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公開番号2024077776
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-10
出願番号2022189919
出願日2022-11-29
発明の名称発電プラントの運転方法及び発電プラント
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F22B 37/10 20060101AFI20240603BHJP(蒸気発生)
要約【課題】再熱器が燃焼ガスによって過熱損傷する可能性を低減できる発電プラントの運転方法及び発電プラントを提供する。
【解決手段】ボイラ10の燃焼ガス通路12に設置された再熱器103A,103Bを流れているボイラ10で発生した蒸気の流量が基準流量値以下であり、かつ燃焼ガス通路12に燃焼ガスが流れている場合に、ボイラ10で発生した蒸気とは異なる外部蒸気を再熱器103A,103Bに供給する。また、燃焼ガス通路12を流れる燃焼ガスの温度が基準温度値以上の場合に、外部蒸気を再熱器103A,103Bに供給する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ボイラの燃焼ガス通路に設置された再熱器を流れている前記ボイラで発生した蒸気の流量が基準流量値以下であり、かつ前記燃焼ガス通路に燃焼ガスが流れている場合に、前記ボイラで発生した前記蒸気とは異なる外部蒸気を前記再熱器に供給する
発電プラントの運転方法。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記燃焼ガス通路を流れる燃焼ガスの温度が基準温度値以上の場合に、前記外部蒸気を前記再熱器に供給する
請求項1に記載の発電プラントの運転方法。
【請求項3】
前記再熱器の蒸気入口と接続されたタービンへの前記蒸気の供給を停止した場合に、前記外部蒸気を前記再熱器に供給する
請求項1に記載の発電プラントの運転方法。
【請求項4】
前記ボイラの起動時又は前記ボイラの単独運転時に前記外部蒸気を前記再熱器に供給する
請求項1に記載の発電プラントの運転方法。
【請求項5】
前記ボイラに供給される水を前記外部蒸気で加熱する
請求項1に記載の発電プラントの運転方法。
【請求項6】
前記再熱器の蒸気入口と接続されたタービンへ前記蒸気が供給された場合に、前記再熱器に供給されていた前記外部蒸気を停止する
請求項1から5のいずれかに記載の発電プラントの運転方法。
【請求項7】
ボイラの燃焼ガス通路に設置され、前記ボイラで発生した蒸気が供給される再熱器と、
前記ボイラの外部に設置され、前記ボイラで発生する前記蒸気とは異なる外部蒸気を生成する外部蒸気生成装置と、
前記外部蒸気生成装置から前記再熱器に供給する前記外部蒸気の流量を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記再熱器を流れている前記蒸気の流量が基準流量値以下であり、かつ前記燃焼ガス通路に燃焼ガスが流れている場合に、前記外部蒸気生成装置から前記外部蒸気を前記再熱器に供給する
発電プラント。
【請求項8】
前記外部蒸気生成装置は、太陽光エネルギを利用したものである
請求項7に記載の発電プラント。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、発電プラントの運転方法及び発電プラントに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1の図2等には、ボイラで発生した蒸気が、高圧タービンに供給された後にボイラの煙道に設置された再熱器に供給される構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-123455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
火力発電プラントの起動時において、ボイラでの燃焼が開始された後の一定時間、煙道には燃焼ガスが流れているものの発電用の高圧タービンには蒸気が供給されていない状態がある。この状態においては、再熱器には蒸気が供給されていないため、燃焼ガスによって再熱器が過熱されて損傷すること(過熱損傷)を回避するために、再熱器に接触する燃焼ガスの温度が再熱器の耐熱温度よりも低い温度になるようにしなければならない。具体的には、ボイラに投入する燃料量を制限しなければならない。そのため、ボイラの起動に長い時間を要することがあった。
【0005】
また、火力発電プラントと接続されている電源系統のトラブル等のために、蒸気タービン(高圧タービン)への蒸気供給を停止することで発電を停止してボイラを単独で運転する場合、高圧タービンには蒸気が供給されないこととなる。この場合も、再熱器には蒸気が供給されないため、過熱損傷を回避するために、再熱器に接触する燃焼ガスの温度を再熱器の耐熱温度よりも低い温度まで下げなければならない。具体的には、ボイラに投入する燃料量を制限したり、場合に因ってはボイラを緊急停止したりする必要があった。そのため、トラブル復旧後の火力発電プラントの再起動に長い時間を要することがあった。
【0006】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、再熱器が燃焼ガスによって過熱損傷する可能性を低減できる発電プラントの運転方法及び発電プラントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示の発電プラントの運転方法及び発電プラントは、以下の手段を採用する。
すなわち、本開示の一態様に係る発電プラントの運転方法は、ボイラの燃焼ガス通路に設置された再熱器を流れている前記ボイラで発生した蒸気の流量が基準流量値以下であり、かつ前記燃焼ガス通路に燃焼ガスが流れている場合に、前記ボイラで発生した前記蒸気とは異なる外部蒸気を前記再熱器に供給する。
【0008】
また、本開示の一態様に係る発電プラントは、ボイラの燃焼ガス通路に設置され、前記ボイラで発生した蒸気が供給される再熱器と、前記ボイラの外部に設置され、前記ボイラで発生する前記蒸気とは異なる外部蒸気を生成する外部蒸気生成装置と、前記外部蒸気生成装置から前記再熱器に供給する前記外部蒸気の流量を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記再熱器を流れている前記蒸気の流量が基準流量値以下であり、かつ前記燃焼ガス通路に燃焼ガスが流れている場合に、前記外部蒸気生成装置から前記外部蒸気を前記再熱器に供給する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、再熱器が燃焼ガスによって過熱損傷する可能性を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の一実施形態に係る発電プラントが備えているボイラを表す概略構成図である。
本開示の一実施形態に係る発電プラントの水蒸気系統(水系統)を表す図である。
ボイラの起動時における主蒸気の圧力、高圧タービンの回転数、発電機の出力及び各弁の開閉状態を示したタイミングチャートである。
ボイラの単独運転時における発電機の出力の指令値、高圧タービンの回転数、主蒸気の圧力の指令値及び各弁の開閉状態を示したタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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