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公開番号2024106014
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-07
出願番号2023010051
出願日2023-01-26
発明の名称圧着端子用クリップ
出願人中国電力株式会社
代理人個人
主分類H01R 11/24 20060101AFI20240731BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】圧着端子の平板状の圧着部を挟持可能であり、一旦挟持された圧着部が外れない
圧着端子用クリップを提供する。
【解決手段】圧着端子用クリップ1は、一方の本体2と、他方の本体3と、接続部4と、
一方の挟持部5と、他方の挟持部6を備え、一方の挟持部5は、複数の凸段5Aであり、
他方の挟持部6は、複数の凸段5Aが嵌合可能な複数の凹段6Aであり、複数の凸段5Aは、その外径が、一方の挟持部5の外周から中心へ向かう凸段半径方向に沿って、段階的に小さくなる同心円状に形成されるとともに、その高さが、凸段半径方向に沿って、段階的に高くなる階段状に形成され、複数の凹段6Aは、その内径が、他方の挟持部6の外周から中心へ向かう凹段半径方向に沿って、段階的に小さくなる同心円状に形成されるとともに、その高さが、凹段半径方向に沿って、段階的に低くなる階段状に形成される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
環状またはC字状をなす圧着部と、この圧着部に連なる柄部と、を備える圧着端子を挟
持する圧着端子用クリップであって、
一方及び他方の本体と、前記一方の本体と、前記他方の本体とを重ね合わせて接続可能
な接続部と、前記圧着部を挟持する一方及び他方の挟持部と、を備え、
前記他方の本体は、第1の導電体で形成され、
前記一方の挟持部は、前記一方の本体のうち、少なくとも第1の縁部に設けられる複数
の凸段であり、
前記他方の挟持部は、前記他方の本体のうち、少なくとも前記第1の縁部に対向する第
2の縁部に設けられ、複数の前記凸段の少なくとも一部が嵌合可能な複数の凹段であり、
複数の前記凸段は、その外径が、前記一方の挟持部の外周から前記一方の挟持部の中心
へ向かう凸段半径方向に沿って、段階的に小さくなる同心円状に形成されるとともに、複
数の前記凸段の前記一方の本体からの高さが、前記凸段半径方向に沿って、段階的に高く
なる階段状に形成され、
複数の前記凹段は、その内径が、前記他方の挟持部の外周から前記他方の挟持部の中心
へ向かう凹段半径方向に沿って、段階的に小さくなる同心円状に形成されるとともに、複
数の前記凹段の前記他方の本体からの高さが、前記凹段半径方向に沿って、段階的に低く
なる階段状に形成され、かつ、前記圧着端子の前記柄部を収容する切り欠き部が形成され

複数の前記凹段のうち、少なくとも一の凹段は、前記第1の導電体と導通する第2の導
電体であることを特徴とする圧着端子用クリップ。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
複数の前記凸段は、その外径が、前記凸段半径方向に沿って、段階的に小さくなる順に
設けられる、第1乃至第3の凸段であり、
複数の前記凹段は、その内径が、前記凹段半径方向に沿って、段階的に小さくなる順に
設けられる、少なくとも第1及び第2の凹段であり、
前記一の凹段は、前記第2の凹段であることを特徴とする請求項1に記載の圧着端子用
クリップ。
【請求項3】
前記一方の本体は、その外表面に、絶縁性を有する第1の絶縁体を備え、
前記他方の本体は、その外表面と、前記切り欠き部の底面と、複数の前記凹段のうち、
最も前記内径が小さい最小径凹段で囲まれる最小底面に、絶縁性を有する第2の絶縁体を
備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧着端子用クリップ。
【請求項4】
前記接続部は、前記一方及び他方の挟持部にそれぞれ設けられる一対の挟持部磁石であ
り、
一対の前記挟持部磁石は、複数の前記凸段のうち、最も前記外径が小さい最小径凸段と
