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公開番号
2024148564
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-18
出願番号
2023061787
出願日
2023-04-05
発明の名称
メガネ型の拡大鏡又は望遠鏡
出願人
株式会社ジュン
代理人
個人
主分類
G02C
9/02 20060101AFI20241010BHJP(光学)
要約
【課題】着用時の重量感・疲労感を低減することができるメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡を提供すること。
【解決手段】メガネ型の拡大鏡又は望遠鏡(1)の鼻当て部(19)は、頂部が前フレーム(16)に固定された略逆V字型の鼻当てフレーム(19-1)と、鼻当てフレームの左右部分を一体的に覆う鼻当てカバー(19-2)からなり、前フレーム(16)とツル部(17a,17b)を連結するヒンジ部(18a,18b)は、ツル部(17a,17b)がクッション材(17d)を挟んで当接する開き角限界ストッパ(17c)を有し、メガネ部(10)と拡大鏡部又は望遠鏡部(30)を連結する連結部(20)を、使用位置における拡大鏡部又は望遠鏡部(30)の光軸方向(AX2)が、左右レンズ(12a,12b)の光軸方向(AX1)に対して1~5度上向きになるように構成した。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
使用者が顔に装着するメガネ部と、対象物を拡大又は望遠観察可能な拡大鏡部又は望遠鏡部と、前記拡大鏡部又は望遠鏡部を、前記メガネ部の前面側に配置する使用位置と前記メガネ部の上方に跳ね上げる退避位置との間で移動可能に保持する連結部と、を備えるメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡であって、
前記メガネ部は、前フレームと、前記前フレームの両サイドにヒンジ部を介して連結された一対のツル部と、前記前フレームの中央に取付けられて、使用者の鼻に載置される鼻当て部と、を備えるフレームと、
前記前フレームに取り付けられた左右レンズと、を備え、
前記鼻当て部は、頂部が前記前フレームに固定されて斜めに伸びる左右アーム部を有する略逆V字型の鼻当てフレームと、前記左右アーム部を覆うとともに該左右アーム部の中間部同士を橋渡す鼻当てカバーからなり
各前記ヒンジ部は、前記ツル部がクッション材を挟んで当接する開き角限界ストッパを有し、
前記連結部は、前記使用位置における前記拡大鏡部又は望遠鏡部の光軸方向が、前記左右レンズの光軸方向に対して1~5度上向きになるように前記拡大鏡部又は望遠鏡部を保持する、メガネ型の拡大鏡又は望遠鏡。
続きを表示(約 650 文字)
【請求項2】
前記鼻当てカバーは、革製で、前記鼻当てフレームの左右アーム部をそれぞれ覆う左右鞘状部分と該左右鞘状部分同士を連結する橋渡し部分からなり、前記鼻当てフレームは、柔軟性を有して略U型形状に弾性変型可能である、請求項1に記載のメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡。
【請求項3】
前記鼻当てカバーは、中央のくびれ部分とその左右に連続する略矩形または略半円形の左右部分からなる略亜鈴型の革製シートを用い、当該シートの前記左右部分の、左右軸を挟んで対向する辺同士を、前記左右軸回りに折り曲げて縫い合わせて裏返すことにより、前記左右鞘状部分を形成し、前記くびれ部分を前記橋渡し部分としたものである、請求項2に記載のメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡。
【請求項4】
前記クッション材は、ゴムシートである請求項1に記載のメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡。
【請求項5】
前記連結部は、前記前フレームに固定された基部と、該基部に設けられてあおり方向に回動可能なヒンジ部と、該ヒンジ部に回動可能に枢支されるとともに前記拡大鏡部又は望遠鏡部を支持する支持アームを含み、前記基部の前記前フレームに対する取り付けを上方向に1~5度傾かせたものである、請求項1に記載のメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡。
【請求項6】
前記左右レンズにおける少なくとも前記左右拡大鏡又は望遠鏡の接眼部の周囲の位置を覆うシート材をさらに備える、請求項1に記載のメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者が顔に装着するメガネ型のメガネ部と、該メガネ部に取り付けられて支持された拡大鏡部又は望遠鏡部とを備えるメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、使用者が顔に装着するメガネ型のメガネ部と、該メガネ部に取り付けられて支持された拡大鏡部又は望遠鏡部とを備えるメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡がある。このようなメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡の一例として、例えば特許文献1、2に示すように、外科医などが手術の際に対象物を拡大して見るために使用する医療用ルーペがある。この医療用ルーペには、メガネの枠(フレーム)に直接的に、あるいは左右レンズを介して間接的に一対のルーペを取り付けたタイプのものがある。
【0003】
