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公開番号2024119671
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-03
出願番号2023026742
出願日2023-02-22
発明の名称繊維シート
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人クオリオ,個人,個人,個人
主分類B32B 5/26 20060101AFI20240827BHJP(積層体)
要約【課題】極細繊維を含み、方向性のある伸縮性を発現すると同時に破れや擦過に対する耐性が高い、繊維シートを提供する。
【解決手段】メジアン繊維径0.3μm以上5μm以下である第1繊維層とそれに隣接するメジアン繊維径5μm以上50μm以下である第2繊維層とを有する繊維シートであり、前記第1繊維層と第2繊維層が同一系材料を含み、該同一系材料がオレフィン系樹脂、ジエン系樹脂、およびウレタン系樹脂ならびにこれらの共重合体から選ばれ、前記繊維シートの一方向の伸び率が20以上100以下、該一方向に直交する方向の伸び率が0以上30以下である繊維シート。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
メジアン繊維径0.3μm以上5μm以下である第1繊維層とそれに隣接するメジアン繊維径5μm以上50μm以下である第2繊維層とを有する繊維シートであり、
前記第1繊維層と第2繊維層が同一系材料を含み、該同一系材料がオレフィン系樹脂、ジエン系樹脂、およびウレタン系樹脂ならびにこれらの共重合体から選ばれ、
前記繊維シートの一方向の伸び率が20以上100以下、該一方向に直交する方向の伸び率が0以上30以下である繊維シート。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記同一系材料がオレフィン系樹脂であり、
前記第1繊維層は低結晶性のオレフィン系樹脂を含む、請求項1記載の繊維シート。
【請求項3】
前記第1繊維層は、走査性電子顕微鏡画像の0.128mm×0.096mmの視野における繊維交点の数に占める融着点の数の割合が、50%以上である、請求項1又は2記載の繊維シート。
【請求項4】
前記第1繊維層の坪量が1g/m

以上8g/m

以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の繊維シート。
【請求項5】
前記第2繊維層の坪量が8g/m

以上50g/m

以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の繊維シート。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の繊維シートを含んでなる絆創膏、包帯、筒状体又は手袋。
【請求項7】
一方向の伸縮性を有する、請求項6記載の絆創膏、包帯、筒状体又は手袋。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維シートに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
繊維を含んでなるシート(以下、繊維シートという)には、例えば不織布などが含まれ、様々な構造を備えたものがある。
例えば、特許文献1には、粘着性の無いメルトブローン不織布上に粘着性のメルトブローン不織布が積層し接合された多層伸縮性不織布が記載されている。これらメルトブローン不織布はともに熱可塑性エラストマーからなり伸縮特性を備える。該多層伸縮性不織布では、製造時に粘着性を有していても、前記の伸縮特性を落とすことなく製造設備への粘着現象の発生を抑えるようにしている。
特許文献2には、主として熱可塑性樹脂の繊維からなり、一方向とそれと直交する方向で伸び率を異ならせた不織布が記載されている。これにより、一方向にだけ伸縮性を有するものとしたい場合に、不織布に対して事後的に加工する必要が無くなるとされている。
【0003】
繊維シートには、上記の一般的な不織布の他、近年注目されるようになってきた極細繊維(例えば繊維径5μm以下)を堆積させてなるものがある。ここまで細い繊維からなる繊維シートを均一に製造する紡糸技術の一例として、例えば電界紡糸法(エレクトロスピニング法)が用いられる。このような極細繊維を含む繊維シートは、皮膚等の対象物との密着性が高く、今後様々な用途に用いることが期待されており、工業化に向けて鋭意検討がなされている。例えば、特許文献3記載のナノファイバシートは、美容効果を目的に皮膚に貼付するものとして示されている。ここでは、表情の変化等で皮膚表面に皺が発生してもナノファイバシート自体の平滑状態を維持して皮膚の皺に対する隠蔽性を保持する観点から、ナノファイバシート自体の剛性及び皮膚に対する滑り性を制御する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-237752号公報
特開平9-279460号公報
特開2021-54734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献3に記載されるような極細繊維を含む繊維シートについて、皮膚等の対象物への密着性を更に高める観点から、伸縮性を付与することが求められるようになってきた。
一方で、前記繊維シートは、その構成繊維の細さから従来の不織布などよりも柔らかい。そのため前記繊維シートには、伸縮性と同時に、破れや擦過に対する耐性の更なる向上が、前述の密着性を損なわない範囲で必要となる。この点について、特許文献1及び2記載の従来の一般的な繊維径の不織布には示されていない。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑み、極細繊維を含み、方向性のある伸縮性を発現すると同時に破れや擦過に対する耐性が高い、繊維シートに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、メジアン繊維径0.3μm以上5μm以下である第1繊維層とそれに隣接するメジアン繊維径5μm以上50μm以下である第2繊維層とを有する繊維シートであり、前記第1繊維層と第2繊維層が同一系材料を含み、該同一系材料がオレフィン系樹脂、ジエン系樹脂、およびウレタン系樹脂ならびにこれらの共重合体から選ばれ、前記繊維シートの一方向の伸び率が20以上100以下、該一方向に直交する方向の伸び率が0以上30以下である繊維シートを提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の繊維シートは、極細繊維を含み、方向性のある伸縮性を発現すると同時に破れや擦過に対する耐性が高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る繊維シートの一実施形態を模式的に示す断面図である。
(A)は、第1繊維層を単独で指で摘まんだ状態を示す図面代用写真であり、(B)は、本発明の繊維シートを指で摘まんだ状態を示す図面代用写真である。
第1繊維層の極細繊維同士の交点における融着点を模式的に示す説明図である。
図4は繊維交点の数に占める融着点の数の割合を測定する際に用いられる観察画像の一例を示す図面代用写真である。
第1繊維層と第2繊維層との間の界面での双方の繊維同士の交点に融着点を含む例を示す模式図であり、(A)は伸長前を示し、(B)は伸長した状態を示す。
(A)~(C)は、繊維シートの圧縮強さを測定する手順を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の繊維シートの好ましい一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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