TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024118817
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-02
出願番号2023025337
出願日2023-02-21
発明の名称仮送電ケーブル
出願人中国電力株式会社
代理人個人
主分類H02G 15/02 20060101AFI20240826BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】羽子板状の端子部を有する路上機器に対し、安全かつ容易に接続できる仮送電ケーブルを提供する。
【解決手段】仮送電ケーブル1は、導体の外周に絶縁層、遮蔽層及び絶縁被覆が設置されたケーブル本体2と、その両端にそれぞれ設けられた第1の端末3及び第2の端末4と、ケーブル本体2の外周面に設置された検電部及び絶縁筒6と、締付けバンド7と、ボルト8及びナット9を備えている。第1の端末3は、圧縮端子、絶縁カバー10、絶縁筒11及び保護ケース12を備えており、第2の端末4は、羽子板状の端子部13aと、その一端に設けられた接合部13bからなり、ダルマ型の一対のボルト挿通孔13c、13cを有するスリーブ13と、ケーブル本体2の導体とスリーブ13の接合部13bの接合箇所に覆設されたゴム製のストレスコーン14と、スリーブ13の接合部13bと端子部13aに覆設されるスリーブカバー5を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
円形のボルト締結孔を有する羽子板状端子部が設けられた路上機器の直結端末に接続される仮送電ケーブルであって、
導体の外周に絶縁被覆が設置されたケーブル本体と、
このケーブル本体に一端が接続されてボルトを用いて前記羽子板状端子部に固定されるスリーブと、
このスリーブが前記ケーブル本体に接続された箇所を覆うように設置されたストレスコーンと、
絶縁性を有する弾性材からなり、前記スリーブに設置されるスリーブカバーと、を備え、
前記スリーブは、ボルト挿通孔を有する羽子板状の端子部と、この端子部の一端に設けられて前記ケーブル本体の前記導体の先端部分に接合される接合部と、からなり、
前記スリーブカバーは、前記スリーブの前記端子部を前記路上機器の前記羽子板状端子部に接続された状態で被覆可能に形成されていることを特徴とする仮送電ケーブル。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記スリーブの前記ボルト挿通孔の輪郭線が2つの円弧によって形成されるダルマ型をなしていることを特徴とする請求項1に記載の仮送電ケーブル。
【請求項3】
前記スリーブカバーは、側面に半径方向へ中心軸を超えるように切込が設けられた中空の円柱体からなり、
前記切込が設けられることによって、接続部を介して開閉自在に連結された一対の半割体が形成され、
前記半割体には凹部がそれぞれ設けられ、
一対の前記凹部は、一対の前記半割体が閉じられた際に、前記ボルトが締結された状態の前記路上機器の前記羽子板状端子部と前記スリーブの前記端子部を内部に配置可能な空間を形成することを特徴とする請求項1に記載の仮送電ケーブル。
【請求項4】
前記ケーブル本体に外挿される弾性体からなる絶縁筒と、
この絶縁筒を前記ケーブル本体に固定する締付けバンドと、を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の仮送電ケーブル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、路上機器などの直結端末に接続される仮送電ケーブルに係り、特に、接続先の機器が羽子板状の端子部を有する直結端末を備えている場合に用いられる仮送電ケーブルに関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
地中配電用機器に接続された地中ケーブルが故障した場合、新しい地中ケーブルに交換するまでの間、地中配電用機器に電力を供給するために、図6に示すようにバイパスケーブルが用いられる。なお、図6(a)乃至図6(c)は高圧引込開閉器と路上変圧器が接続された配電路の一例を示した模式図である。
図6(a)に示すように、高圧引込開閉器50、51の直結端末50a、51aと路上変圧器52、53の直結端末52a、53aは、単芯の3本撚り合わせ形の架橋ポリエチレン絶縁ビニルシース電線(以下、CVTケーブル54a~54cという。)などを用いて互いにプラグイン接続されている。