、複数の前記凹段のうち、最も前記内径が小さい最小径凹段で囲まれる最小底面に、それ
ぞれ配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧着端子用クリップ。
【請求項5】
前記一方の本体と、前記他方の本体とを重ね合わせて接続した場合に、前記一方の本体
と、前記他方の本体との間に形成される収容空間に収容されるヒューズと、このヒューズ
が備える両側端子とそれぞれ導通する一対の導通部を備え、
前記一方の本体は、絶縁性を有する第3の絶縁体で形成され、
前記他方の本体は、前記第1の導電体の代わりに、絶縁性を有する第4の絶縁体で形成
され、
前記一方の挟持部は、前記一方の本体のうちの前記第1の縁部に加えて、前記一方の本
体の中央について、前記第1の縁部と対称的に位置する第3の縁部に設けられ、
前記他方の挟持部は、前記他方の本体のうちの前記第2の縁部に加えて、前記他方の本
体の中央について、前記第2の縁部と対称的に位置する第4の縁部に設けられ、
一対の前記導通部は、前記第2及び第4の縁部に設けられる前記他方の挟持部が備える
前記第2の導電体とそれぞれ導通することを特徴とする請求項4に記載の圧着端子用クリ
ップ。
【請求項6】
前記一方の挟持部と、前記他方の挟持部が、前記圧着部を挟持する場合に、前記一方の
挟持部と、前記他方の挟持部を分離不能に、前記一方の本体と、前記他方の本体の周囲に
装着されるカバーを備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧着端子用ク
リップ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気工事において、端子を挟持するために用いられるクリップに係り、特に
、環状またはC字状をなす圧着部を備える圧着端子を挟持する圧着端子用クリップに関す
る。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、修繕・改良工事等の電気工事においては、例えば、電源等を仮接続する際に、ワ
ニ口タイプのクリップを用いて、環状またはC字状の平板状をなす圧着部を備える圧着端
子を挟持している。この場合、ワニ口の鋸歯部と、平板状をなす圧着部との噛み合せが不
十分になるため、圧着部を挟持した状態のワニ口の外側に、ビニールテープを巻き付けて
無理やり固縛し、養生している。
しかし、ビニールテープによる固縛が緩いと、ワニ口が圧着部から外れ、感電や電源等
の短絡・地絡が発生する原因となる。そのため、健全設備の運転に支障をきたしたり、人
災が発生したりするおそれがある。
そこで、上記のような、ワニ口タイプのクリップが、挟持対象である端子から外れ易い
という課題を解決するための技術が開発されており、それに関して既に考案が開示されて
いる。
【0003】
特許文献1には「結線用クリップ」という名称で、圧着端子を挟持するものではないが
、細線等を強く挟持するための結線用クリップに関する考案が開示されている。
特許文献1に開示された考案は、軸支された一対の挟持片と、この挟持片に軸を介して
係合し、挟持片先端を相互に接触させる挟持ばねとを具備し、一方の挟持片先端にテーパ
ー状の突起を、また、他方の挟持片先端に突起が係合するテーパー状の孔をそれぞれ有す
るように構成したことを特徴とする。
このような特徴を有する考案においては、挟持ばねのばね力に抗して突起と孔との係合
を解き、孔に接続すべき細線等を挿入し、再度ばね力を作用させると、細線等は、ばね力
により、一対の挟持片先端の挟持面の間に挟持される。突起は、孔の壁面に合わせてテー
パー状に作られているので、突起と、孔とは確実に密着して係合する。その結果、細線等
は挟持片先端によって強く挟持され、安定した電気的接続が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
実全昭54-15290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された考案においては、テーパー状をなす突起と孔は
、細線等を挟持し易いが、環状等の平板状をなす圧着部を挟持することには、不適である
