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公開番号
2024117155
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-29
出願番号
2023023085
出願日
2023-02-17
発明の名称
膜電極接合体の製造方法及び燃料電池の製造方法
出願人
国立大学法人金沢大学
,
株式会社ジェイテクト
代理人
弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類
H01M
8/1004 20160101AFI20240822BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】燃料及び/または酸化剤のクロスリークの発生を抑制することができる膜電極接合体の製造方法を提供する。
【解決手段】膜電極接合体は、電解質膜と、電解質膜の両面上に設けられた触媒膜と、2つの触媒膜のうち少なくとも一方の触媒膜上に設けられたカーボンクロスと、を有している。膜電極接合体の製造方法は、カーボンクロスに触媒と電解質とを含む触媒組成物を塗布する塗布工程S1と、塗布工程S1において得られたカーボンクロスを120℃以上160℃以下の温度で加熱しながらプレスし、触媒組成物中の電解質を一体化させて触媒膜にするカーボンクロスプレス工程S2と、カーボンクロスプレス工程S2において得られたカーボンクロスと電解質膜とを接合し、膜電極接合体を作製する接合工程と、を有している。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
電解質膜と、前記電解質膜の両面上に設けられた触媒膜と、2つの前記触媒膜のうち少なくとも一方の触媒膜上に設けられたカーボンクロスと、を備えた膜電極接合体の製造方法であって、
前記カーボンクロスに触媒と電解質とを含む触媒組成物を塗布する塗布工程と、
前記塗布工程において得られた前記カーボンクロスを120℃以上160℃以下の温度で加熱しながらプレスし、前記触媒組成物中の前記電解質を一体化させて前記触媒膜にするカーボンクロスプレス工程と、
前記カーボンクロスプレス工程において得られた前記カーボンクロスと前記電解質膜とを接合し、前記膜電極接合体を作製する接合工程と、を有する、膜電極接合体の製造方法。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
前記カーボンクロスプレス工程において、前記カーボンクロスを140℃以上160℃以下の温度で加熱しながらプレスする、請求項1に記載の膜電極接合体の製造方法。
【請求項3】
前記カーボンクロスプレス工程において、前記カーボンクロスを0.6MPa以上2.6MPa以下の圧力でプレスする、請求項1に記載の膜電極接合体の製造方法。
【請求項4】
前記膜電極接合体の製造方法は、さらに、前記電解質膜を120℃以上160℃以下の温度で加熱しながらプレスする電解質膜プレス工程を有しており、前記接合工程において、前記電解質膜プレス工程を行った前記電解質膜と前記カーボンクロスとを接合する、請求項1に記載の膜電極接合体の製造方法。
【請求項5】
前記電解質膜プレス工程において、前記電解質膜を140℃以上160℃以下の温度で加熱しながらプレスする、請求項4に記載の膜電極接合体の製造方法。
【請求項6】
前記電解質膜プレス工程において、前記電解質膜を0.2MPa以上0.7MPa以下の圧力でプレスする、請求項4に記載の膜電極接合体の製造方法。
【請求項7】
前記接合工程において、前記カーボンクロスと前記電解質膜とを135℃以上165℃以下の温度で加熱しながらプレスすることにより両者を接合する、請求項1~6のいずれか1項に記載の膜電極接合体の製造方法。
【請求項8】
前記接合工程において、前記カーボンクロスと前記電解質膜とを0.6MPa以上2.6MPa以下の圧力でプレスすることにより両者を接合する、請求項1~6のいずれか1項に記載の膜電極接合体の製造方法。
【請求項9】
請求項1~6のいずれか1項に記載の膜電極接合体の製造方法により膜電極接合体を作製し、
前記膜電極接合体を用いて燃料電池を組み立てる、燃料電池の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、膜電極接合体の製造方法及び燃料電池の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
固体高分子形燃料電池等の燃料電池は、電解質膜と、電解質膜の一方の面上に設けられたアノードと、電解質膜の他方の面上に設けられたカソードと、を含む膜電極接合体を有している。燃料電池は、膜電極接合体のアノードに燃料を供給するとともに、カソードに酸化剤を供給することにより、アノードとカソードとの間に起電力を生じさせ、発電を行うことができる。また、膜電極接合体には、燃料や酸化剤を拡散させ、アノードやカソードにおける電極反応を促進する目的で、導電性多孔質からなる拡散層が設けられていることがある。
【0003】
拡散層を備えた膜電極接合体の製造方法として、例えば特許文献1には、高分子電解質膜を含む被接合シートと、接合層を含む接合シートを、前記被接合シートと前記接合シートの接合層とが接触した状態で連続的に加圧する予備加圧工程と、前記予備加圧工程を経た前記被接合シートと前記接合シートとを、加熱を伴って連続的に加圧する加熱加圧工程と、を有する高分子電解質膜を含む接合体の製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2017/086304号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、直接メタノール形燃料電池や直接ギ酸形燃料電池などの液体燃料を用いる燃料電池においては、拡散層に導電性炭素繊維の織物であるカーボンクロスが用いられることがある。しかし、カーボンクロスは、炭素繊維の織目に由来する周期的なうねりを有している。また、カーボンクロスを構成する炭素繊維の端部がカーボンクロスの端縁よりも内側に存在すると、炭素繊維の端部がカーボンクロスから突出することがある。
【0006】
そのため、カーボンクロスと電解質膜とを接合すると、カーボンクロスの周期的なうねりやカーボンクロスから突出した炭素繊維の端部によって電解質膜に局所的に高い応力が加わりやすくなる。そして、電解質膜に局所的に高い応力が加わると、燃料及び/または酸化剤が電解質膜を通過し、一方の電極側から他方の電極側に漏出するクロスリークと呼ばれる現象が生じやすくなる。
【0007】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、燃料及び/または酸化剤のクロスリークの発生を抑制することができる膜電極接合体の製造方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、前記電解質膜の両面上に設けられた触媒膜と、2つの前記触媒膜のうち少なくとも一方の触媒膜上に設けられたカーボンクロスと、を備えた膜電極接合体の製造方法であって、
前記カーボンクロスに触媒と電解質とを含む触媒組成物を塗布する塗布工程と、
前記塗布工程において得られた前記カーボンクロスを120℃以上160℃以下の温度で加熱しながらプレスし、前記触媒組成物中の前記電解質を一体化させて前記触媒膜にするカーボンクロスプレス工程と、
前記カーボンクロスプレス工程において得られた前記カーボンクロスと前記電解質膜とを接合し、前記膜電極接合体を作製する接合工程と、を有する、膜電極接合体の製造方法にある。
【発明の効果】
【0009】
前記膜電極接合体の製造方法では、まず、塗布工程を行い、カーボンクロスの片面に触媒組成物を塗布する。その後のカーボンクロスプレス工程において、カーボンクロスを前記特定の範囲の加熱温度で加熱しつつプレスすることにより、触媒組成物中の電解質を軟化させ、一体化することができる。さらに、カーボンクロスプレス工程において軟化した電解質は、カーボンクロスから突出した炭素繊維の端部を巻き込みつつカーボンクロスの織目の凹部や炭素繊維間の隙間に充填される。以上の結果、カーボンクロスプレス工程において、カーボンクロス上に平滑な表面を有する触媒膜を形成することができる。
【0010】
そして、接合工程において、カーボンクロス上の触媒膜を電解質膜と接合することにより、膜電極接合体に加わる応力を低減することができる。その結果、燃料及び/または酸化剤のクロスリークを抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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