と、を備え、
前記マルチコア光ファイバを回転させる工程の数および前記マルチコア光ファイバを回転させる角度は、前記マルチコア光ファイバのコア数またはコアの配置位置に基づいて算出されることを特徴とするマルチコア光ファイバ利得等化部品の製造方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記マルチコア光ファイバを一度に回転させる角度は、360度をコア数で除算した角度であることを特徴とする請求項1記載のマルチコア光ファイバ利得等化部品の製造方法。
【請求項3】
複数のコアを有するマルチコア光ファイバに利得等化フィルタを形成するマルチコア光ファイバ利得等化部品の製造方法であって、
マルチコア光ファイバを治具に固定する工程と、
前記マルチコア光ファイバの軸方向に対して並行にフェーズマスクを設置する工程と、
前記マルチコア光ファイバの各コアに、前記フェーズマスクを通して、紫外レーザ光を照射し、ブラッググレーティングを形成する工程と、
各コアの光パワーを測定すると共に、各コアの光パワーの差を算出する工程と、
前記マルチコア光ファイバの中心軸を中心に、前記マルチコア光ファイバを回転させる工程と、
前記マルチコア光ファイバの中心軸方向に、前記マルチコア光ファイバを並行移動させる工程と、を備え、
前記マルチコア光ファイバを回転させる工程の数は、前記照射後に測定される各コアの光パワーから算出された各コアの光パワーの差に基づいて決定されることを特徴とするマルチコア光ファイバ利得等化部品の製造方法。
【請求項4】
前記マルチコア光ファイバを一度に回転させる角度は、概略黄金角であることを特徴とする請求項3記載のマルチコア光ファイバ利得等化部品の製造方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4記載のいずれかに記載のマルチコア光ファイバ利得等化部品の製造方法によって製造されたマルチコア光ファイバ。
【請求項6】
複数のコアを有するマルチコア光ファイバに利得等化フィルタを形成するマルチコア光ファイバ利得等化部品製造システムであって、
マルチコア光ファイバを固定する支持部と、
光源から紫外レーザ光を照射する照射部と、
前記照射部から照射された紫外レーザ光を回折し、前記マルチコア光ファイバのコアにブラッググレーティングを形成するフェーズマスクと、
前記マルチコア光ファイバの中心軸を中心として、前記マルチコア光ファイバを回転させる回転部と、
前記マルチコア光ファイバの中心軸方向に、前記マルチコア光ファイバを並行移動させるスライド部と、を備え、
前記マルチコア光ファイバを回転させる工程の数および前記マルチコア光ファイバを回転させる角度は、コア数またはコアの配置位置に基づいて算出されることを特徴とするマルチコア光ファイバ利得等化部品製造システム。
【請求項7】
複数のコアを有するマルチコア光ファイバに利得等化フィルタを形成するマルチコア光ファイバ利得等化部品製造システムであって、
マルチコア光ファイバを固定する支持部と、
光源から紫外レーザ光を照射する照射部と、
前記照射部から照射された紫外レーザ光を回折し、前記マルチコア光ファイバのコアにブラッググレーティングを形成するフェーズマスクと、
各コアの光パワーを測定すると共に、各コアの光パワーの差を算出する制御部と、
前記マルチコア光ファイバの中心軸を中心として、前記マルチコア光ファイバを回転させる回転部と、
前記マルチコア光ファイバの中心軸方向に、前記マルチコア光ファイバを並行移動させるスライド部と、を備え、
前記制御部は、前記算出した各コアの光パワーの差に基づいて、前記マルチコア光ファイバを回転させる工程の数を決定することを特徴とするマルチコア光ファイバ利得等化部品製造システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコアを有するマルチコアファイバに利得等化フィルタを形成するマルチコア光ファイバ利得等化部品の製造方法、その製造方法で製造されたマルチコア光ファイバ、およびマルチコア光ファイバ利得等化部品製造システムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、シングルモード光ファイバ(SMF: Single-Mode Fiber)における伝送容量の物理的限界を打破する技術の一つとして、空間分割多重(SDM: Space-Division Multiplexing)通信技術が研究開発されている。SDM通信技術には、光ファイバ中に光が伝搬するコアを複数設けるマルチコア光ファイバ(MCF: Multi-Core Fiber)がある。
【0003】
マルチコア光ファイバは伝送容量の大容量化に向けた要素技術として盛んに研究開発が進められている。従来の光ファイバ通信であるシングルモード光ファイバを利用した通信で用いられてきた技術をマルチコア光ファイバにも適用することが検討されている。
【0004】
光ファイバ通信システムでは、光増幅器を用いて伝送距離を延伸するのが一般的である。そして、伝送距離を延伸するために構成部品として用いられる利得等化フィルタには、誘電多層膜を用いた空間型(誘電多層膜フィルタ)と、光ファイバ中のコアにブラッググレーディングを直接構成するファイバ型(ブラッググレーディングフィルタ)がある。非特許文献1では、マルチコア光ファイバの各コアにブラッググレーディングを形成し、増幅器の利得等化フィルタとして利用する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
FIFO-less Core-pumped Multicore Fibre Amplifier with Fibre Bragg Grating based Gain Flattening Filter, 若山 雄太 他
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ファイバ型利得等化フィルタは、コアに光パルスを照射し、利得を等化するように設計されたグレーディングを書き込んでいくことで、コア内に形成される。コアに光パルスを照射する際、照射する光の屈折を最小限に抑えるため、光ファイバ周辺には、マッチドオイルが充填されており、照射された光はファイバの屈折率分布による影響をあまり受けずに、光ファイバ内を基本的に直進する。
