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公開番号
2024118793
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-02
出願番号
2023025292
出願日
2023-02-21
発明の名称
LNGタンクのパージ方法
出願人
川崎重工業株式会社
代理人
弁理士法人有古特許事務所
主分類
F17C
9/00 20060101AFI20240826BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約
【課題】効率的にタンク内を窒素ガスで置換することが可能なLNGタンクのパージ方法を提供する。
【解決手段】LNGタンクのパージ方法は、LNGタンク内のタンク下部へ窒素ガスよりも比重の小さい置換ガスを供給するとともに、タンク下部から排気して、タンク内を置換ガスで置換すること、タンク内を置換ガスで置換した後、タンク下部へ窒素ガスを供給するとともに、タンク上部から排気して、タンク内を窒素ガスで置換すること、を含む。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
LNGタンク内のタンク下部へ窒素ガスよりも比重の小さい置換ガスを供給するとともに、前記タンク下部から排気して、タンク内を前記置換ガスで置換すること、
タンク内を前記置換ガスで置換した後、前記タンク下部へ窒素ガスを供給するとともに、タンク上部から排気して、タンク内を窒素ガスで置換すること、を含む、
LNGタンクのパージ方法。
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
タンク内を前記窒素ガスで置換した後、前記タンク上部へ空気を供給するとともに、前記タンク下部から排気して、タンク内を空気で置換すること、を更に含む、
請求項1に記載のLNGタンクのパージ方法。
【請求項3】
前記置換ガスは、常温のメタンガスである、
請求項1又は2に記載のLNGタンクのパージ方法。
【請求項4】
前記置換ガスは、前記LNGタンク又は他のLNGタンクで自然気化により生じた気化ガスである、
請求項1又は2に記載のLNGタンクのパージ方法。
【請求項5】
前記置換ガスは、前記タンク下部から排出された気化ガスとメタンガスとの混合気体である、
請求項1又は2に記載のLNGタンクのパージ方法。
【請求項6】
前記タンク下部からの排気を、前記タンク下部に開口部を有する仮設配管を通じて行う、
請求項1又は2に記載のLNGタンクのパージ方法。
【請求項7】
タンクに仮設されたサンプリング配管によってタンク内の高さの異なる複数の位置でサンプリングを行い、サンプリングされた気体の少なくとも1つの成分濃度を検出する、
請求項1又は2に記載のLNGタンクのパージ方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、液化天然ガス(以下、LNG)を貯蔵するLNGタンクにおいて、タンク内をパージする方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
LNGタンクのメンテナンスに先立って行われるパージ作業では、一般に、タンク内のLNGの払い出し、残液の蒸発、タンク内の窒素ガス置換、及び、タンク内の空気置換の順に工程が進行する。
【0003】
LNGには、メタンだけではなく、エタン、プロパン、及びブタンなどの重質成分が含まれている。定常運転中のLNGタンク内で発生する気化ガス(以下、BOG)の成分は大部分がメタンである。パージ作業開始時のLNGタンク底部には重質成分を多く含む残液が存在することがある。特許文献1では、LNGタンクの残液を排出する方法が開示されている。
【0004】
特許文献1に開示されたLNGタンクの残液排出方法では、先ず、タンク内部に常温に温められたメタンガスが供給される。このメタンガスによってタンク底部の重質成分が強制的に気化され、この重質成分の気化ガスはメタンガスで希釈されて、メタンガスと重質成分の気化ガスが混合したBOGとなってタンク内部に充満する。タンク内が上記のBOGで満たされた状態となったらメタンガスの供給が停止され、その後、タンク内のガスが窒素ガスに一旦置換されてから、更に、この窒素ガスが空気に置換される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平10-185096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
LNGタンクに残留しているLNGが気化すると、比重の違いによってプロパンガス及びブタンガスからなるプロパン・ブタン層、エタンガスからなるエタン層、及び、メタンから成るメタン層が形成される。この状態でLNGタンク内を窒素ガスに置換する場合に、以下のような理由から理想的なピストンフローを形成することが難しい。第1に、エタンガスの比重(1.049)と窒素ガスの比重(0.967)が近いことから、LNGタンク内に供給された窒素ガスがエタン層で拡散して、置換のために多量の窒素ガスが必要となる。第2に、プロパンガスの比重(1.56)及びブタンガスの比重(2.09)は窒素ガスの比重よりも著しく大きいことから、プロパン・ブタン層がタンク底部に滞留してしまう。ここで、比重は標準状態(0℃、101523Pa)における或る物質の質量の、それと同じ体積の空気の質量に対する比を表す。理想的なピストンフローが形成されると、窒素ガスの気流がピストンのように動いてタンク内の残留気体を押し出し、効率よくタンク内を窒素ガス置換できる。理想的なピストンフローを形成するためには、窒素ガス置換作業開始時のLNGタンク内が窒素ガスよりも比重の小さいガスで充填された状態であることが望ましい。
【0007】
以上の事情に鑑み、本開示では、LNGタンク内をパージする方法であって、効率的にタンク内を窒素ガス置換できるものを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係るLNGタンクのパージ方法は、
LNGタンク内のタンク下部へ窒素ガスよりも比重の小さい置換ガスを供給するとともに、前記タンク下部から排気して、タンク内を前記置換ガスで置換すること、
タンク内を前記置換ガスで置換した後、前記タンク下部へ窒素ガスを供給するとともに、タンク上部から排気して、タンク内を窒素ガスで置換すること、を含むものである。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、効率的にタンク内を窒素ガスで置換することが可能なLNGタンクのパージ方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係るパージ方法が適用されるLNGタンクの概略構成を示す図である。
図2は、パージ作業開始時のLNGタンクを示す図である。
図3は、パージ作業の流れ図である。
図4は、置換ガス置換中のLNGタンクの変形例を示す図である。
図5は、窒素ガス置換中のLNGタンクを示す図である。
図6は、空気置換中のLNGタンクを示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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