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公開番号
2024110059
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-15
出願番号
2023014400
出願日
2023-02-02
発明の名称
ボイラの腐食抑制装置及び方法
出願人
JFEエンジニアリング株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F22B
37/00 20060101AFI20240807BHJP(蒸気発生)
要約
【課題】ボイラの腐食の抑制と排ガスの無害化を同時になすことができるボイラの腐食抑制装置を提供する。
【解決手段】廃棄物焼却炉1の排ガスを熱回収するボイラ2から排出される排ガスに含まれる煤塵を除去する第1集塵装置4と、煤塵を除去した排ガスからSOxを選択的に分離するSOx分離装置5,6と、SOx分離装置によってSOxを分離した後の排ガスからHCl、水銀、又はダイオキシン類の少なくとも一つを除去する第2集塵装置7と、SOx分離装置5,6によって分離されたSOxをボイラ2及び/又は廃棄物焼却炉1に吹き込む吹込み装置9と、を備えるボイラの腐食抑制装置である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
廃棄物焼却炉の排ガスを熱回収するボイラから排出される排ガスに含まれる煤塵を除去する第1集塵装置と、
煤塵を除去した排ガスからSOxを選択的に分離するSOx分離装置と、
前記SOx分離装置によってSOxを分離した後の排ガスからHCl、水銀、又はダイオキシン類の少なくとも一つを除去する第2集塵装置と、
前記SOx分離装置によって分離されたSOxを前記ボイラ及び/又は前記廃棄物焼却炉に吹き込む吹込み装置と、を備えるボイラの腐食抑制装置。
続きを表示(約 260 文字)
【請求項2】
前記SOx分離装置は、再生可能な吸着材を備えることを特徴とする請求項1に記載のボイラの腐食抑制装置。
【請求項3】
廃棄物焼却炉の排ガスを熱回収するボイラから排出される煤塵を除去する工程と、
煤塵を除去した排ガスからSOxを選択的に分離する工程と、
SOxが分離された排ガスからHCl、水銀、又はダイオキシン類の少なくとも一つを除去する工程と、
分離されたSOxを前記ボイラ及び/又は前記廃棄物焼却炉に吹き込む工程と、を備えるボイラの腐食抑制方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物焼却炉から排出される排ガスから熱を回収するボイラの腐食抑制装置及び方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
都市ごみ等の廃棄物を焼却する廃棄物焼却炉には、廃棄物焼却炉から排出される排ガスから熱を回収するボイラが設けられる。ボイラは、煙道を構成する水冷壁と、煙道に配置される過熱器を備える。水冷壁は、水を加熱して蒸気を発生させる。過熱器は、蒸気を過熱して過熱蒸気にする。過熱蒸気は、蒸気タービンに供給される。
【0003】
廃棄物には、プラスチック等の含塩素樹脂が含まれる。このため、廃棄物を燃焼させると、HClガスやCl
2
ガスが発生し、ボイラの過熱器の伝熱管群の表面にHClガスやCl
2
ガスに起因する塩素分を含んだ燃焼灰が堆積する。この塩素分を含んだ燃焼灰は、ボイラの過熱器を腐食させるという問題がある。
【0004】
ボイラの過熱器の腐食を抑制するために、ボイラの排ガス中のSOx濃度を高める試みがなされている。例えば特許文献1には、SO
2
ボンベに貯蔵したSO
2
をボイラの過熱器の上流側に吹き込み、SO
2
濃度を高める技術が開示されている。吹き込んだSO
2
は過熱器に付着した燃焼灰に吸着されるので、過熱器の腐食を抑制できる。
【0005】
また、特許文献2には、同目的を達成するため、硫黄分を含む廃タイヤ等を廃棄物燃料に混ぜ、燃焼灰中に硫黄分による硫化物を生成させる技術が開示されている。燃焼灰中に硫化物を生成させることにより、燃焼灰中の塩素分の濃度が下がるので、過熱器の腐食を抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平6-180104号公報
特許第4284251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来のボイラの腐食抑制装置においては、系内にSを含む添加物(SO
2
、廃タイヤ)を加えるので、処理設備への負荷が増大したり、飛灰等の特別な管理が必要な廃棄物量が増加するなどの問題が生じたり、吹込み物確保のためのコストが増大したりするので、実現性に乏しい。
【0008】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ボイラの腐食の抑制と排ガスの無害化を同時になすことができるボイラの腐食抑制装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、廃棄物焼却炉の排ガスを熱回収するボイラから排出される排ガスに含まれる煤塵を除去する第1集塵装置と、煤塵を除去した排ガスからSOxを選択的に分離するSOx分離装置と、前記SOx分離装置によってSOxを分離した後の排ガスからHCl、水銀、又はダイオキシン類の少なくとも一つを除去する第2集塵装置と、前記SOx分離装置によって分離されたSOxを前記ボイラ及び/又は前記廃棄物焼却炉に吹き込む吹込み装置と、を備えるボイラの腐食抑制装置である。
【0010】
本発明の他の態様は、廃棄物焼却炉の排ガスを熱回収するボイラから排出される煤塵を除去する工程と、煤塵を除去した排ガスからSOxを選択的に分離する工程と、SOxが分離された排ガスからHCl、水銀、又はダイオキシン類の少なくとも一つを除去する工程と、分離されたSOxを前記ボイラ及び/又は前記廃棄物焼却炉に吹き込む工程と、を備えるボイラの腐食抑制方法である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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