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公開番号2024151711
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-25
出願番号2023065289
出願日2023-04-13
発明の名称蒸気発生装置
出願人ホシザキ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F22B 35/00 20060101AFI20241018BHJP(蒸気発生)
要約【課題】蒸気発生装置が短時間で十分な量の蒸気を発生させることができるようにする。
【解決手段】蒸気発生装置30は、内部に供給される水から蒸気を発生させる蒸気発生容器31と、蒸気発生容器31内にて上下に多段状に設けられて蒸気発生容器31内の水を加熱する複数の電気式のヒータ41~43と、蒸気発生容器31内に水を供給する給水部60とを備え、複数のヒータ41~43は互いに独立して通電制御されるものであり、給水部60の水の供給状態に応じて複数のヒータ41~43の各々の通電を制御した。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
内部に供給される水から蒸気を発生させる蒸気発生容器と、
前記蒸気発生容器内にて上下に多段状に設けられて前記蒸気発生容器内の水を加熱する複数の電気式のヒータと、
前記蒸気発生容器内に水を供給する給水部とを備えた蒸気発生装置であって、
前記複数のヒータは互いに独立して通電制御されるものであり、
前記給水部の水の供給状態に応じて前記複数のヒータの各々の通電を制御したこと特徴とする蒸気発生装置。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
請求項1に記載の蒸気発生装置において、
前記給水部は前記蒸気発生容器の下部から水を供給する下部給水部と、前記蒸気発生容器内の最上段に配置されるヒータに水を吹き付ける上部給水部とを備えたことを特徴とする蒸気発生装置。
【請求項3】
請求項2に記載の蒸気発生装置において、
前記最上段に配置されるヒータを通電させるとともに、前記上部給水部により前記最上段に配置されるヒータに水を吹き付けるようにして蒸気を発生させるように制御したことを特徴する蒸気発生装置。
【請求項4】
請求項3に記載の蒸気発生装置において、
前記蒸気発生容器内にて各々のヒータが浸漬される位置の水の温度を検知する複数の温度センサと、
前記蒸気発生容器内にて各々のヒータが浸漬される複数の水位を検知する水位検知手段を備え、
前記上部給水部により前記最上段に配置されるヒータに水を吹き付けるようにして蒸気を発生させるとともに、
前記下部給水部から前記蒸気発生容器内に水を供給開始するようにし、
前記水位検知手段により浸漬されたことが検知されているヒータに通電させて前記蒸気発生容器に貯まる水を加熱するようにしつつ、前記水位検知手段により浸漬されたことが検知されているヒータに対応する温度センサによる検出温度が所定の保温温度以下とならない条件下で前記下部給水部から水を供給するように制御したことを特徴とする蒸気発生装置。
【請求項5】
請求項2に記載の蒸気発生装置において、
前記蒸気発生容器内で蒸気を発生させるようにしていないときに、前記最上段のヒータを通電させることなく前記上部給水部から水を吹き付けるように制御したことを特徴とする蒸気発生装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スチームコンベクションオーブン等の加熱調理器に用いられる蒸気発生装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、熱風または過熱水蒸気により食材を加熱調理する加熱調理器が開示されている。この加熱調理器は、食材を加熱調理する調理庫と、調理庫内を加熱するヒータと、調理庫内の空気を循環させる循環ファンと、調理庫内に蒸気を供給する蒸気発生装置とを備えている。この加熱調理器においては、調理庫内の空気はヒータと循環ファンとの作動によって熱風となって循環するとともに、循環する熱風には蒸気発生装置の作動による蒸気を蒸気加熱ヒータによって加熱して生成された過熱水蒸気が供給され、調理庫内に収容した食材は過熱蒸気を含んだ熱風によって加熱調理される。
【0003】
この加熱調理器に用いられる蒸気発生装置は、水溜部を有する蒸気発生部と、水溜部に供給する水が入った給水タンクと、水溜部に貯まった水を加熱して蒸気を発生させる水加熱ヒータと、蒸気発生部の水溜部に溜まった水に浮かべられたフロートとを備えている。水加熱ヒータはシーズヒータを渦巻状に巻いたものであり、蒸気発生部の水溜部の水は水加熱ヒータに通電させることによって加熱されて蒸気となり、蒸気はさらに蒸気加熱ヒータによって加熱されて過熱蒸気となって調理庫に送出される。
