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公開番号2024103478
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2024006810
出願日2024-01-19
発明の名称透明導電層、イオン貯蔵層及び/又はエレクトロクロミック層としてN-ドープ導電性ポリマーを有するエレクトロクロミック装置
出願人アンビライト・インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人
主分類G02F 1/1516 20190101AFI20240725BHJP(光学)
要約【課題】n-ドープ有機導電性ポリマーを含むエレクトロクロミック装置/ディスプレイを提供する。
【解決手段】エレクトロクロミック装置は、2つの基材と、2つの基材の間に配置された複数の領域とを含み、領域の各々は、第1の導電層、第1の導電層の上の電解質層、電解質層の上のエレクトロクロミック層、及びエレクトロクロミック層の上の第2の導電層を含む。第1の導電層はn-ドープ有機導電性ポリマーを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
2つの基材と、2つの基材の間に配置された複数の領域とを含むエレクトロクロミック装置であって、領域の各々が、
第1の導電層、
第1の導電層の上の電解質層、
電解質層の上のエレクトロクロミック層、及び
エレクトロクロミック層の上の第2の導電層
を含み、
第1の導電層が、式
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170
(式中、Xは、O、S又はSeであり、m及びnの各々は、ゼロよりも大きい整数であり、R

及びR

の各々は、独立して、水素、ハロゲン又はC

~C
10
アルキルの1つから選択され、M

は、有機又は金属カチオンである)のn-ドープ有機導電性ポリマーを含む、エレクトロクロミック装置。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
第2の導電層がn-ドープ有機導電性ポリマーを含む、請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項3】
第2の導電層の厚さが第1の導電層の厚さ未満である、請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項4】
第1の導電層と電解質層との間に配置されたイオン貯蔵層を更に含み、イオン貯蔵層がn-ドープ有機導電性ポリマーを含まない、請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項5】
電解質層とエレクトロクロミック層との各々が、ポリマーから作製されている、請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項6】
電解質層が固体電解質層である、請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項7】
領域が、第1の領域と第2の領域とを含み、異なる色を表示するために、第1の領域が、第2の領域の第2のエレクトロクロミック層とは異なる、第1のエレクトロクロミック層を含む、請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項8】
基材の少なくとも一方が可撓性である、請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項9】
第1の導電層又は第2の導電層が、透明又は半透明である、請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
【請求項10】
2つの隣接する領域を接続する導電性ポリマー相互接続を更に含む、請求項1に記載のエレクトロクロミック装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2023年12月19日に出願された米国出願第18/545,355号、2023年12月7日に出願された米国出願第18/532,911号、及び2023年1月20日に出願された米国出願第18/099,850号の優先権を主張する。上記出願のすべての内容全体が、参照によって本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 5,000 文字)【0002】
本発明は、透明導電層、又は/及びイオン貯蔵層、又は/及びエレクトロクロミック層としての役割を果たすことができるn-ドープ有機導電性ポリマーを有する、エレクトロクロミック装置に関する。
【背景技術】
【0003】
エレクトロクロミック装置(ECD)は、典型的には、基材としての2層の非導電性層、1層又は2層の透明導電(TC)層、作用電極(WE)としてのエレクトロクロミック層、対電極(CE)としてのイオン貯蔵層及び電解質層を含む7層からなる。エレクトロクロミック層は、外的な電気的偏りが適用されると、色が変化する。その間に、イオン貯蔵層では、エレクトロクロミック層における反応とは反対の反応が起こり、エレクトロクロミック層で発生した電荷を平衡させる。エレクトロクロミック層とイオン貯蔵層との間には、イオン供給源及びイオン伝導チャネルとして機能する、電解質層がある。エレクトロクロミック層及びイオン貯蔵層は、装置のための集電体である透明導体上に配置される。2層の透明導電層が選択される場合、装置は透過型装置として機能する。1層の透明導体を使用する(例えば、他方の導電層が反射型導電層である)場合、典型的には反射型装置として機能する。ECDにおいて最も使用されるTC層は、大部分のEC材料には低いシート抵抗、高い光透過性、及び十分に大きな電位窓のため、酸化インジウムスズ(ITO)である。しかしながら、ITOは、曲げ半径及び曲げ歪みが小さく、機械的に脆弱であり、ロールツーロール製造及びフレキシブルエレクトロニクスにおける用途は限定的である。加えて、インジウムは希土類金属であり、鉱物埋蔵量が乏しい。ITOの需要の増加に伴い、インジウムの入手性は、20年以内に非常に抑制されるようになるであろうが、近年でも価格の高騰が見られている。したがって、高い性能を提供すると同時に低コストなITO代替物を見つけることは非常に望ましいことであり、ECDの層数を減少させて装置構造を単純化し、コストを更に下げることは、更に価値が認められる。更に、溶液処理が可能で、色変化が最小限の透過型イオン貯蔵材料を、エレクトロクロミック材料と組み合わせて、性能及び耐久性を改善することも所望される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、n-ドープ有機導電性ポリマーを含むエレクトロクロミック装置/ディスプレイに関する。
【0005】
一態様では、開示されるエレクトロクロミック装置は、2つの基材と、2つの基材の間に配置された複数の領域とを含み、領域の各々は、第1の導電層、第1の導電層の上の電解質層、電解質層の上のエレクトロクロミック層、及びエレクトロクロミック層の上の第2の導電層を含む。開示されるエレクトロクロミック装置において、第1の導電層は、式
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170
のn-ドープ有機導電性ポリマーを含む。この式中、Xは、O、S又はSeであり、m及びnの各々は、ゼロよりも大きい整数であり、R