例えば、図6(b)に示すように、高圧引込開閉器50と路上変圧器52を接続しているCVTケーブル54aに不具合が見つかった場合、通常、高圧引込開閉器50と高圧引込開閉器51の間を全て停電の状態にしてCVTケーブル54aの交換が行われる。これに対し、図6(c)に示すように、高圧引込開閉器50と路上変圧器52の間に2種類の接続ケーブル55、56とバイパスケーブル57によってバイパス線路58を形成すると、高圧引込開閉器50と高圧引込開閉器51の間を停電の状態にしなくとも、CVTケーブル54aを交換することができる。
しかしながら、高圧引込開閉器50(高圧引込開閉器51の場合も同様)とバイパスケーブル57を繋ぐ接続ケーブル55は存在するが、路上変圧器52の直結端末52aが400sq対応(断面積が400mm

のケーブルを接続可能な構造)である場合、ボルトが挿通される丸孔を有する羽子板状の端子部が直結端末52aに設けられており、現状では、そのような形状の直結端末52aにバイパスケーブル57を繋ぐための接続ケーブル56が存在しないという課題があった。
【0003】
このような課題に対処するものとして、例えば、特許文献1には「ケーブル用アダプタ」という名称で、受電設備にバイパスケーブルを直接接続した上で仮送電を行うバイパスケーブルに用いられるアダプタに関する発明が開示されている。
特許文献1に開示された発明は、1枚の羽子板端子板又は電気的かつ機械的に接続された2枚の羽子板端子板を有する羽子板端子板ユニットと、一部が羽子板端子板ユニットに対して電気的かつ機械的に連結されて他部がケーブル端部に対して電気的かつ機械的に着脱可能に連結されたプラグイン端末を備えたことを特徴としている。
このような構造によれば、仮送電工事を行う際に、バイパスケーブルを接続する相手方機器の端子形状が羽子板端子板である場合であっても接続作業を簡略化することが可能である。
【0004】
また、特許文献2には、「バイパスケーブル用アダプタ」という名称で地中配電機器のモールド型変圧変流器のリード線を接続する際に用いられるバイパスケーブルのアダプタに関する発明が開示されている。
特許文献2に開示された発明は、端部内壁にねじ溝が刻設されるとともに、内部にバイパスケーブル終端部の導体接続端子を受け入れる弾性リングが設けられた筒状本体部と、この筒状本体部から水平方向に延設されるとともに、上面中央部にリード線を受けるためのV溝が形成された羽子板部と、羽子板部のV溝に対向するように、互いに大きさの異なるリード線押さえ用V溝が上下面に形成された押え板を備えた構造となっている。
このような構造によれば、モールド型変圧変流器等のリード線を羽子板部と押え板により挟んで、締付・固定する方式であるため、取付作業を容易に行うことができる。
【0005】
さらに、特許文献3には、「バイパスケーブル終端部」という名称で多回路開閉器等の地中配電機器に接続する際に用いられるバイパスケーブルの終端部に関する発明が開示されている。
特許文献3に開示された発明は、所定の角度傾斜した状態で取り付けられた羽子板部を有する圧縮端子と、この圧縮端子をケーブル導体の端部に固定して端部全体をゴムによって一体的にモールドしてなる絶縁カバーを備えた構造となっている。
このような構造によれば、羽子板部が傾斜しているため、機器側に固定したり、機器の開口から引き出したりする際に、折り曲げられるバイパスケーブル終端部の許容曲げ半径を十分に大きく取ることができる。これにより、ケーブルの引き回しが容易になるとともに、ケーブル自体に損傷を与えるおそれもなくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2014-143830号公報
特開平6-351146号公報
特開平6-351145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示された発明では、相手方機器の端子が羽子板状をなしている場合でも接続作業を容易に行うことができるものの、相手方機器の端子に連結された部分が露出しているため、安全性が低いという課題があった。
また、特許文献2に開示された発明では、モールド型変圧変流器などのように端子部がリード線を有する場合でも接続することができるものの、相手方機器が羽子板状の端子部を有し、この端子部に対してボルト締結用の一対の丸孔が長手方向と平行に設けられている場合には、接続することができないという課題があった。また、相手方機器の端末にリード線を挟むようにして取り付けられた羽子板部が露出した状態となるため、作業者が感電してしまうおそれがある。
