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公開番号
2024120116
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-04
出願番号
2021080020
出願日
2021-05-10
発明の名称
エアロゾル生成装置の回路ユニット及びエアロゾル生成装置
出願人
日本たばこ産業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
A24F
40/65 20200101AFI20240828BHJP(たばこ;葉巻たばこ;紙巻たばこ;喫煙具)
要約
【課題】実装するICの数を増やしても通信速度が低下しないエアロゾル生成装置及びその回路ユニットを提供する。
【解決手段】エアロゾル生成装置の回路ユニットに、電源から供給される電力を消費してエアロゾル源を加熱するヒータが接続されるヒータコネクタと、シリアル通信用の第1通信端子と第2通信端子を含み、電源からヒータへの電力の供給を制御するコントローラと、コントローラとは別体であり、かつ、シリアル通信用の第3通信端子を含む第1ICと、コントローラ及び第1ICとは別体であり、かつ、シリアル通信用の第4通信端子を含む第2ICと、第1通信端子と第3通信端子とを接続する第1通信ラインと、第2通信端子と第4通信端子とを接続し、かつ、第1通信ラインと電気的接点を有さない第2通信ラインと、を設ける。
【選択図】図10
特許請求の範囲
【請求項1】
電源から供給される電力を消費してエアロゾル源を加熱するヒータが接続されるヒータコネクタと、
シリアル通信用の第1通信端子と第2通信端子を含み、前記電源から前記ヒータへの電力の供給を制御するコントローラと、
前記コントローラとは別体であり、かつ、シリアル通信用の第3通信端子を含む第1ICと、
前記コントローラ及び前記第1ICとは別体であり、かつ、シリアル通信用の第4通信端子を含む第2ICと、
前記第1通信端子と前記第3通信端子とを接続する第1通信ラインと、
前記第2通信端子と前記第4通信端子とを接続し、かつ、前記第1通信ラインと電気的接点を有さない第2通信ラインと、
を有するエアロゾル生成装置の回路ユニット。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記コントローラが前記第1ICからデータを受信するタイミングは、前記第2ICからデータを受信するタイミング又は前記第2ICへデータを送信するタイミングと重なる、
及び/又は、
前記コントローラが、前記第2ICからデータを受信するタイミングは、前記第1ICからデータを受信するタイミング又は前記第1ICへデータを送信するタイミングと重なる、
請求項1に記載のエアロゾル生成装置の回路ユニット。
【請求項3】
前記コントローラは、複数のモードのうちいずれか1つで動作し、
前記複数のモードのうち、前記コントローラが前記第1ICと通信するモードのいずれか1つは、
前記複数のモードのうち、前記第2ICと通信するモードのいずれか1つと同じである、
請求項1に記載のエアロゾル生成装置の回路ユニット。
【請求項4】
前記コントローラは、前記第2ICと周期的に通信する、
請求項1~3のいずれか1項に記載のエアロゾル生成装置の回路ユニット。
【請求項5】
複数のモードのうち、前記コントローラが前記第2ICと通信するモードの数は、前記複数のモードのうち前記コントローラが前記第2ICと通信しないモードの数より多い、
請求項1~4のいずれか1項に記載のエアロゾル生成装置の回路ユニット。
【請求項6】
前記複数のモードは、他のいずれかのモードへ遷移可能なスリープモードを含み、かつ、当該スリープモードは、他のいずれかのモードよりも消費電力が少ないモードであり、
前記コントローラは、前記複数のモードのうち前記スリープモードを除く全てのモードで、前記第2通信ラインによって前記第2ICと通信する、
請求項5に記載のエアロゾル生成装置の回路ユニット。
【請求項7】
前記複数のモードは、他のいずれかのモードへ遷移可能なスリープモードと、前記電源の充電を少なくても一時的に禁止するエラーモードとを含み、かつ、当該スリープモードは、他のいずれかのモードよりも消費電力が少ないモードであり、
前記コントローラは、前記複数のモードのうち、前記スリープモードと前記エラーモードを除く全てのモードで、前記第2通信ラインによって前記第2ICと通信する、
請求項5に記載のエアロゾル生成装置の回路ユニット。
