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公開番号2024103821
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2024093996,2023151302
出願日2024-06-10,2019-09-17
発明の名称画像符号化装置、画像符号化方法、及びプログラム、画像復号装置、画像復号方法、及びプログラム
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類H04N 19/126 20140101AFI20240725BHJP(電気通信技術)
要約【課題】 量子化処理に用いられる量子化パラメータを適応的に補正することで不必要に符号量が増加してしまう可能性を低減することを目的とする。
【解決手段】 符号化対象のブロックを予測符号化すると判定した場合であって、符号化対象のブロックの各色成分の係数に対し直交変換処理を施さないと判定した場合、第1の量子化パラメータを補正することで得られる第2の量子化パラメータを用いて、符号化対象のブロックを符号化し、符号化対象のブロックをパレット符号化すると判定した場合であって、符号化対象のブロックのブロック内の画素をエスケープ符号化すると判定した場合、第2の量子化パラメータを用いて符号化対象のブロックを符号化する。第1の量子化パラメータと所定の値に基づく所定の判定を行い、当該所定の判定の判定結果に応じて第1の量子化パラメータを補正することで、第2の量子化パラメータを導出する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
輝度成分と色差成分とを少なくとも含む複数の成分を有する画像を符号化してビットストリームを生成する画像符号化装置において、
符号化対象のブロックの色差成分に変換処理が施されるか判定する判定手段と、
前記符号化対象のブロックの前記色差成分に前記変換処理が施されると前記判定手段によって判定された場合、前記符号化対象のブロックの前記色差成分に対応する第1の量子化パラメータを用いて前記符号化対象のブロックの前記色差成分を符号化する符号化手段と
を有し、
前記符号化手段は、前記符号化対象のブロックの前記色差成分に前記変換処理が施されないと前記判定手段によって判定された場合において、基準値よりも前記第1の量子化パラメータが小さい場合、当該基準値を量子化パラメータとして用いて、前記符号化対象のブロックの前記色差成分を符号化し、
前記基準値は、前記複数の成分において共通に用いられ、
前記色差成分はcr成分であり、
前記符号化手段は、前記基準値を示す情報として、量子化ステップを1とするための量子化パラメータの値に一致する所定の値と前記基準値との差分を特定するための情報を前記ビットストリームに符号化し、
前記量子化ステップを1とするための前記量子化パラメータの値は4である
ことを特徴とする画像符号化装置。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
輝度成分と色差成分とを含む複数の成分を有する画像を符号化して生成されたビットストリームを復号する画像復号装置であって、
前記ビットストリームから復号される第1の情報に基づいて復号対象のブロックの色差成分に対応する第1の量子化パラメータを導出する導出手段と、
前記復号対象のブロックの前記色差成分に変換処理が施されるか判定する判定手段と、
前記復号対象のブロックの前記色差成分に前記変換処理が施されると前記判定手段によって判定された場合、前記第1の量子化パラメータを用いて前記復号対象のブロックの前記色差成分を復号する復号手段と、
を有し、
前記復号手段は、量子化パラメータの基準値を示す情報として、量子化ステップを1とするための量子化パラメータの値に一致する所定の値と前記基準値との差分を特定するための第2の情報を前記ビットストリームから復号し、
前記復号手段は、前記復号対象のブロックの前記色差成分に前記変換処理が施されないと前記判定手段によって判定された場合において、前記第2の情報に基づく前記基準値よりも前記第1の量子化パラメータが小さい場合、当該基準値を量子化パラメータとして用いて、前記復号対象のブロックの前記色差成分を復号し、
前記色差成分はcr成分であり、
前記基準値は、前記複数の成分において共通に用いられ、
前記量子化ステップを1とするための前記量子化パラメータの値は4である
ことを特徴とする画像復号装置。
【請求項3】
輝度成分と色差成分とを少なくとも含む複数の成分を有する画像を符号化してビットストリームを生成する画像符号化方法であって、
符号化対象のブロックの色差成分に変換処理が施されるか判定する判定工程と、
前記符号化対象のブロックの前記色差成分に前記変換処理が施されると判定された場合、前記符号化対象のブロックの前記色差成分に対応する第1の量子化パラメータを用いて前記符号化対象のブロックの前記色差成分を符号化する第1の符号化工程と、
前記符号化対象のブロックの前記色差成分に前記変換処理が施されないと判定された場合において、基準値よりも前記第1の量子化パラメータが小さい場合、当該基準値を量子化パラメータとして用いて、前記符号化対象のブロックの前記色差成分を符号化する第2の符号化工程と
を有し、
前記基準値は、前記複数の成分において共通に用いられ、
前記色差成分はcr成分であり、
前記基準値を示す情報として、量子化ステップを1とするための量子化パラメータの値に一致する所定の値と前記基準値との差分を特定するための情報を前記ビットストリームに符号化する第3の符号化工程を更に有し、
前記量子化ステップを1とするための前記量子化パラメータの値は4である
ことを特徴とする画像符号化方法。
【請求項4】
輝度成分と色差成分とを含む複数の成分を有する画像を符号化して生成されたビットストリームを復号する画像復号方法であって、
前記ビットストリームから復号される第1の情報に基づいて復号対象のブロックの色差成分に対応する第1の量子化パラメータを導出する導出工程と、
前記復号対象のブロックの前記色差成分に変換処理が施されるか判定する判定工程と、
前記復号対象のブロックの前記色差成分に前記変換処理が施されると判定された場合、前記第1の量子化パラメータを用いて前記復号対象のブロックの前記色差成分を復号する第1の復号工程と、
量子化パラメータの基準値を示す情報として、量子化ステップを1とするための量子化パラメータの値に一致する所定の値と前記基準値との差分を特定するための第2の情報を前記ビットストリームから復号する第2の復号工程と、
