TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024170297
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-06
出願番号2024079706
出願日2024-05-15
発明の名称蒸気排出管ブローバック保護システム
出願人ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング,General Electric Technology GmbH
代理人個人,弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
主分類F22B 37/44 20060101AFI20241129BHJP(蒸気発生)
要約【課題】蒸気排出管及びそれを通る蒸気の流れと共に使用するための蒸気排出管ブローバック保護システムを提供する。
【解決方法】
蒸気排出管ブローバック保護システム(100)は、ベントスタック管(110)及びドリップパン(160)を含んでおり、蒸気排出管(48)の出口端(56)がドリップパン(160)貫通してベントスタック管(110)内に延在している。ドリップパン(160)は、蒸気排出管(48)の周囲に配置された摺動板(220)を含んでおり、蒸気の流れのブローバックは摺動板(220)によるドリップパン(160)の封止を引き起こす。
【選択図】図3


特許請求の範囲【請求項1】
蒸気排出管(48)及びそこを通る蒸気の流れと共に使用する蒸気排出管ブローバック保護システム(100)であって、当該蒸気排出管ブローバック保護システム(100)が、
ベントスタック管(110)と、
ドリップパン(160)と
を備えており、前記蒸気排出管(48)の出口端(56)が前記ドリップパン(160)を貫通して前記ベントスタック管(110)内に延在しており、
前記ドリップパン(160)が、前記蒸気排出管(48)の周囲に配置された摺動板(220)を備えており、
蒸気の流れのブローバックが、前記摺動板(220)によるドリップパン(160)の封止を引き起こす、蒸気排出管ブローバック保護システム(100)。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記摺動板(220)が、蒸気の流れのブローバック後に、前記蒸気排出管(48)に沿って上昇して周囲空気が前記ドリップパン(160)内に流入できるように構成されている、請求項1の蒸気排出管ブローバック保護システム(100)。
【請求項3】
前記ベントスタック管(110)が、その下端部(130)に位置する複数の開口(120)を備える、請求項1に記載の蒸気排出管ブローバック保護システム(100)。
【請求項4】
前記ベントスタック管(110)の複数の開口(120)が前記ドリップパン(160)内に位置する、請求項3に記載の蒸気排出管ブローバック保護システム(100)。
【請求項5】
前記ベントスタック管(110)の複数の開口(120)の各開口が矩形形状を含む、請求項3に記載の蒸気排出管ブローバック保護システム(100)。
【請求項6】
前記ベントスタック管(110)の複数の開口(120)が複数のフィレット(140)で隔てられている、請求項3の蒸気排出管ブローバック保護システム(100)。
【請求項7】
前記ベントスタック管(110)と前記ドリップパン(160)とが溶接されている、請求項1に記載の蒸気排出管ブローバック保護システム(100)。
【請求項8】
前記ドリップパン(160)が、第1の端壁(170)と、第1の端壁(170)と反対側の第2の端壁(180)と、第1の端壁(170)と第2の端壁(180)とを連結する側壁(190)とを備える、請求項1に記載の蒸気吐管ブローバック保護システム。
【請求項9】
第1の端壁(170)が、摺動板(220)を支持するように構成された支持棚(210)を備える、請求項8に記載の蒸気排出管ブローバック保護システム(100)。
【請求項10】
第1の端壁(170)がその内部にドレン(250)を備える、請求項8に記載の蒸気排出管ブローバック保護システム(100)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願及びその成果としての特許は、広義にはコンバインドサイクル電力システムに関連し、さらに具体的には、蒸気ブローバック及び始動時の平衡に達するまでの熱成長による排出管の偏心に適応させるための蒸気排出管ブローバック保護システムに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