及びR

の各々は、独立して、水素、ハロゲン又はC

~C
10
アルキルの1つから選択され、M

は、有機又は金属カチオンである。いくつかの実施形態では、第2の導電層はn-ドープ有機導電性ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、第2の導電層の厚さは第1の導電層の厚さ未満である。いくつかの実施形態では、開示されるエレクトロクロミック装置は、第1の導電層と電解質層との間に配置されたイオン貯蔵層を更に含み、ここで、イオン貯蔵層はn-ドープ有機導電性ポリマーを含まない。いくつかの実施形態では、電解質層とエレクトロクロミック層との各々は、ポリマーから作製される。いくつかの実施形態では、電解質層は固体電解質層である。いくつかの実施形態では、領域は、第1の領域と第2の領域とを含み、異なる色を表示するために、第1の領域は、第2の領域の第2のエレクトロクロミック層とは異なる、第1のエレクトロクロミック層を含む。いくつかの実施形態では、基材の少なくとも一方は可撓性である。いくつかの実施形態では、第1の導電層又は第2の導電層は、透明又は半透明である。いくつかの実施形態では、開示されるエレクトロクロミック装置は、2つの隣接する領域を接続する導電性ポリマー相互接続を更に含む。いくつかの実施形態では、導電性ポリマー相互接続がn-ドープ有機導電性ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、エレクトロクロミック装置がシースルーディスプレイになることができるように、退色状態における領域の各々は透明である。いくつかの実施形態では、n-ドープ有機導電性ポリマーは、380nmから800nmの間の波長で色変化が最小限の透過性と、n-ドープ有機導電性ポリマーの酸化状態と還元状態との間で、5未満の色の彩度変化ΔC

とを有する。いくつかの実施形態では、開示されるエレクトロクロミック装置は、3ボルト未満で動作する。いくつかの実施形態では、開示されるエレクトロクロミック装置は、各還元電位又は酸化電位のバイアスにおける開回路電位下において、1000秒の動作の間に、5%未満の透過率減衰ΔTを有する。いくつかの実施形態では、領域は、第1の領域と第2の領域とを含み、第1の領域のエレクトロクロミック層及び第2の導電層は、第2の領域のエレクトロクロミック層及び第2の導電層から分離しており、第1の領域の第2の導電層と、第2の領域の第2の導電層とは、これらの間に配置された第1の導電性ポリマー相互接続によって接続されている。いくつかの実施形態では、第1の領域の電解質層及び第1の導電層は、第2の領域の電解質層及び第1の導電層から分離しており、第1の領域の第1の導電層と、第2の領域の第1の導電層とは、これらの間に配置された第2の導電性ポリマー相互接続によって接続されている。
【0006】
一態様では、開示されるエレクトロクロミック装置は、2つの基材と、2つの基材の間に配置された層とを含む。ここで、これらの層は、第1の導電層、第1の導電層の上の電解質層、電解質層の上のエレクトロクロミック層、及びエレクトロクロミック層の上の第2の導電層を含み、第1の導電層は、式
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29
170
のn-ドープポリ(3,7-ジヒドロベンゾ[1,2-b:4,5-b’]ジフラン-2,6-ジオン)(n-PBDF)を含む。この式中、m及びnの各々は、ゼロよりも大きい整数である。いくつかの実施形態では、第2の導電層はn-PBDFを含む。いくつかの実施形態では、第2の導電層の厚さは第1の導電層の厚さ未満である。いくつかの実施形態では、開示されるエレクトロクロミック装置は、第1の導電層と電解質層との間に配置されたイオン貯蔵層を含み、イオン貯蔵層はn-PBDFを含まない。いくつかの実施形態では、電解質層とエレクトロクロミック層との各々は、ポリマーから作製される。いくつかの実施形態では、電解質層は固体電解質層である。いくつかの実施形態では、基材の少なくとも一方は可撓性である。いくつかの実施形態では、第1の導電層又は第2の導電層は、透明又は半透明である。いくつかの実施形態では、第1の導電層は、380nmから800nmの間の波長で色変化が最小限の透過性と、第1の導電層の酸化状態と還元状態との間で、5未満の色の彩度変化ΔC

