TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024121824
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-06
出願番号2024027025
出願日2024-02-27
発明の名称SGLT機能画像診断薬
出願人国立大学法人金沢大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 51/04 20060101AFI20240830BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】[18F]FDGとは異なる集積特性を有する、放射性診断薬(特に、がん放射性診断薬)を提供することを課題とする。
【解決手段】進拡散型グルコース輸送体(GLUT)との相同性がないグルコース輸送体であり、[18F]FDGでは検出困難な脳腫瘍等にも発現が確認されているナトリウム共役型グルコース輸送体(SGLT)に着目し、放射性同位元素標識グリコシドがSGLTに対して特異的な親和性を有することを見出した。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ナトリウム共役型グルコース輸送体に対して特異的な親和性を有する放射性同位元素標識グリコシド又はその薬学的に許容される塩を含む、放射性診断薬。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記ナトリウム共役型グルコース輸送体が、SGLT-1及びSGLT-2からなる群から選択されるいずれか1種以上である、請求項1に記載の放射性診断薬。
【請求項3】
前記グリコシドが、フェノールグリコシドである、請求項1に記載の放射性診断薬。
【請求項4】
前記フェノールグリコシドが、β-アルブチン及びフロリジンからなる群から選択されるいずれか1種以上である、請求項3に記載の放射性診断薬。
【請求項5】
前記放射性同位元素が、125-ヨウ素(
125
I)である、請求項1に記載の放射性診断薬。
【請求項6】
前期放射性同位元素標識グリコシドが、
125
I標識β-アルブチン及び
125
I標識フロリジンからなる群から選択されるいずれか1種以上である、請求項1に記載の放射性診断薬。
【請求項7】
前記放射性診断薬が、がん放射性診断薬である、請求項1~6のいずれかに記載の放射性診断薬。
【請求項8】
前記がんが大腸がんである、請求項7に記載の放射性診断薬。
【請求項9】
請求項1~6のいずれかに記載の放射性診断薬を含む、がんの診断用キット。
【請求項10】
下記式1で表される構造を有する
125
I標識β-アルブチン又はその薬学的に許容される塩。
JPEG
2024121824000007.jpg
50
113
(式中、Iは
125
Iを表す。)
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、放射性診断薬に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
現在、我が国の死因第1位は、悪性新生物(がん)であり、その割合は全体の約30%を占め、約4人に1人はがんで死亡している。がんの検査方法には、細胞診検査や組織診検査などの病理検査、腫瘍マーカー検査、画像検査の主に3つの手法があるが、その中でも画像検査は身体的負担が比較的少なく、他の疾患を持つ患者や高齢者に対してもリスクが少ない検査方法である。がんの画像診断法として、グルコース輸送体により輸送されるグルコース類似化合物[
18
F]FDG(2-deoxy-2-[
18
F]fluoro-D-glucose)を用いたPET(positron emission tomography)検査が用いられている(非特許文献1)。
【0003】
グルコース輸送体としては、[
18
F]FDGを輸送する促進拡散型グルコース輸送体(sodium independent glucose transporter;GLUT)のほか、脳腫瘍等における発現が確認されているナトリウム共役型グルコース輸送体(sodium glucose co-transporter;SGLT)が知られている(非特許文献2、非特許文献3)。
【0004】
しかしながら、[
18
F]FDGは、正常組織への生理的集積により、脳のようなグルコース代謝が盛んな組織に発生する腫瘍に対しては的確な診断に苦慮する等の問題点が指摘されている(非特許文献4)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Minamimoto R, et al.Performance profile ofFDG-PET and PET/CT for cancer screening on the basis ofa Japanese NationwideSurvey. Ann Nucl Med. 2007 Nov;21(9):481-98.
SzablewskiL. Expression of glucosetransporters in cancers. Biochim Biophys Acta.2013;1835(2):164-9.
Navale AM, et al.Glucose transporters:physiological and pathological roles. Biophys Rev. 2016Mar;8(1):5-9.
