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公開番号2024064242
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-14
出願番号2022172686
出願日2022-10-27
発明の名称蒸気発生器
出願人株式会社豊田中央研究所
代理人個人,個人
主分類F22B 1/02 20060101AFI20240507BHJP(蒸気発生)
要約【課題】沸点よりも少し高い低温熱源を用いた上で、蒸気を安定的かつ高応答に生成する。
【解決手段】蒸気発生器は、流体が流通する第1流路と、第1流路内に配置された構造物と、を有する噴霧蒸発部と、第1流路の上流側に配置される第2流路と、第2流路内に形成され、第2流路の一部分の断面積を前記第1流路の断面積よりも小さくする噴霧化部と、を有する流体噴霧化部と、第1流路内および第2流路内を流通する流体を加熱する加熱部と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
蒸気発生器であって、
流体が流通する第1流路と、前記第1流路内に配置された構造物と、を有する噴霧蒸発部と、
前記第1流路の上流側に配置される第2流路と、前記第2流路内に形成され、前記第2流路の一部分の断面積を前記第1流路の断面積よりも小さくする噴霧化部と、を有する流体噴霧化部と、
前記第1流路内および前記第2流路内を流通する流体を加熱する加熱部と、
を備える、蒸気発生器。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の蒸気発生器であって、
前記噴霧化部は、上流側から下流側に向かって、前記第2流路の一部分の断面積が徐々に小さくなる傾斜部と、前記傾斜部の下流側端部から下流側に向けて流通する流体が前記第1流路の内周部と接触しないように、前記傾斜部の下流側端部と前記内周部との間に形成される段差部とを有している、蒸気発生器。
【請求項3】
請求項2に記載の蒸気発生器であって、
前記構造物は、前記内周部との間に螺旋状の流路を形成する流路形成部材である、蒸気発生器。
【請求項4】
請求項3に記載の蒸気発生器であって、
前記流路形成部材は、
前記内周部との間に、第1の方向の旋回流を発生させる螺旋状の流路を形成する第1流路形成部と、
前記第1流路形成部の下流側に接続されて、前記内周部との間に、前記第1の方向とは逆方向の旋回流を発生させる螺旋状の流路を形成する第2流路形成部と、を有する、蒸気発生器。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の蒸気発生器であって、さらに、
前記第1流路内および前記第2流路内において、環状流から噴霧流へと変化する境界における液体と蒸気との合計の流量に対する蒸気の流量の割合を算出する算出部と、
前記噴霧化部が前記境界よりも上流側に位置するように、前記算出部により算出される前記割合を用いて、前記蒸気発生器に供給される流体の流量を制御する前記流量制御部と、
を備える、蒸気発生器。
【請求項6】
請求項5に記載の蒸気発生器であって、
前記算出部は、前記噴霧化部における最小の断面積を、前記第2流路の上流側における入口の断面積で除した面積比であって、前記蒸気発生器に供給される流体の流量に応じて、前記第1流路の下流側から液滴が流出しない面積比の範囲を算出し、
前記流量制御部は、前記面積比に応じて、前記第1流路の下流側から液滴が流出しない範囲で、前記蒸気発生器に供給される流体の流量を制御する、蒸気発生器。
【請求項7】
請求項3に記載の蒸気発生器であって、さらに、
前記流路形成部材の上流側の中心の温度と、前記流路形成部材の前記上流側と流路長さに沿って同じ位置にある前記第1流路を形成する管壁の温度と、の温度差を取得する温度差取得部と、
前記流路形成部材の厚みと、前記流路長さに沿った前記流路形成部材の長さと、前記蒸気発生器に供給される流体の流量と、を用いて、前記流路形成部材が液体の流体を蒸発させる際の前記流路形成部材の温度の低下分を算出する算出部と、
前記低下分が、前記温度差取得部により取得された温度差よりも小さくなるように、前記蒸気発生器に供給される液体の流量を制御する流量制御部と、
を備える、蒸気発生器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気発生器に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
高温水蒸気を電気分解することにより水素を製造するSOEC(Solid Oxide Electrolyser Cell:固体酸化物形電解セル)が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された水素製造装置では、外部熱源である原子炉から供給される900℃の熱との熱交換により予熱された水蒸気がSOECへと供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-090425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
原子炉などの高温熱源を用いると、液体から沸騰による蒸気生成が可能である。一方で、沸点よりも少し温度が高い低温熱源を用いると、沸騰ではなく蒸発による蒸気生成が主となるため、蒸気を供給する装置からの要求に応じて安定的かつ高応答な蒸気生成が難しい。低温熱源を用いて安定的かつ応答性の高い蒸気生成を行おうとすると、蒸気を生成する蒸発器を大型化する必要がある。
【0005】
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、沸点よりも少し高い低温熱源を用いた上で、蒸気を安定的かつ高応答に生成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現できる。
【0007】
(1)本発明の一形態によれば、蒸気発生器が提供される。この蒸気発生器は、流体が流通する第1流路と、前記第1流路内に配置された構造物と、を有する噴霧蒸発部と、前記第1流路の上流側に配置される第2流路と、前記第2流路内に形成され、前記第2流路の一部分の断面積を前記第1流路の断面積よりも小さくする噴霧化部と、を有する流体噴霧化部と、前記第1流路内および前記第2流路内を流通する流体を加熱する加熱部と、を備える。
【0008】
この構成によれば、噴霧化部により第2流路の一部分の断面積が前記第1流路の断面積よりも小さくなることにより、噴霧化部を通過した流体は、第1流路の内周部ではなく断面における中心付近を流れる。第1流路の中心付近を流れる流体は、第1流路の内周部を伝わる液膜ではなく、液滴に変換されて第1流路内に配置された構造物に衝突しやすくなる。この結果、第1流路の内周部に形成される液膜のドライアウト変動により蒸気生成が不安定になることを抑制できる。
【0009】
(2)上記態様の蒸気発生器において、前記噴霧化部は、上流側から下流側に向かって、前記第2流路の一部分の断面積が徐々に小さくなる傾斜部と、前記傾斜部の下流側端部から下流側に向けて流通する流体が前記第1流路の内周部と接触しないように、前記傾斜部の下流側端部と前記内周部との間に形成される段差部とを有していてもよい。
この構成によれば、傾斜部により、第2流路の断面積が下流側に向かって徐々に小さくなるため、第2流路を流れる流体の圧力損失を低減できる。さらに、段差部により、第2流路から第1流路へと流通する流体は、第2流路の内周部を伝わらずに液滴に変化して構造物に衝突するため、より安定的に蒸気を生成できる。
【0010】
(3)上記態様の蒸気発生器において、前記構造物は、前記内周部との間に螺旋状の流路を形成する流路形成部材であってもよい。
この構成によれば、流路形成部材により流体が流れる方向に交差する旋回流が流体に対して発生する。そのため、液滴に変化した流体は、流路形成部材および第1流路の内周部に衝突しやすくなる。この結果、流路形成部材または内周部からの伝熱により、液体が蒸発しやすくなり、より安定的に蒸気を生成できる。
(【0011】以降は省略されています)

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