【請求項8】
前記コントローラは、前記複数のモードに含まれる全てのモードで、前記第2ICと通信する、
請求項5に記載のエアロゾル生成装置の回路ユニット。
【請求項9】
前記コントローラ、前記第1IC及び前記第2ICのいずれとも別体であり、かつ、シリアル通信用の第5通信端子を含む第3ICを更に含み、
前記第1通信ラインは、前記第1通信端子と前記第5通信端子とを接続する、
請求項1~8のいずれか1項に記載のエアロゾル生成装置の回路ユニット。
【請求項10】
前記コントローラは、
第1条件が満たされたことを契機として、前記第1ICと通信し、
前記第1条件とは異なる第2条件が満たされたことを契機として、前記第3ICと通信する、
請求項9に記載のエアロゾル生成装置の回路ユニット。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置の回路ユニット及びエアロゾル生成装置に関する。
続きを表示(約 5,700 文字)
【背景技術】
【0002】
エアロゾル源の加熱によりエアロゾルを生成する装置として、電子たばこや加熱式たばこが知られている。電子たばこは、エアロゾル源である液体を霧化してエアロゾルを生成する。一方、加熱式たばこは、エアロゾル源であるスティックを燃焼させずに加熱することでエアロゾルを生成する。以下では、電子たばこや加熱式たばこを総称する場合、「エアロゾル生成装置」という。なお、特に断りのない限り、「エアロゾル生成装置」には、ネブライザーや、エアロゾル源にたばこ由来の成分を含まない電子たばこや加熱式たばこが含まれる点に留意されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2019-526889号公報
特表2019-511909号公報
米国特許出願公開第2020/0000146号公報明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日のエアロゾル生成装置は、高機能化に伴い、複数のICを有することがある。複数のIC間の通信には、シリアル通信が採用される。一方で、シリアル通信は、高速通信には不向きとされる。このため、より一層の高機能化のためにICの数を増やすと、シリアル通信が高機能化を律速させるおそれがある。
【0005】
本発明は、実装するICの数を増やしても通信速度が低下しないエアロゾル生成装置及びその回路ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の特徴は、電源から供給される電力を消費してエアロゾル源を加熱するヒータが接続されるヒータコネクタと、シリアル通信用の第1通信端子と第2通信端子を含み、前記電源から前記ヒータへの電力の供給を制御するコントローラと、前記コントローラとは別体であり、かつ、シリアル通信用の第3通信端子を含む第1ICと、前記コントローラ及び前記第1ICとは別体であり、かつ、シリアル通信用の第4通信端子を含む第2ICと、前記第1通信端子と前記第3通信端子とを接続する第1通信ラインと、前記第2通信端子と前記第4通信端子とを接続し、かつ、前記第1通信ラインと電気的接点を有さない第2通信ラインと、を有するエアロゾル生成装置の回路ユニットである。
第2の特徴は、第1の特徴に記載の回路ユニットにおいて、前記コントローラが前記第1ICからデータを受信するタイミングが、前記第2ICからデータを受信するタイミング又は前記第2ICへデータを送信するタイミングと重なる、及び/又は、前記コントローラが、前記第2ICからデータを受信するタイミングが、前記第1ICからデータを受信するタイミング又は前記第1ICへデータを送信するタイミングと重なることである。
第3の特徴は、第1の特徴に記載の回路ユニットにおいて、前記コントローラが、複数のモードのうちいずれか1つで動作し、前記複数のモードのうち、前記コントローラが前記第1ICと通信するモードのいずれか1つは、前記複数のモードのうち、前記第2ICと通信するモードのいずれか1つと同じであることである。
第4の特徴は、第1~第3の特徴のいずれか1つに記載の回路ユニットにおいて、前記コントローラが、前記第2ICと周期的に通信することである。
第5の特徴は、第1~第4の特徴のいずれか1つに記載の回路ユニットにおいて、複数のモードのうち、前記コントローラが前記第2ICと通信するモードの数は、前記複数のモードのうち前記コントローラが前記第2ICと通信しないモードの数より多いことである。
