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公開番号2024123582
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023031122
出願日2023-03-01
発明の名称止水装置
出願人YKK AP株式会社
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類E06B 5/00 20060101AFI20240905BHJP(戸,窓,シャッタまたはローラブラインド一般;はしご)
要約【課題】取り付けが容易で止水性に優れた止水装置を提供する。
【解決手段】枠体が有する左右の縦枠と見込み方向に対向する左右の縦枠対向部、及び、枠体が有する下枠または屋内の下面と対向する下部対向部と、を有して開口を覆う止水板と、縦枠対向部と下部対向部とにそれぞれ設けられるシール材と、枠体の屋内側にて互いに対向する左右の屋内壁面に取り付けられて、止水板を支持する支持部材と、を有し、支持部材は、屋内壁面に固定される屋内固定部材と、止水板に固定される止水板固定部材と、屋内固定部材及び止水板固定部材と係合する係合部材と、を有し、屋内固定部材は、係合部材の移動を案内する案内部を有し、止水板固定部材は、係合部材が案内部に沿って移動して所定方向に押圧される被押圧部と、押圧された状態を維持する被押圧状態維持部と、を有し、係合部材が止水板固定部材を押圧することにより、止水板を移動させてシール材を圧縮して止水する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
屋内外の境界に設けられる開口を形成する枠体の屋内側に設けられる止水装置であって、
前記枠体が有する左右の縦枠と見込み方向に対向する左右の縦枠対向部、及び、前記枠体が有する下枠または屋内の下面と対向する下部対向部と、を有して前記開口を覆う止水板と、
前記縦枠対向部と前記下部対向部とにそれぞれ設けられるシール材と、
前記枠体の屋内側にて互いに対向する左右の屋内壁面に取り付けられて、前記止水板を支持する支持部材と、
を有し、
前記支持部材は、前記屋内壁面に固定される屋内固定部材と、
前記止水板に固定される止水板固定部材と、
前記屋内固定部材及び前記止水板固定部材と係合する係合部材と、
を有し、
前記屋内固定部材は、前記係合部材の移動を案内する案内部を有し、
前記止水板固定部材は、前記係合部材が前記案内部に沿って移動して所定方向に押圧される被押圧部と、押圧された状態を維持する被押圧状態維持部と、を有し、
前記係合部材が前記止水板固定部材を押圧することにより、前記止水板を移動させて前記シール材を圧縮して止水することを特徴とする止水装置。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
請求項1に記載の止水装置であって、
前記案内部は、前記所定方向に沿う第1スリット部と、前記第1スリット部の端と繋がって当該第1スリット部と交差する方向に延びる第2スリット部でなり、
前記止水板固定部材は、前記所定方向に沿う第3スリット部と、前記第3スリット部と繋がって当該第3スリット部と交差する方向に延びる第4スリット部とを有し、
前記被押圧部は、前記止水板固定部材が有する前記第3スリット部の端をなす壁部であり、前記被押圧状態維持部は、前記第4スリット部であることを特徴とする止水装置。
【請求項3】
請求項2に記載の止水装置であって、
前記係合部材は、前記第1スリット部及び前記第3スリット部または前記第2スリット部及び前記第4スリット部を挿通可能な棒状部材であり、
前記棒状部材は、前記第1スリット部及び前記第2スリット部の幅より大きな先端部を有し、
前記先端部は、前記案内部の、前記止水板固定部材と反対側に位置することを特徴とする止水装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の止水装置であって、
前記支持部材は、前記所定方向が前記枠体に向かう方向である横移動支持部材と、
前記所定方向が下方である縦移動支持部材と、
を有することを特徴とする止水装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の止水装置であって、
