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公開番号2024117100
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-29
出願番号2023022983
出願日2023-02-17
発明の名称乾式メタン発酵システム及び乾式メタン発酵方法
出願人個人,三芦商事株式会社
代理人個人,個人
主分類B09B 3/65 20220101AFI20240822BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】本発明の課題は、メタンの生成効率を向上させた乾式メタン発酵システム及び乾式メタン発酵方法を提供することである。
【解決手段】本発明の乾式メタン発酵システムは、有機物を分解して揮発性脂肪酸を生成する第1発酵槽と、前記揮発性脂肪酸を分解して酢酸を生成する第2発酵槽を有することを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
有機物を分解して揮発性脂肪酸を生成する第1発酵槽と、前記揮発性脂肪酸を分解して酢酸を生成する第2発酵槽と、を有する
ことを特徴とする乾式メタン発酵システム。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記有機物の水分量を75%以下に調整する第1調整手段を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の乾式メタン発酵システム。
【請求項3】
前記第1調整手段が、過熱水蒸気装置、亜臨界装置又は真空装置である
ことを特徴とする請求項2に記載の乾式メタン発酵システム。
【請求項4】
前記第1調整手段が、赤外線炉により発生する水蒸気を用いる
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の乾式メタン発酵システム。
【請求項5】
水分量を75%以下に調整した前記有機物を膨張させる膨張手段を有する
ことを特徴とする請求項2に記載の乾式メタン発酵システム。
【請求項6】
前記第1発酵槽内の温度を調整する第2調整手段を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の乾式メタン発酵システム。
【請求項7】
前記第2発酵槽で生成された酢酸と水素資化性メタン生成菌を用いてメタンを生成する水素資化性メタン生成槽を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の乾式メタン発酵システム。
【請求項8】
メタン及び二酸化炭素を含有するバイオガスと前記水素資化性メタン生成菌を前記水素資化性メタン生成槽内で混合する混合手段を有する
ことを特徴とする請求項7に記載の乾式メタン発酵システム。
【請求項9】
ギ酸を前記水素資化性メタン生成槽へ供給する第1供給手段を有する
ことを特徴とする請求項7に記載の乾式メタン発酵システム。
【請求項10】
水素を前記水素資化性メタン生成槽へ供給する第2供給手段を有する
ことを特徴とする請求項7に記載の乾式メタン発酵システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、乾式メタン発酵システム及び乾式メタン発酵方法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
天然ガスは、エネルギー源として利用されている化石燃料の中で、燃焼時のCO

排出量が最も少なく、環境にやさしいとされている。天然ガスの主な成分は、メタンである。メタンの生成の作用機構は、地下の堆積層中に生息していたプランクトンや有機物が、長い年月を経て地熱により分解され生成する熱分解作用が考えられる。また、地下に常在している微生物により分解され生成する生分解作用が考えられる。
【0003】
この作用機構に基づき、家畜排せつ物や生ごみなどの廃棄物をメタン発酵させ、発酵熱やバイオガスなどを回収し、エネルギーとして利用する技術の開発が進められている。
【0004】
EU Renewable Energy Directive 2009の報告では、化石燃料を使用する場合と比較して、肥料から得られるメタンを使用することにより、CO

排出量を削減できる。その削減量は、湿式肥料では84%、乾式肥料では86%である。
【0005】
また、メタン発酵は、嫌気性条件を維持するため、密閉された槽(タンク)内で処理を行う。これにより、悪臭の拡散を回避できる。
【0006】
メタン発酵で得られるバイオガスは、おおよそ、55~60%の範囲内のメタン、35~40%の範囲内の二酸化炭素、2%の硫化水素、2%以下の窒素、2%以下の酸素、及び1%以下の水素で構成されている。そのため、近年では、バイオガスにおけるメタンの占める割合を高め、CO

排出量をより削減する方法が検討されている。
【0007】
特許文献1では、嫌気性処理における高級脂肪酸の分解効率を高める技術が開示されている。しかし、当該技術は、高級脂肪酸特有の、嫌気性処理条件下でβ酸化により低分子化されにくいという問題に対するものであり、有機物全般において分解効率を高める技術が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2020-104116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、メタンの生成効率を向上させた乾式メタン発酵システム及び乾式メタン発酵方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討した結果、有機物を分解して揮発性脂肪酸を生成する槽と、揮発性脂肪酸を分解して酢酸を生成する槽を分けることにより、メタンの生成効率を向上できることを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
(【0011】以降は省略されています)

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