前記復号対象のブロックの前記色差成分に前記変換処理が施されないと判定された場合において、前記第2の情報に基づく前記基準値よりも前記第1の量子化パラメータが小さい場合、当該基準値を量子化パラメータとして用いて、前記復号対象のブロックの前記色差成分を復号する第3の復号工程と
を有し、
前記色差成分はcr成分であり、
前記基準値は、前記複数の成分において共通に用いられ、
前記量子化ステップを1とするための前記量子化パラメータの値は4である
ことを特徴とする画像復号方法。
【請求項5】
請求項1に記載の画像符号化装置の各手段として、コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項6】
請求項2に記載の画像復号装置の各手段として、コンピュータを機能させるためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は画像符号化技術に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
動画像の圧縮符号化方式として、HEVC(High Efficiency Video Coding)符号化方式(以下、HEVCと記す)が知られている。
【0003】
また、近年、HEVCの後継として、さらに高効率な符号化方式の国際標準化を行う活動が開始され、JVET(Joint Video Experts Team)がISO・IECとITU-Tの間で設立された。このJVETにて、HEVCの後継の符号化方式であるVVC(Versatile Video Coding)符号化方式(以下、VVC)の標準化が進められている。
【0004】
これらの符号化方式では、自然画ではない人工的に作成された画像に対する符号化効率向上のため、パレット符号化と呼ばれる方式が検討されている。これは、画像を表す代表的な色を予め決定し、入力された画素の値をこの代表色を示すインデックスを用いて符号化する技術となっている。特開2016-103804(特許文献1)では、このパレット符号化に用いられる量子化パラメータを補正する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-103804
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、HEVCやVVCにおいては、量子化処理に用いられる量子化パラメータが4の時、量子化ステップ(Scaling factor)が1となるように設計されている。すなわち量子化パラメータが4の時に量子化の前と後とで値が変化しないように設計されている。言い換えると、量子化パラメータが4よりも大きい場合、量子化ステップが1よりも大きくなり、量子化後の値は元の値より小さくなる。反対に量子化パラメータが4よりも小さい場合、量子化ステップが1よりも小さい小数の値となり、量子化後の値は元の値より大きくなり、結果として階調性を高める効果がある。通常の直交変換を用いた符号化処理の場合、量子化パラメータを4より小さくすると、階調性が高まるため、量子化パラメータが4の時よりも圧縮後の画質を向上させる効果がある。一方で、直交変換を用いない符号化処理の場合には、階調性を高めても圧縮後の画質は向上せず、符号量が増大するといった問題が生じている。
【0007】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、量子化パラメータを適応的に補正することで不必要に符号量が増加してしまう可能性を低減することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の問題点を解決するため、本発明の画像符号化装置は以下の構成を有する。すなわち、輝度成分と色差成分とを少なくとも含む複数の成分を有する画像を符号化してビットストリームを生成する画像符号化装置において、符号化対象のブロックの色差成分に変換処理が施されるか判定する判定手段と、前記符号化対象のブロックの前記色差成分に前記変換処理が施されると前記判定手段によって判定された場合、前記符号化対象のブロックの前記色差成分に対応する第1の量子化パラメータを用いて前記符号化対象のブロックの前記色差成分を符号化する符号化手段とを有し、前記符号化手段は、前記符号化対象のブロックの前記色差成分に前記変換処理が施されないと前記判定手段によって判定された場合において、基準値よりも前記第1の量子化パラメータが小さい場合、当該基準値を量子化パラメータとして用いて、前記符号化対象のブロックの前記色差成分を符号化し、前記基準値は、前記複数の成分において共通に用いられ、前記色差成分はcr成分であり、前記符号化手段は、前記基準値を示す情報として、量子化ステップを1とするための量子化パラメータの値に一致する所定の値と前記基準値との差分を特定するための情報を前記ビットストリームに符号化し、前記量子化ステップを1とするための前記量子化パラメータの値は4である。
【0009】
また、本発明の画像復号装置は以下の構成を有する。すなわち、輝度成分と色差成分とを含む複数の成分を有する画像を符号化して生成されたビットストリームを復号する画像復号装置であって、前記ビットストリームから復号される第1の情報に基づいて復号対象のブロックの色差成分に対応する第1の量子化パラメータを導出する導出手段と、前記復号対象のブロックの前記色差成分に変換処理が施されるか判定する判定手段と、前記復号対象のブロックの前記色差成分に前記変換処理が施されると前記判定手段によって判定された場合、前記第1の量子化パラメータを用いて前記復号対象のブロックの前記色差成分を復号する復号手段と、を有し、前記復号手段は、量子化パラメータの基準値を示す情報として、量子化ステップを1とするための量子化パラメータの値に一致する所定の値と前記基準値との差分を特定するための第2の情報を前記ビットストリームから復号し、前記復号手段は、前記復号対象のブロックの前記色差成分に前記変換処理が施されないと前記判定手段によって判定された場合において、前記第2の情報に基づく前記基準値よりも前記第1の量子化パラメータが小さい場合、当該基準値を量子化パラメータとして用いて、前記復号対象のブロックの前記色差成分を復号し、前記色差成分はcr成分であり、前記基準値は、前記複数の成分において共通に用いられ、前記量子化ステップを1とするための前記量子化パラメータの値は4である。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、量子化パラメータを適応的に補正することで不必要に符号量が増加してしまう可能性を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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