電力システムは、通例、電力出力の生成に使用される様々なターボ機械を含む。従来のコンバインドサイクル発電プラントでは、1以上の蒸気タービンシステムに動作可能に連結された1以上のガスタービンシステムを用いる。ガスタービンシステムは、膨張(ガス)タービンに結合した圧縮機を含む。膨張タービンは、通常、負荷又は電力出力を生成するための発電機のような外部部品に連結され、その外部部品を駆動する。蒸気タービンシステムは、一般に、中圧(IP)タービンセクションに動作可能に連結された高圧(HP)タービンセクションを含んでおり、中圧(IP)タービンセクションは低圧(LP)タービンに連結されている。ガスタービンシステムの膨張タービンと同様に、各種の蒸気タービンセクションは、発電機のような外部部品の駆動に用いられる。典型的なコンバインドサイクル発電プラントでは、膨張タービンからの排気ガスは排熱回収ボイラ(HRSG)に送られるが、HRSGは効率を高めるため蒸気を再熱して蒸気タービンシステムの様々なタービンセクションに供給するのに用いられる。排熱回収ボイラからの排気ガスは、煙突を介して大気に放出し得る。
【0003】
電力システムの運転中、幾つかの部品は、急激な温度変化のため高い応力及び熱疲労に見舞われることがある。例えば、電力システムを起動する際、排熱回収ボイラは直ちに高温蒸気を発生し始めることがある。この高温蒸気は、排熱回収ボイラのボイラのような各種部品に供給されてから、蒸気ヘッダ及び蒸気出口マニホールドのような出口部品に供給され、蒸気を大気中に排出する。システムが平衡状態に達するまで、部品によっては高温蒸気に暴露されるものもあれば、周囲温度にあるものもあるので、接続された出口部品の位置ずれが起こるおそれがある。
【0004】
蒸気出口マニホールドのもう一つの問題は、蒸気ブローバックである。蒸気ブローバックは、蒸気を最初に下流の配管に排出したときに起こりかねない現象であって、蒸気入口の背後に蒸気のプルームを生じる。蒸気排出管のドリップパンの既存の設計は、蒸気マニホールドからの蒸気ブローバックを防ぐには不十分であった。かかる逃散蒸気は、近くの者に危険を及ぼすおそれがある。
【発明の概要】
【0005】
そこで、本願及びその成果としての特許は、蒸気排出管及びそこを通る蒸気の流れと共に使用するための蒸気排出管ブローバック保護システムを提供する。蒸気排出管ブローバック保護システムは、ベントスタック管とドリップパンとを含んでおり、蒸気排出管の出口端がドリップパンを貫通してベントスタック管内に延在する。ドリップパンは蒸気排出管の周囲に配置された摺動板を含んでおり、蒸気の流れのブローバックが摺動板によるドリップパンの封止を引き起こす。
【0006】
本願及びその成果としての特許は、蒸気排出管からドリップパンを通ってベントスタック管に蒸気を流す方法をさらに提供する。本方法は、蒸気排出管を通る蒸気の流れを開始するステップと、蒸気排出管からドリップパンへの蒸気のブローバックを受けるステップであって、蒸気のブローバックによってドリップパン内に正圧を生じさせて摺動板を押し込んでドリップパンを封止する、ステップと、蒸気の追加の流れをベントスタック管に流して定常状態を達成するステップであって、蒸気の追加の流れがドリップパン内に負圧を生じて、摺動板にドリップパンを開かせる、ステップと、周囲空気をベントスタック管内の蒸気の流れに流すステップとを含む。
【0007】
本願及びその成果としての特許は、さらに、蒸気の流れが通る排熱回収ボイラを提供する。排熱回収ボイラは、蒸気の流れを放出する蒸気排出管と、蒸気排出管からの蒸気の流れを受けるベントスタック管と、蒸気排出管及びベントスタック管を取り囲むドリップパンとを備える。ドリップパンは、蒸気排出管の周囲に配置された摺動板を含んでおり、蒸気の流れのブローバックは摺動板によるドリップパンの封止を引き起こす。
【0008】
本出願及びその成果としての特許の上記その他の特徴及び改良点は、幾つかの図面及び特許請求の範囲と併せて以下の詳細な説明を参酌することによって当業者には明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ガスタービン、蒸気タービン及び排熱回収ボイラを含む例示的なガスタービンコンバインドサイクル電力システムの概略図。
蒸気排出管の公知のベントスタック管及びドリップパンの概略図。