このような医療用ルーペは、使用者がメガネをかけることで顔に装着し、その状態で左右レンズの前面側にある左右ルーペの接眼部を覗き込むことで対象物を拡大して見ることができる。しかしながら、左右ルーペは重量があるため、このルーペ付めがねを着用すると、めがねの重量を支えるため鼻に圧迫感が生ずる。またルーペの重量により、ツル部(テンプル)と、これに挟まれた耳の上の頭部とがずれて、メガネが前のめりになりやすく、ルーペで対象物を観察するために首を上向きに修正する必要が生じ、疲労感が生じやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-350123号公報
特開2017-129670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、着用時の重量感・疲労感を低減することができるメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明にかかるメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡は、使用者が顔に装着するメガネ部(10)と、対象物を拡大又は望遠観察可能な拡大鏡部又は望遠鏡部(30)と、拡大鏡部又は望遠鏡部(30)を、メガネ部(10)の前面側に配置する使用位置と、メガネ部(10)の上方に跳ね上げる退避位置との間で移動可能に保持する連結部(20)と、を備えるメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡(1,1-2,1-3)であって、メガネ部(10)は、前フレーム(16)と、前フレーム(16)の両サイドにヒンジ部(17a,17b)を介して連結された一対のツル部(18a、18b)と、前フレーム(16)の中央に取付けられて、使用者の鼻に載置される鼻当て部(19)と、を備えるフレーム(11)と、前フレーム(16)に取り付けられた左右レンズ(12a,12b)と、を備え、鼻当て部(19)は、頂部が前フレーム(16)に固定されて斜めに伸びる左右アーム部を有する略逆V字型の鼻当てフレーム(19-1)と、左右アーム部を覆うとともに該左右アーム部の中間部同士を橋渡す鼻当てカバー(19-2)からなり、各ヒンジ部(17a,17b)は、ツル部(18a、18b)がクッション材(17d)を挟んで当接する開き角限界ストッパ(17c)を有し、連結部(20)は、使用位置における拡大鏡部又は望遠鏡部(30)の光軸方向が、左右レンズ(12a,12b)の光軸方向に対して1~5度上向きになるように拡大鏡部又は望遠鏡部(30)を保持する。
【0007】
本発明にかかるメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡によれば、鼻当て部(19)を、略逆V字型の鼻当てフレーム(19-1)と、鼻当てフレームの左右アーム部を覆うとともに該左右アーム部の中間部同士を橋渡す鼻当てカバー(19-2)とで構成したので、鼻の左右斜面に接触する左右アーム部と鼻の稜線に接触する橋渡し部分に荷重点が分散でき、またカバーによりクッション性が向上して、重量感が低減できる。また、前フレーム(16)と各ツル部(18a,18b)とを接続するヒンジ部(17a,17b)は、ツル部がクッション材(17d)を挟んで当接する開き角限界ストッパ(17c)を有するので、クッション材の分だけ左右のツル部の開き角が抑制されるとともに、顔幅とツル部間隔との間に差異があってもクッション材の適度な力でツルが頭部の両側面に良好に密着するので、ツルによって拡大鏡部又は望遠鏡部の重さを効果的に支持することができ、めがねが前のめりになるのを良好に防ぐことができる。また、連結部(20)は、使用位置における拡大鏡部又は望遠鏡部(30)の光軸(AX2)方向が、左右レンズ(12a,12b)の光軸(AX1)方向に対して1~5度上向きになるように拡大鏡部又は望遠鏡部(30)を保持する構成にしたので、拡大鏡部又は望遠鏡部(30)の重量でメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡が僅かに前のめりになっても、対象物を視認でき、首の疲労感が低減できる。
【0008】
特に、本発明にかかるメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡では、上記の鼻当て部(19)及び鼻当てカバー(19-2)の構成と、ヒンジ部(17a,17b)が備える角限界ストッパ(17c)の構成と、使用位置における拡大鏡部又は望遠鏡部(30)の光軸(AX2)方向を上向きにした構成との3つの構成を同時に備えることによって、メガネ型の拡大鏡又は望遠鏡の重心位置の最適化を図ることで、拡大鏡部又は望遠鏡部(30)の重さでメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡が前のめりになることを効果的に防止している。すなわち、これら3つの構成を同時に備えることで、拡大鏡部又は望遠鏡部(30)を備えることによるメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡の重量感を効果的に低減して軽快なかけ心地を実現可能としている。
【0009】
また、このメガネ型の拡大鏡又は望遠鏡では、鼻当てカバー(19-2)は、革製で、鼻当てフレームの左右アーム部をそれぞれ覆う左右鞘筒状部分(19-2a,19-2b)と該左右鞘状部分同士を連結する橋渡し部分(19-2c)からなり、鼻当てフレーム(19-1)は、柔軟性を有して略U型形状に弾性変型可能であるものであってよい。
【0010】
この構成によれば、鼻当てフレームを略U型形状に弾性変形させて略平行になった左右アーム部分を、鼻当てカバー左右の鞘状部分をそれぞれ挿入させてから、鼻当てフレームを元の略V型に復帰させることによりに、鼻当てカバーを容易に装着でき、かつ位置ずれや脱落を起しにくいというメリットがある。
(【0011】以降は省略されています)
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