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公開番号2024170077
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-06
出願番号2023087037
出願日2023-05-26
発明の名称蒸気供給システム及び蒸気供給方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F22B 1/16 20060101AFI20241129BHJP(蒸気発生)
要約【課題】熱交換器の交換が容易な蒸気供給システムを提供する。
【解決手段】蒸気供給システム1Bは、水を負圧に減圧して負圧水を生成する流量調整弁7と、負圧水と温水とを熱交換させて100℃未満の負圧蒸気を生成する第1熱交換器9と、を備えている。第1熱交換器9で生成した100℃未満の負圧蒸気を蒸気圧縮機10でさらに圧縮して熱利用先に供給する。これにより、正圧とされた蒸気を熱利用先に対して供給することで、100℃未満の熱を供給することができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
水供給部から供給された水を負圧に減圧して負圧水を生成する減圧部と、
前記負圧水と温水とを熱交換させて負圧蒸気を生成する第1熱交換器と、
を備えている蒸気供給システム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記第1熱交換器で生成された負圧蒸気を圧縮する蒸気圧縮機を備えている請求項1に記載の蒸気供給システム。
【請求項3】
前記第1熱交換器に接続され、熱利用先と熱交換させることによって該負圧蒸気の凝縮水を生成する第2熱交換器と、
前記第2熱交換器から導かれた前記凝縮水を前記減圧部へ供給する前記水供給部と、
を備えている請求項1又は2に記載の蒸気供給システム。
【請求項4】
前記水供給部は、前記第2熱交換器から導かれた前記凝縮水を前記減圧部へ移送する水ポンプを備えている請求項3に記載の蒸気供給システム。
【請求項5】
前記水供給部は、前記第2熱交換器から導かれた前記凝縮水を大気に開放する水槽と、
該水槽内に貯留されて大気圧とされた前記凝縮水を前記減圧部へ導く水供給配管と、
を備えている請求項3に記載の蒸気供給システム。
【請求項6】
前記第1熱交換器を流通する温水が循環する温水循環経路と、
前記第1熱交換器から導かれた温水を加熱する温水加熱熱交換器と、
前記温水加熱熱交換器へ供給する加熱媒体としての冷媒を供給するヒートポンプと、
を備え、
前記ヒートポンプは、
冷媒を循環させる冷媒循環経路と、
前記温水加熱熱交換器に供給する冷媒を圧縮する圧縮機と、
前記温水加熱熱交換器にて熱交換した後の冷媒を減圧する膨張弁と、
前記膨張弁で減圧した冷媒と熱源媒体と熱交換して該冷媒を蒸発させる蒸発器と、
を備えている請求項1に記載の蒸気供給システム。
【請求項7】
前記第1熱交換器を流通する温水が循環する温水循環経路と、
前記第1熱交換器から導かれた温水を加熱する温水加熱熱交換器と、
前記温水加熱熱交換器へ供給する加熱媒体としての冷媒を供給するヒートポンプと、
を備え、
前記ヒートポンプは、高段側ヒートポンプと低段側ヒートポンプとを備え、
前記高段側ヒートポンプは、
冷媒を循環させる高段側冷媒循環経路と、
前記温水加熱熱交換器に供給する冷媒を圧縮する高段側圧縮機と、
前記温水加熱熱交換器にて熱交換した後の冷媒を減圧する高段側膨張弁と、
前記高段側膨張弁で減圧した冷媒を蒸発させる高段側蒸発器と、
を備え、
前記低段側ヒートポンプは、
冷媒を循環させる低段側冷媒循環経路と、
前記高段側蒸発器に供給する冷媒を圧縮する低段側圧縮機と、
前記高段側蒸発器にて熱交換した後の冷媒を減圧する低段側膨張弁と、
前記低段側膨張弁で減圧した冷媒と熱源媒体と熱交換して該冷媒を蒸発させる低段側蒸発器と、
を備えている請求項1に記載の蒸気供給システム。
【請求項8】
前記温水循環経路には、温水の顕熱を蓄える蓄熱体が設けられ、
前記ヒートポンプは、除霜のための逆サイクル運転が可能とされている請求項6又は7に記載の蒸気供給システム。
【請求項9】
減圧部で水を負圧に減圧して負圧水を生成する減圧工程と、
前記負圧水と温水とを熱交換させて負圧蒸気を生成する第1熱交換工程と、
を有している蒸気供給方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、蒸気供給システム及び蒸気供給方法に関するものである。
続きを表示(約 980 文字)【背景技術】
【0002】
近年のカーボンニュートラル化へ向けた取り組みは、産業分野においても活発に行われている。産業分野では、消費エネルギーの約85%が熱利用とされている。熱供給を行う主要熱源として従来から燃料焚きボイラが使用されている。これに対し、脱炭素化のためヒートポンプによる代替が鋭意検討されている。
【0003】
ヒートポンプによる蒸気生成としては、負圧蒸気を生成することが知られている(例えば特許文献1)。100℃未満の低温で加温することで蒸気を生成できるので、省エネルギーの点で有利である。
【0004】
また、工場の各プロセスに蒸気を供給する場合、650kW程度の燃料焚きボイラを工場の一箇所にまとめて設置し、ヘッダを介して各プロセスに蒸気を分配する集中配置方式が多用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-102062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、熱交換器で負圧蒸気を生成する際に冷媒を用いた加熱を行っている。しかし、水(負圧蒸気)が流れる経路と冷媒が流れる経路とを有する熱交換器を用いる必要があり、熱交換器の交換が困難となるおそれがある。
【0007】
また、上述した集中配置方式に代えて、蒸気の利用側と供給側の能力を一対一対応させて、各プロセスの近傍に機器設置する分散配置とすれば、集中配置方式のような蒸気搬送ロスを減少させることができる。
【0008】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、熱交換器の交換が容易な蒸気供給システム及び蒸気供給方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、分散配置が実現可能とされた蒸気供給システム及び蒸気供給方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の一態様に係る蒸気供給システムは、水供給部から供給された水を負圧に減圧して負圧水を生成する減圧部と、前記負圧水と温水とを熱交換させて負圧蒸気を生成する第1熱交換器と、を備えている。
(【0011】以降は省略されています)

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