TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024152606
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-25
出願番号
2024017487
出願日
2024-02-07
発明の名称
静電荷像現像用トナー
出願人
花王株式会社
代理人
弁理士法人大谷特許事務所
主分類
G03G
9/087 20060101AFI20241018BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】プラスチックフィルムなどの印刷媒体(基材)に対して、堅牢性の高い印刷塗膜を形成できる静電荷像現像用トナーに関する。
【解決手段】結着樹脂及び着色剤を含む静電荷像現像用トナーであって、
結着樹脂が、エステル基濃度6.5mmol/g以上9.0mmol/g以下の結晶性ポリエステル系樹脂Cを含有し、
着色剤が、BET比表面積が200m
2
/g以上のカーボンブラックを含有する、
静電荷像現像用トナー。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
結着樹脂及び着色剤を含む静電荷像現像用トナーであって、
結着樹脂が、エステル基濃度6.5mmol/g以上9.0mmol/g以下の結晶性ポリエステル系樹脂Cを含有し、
着色剤が、BET比表面積が200m
2
/g以上のカーボンブラックを含有する、
静電荷像現像用トナー。
続きを表示(約 570 文字)
【請求項2】
着色剤が、BET比表面積210m
2
/g以上250m
2
/g以下のカーボンブラックを含有する、請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項3】
結着樹脂が、更に、非晶性ポリエステル系樹脂Aを含有する、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項4】
結晶性ポリエステル系樹脂Cが、エチレングリコールを80mol%以上含有するアルコール成分と、カルボン酸成分との重縮合物を含む、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項5】
結晶性ポリエステル系樹脂Cが、モノアルコール由来の構成単位及び/又はモノカルボン酸由来の構成単位を含む、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項6】
樹脂粒子及び着色剤粒子を凝集させる工程及び融着させる工程を含む、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナーを製造する方法であって、
樹脂粒子が、エステル基濃度6.5smol/g以上9.0mmol/g以下の結晶性ポリエステル系樹脂Cを含有し、
着色剤粒子が、BET比表面積200m
2
/g以上のカーボンブラックを含有する、
静電荷像現像用トナーの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる静電荷像現像用トナーに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
印刷メディアの多様化により、紙以外の印刷メディアへの電子写真印刷が求められ始めている。主要なメディアとして、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、及びポリエチレンフィルムなどのプラスチックフィルムがあり、ペットボトルラベルや種々のパッケージなどに用いられている。これらプラスチックフィルムは、表面が平滑であるために、当該表面と、当該表面に電子写真用トナーを印刷して形成される塗膜(印刷塗膜)との間にアンカー効果が働きにくく、プラスチックフィルムから印刷塗膜が剥がれやすい。また、プラスチックフィルムは熱に弱いために、電子写真用トナーを熱定着させると印刷メディアがカールやシュリンクを引き起こす。
【0003】
特許文献1には、低温定着性、及びトナーの耐熱保存性に優れ、且つ、印刷物の保存性が優れる、静電荷像現像用トナーを提供することを目的として、非晶質ポリエステル樹脂と、結晶性ポリエステル樹脂とを含有し、前記非晶質ポリエステル樹脂が、アルコール成分(A-al)と、炭素数16以上18以下の直鎖脂肪族炭化水素基が置換したコハク酸又はその無水物を含むカルボン酸成分(A-ac)との重縮合物であり、前記結晶性ポリエステル樹脂が、アルコール成分(C-al)とカルボン酸成分(C-ac)との重縮合物であり、前記アルコール成分(C-al)として炭素数6以上24以下のモノアルコール、及び前記カルボン酸成分(C-ac)として炭素数6以上24以下のモノカルボン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する静電荷像現像用トナーが記載されている。
【0004】
特許文献2には、ポリプロピレンフィルム又はポリエチレンフィルムへの画像形成方法であって、得られる画像の画像濃度に優れ、更に、画像の耐擦過性に優れる画像形成方法を提供することを目的として、結着樹脂中に結晶性ポリエステル樹脂Cを含有するトナーにより、ポリプロピレンフィルム又はポリエチレンフィルムに画像を形成する方法であり、該結晶性ポリエステル樹脂CのSP値が9.0以上10.1以下であり、結着樹脂中の結晶性ポリエステル樹脂Cの含有量が10質量%以上60質量%以下であり、該ポリプロピレンフィルム又はポリエチレンフィルムの印刷面の表面張力が35mN/m以上49mN/m以下であり、定着温度が、ポリプロピレンフィルム又はポリエチレンフィルムの融点より5℃高い温度以下である、画像形成方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-60687号公報