とを有する。いくつかの実施形態では、開示されるエレクトロクロミック装置は、3ボルト未満で動作する。いくつかの実施形態では、開示されるエレクトロクロミック装置は、各還元電位又は酸化電位のバイアスにおける開回路電位下において、1000秒の動作の間に、5%未満の透過率減衰ΔTを有する。
【0007】
一態様では、エレクトロクロミック装置を形成するための方法が開示される。この方法は、第1の基材上に第1の導電層をコーティングする工程であって、第1の導電層は、式
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170
(この式中、Xは、O、S又はSeであり、m及びnの各々は、ゼロよりも大きい整数であり、R

及びR

の各々は、独立して、水素又はC

~C
10
アルキルの1つから選択され、M

は、有機又は金属カチオンである)のn-ドープ有機導電性ポリマーを含む、工程、第1の導電層をパターニングして、第1の領域と、隣接する第1の領域同士の間の第1の電気的相互接続とを形成する工程、第2の基材上に第2の導電層をコーティングする工程、第2の導電層をパターニングして、第2の領域と、隣接する第2の領域同士の間の第2の電気的相互接続とを形成する工程、並びに以下の工程の組の1つ:a)第1の領域の各々の上に第1の電解質層を形成する工程であって、第1の電解質層同士が互いに分離している、工程;第2の領域の各々の上にエレクトロクロミック層を形成する工程であって、エレクトロクロミック層同士が互いに分離している、工程;エレクトロクロミック層の各々の上に、第2の電解質層を形成する工程であって、第2の電解質層同士が互いに分離している、工程;及び第1の電解質層が第2の電解質層と接触するように、第1の基材と第2の基材とを積層させる工程、又はb)第1の領域の各々の上に電解質層を形成する工程であって、電解質層同士が互いに分離している、工程;電解質層の各々の上にエレクトロクロミック層を形成する工程であって、エレクトロクロミック層同士が互いに分離している、工程;及びエレクトロクロミック層が第2の領域と接触するように、第1の基材と第2の基材とを積層させる工程、又はc)第2の領域の各々の上にエレクトロクロミック層を形成する工程であって、エレクトロクロミック層同士が互いに分離している、工程;エレクトロクロミック層の各々の上に電解質層を形成する工程であって、電解質層同士が互いに分離している、工程;及び電解質層が第1の領域と接触するように、第1の基材と第2の基材とを積層させる工程を実行する工程を含む。
【0008】
別の態様では、エレクトロクロミック装置を形成するための方法が提供される。この方法は、第1の基材上に第1の導電層を形成する工程、第1の導電層上に第1の電解質層を形成する工程、第2の基材上に第2の導電層を形成する工程、第2の導電層上にエレクトロクロミック層を形成する工程、エレクトロクロミック層上に第2の電解質層を形成する工程、及び第1の電解質層が第2の電解質層と接触するように、第1の基材と第2の基材とを積層させる工程を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、この方法は、第2の導電層をパターニングして、第2の領域と、隣接する第2の領域同士の間の第2の電気的相互接続とを形成する工程を更に含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、第2の導電層上にエレクトロクロミック層を形成する工程は、エレクトロクロミック層をパターニングして、第2の領域の各々の上にエレクトロクロミックフィルムを形成する工程であって、エレクトロクロミックフィルム同士が互いに分離している、工程を含み、エレクトロクロミック層上に第2の電解質層を形成する工程は、エレクトロクロミックフィルム及び第2の電気的相互接続の各々の上に、並びに隣接する第2の領域同士の間の間隙に、第2の電解質層を形成する工程を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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