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公開番号2024120428
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-05
出願番号2023027224
出願日2023-02-24
発明の名称素子、機器、光学機器
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人近島国際特許事務所
主分類G02B 1/115 20150101AFI20240829BHJP(光学)
要約【課題】長い期間使用を続けても膜剥がれが発生しにくい素子、機器が求められていた。
【解決手段】基体および前記基体の上に設けられた構造体を備える素子であって、前記構造体はアルミニウム化合物膜を含み、前記アルミニウム化合物膜における全元素に対するアルミニウムの原子数濃度を[Al]at%、酸素の原子数濃度を[O]at%、フッ素の原子数濃度を[F]at%、水素の原子数濃度を[H]at%としたとき、1at%≦[O]at%<30at%、および[Al]/[O]>2/3、の少なくとも一方、かつ[F]/([O]+[F]+[H])≧0.01、かつ[H]/([O]+[F]+[H])≧0.01、かつ([F]+[H])/([O]+[F]+[H])≧0.5、を満たす、ことを特徴とする素子である。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
基体および前記基体の上に設けられた構造体を備える素子であって、
前記構造体はアルミニウム化合物膜を含み、
前記アルミニウム化合物膜における全元素に対するアルミニウムの原子数濃度を[Al]at%、酸素の原子数濃度を[O]at%、フッ素の原子数濃度を[F]at%、水素の原子数濃度を[H]at%としたとき、
1at%≦[O]at%<30at%、および[Al]/[O]>2/3、の少なくとも一方、かつ
[F]/([O]+[F]+[H])≧0.01、かつ
[H]/([O]+[F]+[H])≧0.01、かつ
([F]+[H])/([O]+[F]+[H])≧0.5、を満たす、
ことを特徴とする素子。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
10at%≦[Al]at%≦40at%、を満たす、
ことを特徴とする請求項1に記載の素子。
【請求項3】
[Al]at%≧[O]at%、を満たす、
ことを特徴とする請求項1に記載の素子。
【請求項4】
[H]/([O]+[F]+[H])≦0.5、を満たす、
ことを特徴とする請求項1に記載の素子。
【請求項5】
[F]at%≧1at%、を満たす、
ことを特徴とする請求項1に記載の素子。
【請求項6】
[F]/([O]+[F]+[H])≧0.2、を満たす
ことを特徴とする請求項1に記載の素子。
【請求項7】
[F]at%≦60at%、を満たす、
ことを特徴とする請求項1に記載の素子。
【請求項8】
[H]at%≧1at%、を満たす、
ことを特徴とする請求項1に記載の素子。
【請求項9】
[H]at%≦30at%、を満たす、
ことを特徴とする請求項1に記載の素子。
【請求項10】
[O]at%≧10at%、を満たす、
ことを特徴とする請求項1に記載の素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミニウム化合物を含む膜を備えた素子、当該素子を備えた機器等に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、レンズやミラーといった光学素子には、透過率や反射率などの光学性能を向上させるために、誘電体材料を用いた光学膜がコーティングされている。透過型光学素子や反射型光学素子としての光学性能を高めるために、光学膜は多層で構成されることが多く、高屈率折材料と低屈折率材料が交互に積層された膜構成で用いられる。このとき、用いられる高屈折率材料および低屈折率材料には、所望の屈折率を満たすだけでなく、使用する波長領域において材料固有の光吸収(バンドギャップより短い波長での光吸収)が発生しないことが求められる。
【0003】
特許文献1には、フッ化アルミニウム(AlF

)または酸化フッ化アルミニウム(AlO



)を低屈折率材料として使用することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平9-314746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1には、O/F原子数比が0から10の範囲であるAlO



膜を被覆した光学素子が開示されているが、係る光学素子を長い期間使用を続けていると膜剥がれが発生し、光学性能が大きく低下してしまう問題が生じた。そのため、長い期間使用を続けても膜剥がれが発生しにくい光学素子、光学機器が求められていた。また、光学素子、光学機器以外の分野においても、長い期間使用を続けてもフッ素を含有するアルミニウム化合物膜の膜剥がれが発生しにくい素子、機器が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの態様は、基体および前記基体の上に設けられた構造体を備える素子であって、前記構造体はアルミニウム化合物膜を含み、前記アルミニウム化合物膜における全元素に対するアルミニウムの原子数濃度を[Al]at%、酸素の原子数濃度を[O]at%、フッ素の原子数濃度を[F]at%、水素の原子数濃度を[H]at%としたとき、1at%≦[O]at%<30at%、および[Al]/[O]>2/3、の少なくとも一方、かつ[F]/([O]+[F]+[H])≧0.01、かつ[H]/([O]+[F]+[H])≧0.01、かつ([F]+[H])/([O]+[F]+[H])≧0.5、を満たす、ことを特徴とする素子である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、長い期間使用を続けても光学膜の膜剥がれが発生しにくい光学素子、光学機器を実現することができる。また、光学素子、光学機器以外の分野においても、長い期間使用を続けてもフッ素を含有するアルミニウム化合物膜が剥がれにくい素子、機器を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態に係る光学素子の模式的な断面図。
アルミニウム化合物膜を成膜するのに用いられる成膜装置の一例を示す模式図。
実施例1~実施例8、比較例1~比較例4について、各元素の含有量、環境耐性評価結果、波長248nmにおける光吸収率、および波長248nmにおける屈折率をまとめて示す表1。
アルミニウム化合物膜に含まれる[O]at%、[F]at%、[H]at%の合計量が100%になるように正規化し、環境耐性の優劣と各元素の含有割合との関係をマッピングした図。
アルミニウム化合物膜に含まれる[O]at%、[F]at%、[H]at%の合計量が100%になるように正規化し、光吸収率の大小と各元素の含有割合との関係をマッピングした図。
実施例1と比較例1について、波長180nmから280nmの範囲で測定した光吸収率スペクトルを示すグラフ。
アルミニウム化合物膜に含まれる[O]at%、[F]at%、[H]at%の合計量が100%になるように正規化し、屈折率の大小と各元素の含有割合との関係をマッピングした図。
([F]+[H])/([O]+[F]+[H])の値と屈折率の関係を示す図。
アルミニウム化合物膜に含まれる[O]at%、[F]at%、[H]at%の合計量が100%になるように正規化し、環境耐性、光吸収率、屈折率の全てが実用に適した水準の膜であるか否かと各元素の含有割合との関係をマッピングした図。
(a)実施例9の各層の材料と、波長248nmにおける屈折率と、物理膜厚をまとめて示す表2。(b)比較例5の各層の材料と、波長248nmにおける屈折率と、物理膜厚をまとめて示す表3。
実施例9と比較例5の透過型光学素子について、透過率の波長特性を示すグラフ。
(a)実施例10の各層の材料と、波長248nmにおける屈折率と、物理膜厚をまとめて示す表4。(b)比較例6の各層の材料と、波長193nmにおける屈折率と、物理膜厚をまとめて示す表5。
実施例10と比較例6の透過型光学素子について、透過率の波長特性を示すグラフ。
実施形態2に係る光学機器の一例として示す露光装置の模式図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照して、本発明の実施形態である光学素子、光学機器について説明する。尚、以下に示す実施形態は例示であり、例えば細部の構成については本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者が適宜変更して実施をすることができる。
【0010】
尚、以下の実施形態及び実施例の説明において参照する図面では、特に但し書きがない限り、同一の符号を付して示す要素は、同様の機能を有するものとする。図中において、同一の要素が複数個配置されている場合には、符号の付与及びその説明が省略される場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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