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公開番号2024120159
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-04
出願番号2024019584
出願日2024-02-13
発明の名称船舶用スチーム供給システム
出願人ション,ヨン ジュン
代理人弁理士法人共生国際特許事務所
主分類F22B 37/22 20060101AFI20240828BHJP(蒸気発生)
要約【課題】船舶の運航時や停泊時に使用されないスチーム熱交換器グループへのスチームの供給を、最小限のバルブ制御のみで迅速かつ正確に一括遮断できる船舶用スチーム供給システムを提供する。
【解決手段】本発明の船舶用スチーム供給システムは、船舶運用時の特定の条件を基準として当該条件に符合して使用されるスチーム熱交換器を一つのグループ単位にグループ化してスチーム使用先を少なくとも2つの使用先に区分し、それぞれの使用先ごとにスチーム分配ヘッドを個別に割り当てた後、スチームボイラーから延長されるスチーム供給管を開閉弁付き分岐管によってそれぞれのスチーム分配ヘッドと並列に連結させる一方、それぞれの使用先をなすスチーム熱交換器は分配管によって当該スチーム分配ヘッドと並列に連結される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
スチームボイラーのボイラータンクから延長されるスチーム供給管が、船舶内のスチーム使用先ごとに提供されたスチーム熱交換器に連結設置され、前記スチーム熱交換器から延長されるドレイン配管が凝縮水タンクに連結設置され、前記凝縮水タンクから供給ポンプを備える状態で延長される凝縮水供給管がスチームボイラーのボイラータンクに連結設置された構成をベースとする船舶用スチーム供給システムであって、
前記スチーム使用先は、船舶運用時の特定の条件を基準として当該条件に符合して使用されるスチーム熱交換器を一つのグループ単位にグループ化しておいた少なくとも2つの使用先に区分され、前記それぞれの使用先ごとにスチーム分配ヘッドが個別に割り当てられるように構成され、
前記スチームボイラーのボイラータンクから延長されるスチーム供給管は、開閉弁を備える分岐管によってそれぞれのスチーム分配ヘッドと並列に連結設置され、前記それぞれの使用先をなすスチーム熱交換器は、分配管によって当該スチーム分配ヘッドと並列に連結設置されることを特徴とする船舶用スチーム供給システム。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記スチーム使用先は、船舶の運航時にのみ使用される条件のスチーム熱交換器グループと、船舶の停泊時にのみ使用される条件のスチーム熱交換器グループと、船舶の運航時と停泊時の両方に使用される条件のスチーム熱交換器グループにして、合計3つの使用先に区分されることを特徴とする請求項1に記載の船舶用スチーム供給システム。
【請求項3】
前記スチームボイラーのボイラータンクの下端側から循環配管が延長され、前記循環配管が循環ポンプと電気ヒーターを順次経た後、ボイラータンクの上端側に再び連結設置され、
前記電気ヒーターを経過した位置に該当する循環配管側から開閉弁付き補助供給管がさらに分岐され、前記補助供給管がスチームボイラーのボイラータンクから延長されるスチーム供給管に連結設置され、
前記補助供給管の分岐点を経過した位置に該当する循環配管側にも開閉弁が設置され、前記補助供給管が連結される箇所の以前位置に該当するスチーム供給管測には、スチームボイラーからスチームが排出されるか否かを感知するセンサー機構がチェックバルブと一緒に設置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の船舶用スチーム供給システム。
【請求項4】
前記凝縮水タンクから供給ポンプを備える状態で延長される凝縮水供給管は、船舶内の清水タンクから供給ポンプを備える状態で延長される清水供給管に連結され、スチームボイラー用補充水供給管を提供するように構成され、
前記補充水供給管から開閉弁を備える状態で延長されるバイパス管が循環ポンプと電気ヒーターとの間に該当する位置で循環配管に連結設置され、前記バイパス管の分岐点を経過した位置に該当する補充水供給管にも開閉弁が設置されることを特徴とする請求項3に記載の船舶用スチーム供給システム。
【請求項5】
前記バイパス管には補充水の予熱ヒーターが設置されることを特徴とする請求項4に記載の船舶用スチーム供給システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶のスチームボイラーで生成されたスチームを船舶内のスチーム使用先ごとに提供されたスチーム熱交換器へ分散供給させ、それぞれのスチーム熱交換器を経て排出された凝縮水を回収してスチームボイラー用補充水として再供給させるようにした船舶用スチーム供給システムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、船舶では、燃料油(重油)と潤滑油のヒーティング作業から各種付帯装備の運転に必要な熱源、暖房及び温水などを確保するためにスチームボイラーで生成されたスチームを活用しており、前記スチームボイラーは、船舶の運航時にメインエンジンから排出される排気ガスの廃熱をスチーム熱源として用いる主ボイラーと、船の停泊時に燃料油を燃焼させてスチーム熱源として用いる補助ボイラーに区分され、前記主ボイラーと補助ボイラーの機能を一つに統合させたスチームボイラーも用いられている。