Sarji SA et al.Physiological uptake in FDG PETsimulating disease. Biomed Imaging Interv J.2006;2(4):e59.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、[
18
F]FDGとは異なる集積特性を有する、放射性診断薬(特に、がん放射性診断薬)を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題を解決するために、促進拡散型グルコース輸送体(GLUT)との相同性がないグルコース輸送体であり、[
18
F]FDGでは検出困難な脳腫瘍等にも発現が確認されているナトリウム共役型グルコース輸送体(SGLT)に着目し、鋭意研究を重ね、放射性同位元素標識グリコシドがSGLTに対して特異的な親和性を有することを見出し、本発明を完成した。
【0008】
即ち本発明は、以下よりなる。
1.ナトリウム共役型グルコース輸送体に対して特異的な親和性を有する放射性同位元素標識グリコシド又はその薬学的に許容される塩を含む、放射性診断薬。
2.前記ナトリウム共役型グルコース輸送体が、SGLT-1及びSGLT-2からなる群から選択されるいずれか1種以上である、前項1に記載の放射性診断薬。
3.前記グリコシドが、フェノールグリコシドである、前項1に記載の放射性診断薬。
4.前記フェノールグリコシドが、β-アルブチン及びフロリジンからなる群から選択されるいずれか1種以上である、前項3に記載の放射性診断薬。
5.前記放射性同位元素が、125-ヨウ素(
125
I)である、前項1に記載の放射性診断薬。
6.前期放射性同位元素標識グリコシドが、
125
I標識β-アルブチン及び
125
I標識フロリジンからなる群から選択されるいずれか1種以上である、前項1に記載の放射性診断薬。
7.前記放射性診断薬が、がん放射性診断薬である、前項1~6のいずれかに記載の放射性診断薬。
8.前記がんが大腸がんである、前項7に記載の放射性診断薬。
9.前項1~6のいずれかに記載の放射性診断薬を含む、がんの診断用キット。
10.下記式1で表される構造を有する
125
I標識β-アルブチン又はその薬学的に許容される塩。
JPEG
2024121824000001.jpg
50
113
(式中、Iは
125
Iを表す。)
11.下記式2で表される構造を有する
125
I標識フロリジン又はその薬学的に許容される塩。
JPEG
2024121824000002.jpg
69
163
(式中、Iは
125
Iを表す。)
12.ナトリウム共役型グルコース輸送体であるSGLT-1及び/又はSGLT-2過剰発現細胞の培養系に候補放射性化合物を加えて培養し、細胞内の該化合物の集積量を確認することを特徴とする、がんの放射性診断薬のスクリーニング方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の放射性診断薬に含まれる放射性同位元素標識グリコシドは、ナトリウム共役型グルコース輸送体に対して特異的な親和性を有するため、本発明の放射性診断薬(がんの放射性診断薬)は、従来の[
18
F]FDGでは検出が困難なグルコース代謝が盛んな脳等に発生する腫瘍の検出に寄与し得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
各輸送体における[
18
F]FDGの集積量。図中、GLUT-1、GLUT-3、SGLT-1及びSGLT-2は、それぞれ各種遺伝子導入細胞の結果を示し、Controlは、HEK293-Mock細胞の結果を示す。図中、†は、コントロールに対する有意差を示す(P<0.01)。(実施例1)。
各輸送体における[

H]MDGの集積量。図中、GLUT-1、GLUT-3、SGLT-1及びSGLT-2は、それぞれ各種遺伝子導入細胞の結果を示し、Controlは、HEK293-Mock細胞の結果を示す。図中、†は、Na-PBS使用時のコントロールに対する有意差(P<0.01)、又は、Na-PBS使用時とCh-PBS使用時との有意差(P<0.05)を示す。(実施例1)
安定同位体ヨウ素化β-アルブチン(左上)及び安定同位体ヨウ素化フロリジン(右上)並びに[
125
I]β-アルブチン(左下)及び[
125
I]フロリジン(右下)のHPLC波形。(実施例2)
各輸送体における[
125
I]β-アルブチンの集積量。図中、GLUT-1、GLUT-3、SGLT-1及びSGLT-2は、それぞれ各種遺伝子導入細胞の結果を示し、Controlは、HEK293-Mock細胞の結果を示す。図中、†は、Na-PBS使用時のコントロールに対する有意差、又は、Na-PBS使用時とCh-PBS使用時との有意差を示す(P<0.05)。(実施例2)
各輸送体における[
125
I]フロリジンの集積量。図中、GLUT-1、GLUT-3、SGLT-1及びSGLT-2は、それぞれ各種遺伝子導入細胞の結果を示し、Controlは、HEK293-Mock細胞の結果を示す。図中、†は、Na-PBS使用時のコントロールに対する有意差、又は、Na-PBS使用時とCh-PBS使用時との有意差を示す(P<0.05)。(実施例2)
大腸がん細胞株LS180での[
125
I]β-アルブチンの集積量及び[
125
I]フロリジンの集積量の確認。(実施例3)
大腸がん細胞DLD-1での[
125
I]β-アルブチンの集積量及び[
125
I]フロリジンの集積量の確認。(実施例3)
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

国立大学法人金沢大学
ロボット
4日前
国立大学法人金沢大学
がん細胞株
8日前
国立大学法人金沢大学
歪センサ及び歪の検知方法
2か月前
国立大学法人金沢大学
黄砂の飛来状態判定システム
1か月前
株式会社小松製作所
伸縮機構
4日前
国立大学法人金沢大学
燃料電池用電極触媒及び燃料電池
2か月前
国立大学法人金沢大学
FOXO阻害剤、及び医薬組成物
1か月前
株式会社西部技研
ガス濃縮装置
1か月前
国立大学法人金沢大学
薬物依存症の予防及び/又は治療組成物
1か月前
ミツテック株式会社
物体形状計測装置
18日前
株式会社小松製作所
カメラシステム及び作業車両
4日前
国立大学法人金沢大学
筋線維状組織の製造方法及び筋線維状組織の製造装置
3か月前
トヨタ紡織株式会社
振動刺激装置及び振動刺激方法
1か月前
国立大学法人金沢大学
3次元印刷方法、力センサの製造方法及び3次元印刷装置
2か月前
国立大学法人金沢大学
腹膜機能評価マーカー、腹膜機能評価キット、及び腹膜透析排液の測定方法
1か月前
株式会社小松製作所
作業車両、作業車両を含むシステムおよび作業車両の制御方法
1か月前
株式会社小松製作所
作業車両、作業車両を含むシステムおよび作業車両の制御方法
1か月前
個人
健康器具
22日前
個人
歯茎みが品
1か月前
個人
錠剤撒き器
6か月前
個人
鼾防止用具
18日前
個人
歯の掃除具
4か月前
個人
マッサージ機
1か月前
個人
身体牽引装置
4か月前
個人
乗馬テラピー
4か月前
個人
脈波測定方法
25日前
個人
塗り薬塗り具
3か月前
個人
脈波測定方法
18日前
個人
導電香
1か月前
個人
収納容器
2か月前
個人
片足歩行支援具
1か月前
個人
健康器具
3か月前
個人
染毛方法
3か月前
個人
発熱器具
4か月前
個人
クリップ
1か月前
個人
動体視力強化装置
4か月前
続きを見る