さらに、特許文献3に開示された発明では、地中配電機器に接続された圧縮端子の羽子板部が露出した状態となるため、安全性が低いという課題があった。
【0008】
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、羽子板状の端子部を有する路上機器に対し、安全かつ容易に接続することが可能な仮送電ケーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、第1の発明は、円形のボルト締結孔を有する羽子板状端子部が設けられた路上機器の直結端末に接続される仮送電ケーブルであって、導体の外周に絶縁被覆が設置されたケーブル本体と、このケーブル本体に一端が接続されてボルトを用いて羽子板状端子部に固定されるスリーブと、このスリーブがケーブル本体に接続された箇所を覆うように設置されたストレスコーンと、絶縁性を有する弾性材からなり、スリーブに設置されるスリーブカバーと、を備え、スリーブは、ボルト挿通孔を有する羽子板状の端子部と、この端子部の一端に設けられてケーブル本体の導体の先端部分に接合される接合部と、からなり、スリーブカバーは、スリーブの端子部を路上機器の羽子板状端子部に接続された状態で被覆可能に形成されていることを特徴とする。
第1の発明においては、スリーブの端子部が羽子板状をなしているため、この端子部を路上機器の直結端末に設けられた羽子板状端子部にボルトを用いて固定することにより、スリーブが設けられている端末が当該路上機器の直結端末に対して容易に接続されるという作用を有する。また、スリーブが路上機器の直結端末に接続された状態のまま、スリーブカバーによって覆われるため、第三者や小動物が接触して感電するおそれがない。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、スリーブのボルト挿通孔の輪郭線が2つの円弧によって形成されるダルマ型をなしていることを特徴とする。
第2の発明においては、第1の発明の作用に加え、ダルマ型を曲率半径の異なる2つの円弧で形成すると、路上機器の直結端末にスリーブを固定する際に2種類のボルトが使用可能になるという作用を有する。また、路上機器の羽子板状端子部が一対のボルト締結孔を有している場合には、スリーブに一対のボルト挿通孔を設けることで、一対のボルト締結孔のピッチが異なる2種類の羽子板状端子部を備えた路上機器に対して使用できるという作用を有する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

中国電力株式会社
業務依頼支援システム
13日前
中国電力株式会社
要領書作成支援システム
8日前
中国電力株式会社
情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
8日前
中国電力株式会社
排水ピット液位管理装置および排水ピット液位管理方法
4日前
個人
静電モータ
4日前
個人
通電確認器具
11日前
株式会社アイシン
制御装置
13日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
20日前
株式会社ExH
接触ユニット
8日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
20日前
株式会社東光高岳
開閉器
19日前
株式会社アイシン
ロータ
21日前
株式会社アイシン
車両用駆動装置
4日前
株式会社アイシン
モータ装置
21日前
トヨタ自動車株式会社
積層コア
4日前
株式会社豊田自動織機
回転電機のロータ
11日前
株式会社豊田自動織機
回転電機のロータ
4日前
株式会社高砂製作所
力率改善回路
8日前
日産自動車株式会社
ロータ
4日前
住友電装株式会社
電気接続箱
11日前
アズビル株式会社
配線確認システム
4日前
三菱電機株式会社
半導体装置
19日前
住友電装株式会社
電気接続箱
12日前
住友電装株式会社
電気接続箱
12日前
住友電装株式会社
電気接続箱
8日前
住友電装株式会社
電気接続箱
12日前
富士電機株式会社
電力変換装置
11日前
株式会社ダイヘン
電力システム
8日前
ミネベアミツミ株式会社
モータ
19日前
株式会社ダイヘン
電力システム
8日前
本田技研工業株式会社
回転電機
11日前
株式会社ジェイテクト
制御装置
11日前
株式会社豊田自動織機
回転電機
8日前
ダイハツ工業株式会社
クレードル装置
11日前
トヨタ自動車株式会社
電動車両
11日前
トヨタ自動車株式会社
電動車両
4日前
続きを見る