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公開番号2024121141
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-06
出願番号2023028079
出願日2023-02-27
発明の名称xCT機能診断薬
出願人国立大学法人金沢大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 51/04 20060101AFI20240830BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】xCT機能活性を測定するための手段を提供することを課題とする。さらに、X線照射後の患者におけるxCT機能活性を測定するための手段を提供することを課題とする。
【解決手段】大腸がん細胞株を用いて、125I-SSZのがん細胞内への集積を検討し、がん関連アミノ酸輸送体のうちxCTに注目したところ、xCTによる125I-SSZの集積率が高いことを見出した。さらには、X線照射後のがん細胞において、xCTの遺伝子発現量が低下しているにもかかわらずxCTが活性化していることを見出し、本発明を完成した。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
125
I-SSZを含む、xCT機能活性測定剤。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
125
I-SSZを含む、X線照射後におけるxCT機能活性測定剤。
【請求項3】
以下の工程を含むことを特徴とする、xCT機能活性の検査方法又は検査を補助する方法:
(1)対象又は被検試料に請求項1に記載のxCT機能活性測定剤を投与する工程;
(2)投与されたxCT機能活性測定剤を検出する工程;
(3)検出結果からxCT機能活性を判定する工程。
【請求項4】
125
I-SSZを含む、がん放射性診断薬。
【請求項5】
以下の工程を含むことを特徴とする、がんの検査方法又は検査補助方法:
(1’)対象又は被検試料に請求項4に記載の放射性診断薬を投与する工程;
(2’)投与された放射性診断薬を検出する工程;
(3’)検出結果からがんの有無を判定する工程。
【請求項6】
125
I-SSZを含む、xCT機能活性測定用及び/又はがんの診断用キット。
【請求項7】
xCTに対する
125
I-SSZのがん細胞集積率を測定する工程を含む、xCT機能活性の検査方法。
【請求項8】
さらに以下の工程を含む、請求項7に記載のxCT機能活性の検査方法:
(A)Na
+
非存在下において、被検試料に請求項1に記載のxCT機能活性測定剤を投与する工程;
(B)Na
+
非存在下のがん細胞への
125
I-SSZの集積率からsystem X
-
c以外のアミノ酸輸送系によるNa+非存在下のがん細胞内への
125
I-SSZの集積率を減算する工程。
【請求項9】
下記の式Iで表される、
125
I-SSZ。
JPEG
2024121141000008.jpg
38
62

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、xCT機能活性測定剤に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
がんは日本人の死因の第1位であり、年間30万以上の国民が亡くなっている。がんの診断には、PET腫瘍検査、X線検査、 超音波検査、 CT検査等の画像検査が行われ、PET腫瘍検査に代表される
18
F-2-fluoro-2-deoxy-D-glucose (
18
F-FDG)は、放射性トレーサーとして用いられている(非特許文献1及び2)。しかしながら、
18
F-FDGはエネルギー代謝活性の盛んな脳や心臓、排泄経路である腎臓や尿管、膀胱等の正常組織にも生理的な高い集積がみられるため、これらの組織や周辺に存在する腫瘍のイメージングは困難である。
【0003】
がんの治療には、手術療法、化学療法、放射線療法等が用いられ、がん細胞で高発現するがん関連アミノ酸輸送体の1つであるxCTを標的とした抗がん剤による化学療法が近年注目されている。xCTはcystineを取り込みglutathione (GSH)を生成することにより、reactive oxygen species (ROS)を還元し、がん細胞を生存させるというレドックス制御に関与している。非特許文献3には、xCT阻害剤等を用いてcystineの取り込みを阻害すると、GSHの生成が抑制され、ROSの還元も阻害されることでレドックス制御が変化し、レドックス制御によりROSが増加し、がん細胞が細胞死を起こすことが示されている。
【0004】
抗炎症薬であるsulfasalazineはxCTによるcystineの取り込みを阻害して、xCTの活性を変化させ、抗がん作用を誘導するxCT高親和性新規抗がん剤として臨床への応用が進められている(非特許文献4)。
【0005】
特許文献1には、細胞増殖性疾患の治療又は診断において、放射性治療薬又は放射性診断薬を用いることが開示されている。特許文献2には、細菌性感染症の診断において、放射性同位元素標識アミノ酸を用いることが開示されている。特許文献3には、放射性標識化合物ではなく、放射性同位元素標識アミノ酸を用いた細菌又は細胞の分類方法、アミノ酸の輸送特性の分類方法、菌感染の診断補助方法並びに癌の診断補助方法が開示されている。特許文献4には、細菌性感染症において、放射性標識化合物又は放射性同位元素標識されたアミノ酸を用いることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6474547号
特開2019-137686号
特開2021- 94023号
特開2021- 95401号
【非特許文献】
【0007】
vanOosten M, Hahn M, Crane LM: Targetedimagingof bacterialinfections: advances,hurdles and hopes. FEMS Microbiol Rev,39:892-916(2015).
