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公開番号2024118181
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-30
出願番号2023024465
出願日2023-02-20
発明の名称磁壁移動型空間光変調素子および空間光変調器
出願人日本放送協会
代理人個人,個人
主分類G02F 1/09 20060101AFI20240823BHJP(光学)
要約【課題】光変調層にノッチを形成しても、駆動電流を小さくすることが可能な磁壁移動型空間光変調素子を提供する。
【解決手段】磁壁移動型空間光変調素子30は、入射した光の偏光の向きを変化させて出射する、矩形状の光変調層31と、光変調層31の両端部に平行に延びて配置されており、互いに保磁力が異なる第1磁化固定層22および第2磁化固定層23と、を備える。光変調層31は、第1磁化固定層22が配置されている側の端部および第2磁化固定層23が配置されている側の端部における幅方向の両側に、矩形状のノッチNが形成されている。磁壁移動型空間光変調素子30は、光変調層31の幅W0に対するノッチNの幅WNの比が0.067以上0.16以下である。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
入射した光の偏光の向きを変化させて出射する、矩形状の光変調層と、前記光変調層の両端部に平行に延びて配置されており、互いに保磁力が異なる第1磁化固定層および第2磁化固定層と、を備え、
前記光変調層は、前記第1磁化固定層が配置されている側の端部および前記第2磁化固定層が配置されている側の端部における幅方向の両側に、矩形状のノッチが形成されており、
前記光変調層の幅に対する前記ノッチの幅の比が0.067以上0.16以下である、磁壁移動型空間光変調素子。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
前記第1磁化固定層が配置されている側の端部に形成されているノッチの角部と前記第1磁化固定層との間の距離および前記第2磁化固定層が配置されている側の端部に形成されているノッチの角部と前記第2磁化固定層との間の距離が、それぞれ200nm以上400nm以下である、請求項1に記載の磁壁移動型空間光変調素子。
【請求項3】
請求項1または2に記載の磁壁移動型空間光変調素子を備える、空間光変調器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、磁壁移動型空間光変調素子および空間光変調器に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
立体ホログラフィを実現するためには、実用上、30°以上の視域が求められる。そのため、表示装置である空間光変調器の画素ピッチを1μm以下にする必要がある。液晶、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)等の既存の空間光変調器の画素ピッチは、それぞれ5μm程度、3.5μm程度であり、これ以上微細化するのは困難である。
【0003】
一方、磁化の向きに応じた光の偏光面の回転(磁気光学効果)を明暗に割り当てる磁気光学式空間光変調器は、画素の書き換えにスピン注入や磁壁移動を用いることで、1μm以下の画素ピッチを実現することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
磁壁移動型空間光変調素子は、入射した光の偏光の向きを変化させて出射する、矩形状の光変調層と、光変調層の両端部に互いに平行に延びて配置されており、保磁力が異なる第1磁化固定層および第2磁化固定層を備え、光変調層に流す電流の向きにより、磁区の拡大および縮小を制御することができる(例えば、特許文献2参照)。磁壁移動型空間光変調素子は、スピン注入型空間光変調素子に比べて、消費電力が低くなることが期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-141402号公報
特開2018-206900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、磁壁移動型空間光変調素子では、外部磁界を印加することにより、光変調層の両端で互いに反平行な初期磁化方向を実現すると、第1磁化固定層からの漏れ磁界によって、光変調層の第1磁化固定層側の端部に初期磁区が形成される。また、磁壁電流駆動を実施すると、第2磁化固定層からの漏れ磁界によって、光変調層の第2磁化固定層側の端部に第2磁区が形成される。このため、磁壁移動型空間光変調素子の開口率は、初期磁区および第2磁区を含まない光変調領域で決定される。
【0007】
磁壁移動型空間光変調素子の開口率を大きくするために、例えば、光変調層の第1磁化固定層が配置されている側の端部および第2磁化固定層が配置されている側の端部における幅方向の両側に、矩形状のノッチを形成することが考えられるが、ノッチの幅が大きくなると、磁壁を移動させるための駆動電流が大きくなる。
【0008】
本発明は、光変調層にノッチを形成しても、駆動電流を小さくすることが可能な磁壁移動型空間光変調素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)入射した光の偏光の向きを変化させて出射する、矩形状の光変調層と、前記光変調層の両端部に平行に延びて配置されており、互いに保磁力が異なる第1磁化固定層および第2磁化固定層と、を備え、前記光変調層は、前記第1磁化固定層が配置されている側の端部および前記第2磁化固定層が配置されている側の端部における幅方向の両側に、矩形状のノッチが形成されており、前記光変調層の幅に対する前記ノッチの幅の比が0.067以上0.16以下である、磁壁移動型空間光変調素子。
【0010】
(2)前記第1磁化固定層が配置されている側の端部に形成されているノッチの角部と前記第1磁化固定層との間の距離および前記第2磁化固定層が配置されている側の端部に形成されているノッチの角部と前記第2磁化固定層との間の距離が、それぞれ200nm以上400nm以下である、(1)に記載の磁壁移動型空間光変調素子。
(【0011】以降は省略されています)

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