【0007】
したがって、光パルスの進行方向に対して、複数のコアが重ならないようにマルチコア光ファイバを設置し、各コアにグレーディングを書き込むことで、各コアにおける光照射パターンの違いを最小限に抑えることができ、その結果、各コア間の光学特性の差を最小限に抑えることができる。しかし、各コアと光パルスを照射する光源との距離は、それぞれ異なるため、各コア間の光学特性の差を完全になくすことは難しい。また、マルチコア光ファイバのコア数が多くなるほど、光照射の際、他のコアと重なりやすく、均一な光照射が難しくなる。非特許文献1では、光照射による各コア間の光学特性の均一性については、考慮されていない。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、マルチコア光ファイバの各コア間の光学特性の差を最小限に抑えるマルチコア光ファイバ利得等化部品の製造方法、その製造方法で製造されたマルチコア光ファイバ、およびマルチコア光ファイバ利得等化部品製造システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明のマルチコア光ファイバ利得等化部品の製造方法は、複数のコアを有するマルチコア光ファイバに利得等化フィルタを形成するマルチコア光ファイバ利得等化部品の製造方法であって、マルチコア光ファイバを治具に固定する工程と、前記マルチコア光ファイバの軸方向に対して並行にフェーズマスクを設置する工程と、前記マルチコア光ファイバの各コアに、前記フェーズマスクを通して、紫外レーザ光を照射し、ブラッググレーティングを形成する工程と、前記マルチコア光ファイバの中心軸を中心として、前記マルチコア光ファイバを回転させる工程と、前記マルチコア光ファイバの中心軸方向に、前記マルチコア光ファイバを並行移動させる工程と、を備え、前記マルチコア光ファイバを回転させる工程の数および前記マルチコア光ファイバを回転させる角度は、前記マルチコア光ファイバのコア数またはコアの配置位置に基づいて算出されることを特徴としている。
【0010】
(2)また、本発明のマルチコア光ファイバ利得等化部品の製造方法において、前記マルチコア光ファイバを一度に回転させる角度は、360度をコア数で除算した角度であることを特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

KDDI株式会社
サーバ装置、制御方法及びプログラム
25日前
KDDI株式会社
画像復号装置、画像復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
画像復号装置、画像復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
画像復号装置、画像復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
画像復号装置、画像復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
画像復号装置、画像復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
画像復号装置、画像復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
画像復号装置、画像復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
1日前
KDDI株式会社
点群復号装置、点群復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
点群復号装置、点群復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
点群復号装置、点群復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
点群復号装置、点群復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
メッシュ復号装置、メッシュ復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
メッシュ復号装置、メッシュ復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
メッシュ復号装置、メッシュ復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
メッシュ復号装置、メッシュ復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
メッシュ復号装置、メッシュ復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
メッシュ復号装置、メッシュ復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
メッシュ復号装置、メッシュ復号方法及びプログラム
15日前
KDDI株式会社
安全性評価装置、安全性評価方法及び安全性評価プログラム
25日前
KDDI株式会社
情報処理装置及び情報処理方法
3日前
KDDI株式会社
情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
23日前
KDDI株式会社
物体光逆量子化装置、物体光量子化装置、物体光逆量子化方法、物体光量子化方法及びプログラム
15日前
キヤノン株式会社
鏡筒
22日前
カンタツ株式会社
撮像レンズ
22日前
古河電気工業株式会社
融着機
1日前
artience株式会社
遮光性フィルム
22日前
有限会社宮城運輸機工
管内検査カメラ
15日前
キヤノン株式会社
撮像装置
16日前
キヤノン株式会社
撮像装置
16日前
キヤノン株式会社
光学装置
9日前
日本精機株式会社
ヘッドアップディスプレイ装置
1日前
株式会社ジュン
メガネ型の拡大鏡又は望遠鏡
22日前
株式会社タケダ企画
補聴器機能を有する眼鏡
11日前
古河電気工業株式会社
光ファイバテープ心線
15日前
続きを見る