【0003】
上述のようにスチームボイラーから生成されたスチームを船舶内のスチーム使用先へ分散供給させるようにした従来のスチーム供給システムは、図1に示すように、スチームボイラー1のボイラータンクから延長されるスチーム供給管3が、船舶内のスチーム使用先20ごとに提供されたスチーム熱交換器7に連結設置され、それぞれのスチーム熱交換器7から延長されるドレイン配管8が凝縮水タンク11に連結設置され、凝縮水タンク11から供給ポンプ15を備える状態で延長される凝縮水供給管12がスチームボイラー1のボイラータンクに連結設置された構成をベースとするものである。
【0004】
スチームボイラー1は、前述したように主ボイラー、補助ボイラー、またはこれらの機能を統合させたボイラーになることができ、スチームボイラー1に提供されるスチーム熱源2は、メインエンジンから排出された排気ガスの導入機構、燃料油の燃焼バーナー、またはこれらを併用させたものになることができる。スチーム使用先20を提供するそれぞれのスチーム熱交換器7は、開閉弁6を備える分岐管5によってスチーム供給管3と並列に連結設置されており、スチーム供給管3には、逆流防止用チェックバルブ4が設置されており、それぞれのスチーム熱交換器7から延長されるドレイン配管8は、冷却ユニット9を経て凝縮水タンク11に連結設置されている。
【0005】
また、凝縮水タンク11と共に船舶内に提供される清水タンク13の場合にも、スチームボイラー1の稼働に必要な補充水の供給機能を行い、このために、清水タンク13から供給ポンプ15を備える状態で延長される清水供給管14が凝縮水供給管12に連結されて補充水供給管17を提供する一方、補充水供給管17がスチームボイラー1のボイラータンクに連結設置されており、凝縮水供給管12と清水供給管14との連結部の以前位置にもそれぞれの配管ごとに逆流防止用チェックバルブ4が設置されており、分岐管5の開閉弁6は船舶の操舵室などでリモートコントロールが可能な電磁弁が主に使用され、清水タンク13には清水補充管16がさらに連結設置されている。
【0006】
しかし、上述した従来のスチーム供給システム10は、スチームボイラー1で生成されたスチームを船舶内の全てのスチーム使用先20に一括供給させることにより、船舶の運航時や停泊時などの特定の条件に合わせて当該条件で使用されないスチーム熱交換器7にもスチームが無分別に供給されるおそれが高いという問題点があり、これにより、スチームの無駄な消費をもたらすのはもとより、スチーム熱交換器7における加熱性能が低下するなど、エネルギーの効率的な活用と管理の面で非合理的且つ非経済的であるという問題点があった。
【0007】
かかる問題点を補完するためには、船舶の運航時や停泊時などの特定の条件に合わせて当該条件に符合して使用されるスチーム熱交換器7側にのみスチームが流動するようにし、それ以外の残りのスチーム熱交換器7側には、スチームの流動を遮断させなければならないので、これは、船舶内の複数の箇所に散在する多くの個数のスチーム熱交換器7を特定の条件に合わせて使用と非使用に一次区分させた後、非使用に該当するスチーム熱交換器7の開閉弁6を一々個別に閉鎖させる非常に煩わしくてやかましくて面倒な作業となるという問題点があった。
【0008】
上述した要因により、それぞれのスチーム熱交換器7を介したスチームの供給と遮断を特定の条件に合わせて迅速かつ正確に区分して行うことが難しくなるだけでなく、それぞれのスチーム熱交換器7の入口側に提供される開閉弁6を電磁弁に設置しておいた状態でそれぞれの電磁弁をコントローラと接続させる方式によって船舶の操舵室などでそれぞれのスチーム熱交換器7を介したスチームの供給と遮断を遠隔自動制御方式で行うようにする場合にも、当該制御ルートの構築と操作が非常にやかましくなるという問題点があった。
【0009】
他の一方で、従来のスチーム供給システム1は、船舶の停泊時に必要なスチームの生成のために、スチームボイラー1としての補助ボイラーまたは統合式ボイラーに設置されたバーナーで燃料油を燃焼させる方式が適用される。このため、燃料油の燃焼ガスによる環境汚染(大気汚染)が誘発されるのはもとより、当該バーナーが故障などによって使用不可である場合は、スチームの円滑な供給と船舶の安定的な停泊維持にかなり支障をきたすという問題点があった。
【0010】
上述した従来の問題点を補完するため、当該スチームボイラー1のボイラータンクの下端側から、循環ポンプと電気ヒーターが備えられた循環配管を延長させた後、前記循環配管をボイラータンク上端側に再び連結させることにより、ボイラータンクに貯留された水を電気ヒーターで加熱してボイラータンクの上端の内側に再循環させるにつれて加熱水の温度が潜熱に吸収されて飽和状態になる過程で発生した蒸気をスチーム熱交換器7へ供給できるようにした技術が、本出願人によって韓国特許出願第2021-99195号で先出願され、特許登録(韓国特許第10-2321171号)されている。
(【0011】以降は省略されています)

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