前記支持部材は、前記所定方向が前記枠体に向かう方向であることを特徴とする止水装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、開口を止水する止水装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、建物の開口部を塞いで水の進入を防止するための止水装置は知られている(例えば、特許文献1参照)。この止水装置は、建物に設けられた扉枠の内周開口部を塞いで水の通過を防止するものであり、壁板部、左板部、右板部、下板部及び上板部が箱状をなす止水壁を有し、止水壁の左板部、右板部、下板部にそれぞれ、板状をなすゴム製のシール材などでなる水密維持手段が設けられている。そして、左側の水密維持手段が、扉枠の内側開口の左面と接触し、右側の水密維持手段が、扉枠の内側開口の右面と接触し、下側の水密維持手段が、扉枠の内側開口の下面と接触して、それぞれ扉枠との間の水密を維持するように構成されている。また、水密性を高めるために別部材でなる押圧手段を備えたものも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-55309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような止水装置は、水密維持手段を扉枠などの止水壁と対向する部位に接触させるだけでは、十分な止水性が得られない場合があり、また、止水性を高めるべく押圧手段を備えると、止水装置の取り付けが煩雑になるという課題があった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、取り付けが容易で止水性に優れた止水装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的を達成するための主たる発明は、屋内外の境界に設けられる開口を形成する枠体の屋内側に設けられる止水装置であって、前記枠体が有する左右の縦枠と見込み方向に対向する左右の縦枠対向部、及び、前記枠体が有する下枠または屋内の下面と対向する下部対向部と、を有して前記開口を覆う止水板と、前記縦枠対向部と前記下部対向部とにそれぞれ設けられるシール材と、前記枠体の屋内側にて互いに対向する左右の屋内壁面に取り付けられて、前記止水板を支持する支持部材と、を有し、前記支持部材は、前記屋内壁面に固定される屋内固定部材と、前記止水板に固定される止水板固定部材と、前記屋内固定部材及び前記止水板固定部材と係合する係合部材と、を有し、前記屋内固定部材は、前記係合部材の移動を案内する案内部を有し、前記止水板固定部材は、前記係合部材が前記案内部に沿って移動して所定方向に押圧される被押圧部と、押圧された状態を維持する被押圧状態維持部と、を有し、前記係合部材が前記止水板固定部材を押圧することにより、前記止水板を移動させて前記シール材を圧縮して止水することを特徴とする止水装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、取り付けが容易で止水性に優れた止水装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施形態に係る止水装置を屋内側から見た図である。
本実施形態に係る止水装置の平面図である。
左側の支持部材を示す斜視図である。
横移動支持部材の構成を示す分解斜視図であり、図4(a)は、屋内壁部に向く側から見た分解斜視図であり、図4(b)は、屋内壁部側から見た分解斜視図である。
縦移動支持部材の構成を示す分解斜視図であり、図5(a)は、屋内壁部に向く側から見た分解斜視図であり、図5(b)は、屋内壁部側から見た分解斜視図である。
図6(a)は、シール材を圧縮する前の状態を説明する図であり、図6(b)は、縦移動支持部材により止水板を移動させてシール材を圧縮した状態を説明する図であり、図6(c)は、横移動支持部材により止水板を移動させてシール材を圧縮した状態を説明する図である。
止水装置の変形例を示す図であり、図7(a)は、シール材を圧縮する前の状態を説明する図であり、図7(b)は、横移動支持部材により止水板を移動させてシール材を圧縮した状態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態に係る止水装置について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る止水装置の一例として、屋内外を連通し扉(障子)8により閉止可能な開口2aを形成する枠体3を備える玄関建具2の屋内側に設けられる止水装置1を例に挙げて説明する。
【0009】
以下の説明においては、建物に取り付けられた状態の止水装置1を、屋内側から見たときに、上下となる方向を上下方向、左右となる方向を左右方向、奥行き方向を見込み方向として示す。また、止水装置1の各部位であっても、また、止水装置1を構成する各部材については単体の状態であっても、止水装置1が設置されている状態にて上下方向、左右方向、見込み方向となる方向にて方向を特定して説明する。
【0010】
止水装置1は、図1、図2に示すように、玄関建具2が設けられている建物にて、枠体3が有する下枠6の上及び枠体3の屋内側に位置する土間4上であって、互いに対向する左右の屋内壁面5の間に取り付けられる。なお、開口を形成する枠体3には、例えば、移動不能に設けられた障子により開口が閉止されているFIX窓を構成する枠体も含み、枠体が縦骨などを有していても構わない。
(【0011】以降は省略されています)

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