第6の特徴は、第5の特徴に記載の回路ユニットにおいて、前記複数のモードが、他のいずれかのモードへ遷移可能なスリープモードを含み、かつ、当該スリープモードが、他のいずれかのモードよりも消費電力が少ないモードであり、前記コントローラが、前記複数のモードのうち前記スリープモードを除く全てのモードで、前記第2通信ラインによって前記第2ICと通信することである。
第7の特徴は、第5の特徴に記載の回路ユニットにおいて、前記複数のモードが、他のいずれかのモードへ遷移可能なスリープモードと、前記電源の充電を少なくても一時的に禁止するエラーモードとを含み、かつ、当該スリープモードが、他のいずれかのモードよりも消費電力が少ないモードであり、前記コントローラが、前記複数のモードのうち、前記スリープモードと前記エラーモードを除く全てのモードで、前記第2通信ラインによって前記第2ICと通信することである。
第8の特徴は、第5の特徴に記載の回路ユニットにおいて、前記コントローラが、前記複数のモードに含まれる全てのモードで、前記第2ICと通信することである。
第9の特徴は、第1~第8の特徴のいずれか1つに記載の回路ユニットにおいて、前記コントローラ、前記第1IC及び前記第2ICのいずれとも別体であり、かつ、シリアル通信用の第5通信端子を含む第3ICを更に含み、前記第1通信ラインが、前記第1通信端子と前記第5通信端子とを接続することである。
第10の特徴は、第9の特徴に記載の回路ユニットにおいて、前記コントローラが、第1条件が満たされたことを契機として、前記第1ICと通信し、前記第1条件とは異なる第2条件が満たされたことを契機として、前記第3ICと通信することである。
第11の特徴は、第9の特徴に記載の回路ユニットにおいて、前記コントローラが、複数のモードのうちいずれか1つで動作するように構成され、前記複数のモードが、前記コントローラが、前記第1ICと前記第3ICのうち前記第3ICのみと通信するモードを含むことである。
第12の特徴は、第1~第11の特徴のいずれか1つに記載の回路ユニットにおいて、前記第1通信ラインを介して前記コントローラへ接続されるICの数が、前記第2通信ラインを介して前記コントローラへ接続されるICの数より多いことである。
第13の特徴は、第12の特徴に記載の回路ユニットにおいて、前記第2通信ラインを介して前記コントローラへ接続されるICは、前記第2ICのみであることである。
第14の特徴は、第13の特徴に記載の回路ユニットにおいて、前記第2ICが、前記電源の情報を取得する残量計ICであることである。
第15の特徴は、第1~第14の特徴のいずれか1つに記載の回路ユニットにおいて、前記コントローラは、複数のモードのうちいずれか1つで動作し、前記複数のモードは、前記第1通信ラインによって前記第1ICと通信せず、かつ前記第2通信ラインによって前記第2ICと通信しないモードを含むことである。
第16の特徴は、第1~第15の特徴のいずれか1つに記載の回路ユニットにおいて、前記第1通信ラインと前記第2通信ラインで用いられる通信プロトコルがI2Cであることである。
第17の特徴は、電源から供給される電力を消費してエアロゾル源を加熱するヒータが接続されるヒータコネクタと、シリアル通信用の第1通信端子と第2通信端子を含み、前記電源から前記ヒータへの電力の供給を制御するコントローラと、前記コントローラとは別体であり、かつ、シリアル通信用の第3通信端子を含む第1ICと、前記コントローラ及び前記第1ICとは別体であり、かつ、シリアル通信用の第4通信端子を含む第2ICと、前記第1通信端子と前記第3通信端子とを接続する第1通信ラインと、前記第2通信端子と前記第4通信端子とを接続し、かつ、前記第1通信ラインと電気的接点を有さない第2通信ラインと、を有するエアロゾル生成装置である。
【発明の効果】
【0007】
第1の特徴によれば、複数のICとの通信速度が低下せず、エアロゾル生成装置の高機能化を実現できる。
第2の特徴によれば、複数のICとの同時通信により、エアロゾル生成装置の高機能化を実現できる。
第3の特徴によれば、少なくとも1つのモードにおけるエアロゾル生成装置の高機能化を実現できる。
第4の特徴によれば、第2ICの情報を使用する制御の精度を向上できる。
第5の特徴によれば、少なくとも半数以上のモードにおけるエアロゾル生成装置の高機能化を実現できる。
第6の特徴によれば、スリープモード以外のモードにおけるエアロゾル生成装置の高機能化を実現できる。
第7の特徴によれば、スリープモードとエラーモード以外のモードにおけるエアロゾル生成装置の高機能化を実現できる。