特開2022-54448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ペットボトルラベルやパッケージフィルムなどの包装印刷物は、内容物の品質保護や情報表示の観点から、印刷塗膜に高い堅牢性が求められる。包装印刷物用の印刷インキを用いて形成される印刷塗膜では、鉛筆硬度試験による塗膜硬度の評価がなされており、鉛筆硬度でB以上の硬度が求められている。本発明者らが検討したところ、プラスチックフィルム等の印刷媒体に、特許文献1に記載の静電荷像現像用トナー、及び特許文献2に記載の画像形成方法により、印刷塗膜を形成して得られる上記包装印刷物は、テープ剥離試験や爪擦り試験に対する印刷塗膜の堅牢性は得られるものの、鉛筆硬度試験に対する堅牢性には改善の余地があることが分かった。
本発明は、プラスチックフィルムなどの印刷媒体(基材)に対して、堅牢性の高い印刷塗膜を形成できる静電荷像現像用トナーに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、エステル基濃度が特定の範囲にある結晶性ポリエステル樹脂を含有する結着樹脂と、BET比表面積が特定の範囲にあるカーボンブラックを含有する着色剤とを組み合わせて含む静電荷像現像用トナーにより、堅牢性の高い印刷塗膜を形成できることを見出した。
本発明は、以下の〔1〕に関する。
〔1〕結着樹脂及び着色剤を含む静電荷像現像用トナーであって、
結着樹脂が、エステル基濃度6.5mmol/g以上9.0mmol/g以下の結晶性ポリエステル系樹脂Cを含有し、
着色剤が、BET比表面積が200m
2
/g以上のカーボンブラックを含有する、
静電荷像現像用トナー。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、プラスチックフィルムなどの印刷媒体(基材)に対して、堅牢性の高い印刷塗膜を形成できる静電荷像現像用トナーが提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[静電荷像現像用トナー]
本発明の静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう)は、結着樹脂及び着色剤を含む。
結着樹脂は、エステル基濃度6.5mmol/g以上9.0mmol/g以下の結晶性ポリエステル系樹脂C(以下、単に「樹脂C」ともいう)を含有する。また着色剤は、BET比表面積200m
2
/g以上のカーボンブラックを含有する。
以上の特徴により、本発明のトナーにより堅牢性の高い印刷塗膜が得られる。
【0010】
本発明のトナーにより、堅牢性の高い印刷塗膜が得られる理由は定かではないが、次のように考えられる。
本発明者らが検討した結果、BET比表面積の高いカーボンブラックは、一次粒子が小さい粒子であるため着色力が高く、潜在的に高い画像濃度を有する印刷物が得られる点で有用である。しかし、BET比表面積が高いカーボンブラックは、粒子表面に存在する質量単位当たりの官能基(例えば、カルボキシ基及びヒドロキシ基)の数も増加する。そのため、BET比表面積の高いカーボンブラックは、結着樹脂中で分散しにくく凝集しやすい。そして、粉砕法での混練、又は、ケミカル法での融着工程を経てトナーを作製する場合、カーボンブラック及び結着樹脂を含有する原料混合物を、加熱して、粘度が低い状態で保持すると、BET比表面積の高いカーボンブラックは、水素結合等の作用により凝集してしまう。
本発明では、エステル基濃度を特定の範囲内に制御した結晶性ポリエステル樹脂を含有する結着樹脂を用いることで、カーボンブラック表面の官能基と、結晶性ポリエステル樹脂のエステル部とが、水素結合等により互いに相互作用する。そのため、BET比表面積の高い(一次粒径の小さい)カーボンブラックが、カーボンブラック及び結着樹脂を含有する原料混合物中で凝集することが抑制され、結晶性ポリエステル樹脂とカーボンブラックがトナー粒子中に均一に分散したトナーを得ることができる。分散したカーボンブラックが、結晶性ポリエステル樹脂の、定着後の冷却再結晶化を誘発し、結晶性ポリエステル樹脂が素早く再結晶化するため、上記トナーを用いて作製された印刷物の塗膜強度(鉛筆硬度)を向上させることができると考えられる。
(【0011】以降は省略されています)
特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
花王株式会社
化粧料
2日前
花王株式会社
装着具
2か月前
花王株式会社
冷却具
23日前
花王株式会社
冷却具
23日前
花王株式会社
冷却具
3日前
花王株式会社
冷却具
3日前
花王株式会社
ホルダ
2日前
花王株式会社
液状組成物
1か月前
花王株式会社
吸収性物品
1か月前
花王株式会社
皮膚化粧料
1か月前
花王株式会社
ゴム組成物
2日前
花王株式会社
乳化組成物
2か月前
花王株式会社
ゴム組成物
22日前
花王株式会社
樹脂組成物
22日前
花王株式会社
毛髪化粧料
1か月前
花王株式会社
パウチ容器
3日前
花王株式会社
吸収性物品
2か月前
花王株式会社
生理用物品
2日前
花王株式会社
吸収性物品
2日前
花王株式会社
酵素センサー
15日前
花王株式会社
配向性制御剤
2か月前
花王株式会社
固形状組成物
2日前
花王株式会社
固形状組成物
2日前
花王株式会社
研磨液組成物
2か月前
花王株式会社
殺菌剤組成物
1か月前
花王株式会社
消毒用組成物
16日前
花王株式会社
振動検出装置
1か月前
花王株式会社
監視システム
3日前
花王株式会社
口腔用組成物
2か月前
花王株式会社
土壌の洗浄方法
1か月前
花王株式会社
豆腐の製造方法
2か月前
花王株式会社
油性固形化粧料
1か月前
花王株式会社
固形粉末化粧料
1か月前
花王株式会社
物品の製造方法
3日前
花王株式会社
皮膚状態改善剤
1か月前
花王株式会社
植物生育促進剤
2か月前
続きを見る
他の特許を見る