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公開番号2024122009
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-09
出願番号2023029305
出願日2023-02-28
発明の名称固体電解コンデンサ又はハイブリッド電解コンデンサ用セパレータ及び固体電解コンデンサ又はハイブリッド電解コンデンサ
出願人三菱製紙株式会社
代理人
主分類H01G 9/02 20060101AFI20240902BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本発明の課題は、耐熱性及び耐電解液性に優れ、低抵抗で信頼性の高い固体電解コンデンサ又はハイブリッド電解コンデンサを実現することができる固体電解コンデンサ又はハイブリッド電解コンデンサ用セパレータを提供することである。
【解決手段】セパレータに含まれる繊維全体に対し、全芳香族ポリアミドからなるフィブリル化耐熱性繊維の含有率が55質量%超87質量%以下であり、全芳香族ポリアミド又は半芳香族ポリアミドからなる非フィブリル化耐熱性繊維の含有率が10質量%以上35質量%未満であり、ポリビニルアルコール湿熱接着性繊維の含有率が3質量%以上25質量%以下であることを特徴とする固体電解コンデンサ又はハイブリッド電解コンデンサ用セパレータ。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セパレータに含まれる繊維全体に対し、全芳香族ポリアミドからなるフィブリル化耐熱性繊維の含有率が55質量%超87質量%以下であり、全芳香族ポリアミド又は半芳香族ポリアミドからなる非フィブリル化耐熱性繊維の含有率が10質量%以上35質量%未満であり、ポリビニルアルコール湿熱接着性繊維の含有率が3質量%以上25質量%以下であることを特徴とする固体電解コンデンサ又はハイブリッド電解コンデンサ用セパレータ。
続きを表示(約 160 文字)【請求項2】
非フィブリル化耐熱性繊維が全芳香族ポリアミドである請求項1記載の固体電解コンデンサ又はハイブリッド電解コンデンサ用セパレータ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の固体電解コンデンサ又はハイブリッド電解コンデンサ用セパレータを用いてなる固体電解コンデンサ又はハイブリッド電解コンデンサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体電解コンデンサ又はハイブリッド電解コンデンサ用セパレータ及び固体電解コンデンサ又はハイブリッド電解コンデンサに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
「固体電解コンデンサ」は、導電性高分子を陰極材料に用いたアルミニウム電解コンデンサである。電解液のみを陰極材料に用いたアルミニウム電解コンデンサの伝導機構はイオン伝導であるが、固体電解コンデンサの伝導機構は電子伝導であり、高い周波数まで高い伝導度を有する。そのため、例えばCPUに電源を供給するための降圧回路に固体電解コンデンサを用いることで、低リップル化やコンデンサ個数の削減と言ったメリットを得ることができる。近年の電子機器の小型化、高性能化の要求に対応するため、固体電解コンデンサの使用が拡大している。
【0003】
固体電解コンデンサの欠点として、何らかの理由で陽極表面の酸化アルミニウム層が損傷した場合に、自己修復作用が無い点がある。この点について改良するため、陰極材料として、導電性高分子(導電性ポリマー)と電解液とを共に使用した、「ハイブリッド電解コンデンサ」が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
導電性高分子をコンデンサ素子内に保持させる方法として、コンデンサ素子内にて導電性高分子の前駆体となるモノマーを酸化剤により酸化重合させる方法と、あらかじめモノマーを重合した導電性高分子をコンデンサ素子内に含浸させる方法とがある。
【0005】
コンデンサ素子内において、導電性高分子を酸化重合させる場合、モノマー及び酸化剤を含む溶液(以下、「重合液」と略記する場合がある)をコンデンサ素子に含浸後、加熱・乾燥して酸化重合させ、導電性高分子をコンデンサ素子内に形成させている。重合液は媒体として水を含む場合が多い。
【0006】
あらかじめ重合した導電性高分子を含浸させる場合、導電性高分子を水等の媒体に分散させた懸濁液(以下、「分散液」と略記する場合がある)をコンデンサ素子に含浸後、加熱・乾燥し、導電性高分子膜をコンデンサ素子内に形成させる。
【0007】
前記したいずれの方法で導電性高分子をコンデンサ素子内に保持させる場合においても、セパレータを構成する繊維の耐熱性と耐薬品性が重要である。従来、耐熱性に優れ、ESRの低い固体電解コンデンサ用セパレータとして、融点又は熱分解温度が250℃以上のフィブリル化耐熱性繊維とフィブリル化セルロースと芯鞘複合繊維とを含有した湿式不織布からなる、固体電解コンデンサ用セパレータが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
特許文献2のセパレータでは、芯成分に融点255℃のポリエチレンテレフタレートを、鞘成分に融点110℃の共重合体ポリエステル(ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンイソフタレートの共重合体)を配してなる芯鞘複合繊維が用いられている。この芯鞘複合繊維はバインダー繊維として使用されており、従来のコンデンサの使用環境下に対して、十分な耐電解液性を持ち、問題なく使用可能である。しかし、コンデンサの使用用途が、自動車用、特に自動車の駆動系近くに配置される機器に組み込まれる場合においては、従来よりも高い温度に耐えられるコンデンサが求められている。特に電解液を用いるハイブリッド電解コンデンサにおいては、従来よりも高い温度の下で使用された場合、繊維が電解液溶媒等の作用により劣化して、寿命特性や信頼性に影響を及ぼすことが懸念される。
【0009】
特許文献3のセパレータ用不織布では、少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブリル化された有機繊維を含有して透気度を一定値以上に高めてガス透過性および電解液保持性に優れ、ピンホールがなく、内部短絡を防止する電池セパレータ用不織布を提案している。特許文献3には、電池セパレータ用不織布の坪量は、5~100g/m

が好ましく、厚みは、10~200μmが好ましいことが記載されているが、実施例における厚みの最低値は97μmである。また、実施例1の電池セパレータ用不織布は、坪量が35g/m

、厚みが152μmであり、非常に厚いため、ESRが高くなり、固体電解コンデンサ用セパレータには不適であった。
【0010】
特許文献4には、(A)剪断力を加えて幹部から離脱し、繊維径1μm以下にフィブリル化した全芳香族ポリアミド繊維、(B)剪断力を加えて繊維径2μm以上の幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化した全芳香族ポリアミド繊維の少なくとも一方の繊維と、(C)繊維径1~15μmのポリアミド繊維およびポリオレフィン繊維の少なくとも一方の繊維を含有した不織布からなり、デンドライトによる短絡を防止し、且つ電解液の保液性を向上させ、さらに高い耐アルカリ性を持つアルカリ二次電池に好適に使用できる電池用セパレータが提案されている。特許文献4には、好ましい坪量や厚さの記載はないが、実施例1の電池セパレータ用不織布は、坪量が62.0g/m

、厚さが150μmであり、非常に厚いため、ESRのが高くなり、固体電解コンデンサ用セパレータには不適であった。
(【0011】以降は省略されています)

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