第8の特徴によれば、全てのモードにおいてエアロゾル生成装置の高機能化を実現できる。
第9の特徴によれば、第1通信ラインを複数のICで共用することにより、エアロゾル生成装置のコストを低減できる。
第10の特徴によれば、第1通信ラインを共用する複数のICが通信するタイミングが重複しないので通信速度の低下を抑制できる。
第11の特徴によれば、第1通信ラインを共用する複数のICが通信するモードが異なるので、第1通信ラインを共用しても通信速度の低下を抑制できる。
第12の特徴によれば、第2通信ラインに接続されるICの情報を使用する制御の精度を向上できる。
第13の特徴によれば、第2通信ラインに接続される第2ICの情報を使用する制御の精度を向上できる。
第14の特徴によれば、エアロゾル生成装置の安全性を向上できる。
第15の特徴によれば、1充電当たりのエアロゾル生成装置の利用機会を増加できる。
第16の特徴によれば、I2Cを使用するICの数が増えても通信速度が低下せず、エアロゾル生成装置の高機能化を実現できる。
第17の特徴によれば、複数のICとの通信速度が低下せず、エアロゾル生成装置の高機能化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
エアロゾル生成装置の正面側を斜め上方から観察する図である。
エアロゾル生成装置の正面側を斜め下方から観察する図である。
シャッタを取り外したエアロゾル生成装置の上面を観察する図である。
外部パネルを取り外した本体ハウジングを正面から観察する図である。
内部パネルを取り外すことで出現する外部ケース内の構成例を説明する図である。
外部ケースに内蔵される回路ユニットの外観例を説明する図である。
実施の形態1で使用するMCU基板の表面側の構成例を説明する図である。
実施の形態1で使用するMCU基板の裏面側の構成例を説明する図である。
電源ライン上に現れる回路素子と各回路素子間に現れる電圧を説明する図である。
実施の形態1で使用する充電ICの内部構成例を説明する図である。
充電モードで動作する充電ICの電力の供給経路を説明する図である。
BUS電圧V
USB
による給電モードで動作する充電ICの電力の供給経路を説明する図である。
USB電圧V
USB
とバッテリ電圧V
BAT
による給電モードで動作する充電ICの電力の供給経路を説明する図である。
バッテリ電圧V
BAT
による給電モードで動作する充電ICの電力の供給経路を説明する図である。
バッテリ電圧V
BAT
のOTG機能による給電モードで動作する充電ICの電力の供給経路を説明する図である。
実施の形態1で使用するUSBコネクタ基板の表面側の構成例を説明する図である。
実施の形態1で使用するUSBコネクタ基板の裏面側の構成例を説明する図である。
残量計ICの機能を説明する図である。
実施の形態1で使用するブルートゥース基板とホールIC基板の構成例を説明する図である。
回路ユニットで採用する通信プロトコルの一例を説明する図である。
I2C通信のイメージを説明する図である。
実施の形態1で使用するエアロゾル生成装置に用意されている動作モードと動作モード間の遷移の条件を説明する図である。
実施の形態1における動作モード別の通信の内容を説明する図表である。
充電モードM1中の通信を説明する図である。
実施の形態2における動作モード別の通信の内容を説明する図表である。
実施の形態3における動作モード別の通信の内容を説明する図表である。
シリアル通信の一形態であるSPI通信の接続形態を説明する図である。
電子たばこに対応するエアロゾル生成装置の外観構成例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。各図面には、同一の部分に同一の符号を付して示す。
【0010】
<実施の形態1>
<エアロゾル生成装置の外観構成例>
まず、実施の形態1で使用するエアロゾル生成装置1の外観構成例を説明する。実施の形態1で使用するエアロゾル生成装置1は、加熱式たばこの一形態である。
図1Aは、エアロゾル生成装置1の正面側を斜め上方から観察する図である。
図1Bは、エアロゾル生成装置1の正面側を斜め下方から観察する図である。
図1Cは、シャッタ30を取り外したエアロゾル生成装置1の上面を観察する図である。
図1Dは、外部パネル10を取り外した本体ハウジング20を正面から観察する図である。
(【0011】以降は省略されています)
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