。また、細線等は孔に挿入されることのみで、挟持片先端によって挟持されるため、仮に
、細線等が意図せず強く引っ張られると、孔から抜け出してしまうおそれがある。
よって、特許文献1に開示された考案では、上記形状の圧着部がクリップから外れ易い
という従来の課題を十分に解決できるとはいえない。
【0006】
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、圧着端子が備える環
状等の平板状をなす圧着部を挟持可能であり、かつ、一旦挟持された圧着部が、意図せず
外れることを防止できる圧着端子用クリップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、第1の発明は、環状またはC字状をなす圧着部と、この圧着
部に連なる柄部と、を備える圧着端子を挟持する圧着端子用クリップであって、一方及び
他方の本体と、一方の本体と、他方の本体とを重ね合わせて接続可能な接続部と、圧着部
を挟持する一方及び他方の挟持部と、を備え、他方の本体は、第1の導電体で形成され、
一方の挟持部は、一方の本体のうち、少なくとも第1の縁部に設けられる複数の凸段であ
り、他方の挟持部は、他方の本体のうち、少なくとも第1の縁部に対向する第2の縁部に
設けられ、複数の凸段の少なくとも一部が嵌合可能な複数の凹段であり、複数の凸段は、
その外径が、一方の挟持部の外周から一方の挟持部の中心へ向かう凸段半径方向に沿って
、段階的に小さくなる同心円状に形成されるとともに、複数の凸段の一方の本体からの高
さが、凸段半径方向に沿って、段階的に高くなる階段状に形成され、複数の凹段は、その
内径が、他方の挟持部の外周から他方の挟持部の中心へ向かう凹段半径方向に沿って、段
階的に小さくなる同心円状に形成されるとともに、複数の凹段の他方の本体からの高さが
、凹段半径方向に沿って、段階的に低くなる階段状に形成され、かつ、圧着端子の柄部を
収容する切り欠き部が形成され、複数の凹段のうち、少なくとも一の凹段は、第1の導電
体と導通する第2の導電体であることを特徴とする。
【0008】
このような構成の発明において、一方及び他方の本体として、例えば、それぞれ長方形
状をなす平板体や、棒状体が想定される。また、接続部は、例えば、一方の本体を、他方
の本体に対して傾動可能に接続することが可能な部材が考えられる。このような接続部と
して、例えば、一方の本体の一部と、他方の本体の一部に設けられるヒンジ構造が考えら
れる。
これ以外にも、接続部は、一方の本体と、他方の本体とを平行に重ね合わせて接続した
り、一方の本体と、他方の本体とを完全に分離させたりすることが可能な部材であっても
よい。このような接続部として、例えば、一方の本体と、他方の本体にそれぞれ設けられ
、互いに吸着や分離が可能な磁石が考えられる。
【0009】
また、複数の凸段の少なくとも一部とは、例えば、複数の凸段のうち、最も外径が小さ
い凸段をいう。なお、複数の凹段に嵌合される凸段は、複数の凸段の段数や、複数の凸段
のうち、最も外径が大きい凸段の外径と、複数の凹段のうち、最も内径が大きい凹段の内
径との大小関係によって異なる。
さらに、複数の凹段のうち、少なくとも一の凹段とは、例えば、複数の凹段のうち、最
も内径が小さい凹段である。
【0010】
上記構成の発明においては、複数の凸段が複数の凹段に嵌合する場合に、複数の凸段と
、これに対向する複数の凹段によって囲まれる間隙が形成される。よって、この間隙に、
圧着端子の圧着部が収容されることになる。
これとともに、圧着部の中央に形成されている孔部に、例えば、2番目に外径が小さい
凸段や、最も外径が小さい凸段が挿通される。なお、圧着部の孔部に挿通される凸段は、
複数の凸段の段数によって異なる。
また、複数の凹段に形成される切り欠き部には、圧着端子の柄部が収容される。したが
って、複数の凸段と、複数の凹段によって囲まれる間隙に圧着端子の圧着部が収容され、
かつ、切り欠き部に圧着端子の圧着部が収容される結果、圧着端子の圧着部が、一方の挟
持部と、他方の挟持部によって挟持されることになる。
(【0011】以降は省略されています)

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