本願に記載の蒸気排出管ブローバック保護システムの部分断面図。
図3の蒸気排出管ブローバック保護システムで使用し得るベントスタック管の下端部の斜視図である。
摺動板が閉位置又は下降位置にある図3の蒸気排出管ブローバックシステムの部分断面図。
摺動板が開位置又は上昇位置にある図3の蒸気排出管ブローバックシステムの側面平面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここで図面を参照すると、図面を通して同様の符号は同様の構成要素を示す。図1は、コンバインドサイクル発電システム10の例示的な実施形態の概略図である。コンバインドサイクル発電システム10は、ガスタービンシステム、蒸気タービンシステム及び排熱回収ボイラ(HRSG)を含むことができる。具体的には、コンバインドサイクルシステム10は、第1の発電機14を駆動して電力を発生させるためのガスタービンシステム12を含んでいてもよい。ガスタービンシステム12は、タービン16(例えば膨張タービン)、燃焼器18及び圧縮機20を含んでいてもよい。コンバインドサイクルシステム10は、第2の発電機24を駆動するための蒸気タービンシステム22を含んでいてもよい。蒸気タービンシステム22は、低圧セクション26(LPST)、中圧セクション28(IPST)及び高圧セクション30(HPST)を含んでいてもよい。ガスタービンシステム12及び蒸気タービンシステム22は、図に示すように別個の発電機14及び24を駆動してもよいが、ガスタービンシステム12及び蒸気タービンシステム22は、1本のシャフトを介して単一の負荷を駆動するためにタンデムで利用してもよい。本願に記載の発電機及び部品は、他のタイプの発電システムに組込んでもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

三浦工業株式会社
ボイラ
14日前
三浦工業株式会社
ボイラ
3か月前
三浦工業株式会社
ボイラ
3か月前
川重冷熱工業株式会社
ボイラ
5か月前
株式会社三五
過熱蒸気発生装置
3日前
三浦工業株式会社
水蒸気発生装置
5か月前
ホシザキ株式会社
蒸気発生装置
3か月前
イシズム株式会社
地域強靭化システム
14日前
三浦工業株式会社
ボイラ
3か月前
三浦工業株式会社
電気ボイラ
1か月前
三浦工業株式会社
電気ボイラ
1か月前
三菱重工業株式会社
熱回収利用システム
1か月前
三浦工業株式会社
ボイラシステム及び燃焼制御方法
1か月前
三菱重工業株式会社
検査治具および検査方法
1か月前
栗田工業株式会社
主蒸気管又は再熱蒸気管の化学洗浄方法
3か月前
株式会社日立製作所
蒸気発生装置
1か月前
三菱重工業株式会社
蒸気供給システム及び蒸気供給方法
1か月前
三菱重工業株式会社
蒸気供給システム及び蒸気供給方法
1か月前
JFEエンジニアリング株式会社
ボイラの腐食抑制装置及び方法
5か月前
三菱重工業株式会社
排熱回収ボイラ及びブレースの追設方法
5か月前
ション,ヨン ジュン
船舶用スチーム供給システム
4か月前
三菱重工業株式会社
ボイラ、発電設備、およびボイラの制御方法
6日前
三浦工業株式会社
蒸気供給システム
1か月前
三菱重工業株式会社
蒸気供給システム及び蒸気供給方法
5か月前
三菱重工業株式会社
ボイラシステムおよびボイラシステムの運転方法
3か月前
三菱重工業株式会社
複合発電プラント及び複合発電プラントの運転方法
5か月前
三菱重工業株式会社
クリンカ落下検出装置及びクリンカ落下検出システム
2か月前
三浦工業株式会社
噴霧装置、ボイラ、およびCO2回収システム
1か月前
三菱重工業株式会社
ボイラ流体漏洩検出装置及びボイラ流体漏洩検出システム
1か月前
株式会社神戸製鋼所
ブローイングアウト設備およびブローイングアウト方法
6日前
バルメット テクノロジーズ オサケユキチュア
流動床ボイラーのための壁及び流動床ボイラー
4か月前
株式会社東芝
火力発電システム、及び制御装置
4か月前
ジョンインテックウィン カンパニー リミテッド
スチーム発生装置
5か月前
華能(浙江)能源開発有限公司玉環分公司
ボイラ低温状態急速フラッシング方法およびそのフラッシング装置
2か月前
ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
複合サイクル発電システム
2か月前
ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
複合サイクル発電システム
2か月前
続きを見る