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公開番号2024121479
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-06
出願番号2023028614
出願日2023-02-27
発明の名称ジピリミジルピリジン誘導体、電子輸送材料、電子注入材料およびそれを用いた有機EL素子
出願人国立大学法人山形大学
代理人個人,個人
主分類C07D 401/14 20060101AFI20240830BHJP(有機化学)
要約【課題】高い三重項エネルギー及び熱安定性を有し、銀を併用することで電子注入性が向上するジピリミジルピリジン誘導体、電子輸送材料、電子注入材料及びそれを用いた有機EL素子を提供する。
【解決手段】例えば、下記構造式で表されるジピリミジルピリジン誘導体である。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024121479000027.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">68</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">168</com:WidthMeasure> </com:Image>
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で表されるジピリミジルピリジン誘導体。
TIFF
2024121479000022.tif
43
168
(一般式(1)中、R
1
およびR
2
は、それぞれ独立に、水素、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数6~30のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数5~60のヘテロアリール基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルキル基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルコキシ基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のモノアルキルアミノ基、または、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のジアルキルアミノ基であり、
Aは下記一般式(2)に示す置換基であり、
TIFF
2024121479000023.tif
41
168
(一般式(2)中、Xは-N-または-CH-である。)
Bは水素原子、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルキル基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルコキシ基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のモノアルキルアミノ基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のジアルキルアミノ基、または、下記一般式(3)に示す置換基である。
TIFF
2024121479000024.tif
52
168
(一般式(3)中、Lは置換もしくは無置換の炭素数5~60のアリーレン基、または置換もしくは無置換の炭素数1~6のアルキレン基であり、R
1
およびR
2
は、それぞれ独立に、水素、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数6~30のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数5~60のヘテロアリール基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルキル基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルコキシ基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のモノアルキルアミノ基、または、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のジアルキルアミノ基であり、R
3
~R
7
は、それぞれ独立に、水素、フェニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルキル基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルコキシ基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のモノアルキルアミノ基、または、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のジアルキルアミノ基である。))
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
下記一般式(4)で表されるジピリミジルピリジン誘導体。
TIFF
2024121479000025.tif
36
168
(一般式(4)中、R
1
およびR
2
は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数6~30のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数5~60のヘテロアリール基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルキル基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルコキシ基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のモノアルキルアミノ基、または、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のジアルキルアミノ基であり、
Bは水素原子、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルキル基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルコキシ基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のモノアルキルアミノ基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のジアルキルアミノ基、または、下記一般式(5)に示す置換基である。
TIFF
2024121479000026.tif
34
168
(一般式(5)中、R
3
~R
7
は、それぞれ独立に、水素、フェニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルキル基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルコキシ基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のモノアルキルアミノ基、または、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のジアルキルアミノ基である。))
【請求項3】
請求項1または2に記載のジピリミジルピリジン誘導体よりなる電子輸送材料。
【請求項4】
請求項1または2に記載のジピリミジルピリジン誘導体よりなる電子注入材料。
【請求項5】
請求項1または2に記載のジピリミジルピリジン誘導体を用いた有機EL素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高い三重項エネルギーを有し、熱安定性を向上させた有機EL素子に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
有機ELでは、高効率と長寿命の両立が課題である。それを実現するには、有機EL素子における駆動電圧の低減が重要であることから、金属電極から有機半導体薄膜へのキャリア注入障壁を低減させるキャリア注入材料を使用する必要がある。キャリア注入材料として、例えば、電子注入材料にリチウム、マグネシウム、セシウムなど、大気中の水分や酸素との反応性が高いアルカリ金属やアルカリ土類金属、あるいはそれらを含む化合物が従来から知られるが、より高性能な有機EL素子を得るにはそれらの反応性やマイグレーションの抑制、透明性の確保などが課題とされている。
【0003】
近年、キャリア注入材料として、リチウムやアルミニウムに比べて大気中で安定的に利用でき、かつマイグレーションし難い銀を用いて超薄膜もしくはナノワイヤにした透明金属電極の開発が進んでいる。電子輸送材料と銀とを混合あるいは積層させた有機EL素子で、アルカリ金属を用いた場合と同様の優れた電子注入性が実現されることが注目されている。例えば、非特許文献1では、フェナントロリン誘導体の一種であるBPhenと、Agとを混合した電子輸送層において、BPhenがAg
+
と相互作用して、強い配位結合を有する[Ag(BPhen)]
+
と[Ag(BPhen)
2

+
とからなる安定な錯体を形成し、このような安定な錯体からn-ドーパントとなる電子を容易に放出することが報告されている。非特許文献2では、ITO/ZnO電極の仕事関数が4.10eVであるところ、Phen誘導体と電極との配位反応により、電極の安定化と、仕事関数を3.29~2.43eVに小さくすることができ、このような電極を備える有機EL素子は、LiFよりも高い電子注入効率を有することが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Zhengyang Bin et al., Nature Communications, 10, 866(2019)
Hirohiko Fukagawa et al., Nature Communications, 11, 3700(2020)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、フェナントロリン誘導体と銀との組み合わせによりキャリア注入能の向上が認められる一方で、フェナントロリン誘導体は三重項エネルギー(E
T1
)が低く、熱安定性も低い。このため、フェナントロリン誘導体よりも高い三重項エネルギーを有し、かつ熱安定性にも優れた材料と、銀とからなるキャリア注入性を有する非フェナントロリン類の化合物で新規な電子輸送材料の開発が課題となっている。
【0006】
本発明の課題は、高い三重項エネルギーおよび熱安定性を持ち、かつ、銀を併用することで電子注入性が向上するジピリミジルピリジン誘導体、それよりなる電子輸送材料、電子注入材料、ならびにそれを用いた有機EL素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]下記一般式(1)で表されるジピリミジルピリジン誘導体。
TIFF
2024121479000001.tif
43
168
【0008】
(一般式(1)中、R
1
およびR
2
は、それぞれ独立に、水素、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数6~30のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数5~60のヘテロアリール基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルキル基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルコキシ基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のモノアルキルアミノ基、または、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のジアルキルアミノ基であり、
【0009】
Aは下記一般式(2)に示す置換基であり、
TIFF
2024121479000002.tif
41
168
(一般式(2)中、Xは-N-または-CH-である。)
【0010】
Bは水素原子、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルキル基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のアルコキシ基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のモノアルキルアミノ基、直鎖もしくは分岐状の炭素数1~6のジアルキルアミノ基、または、下記一般式(3)に示す置換基である。
TIFF
2024121479000003.tif
52
168
(【0011】以降は省略されています)

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