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公開番号2024120723
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-05
出願番号2023027730
出願日2023-02-24
発明の名称第二高調波発生素子及び光源装置
出願人スタンレー電気株式会社,国立大学法人大阪大学
代理人弁理士法人レクスト国際特許事務所
主分類G02F 1/37 20060101AFI20240829BHJP(光学)
要約【課題】
基本波の紫外光への高い変換効率を有しかつ製造が容易な第二高調波発生素子及び光源装置を提供する。
【解決手段】
基板と、基板上に形成された第1の多層膜反射鏡と、第1の多層膜反射鏡上に設けられ、所定の波長を有する基本波を受けて紫外領域の波長を有する第二高調波を発するSrB4O7結晶からなる第二高調波発生層と、第二高調波発生層上に形成され、第1の多層膜反射鏡との間で共振器を構成する第2の多層膜反射鏡と、を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
基板と、
前記基板上に形成された第1の多層膜反射鏡と、
前記第1の多層膜反射鏡上に設けられ、所定の波長を有する基本波を受けて紫外領域の波長を有する第二高調波を発するSrB



結晶からなる第二高調波発生層と、
前記第二高調波発生層上に形成され、前記第1の多層膜反射鏡との間で共振器を構成する第2の多層膜反射鏡と、
を有することを特徴とする第二高調波発生素子。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記第二高調波は、240nm以下の波長を有することを特徴とする請求項1に記載の第二高調波発生素子。
【請求項3】
前記第1の多層膜反射鏡と前記第二高調波発生層との間には、前記第1の多層膜反射鏡を構成する薄膜ペアのうちの1ペアと厚さのみが異なる構成を有する薄膜層が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の第二高調波発生素子。
【請求項4】
前記第1の多層膜反射鏡及び前記第2の多層膜反射鏡は、HfO

からなる薄膜とSiO

からなる薄膜とが交互に積層されてなることを特徴とする請求項1に記載の第二高調波発生素子。
【請求項5】
前記第1の多層膜反射鏡及び前記第2の多層膜反射鏡は、MgOからなる薄膜とSiO

からなる薄膜とが交互に積層されてなることを特徴とする請求項1に記載の第二高調波発生素子。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の第二高調波発生素子と、
前記基本波を前記第二高調波発生素子の前記第2の多層膜反射鏡の上面又は前記基板の下面に向けて出射するIII-V族窒化物半導体からなるレーザ光源と、
を含む光源装置。
【請求項7】
前記第二高調波発生素子の前記第1の多層膜反射鏡及び前記第2の多層膜反射鏡は、前記第二高調波が前記第2の多層膜反射鏡から外部に出射するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の光源装置。
【請求項8】
前記基板は透光性を有し、
前記第二高調波発生素子の前記第1の多層膜反射鏡及び前記第2の多層膜反射鏡は、前記基本波が前記基板から前記第1の多層膜反射鏡に入射しかつ前記第二高調波が前記第2の多層膜反射鏡から外部に出射するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の光源装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、第二高調波発生素子及びそれを用いた光源装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
非線形光学現象を利用して第二高調波を得る第二高調波発生(Second Harmonic Generation:SHG)デバイスが開示されている。例えば、特許文献1には、1064nmの基本波を出射するレーザ源と疑似位相整合(Quasi Phase Matching:QPM)法によって基本波から波長が532nmの第二高調波及び波長が266nmの第四高調波を得る高調波発生デバイスとを有するレーザシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2022-514745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている高調波発生デバイスを、例えば人体への影響が小さい波長が240nm以下の紫外光を発する除菌用光源として用いる場合、出射する光の波長が短くなるほどデバイスを構成する非線形光学結晶の薄膜化が必要となるため、デバイスの製造が困難となることが問題点として挙げられる。また、高次の高調波となるほど基本波の第二高調波への変換効率が低下するため、得られる光の強度が小さくなってしまうことが問題点として挙げられる。
【0005】
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、基本波の紫外光への高い変換効率を有しかつ製造が容易な第二高調波発生素子及び光源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による第二高調波発生素子は、基板と、前記基板上に形成された第1の多層膜反射鏡と、前記第1の多層膜反射鏡上に設けられ、所定の波長を有する基本波を受けて紫外領域の波長を有する第二高調波を発するSrB



結晶からなる第二高調波発生層と、前記第二高調波発生層上に形成され、前記第1の多層膜反射鏡との間で共振器を構成する第2の多層膜反射鏡と、を有することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施例1に係る光源装置の構成を模式的に示す断面図である。
実施例1に係る光源装置における第二高調波発生素子の断面図である。
実施例1に係る光源装置における第二高調波発生素子の製造工程を示す断面図である。
実施例1に係る光源装置における第二高調波発生素子の製造工程を示す断面図である。
実施例1に係る光源装置における第二高調波発生素子の製造工程を示す断面図である。
実施例2に係る光源装置の構成を模式的に示す断面図である。
実施例2に係る光源装置における第二高調波発生素子の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施例について図面を参照して具体的に説明する。なお、図面において同一の構成要素については同一の符号を付け、重複する構成要素の説明は省略する。
【実施例】
【0009】
[実施例1に係る光源装置]
図1は、実施例1に係る光源装置100の構成を模式的に示す断面図である。筐体11は、直方体状の筐体であり、1の面11S1において開口部OPを有している。筐体11は、面11S1と面11S1と反対の面11S2との間において、各々が内方に突出している光源装置100内の光源及び光学部材を夫々支持している支持構造11A~11Eを有している。なお、図1中の上下方向が光源装置100の高さ方向である。
【0010】
光源13は、支持構造11Aによって支持されており、III-V族窒化物半導体からなる発光層を有するレーザ光源である。光源13は、図中下方に向けて、基本波としてのピーク波長が440nmの青色光を出射する。光源13の光出射面には出射光を平行光とするコリメートレンズ(図示せず)が設けられている。従って、光源13からは平行光となった励起ビームである光L1が出射される。
(【0011】以降は省略されています)

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