【0004】
特許文献2には、熱風により食材を加熱調理する加熱調理器が開示されている。この加熱調理器は、食材を加熱調理する調理庫と、調理庫内を加熱するヒータと、調理庫内の空気を対流させる対流ファンと、調理庫内に蒸気を供給する蒸気発生装置と、ヒータと対流ファンと蒸気発生装置の作動を制御する制御装置とを備えている。この加熱調理器においては、調理庫内の空気はヒータと対流ファンとの作動によって熱風となって対流するとともに、対流する熱風には蒸気発生装置の作動によって蒸気が供給され、調理庫内に収容した食材は蒸気を含んだ熱風によって加熱調理される。
【0005】
この加熱調理器に用いられる蒸気発生装置は、内部に所定量の水を貯える蒸気発生容器と、蒸気発生容器内の水を加熱する導電性部材よりなる加熱体と、蒸気発生容器の外周に巻回されて加熱体を発熱させる誘導加熱コイルと、蒸気発生容器内で発生した蒸気を調理庫に送出する蒸気送出筒とを備えている。蒸気発生容器内の加熱体は誘導加熱コイルに高周波電流を供給したときに発生する磁界の影響により渦電流が流れて発熱し、蒸気発生容器内の水は発熱する加熱体によって加熱されて蒸気となって調理庫内に送出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2010-032120号公報
特開2010-121803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1で用いられている蒸気発生装置は、蒸気発生部の水溜部内に水加熱ヒータを設けるようにして、水溜部内の水を水加熱ヒータにより加熱するようにしている。この種の電気式のヒータは熱流束が高くなく、大型の調理庫内に十分な蒸気を供給するようにしたときには、ヒータの発熱部分を水に浸漬させるために水溜部を含めた蒸気発生部が大きくなり、蒸気発生装置が大型化することになる。さらに、水溜部の水量が多くなるため、水溜部の水を蒸気とするまでに要する時間も長くなる。特許文献2で用いられている蒸気発生装置は、蒸気発生容器内に導電性部材よりなる加熱体を設け、誘導加熱によって蒸気発生容器内の加熱体を発熱させて水を加熱している。誘導加熱によって発熱させる加熱体は熱流束が高く、大型の調理庫内に十分な蒸気を供給するようにしたときでも、蒸気発生容器が大型化するのを防ぐことができるが、誘導加熱コイルに高周波電流を供給する高周波電流の電源等の製造コストが高くなる問題がある。本発明は、製造コストが高くならないようにしつつ、短時間で十分な量の蒸気を発生させることができる蒸気発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記課題を解決するために、内部に供給される水から蒸気を発生させる蒸気発生容器と、蒸気発生容器内にて上下に多段状に設けられて蒸気発生容器内の水を加熱する複数の電気式のヒータと、蒸気発生容器内に水を供給する給水部とを備えた蒸気発生装置であって、複数のヒータは互いに独立して通電制御されるものであり、給水部の水の供給状態に応じて複数のヒータの各々の通電を制御したこと特徴とする蒸気発生装置を提供するものである。
【0009】
上記のように構成した蒸気発生装置においては、複数のヒータは互いに独立して通電制御されるものであり、給水部の水の供給状態に応じて複数のヒータの各々の通電を制御したものである。給水部から供給される水の供給状態、すなわち、蒸気発生容器内の水の量が少ないときには、蒸気発生容器内で水に浸漬されているヒータのみに通電させるように制御することで、蒸気発生容器内の水量が少ないときから水を加熱することができ、蒸気発生容器内の水量が増えるのに応じて通電させるヒータを増やすことができ、蒸気発生容器内に全てのヒータが浸漬し終えてから通電開始させるよりも、蒸気発生容器内の水を早く沸騰可能な温度または短時間で沸騰可能な温度まで上昇させることができる。
【0010】
上記のように構成した蒸気発生装置においては、給水部は蒸気発生容器の下部から水を供給する下部給水部と、蒸気発生容器内の最上段に配置されるヒータに水を吹き付ける上部給水部とを備えるようにしてもよい。下部給水部から蒸気発生容器内に水を供給することで、蒸気発生容器内の上部の湯の温度を低下させにくくすることができる。上部給水部から蒸気発生容器内にて通電させている最上段のヒータに水を吹き付けることで、蒸気発生容器内の上部で最上段のヒータから直接的に蒸気を発生させたり、最上段のヒータに通電させてない状態で上部給水部から蒸気発生容器内に水を吹き付けることで、蒸気発生容器内の上部で蒸気の発生を抑制することができる。このように、蒸気発生容器内で多様な方法で蒸気を発生させたり、蒸気の発生を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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