LoveC, Tomas MB, Tronco CG, Palestro CJ:FDGPET of infectionandinflammation.RadioGraphics, 25: 1375-1368(2005).
Scott J. Dixon, Kathryn M. Lemberg, Michael R. Lamprecht, et al. Ferroptosis: An Iron-Dependent Form of Non-Apoptotic Cell Death. cell. 149(5): 1060-1072; 2012.
Kohei Otsubo, Kaname Nosaki, Chiyo K. Imamura, et al. Phase I study of salazosulfapyridine in combination with cisplatin and pemetrexed for advanced non-small-cell lung cancer. Cancer Sci. 108(9):1843-1849;2017.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、xCT機能活性を測定するための手段を提供することを課題とする。さらに、X線照射によりがん細胞のxCT機能活性が変化する場合があり、X線照射された患者のxCT遺伝子の発現量を測定しただけでは、xCTの機能活性を測定することができない新規の課題を見出し、患者におけるxCT機能活性を測定するための手段を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは鋭意検討した結果、がん細胞株を用いて、
125
I-SSZのがん細胞内への集積を検討し、がん関連アミノ酸輸送体のうちxCTに注目したところ、xCTによる
125
I-SSZの集積率が高いことを見出し、本発明を完成した。さらには、X線照射後のがん細胞において、xCTの遺伝子発現量が低下しているにもかかわらずxCTが活性化していることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は以下の通りである。
1.
125
I-SSZを含む、xCT機能活性測定剤。
2.
125
I-SSZを含む、X線照射後におけるxCT機能活性測定剤。
3.以下の工程を含むことを特徴とする、xCT機能活性の検査方法又は検査を補助する方法:
(1)対象又は被検試料に請求項1に記載のxCT機能活性測定剤を投与する工程;
(2)投与されたxCT機能活性測定剤を検出する工程;
(3)検出結果からxCT機能活性を判定する工程。
4.
125
I-SSZを含む、がん放射性診断薬。
5.以下の工程を含むことを特徴とする、がんの検査方法又は検査補助方法:
(1’)対象又は被検試料に前項4に記載の放射性診断薬を投与する工程;
(2’)投与された放射性診断薬を検出する工程;
(3’)検出結果からがんの有無を判定する工程。
6.
125
I-SSZを含む、xCT機能活性測定用及び/又はがんの診断用キット。
7.xCTに対する
125
I-SSZのがん細胞集積率を測定する工程を含む、xCT機能活性の検査方法。
8.さらに以下の工程を含む、前項7に記載のxCT機能活性の検査方法:
(A)Na
+
非存在下において、被検試料に請求項1に記載のxCT機能活性測定剤を投与する工程;
(B)Na
+
非存在下のがん細胞への
125
I-SSZの集積率からsystem X
-
c以外のアミノ酸輸送系によるNa+非存在下のがん細胞内への
125
I-SSZの集積率を減算する工程。
9.下記の式Iで表される、
125
I-SSZ。
JPEG
2024121141000001.jpg
38
62
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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